JPH04138143U - 動力伝動用vベルト - Google Patents

動力伝動用vベルト

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JPH04138143U
JPH04138143U JP5440491U JP5440491U JPH04138143U JP H04138143 U JPH04138143 U JP H04138143U JP 5440491 U JP5440491 U JP 5440491U JP 5440491 U JP5440491 U JP 5440491U JP H04138143 U JPH04138143 U JP H04138143U
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JP
Japan
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belt
rubber layer
compressed rubber
power transmission
layer
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Pending
Application number
JP5440491U
Other languages
English (en)
Inventor
秀明 田中
広之 大川
新 長谷川
Original Assignee
三ツ星ベルト株式会社
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Abstract

(57)【要約】 【目的】 動力伝動用Vベルトの圧縮ゴム層を横スダレ
層を介在させた2層構造とすることにより、厳しい走行
条件下においても耐屈曲性を低下させることなく耐変形
性、耐摩耗性を改善する。 【構成】 短繊維を巾方向になるように配向埋没した圧
縮ゴム層のうち下方部に位置するゴム硬度を上方部に位
置するコム硬度より低くし、かつ圧縮ゴム層の下方部と
上方部との境界面にスダレ織布をベルト巾方向に配置す
る動力伝動用Vベルト。

Description

【考案の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】
本考案は動力伝動用Vベルトに係り、詳しくはベルトの高さに比し広巾な上面 を有し、ゴルフ車、バギー車等の無段変速用に使用される動力伝動用Vベルトに 関する。
【0002】
【従来の技術】
近年レジャーランド、ゴルフ場等で運転操作の容易な無段変速車が活躍し、か つその数も増加傾向にある。この無段変速車は人が歩く速度即ち、4km/Hから 20km/Hの範囲で主に使用されるが、この無段変速車の駆動方式の1つとして ガソリンエンジン、無段変速プーリー、変速ベルトを組み合わせた無段変速機構 が採用されている。
【0003】 従来の変速Vベルト(21)はその一例を図5に示すように、クッションゴム層(2 2)中に抗張体ロープ(23)を埋設し、その下面に短繊維(26)をベルト幅方向に配向 埋設した圧縮ゴム層(25)に所要ピッチのコグ部(27)を設け、これら積層体の上下 両面を各々ゴム付帆布(24)(28)で被覆した構成からなり、この種の用途に使われ る変速Vベルトに要求される品質は一般的に、 (1) ベルト駆動時の耐側圧性が大きく、かつ寿命が長いこと (2) ベルト駆動時の軸離変化が小さいこと (3) ベルトの耐摩耗性がよいこと 等があげられる。
【0004】
【考案が解決しようとする課題】
図5に例示する従来のコグタイプVベルトは通常のコグ部を有しないVベルト に比し、屈曲性に富んでいるため使用されるプーリが小径の場合でも使用が可能 であり、コンパクトな設計が可能になる等の利点を有している。
【0005】 しかしながら近年、機能、耐久性の要求が非常に厳しくなってきており、耐変 形性耐摩耗性および耐屈曲性を同時に満足することは単一配合では難しく、ベル トの形状、材料等にて種々検討が重ねられてきた。
【0006】 本考案は前記した課題を解決すべく、種々検討した結果提案されたものでベル ト構造を一部改変することにより、厳しい走行条件下においても耐屈曲性を低下 させることなく耐変形性、耐摩耗性を改善し、ベルト寿命を著しく向上させるこ とを目的とするものである。
【0007】
【課題を解決するための手段】
上記目的を達成するため本考案の特徴とするところは、抗張体を埋設したクッ ションゴム層の上面に、短繊維をベルト巾方向に配向埋設した上芯ゴム層を介し てカバー布を積層し、一方クッションゴム層の下面に短繊維をベルト巾方向に配 向埋設した圧縮ゴム層を積層したローエッジタイプのVベルトにおいて、該圧縮 ゴム層の下方部に位置するゴム硬度を該圧縮ゴム層の上方部に位置するゴム硬度 より低くし、かつ該圧縮ゴム層の下方部と上方部との境界面にスダレ織布をベル ト巾方向に配してなる動力伝動用Vベルトにある。 尚、該圧縮ゴム層の下方部に位置するゴム硬度は80°〜85°の範囲にあり、 又圧縮ゴム層の上方部に位置するゴム硬度は86°〜92°の範囲にある。
【0008】
【作用】
上述の構成からなる本考案の動力伝動用Vベルトを無段変速機構の一部に使 用すると、従来のベルト構成に比較し、特にクッションゴム層に近い側のゴム層 は高硬度配合のため耐変形性、耐摩耗性に効果があり、又コグ部に近い側のゴム 層は通常のゴム硬度配合のため耐屈曲性の支障とはならず、両ゴム層間に配設さ れた横スダレ層によってベルト底面からの亀裂発生に対してもその成長速度をゆ るめることが出来ることによりベルトの機能、耐久性共に大巾に改善することが できる。
【0009】
【実施例】
次に、本考案に係る動力伝動用Vベルトの具体的実施例を図面を用いて詳細に 説明する。 図1は本考案に係る動力伝動用Vベルトの一実例であるコグ付Vベルトの断面斜 視図であり、図中(1)はベルト本体、(2)はNR(天然ゴム)、SBR(ス チレン・ブタジェンゴム)、CR(クロロプレンゴム)、NBR(ニトリルゴム )等の単一材又はこれを適宜ブレンドしたゴムからなるクッションゴム層(接着 ゴム層)で、該クッションゴム層(2)中にはポリエステル繊維、ナイロン繊維 、芳香族ポリアミド繊維等の低伸度、高強力の抗張体ロープ(3)が埋設され、 該クッションゴム層上面にはNR,SBR,CR,NBR,ハイパロンゴム,エ ピクロルヒドリンゴム,水素添加のNBR(HNBR)等の単一材、又はこれら を適宜ブレンドしたゴムからなる伸張ゴム層(4)が積層され、更にその伸張ゴ ム層(4)上面には、綿糸よりなる経緯両糸をバイアス帆布もしくはバイアス角 度が80°〜120°の広角度帆布あるいはウーリー加工した捲縮ナイロン経糸 と通常のナイロン緯糸で織成した伸縮性帆布等のゴム付上カバー布(5)が複数 枚(図面状では3枚)、通常2〜7枚積層粘着されている。
【0010】 そして、前記クッションゴム層(2)の下面には、前記伸張ゴム層(4)と同 じ材質からなる圧縮ゴム層(6)が積層され、この伸張ゴム層(4)と圧縮ゴム 層(6)中には綿、アミラド、ナイロン、レーヨン等の接着処理した、あるいは 接着処理を全くしていない短繊維(7)がゴム100重量部に対し、10〜50 重量部ベルト巾方向に配向混入されている。
【0011】 前記圧縮ゴム層(6)は本考案の特徴部であって、該圧縮ゴム層(6)は2層 でもって形成され、2層の圧縮ゴム層(8)(9)の間には横スダレ層(10)が 介在されている。 まずクッションゴム層(2)の下面に隣接する上部圧縮ゴム層(8)は、耐変 形成、耐摩耗性を重視した配合ゴムで形成され、そのゴム硬度は86°〜92° の範囲にある。又コグ部(11) を含む下部圧縮ゴム層(9)は、耐屈曲性を重視 した配合ゴムで形成され、そのゴム硬度は80°〜85°と前記上部圧縮ゴム層 (8)に対し低い硬度範囲にある。この上部圧縮ゴム層と下部圧縮ゴム層の硬度 差は主体的にはカーボン量の大小によるが、その他にゴム及び短繊維の種類が異 なっている。特に短繊維の使い分けは上部圧縮ゴム層がアラミド又、下部圧縮ゴ ム層がナイロン、綿等が好ましい。
【0012】 そして、前記上部圧縮ゴム層(8)および下部圧縮ゴム層(9) における短繊 維の混入量はゴム100重量部に対し10〜50重量部、好ましくは15〜35 重量部でこれによりベルト巾方向の剛性を付与し、且つ短繊維がベルト側面に出 ることにより摩擦力を逃がすため摩耗しにくくなり耐磨耗性も向上する。
【0013】 尚、上部圧縮ゴム層(8)の硬度が85以下では耐変形性が乏しく、又配合的 にはカーボンブラックが少ないため耐摩耗性が低下する。一方上部圧縮ゴム層( 8)の硬度が93°以上ではゴム自体が硬くなりすぎて、クラックが入り易い不 具合がある。
【0014】 又、前記下部圧縮ゴム層(9)の硬度が79°以下では圧縮ゴム層として耐変 形性が劣り、反面圧縮ゴム層の硬度が86°以上では耐屈曲性が低下する不具合 がある。
【0015】 そして前記上部圧縮ゴム層(8)と下部圧縮ゴム層(9)との間には、横スダ レ層(10)が介在されているが、この横スダレによりベルト側面からの亀裂発生 の成長速度をゆるめると共にベルトの耐変形性、耐摩耗性の補強効果を果たして いる。この横スダレの材質はポリエステル、アラミド、ナイロン等が好ましく、 その挿入位置は、略々圧縮ゴム層を2等分する位置に挿入される。
【0016】 次に本考案に係る動力伝動用Vベルト、一例としてコグ付きVベルト(1)につ き従来のコグ付きVベルト(21)との軸離変化、ベルト摩耗についてその性能を 対比するための具体的試験例を示す。
【0017】 図2に示す如く、駆動プーリ(Dr=108φ)、従動プーリ(Dn=134 φ)にコグ付きベルト(17.7(上巾)×12(厚み)×28(角度)×83 6(長さ))を懸架し回転度2000rpm、ベルト初張力300kg、負荷5p sの試験条件にて走行試験を行い、各々のベルトの軸離変化とベルト摩耗率を測 定した。 その結果を図3および図4に示す。
【0018】 この結果から明らかなように、本考案のコグ付きVベルトは長時間の走行に対 しベルトの軸離変化およびベルト磨耗率も少なく、従来のベルトに比し優れてい ることが確認できた。
【0019】
【考案の効果】
以上のように本考案の動力伝動用Vベルトは、クッションゴム層に隣接する上 部圧縮ゴム層を高硬度とし、残りの下部圧縮ゴム層を低硬度とした2層構造とし 且つその境界面に横スダレを配した構造により、従来より厳しい走行条件下にお いても耐屈曲性を低下させることなく耐変形性、耐摩耗性とも大幅に改善するこ とができると共にベルト底面からの亀裂発生に対してもその成長速度を遅くする ことができその結果、ベルトの寿命を向上させる効果がある。
【図面の簡単な説明】
【図1】本考案による動力伝動用Vベルトの断面斜視図
【図2】試験例の走行試験装置の概略説明図
【図3】ベルトの軸離変化の走行試験結果を表すグラフ
【図4】ベルトの磨耗率の走行試験結果を表すグラフ
【図5】従来の動力伝動用Vベルトの断面斜視図
【符号の説明】
(1)コグ付きVベルト (2)クッションゴム層 (3)抗張体ロープ (4)伸張ゴム層 (5)上カバー布 (6)圧縮ゴム層 (7)短繊維 (8)上部圧縮ゴム層 (9)下部圧縮ゴム層 (10)横スダレ層 (11)コグ部

Claims (3)

    【実用新案登録請求の範囲】
  1. 【請求項1】 抗張体を埋設したクッションゴム層の上
    面に、短繊維をベルト巾方向に配向埋設した上芯ゴム層
    を介してカバー布を積層し、一方クッションゴム層の下
    面に短繊維をベルト巾方向に配向埋設した圧縮ゴム層を
    積層したローエッジタイプのVベルトにおいて、該圧縮
    ゴム層の下方部に位置するゴム硬度を該圧縮ゴム層の上
    方部に位置するゴム硬度より低くし、かつ該圧縮ゴム層
    の下方部と上方部との境界面にスダレ織布をベルト方向
    に配してなることを特徴とする動力伝動用Vベルト
  2. 【請求項2】 該圧縮ゴム層の下方部に位置するゴム硬
    度は80°〜85°の範囲にある請求項1記載の動力伝
    動用Vベルト
  3. 【請求項3】 該圧縮ゴム層の上方部に位置するゴム硬
    度は86°〜92°の範囲にある請求項1記載の動力伝
    動用Vベルト
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