JPH04138050U - 紙葉類の振動整位移送供給機構 - Google Patents

Abstract

(57)【要約】 【構成】ガイド板１および２に集積された郵便物Ｐは振
動ローラ３に設けられたコイル４および５の間に入り込
み、振動ローラ３とコイル４および５の回転により、郵
便物Ｐは自立して振動を与えられながら供給部６へ移送
される。このとき郵便物Ｐは、コイル４および５の間隔
が供給部６に行くにしたがって徐々に広がって形成され
ているため、浮き上がったり、傾いたり、または密な状
態で集積された郵便物Ｐであっても確実に整位され疎の
状態となって供給部６へと移送される。 【効果】紙葉類を安定かつ確実に整位して移送でき、紙
葉類が少ない状態で供給しても自立して倒れず操作性が
向上する。

Description

【考案の詳細な説明】

【０００１】

【産業上の利用分野】

本考案は紙葉類の振動整位移送供給機構に関し、特に多数枚が不揃いに重なり 合った状態の郵便物等の紙葉類を整位して確実に一通ずつ取り出し次の処理部へ 送り出す紙葉類の振動整位移送供給機構に関する。

【０００２】

【従来の技術】

図３は郵便物を対象とした従来の振動整位移送供給機構の一例を示す斜視図で ある。図３に示す従来の振動整位移送供給機構は、多数枚の郵便物Ｐが立位の状 態で集積される集積部を構成するガイド板１，２と、ガイド板１，２に設けられ て郵便物Ｐの端辺ａ，ｂにローラの回転により振動を与える振動ローラ３と、ガ イド板２の一部に設けた複数列の平行した溝９および１０と、溝９および１０か ら突出して溝９および１０に沿って移動するガイドピン１１および１２が所定の 間隔で配置されてなる。そして、ガイドピン１１および１２の間に郵便物Ｐを立 位の状態で集積してガイドピン１１および１２を駆動することにより郵便物Ｐを 順次供給部６の方向へ移送する。ガイドピン１１および１２は溝９および１０に 直交する方向に一直線上で対をなして設けられている。そして、供給部６の直前 ではガイド板１の面に対し垂直状態を保ちながらガイド板１の内部へと引き込ま れて移送された郵便物Ｐのみが供給部６に到達するように構成されている。供給 部６ではサクションベルト方式により郵便物が順次１枚ずつ取り出されて図示し ない搬送系へ送られる。また供給部６の下部には、郵便物の有無を検知する検知 レバー１３およびマイクロスイッチ１４からなる検知手段を有する。ガイドピン １１および１２によって郵便物Ｐが供給部６の前に到達すると、検知レバー１３ が押されてマイクロスイッチ１４を動作し、それによりガイドピン１１および１ ２の動きを停止させる。そして、郵便物Ｐを順次に供給部６が取り出して搬送し 、供給部６の直前の郵便物Ｐが少なくなると、検知レバー１３が元の位置へ戻っ てマイクロスイッチ１４が復帰し、再びガイドピン１１および１２を駆動する。

【０００３】

【考案が解決しようとする課題】

この従来の紙葉類の振動整位移送供給機構は、郵便物が密な状態で置かれたと き、郵便物と次の郵便物との圧力や摩擦力により振動ローラで振動を与えても整 位されずにそのままの状態で移送されたり、置いた郵便物が少なかった場合には ガイドピンの間で倒れ込み、確実に整位できないという欠点があった。

【０００４】

【課題を解決するための手段】

本考案の紙葉類の振動整位移送供給機構は、紙葉類を立位の状態で多数枚集積 するガイド板と、このガイド板の表面に設けられ前記紙葉類の端面に回転により 振動を与える複数個の振動ローラと、この振動ローラの回転軸を同軸として回転 し前記紙葉類を自立させながら順次供給部へ移送するために移送方向へ徐々に密 から疎になるように形成されたコイルと、前記紙葉類を順次供給するサクション ベルトとを有する供給部と、この供給部に紙葉類が到達したか否かを検出する検 出部とを備えている。

【０００５】

【実施例】

次に本考案について図面を参照して説明する。図１は本考案の紙葉類の振動整 位移送供給機構の一実施例を示す斜視図、図２は図１における矢印Ｘから見た矢 視図である。本実施例は郵便物Ｐを立位の状態で多数枚集積するガイド板１およ び２と、このガイド板１および２の表面に設けられ郵便物Ｐの端辺ａおよびｂに 回転により振動を与える楕円柱状の振動ローラ３と、この振動ローラ３の回転軸 を同軸として回転して郵便物Ｐを自立させながら順次供給部６の方向へ移送する ために移送方向へ徐々に密から疎になるように形成されたコイル４および５と、 郵便物Ｐを順次供給するサクションベルト方式の供給部６と、供給部６付近に移 送されてきた郵便物Ｐの存在を検知して振動ローラ３の回転スピードを制御する ための検出手段を構成する検知レバー１３およびマイクロスイッチ１４とを備え ている。

【０００６】 ガイド板１および２に集積された郵便物Ｐは振動ローラ３に設けられたコイル ４および５の間に入り込み、図２に示す振動ローラ３とコイル４および５の矢印 方向の回転により、郵便物Ｐは自立して振動を与えられながら供給部６へ移送さ れる。このとき郵便物Ｐは、コイル４および５の間隔が供給部に行くにしたがっ て徐々に広がって形成されているため、浮き上がったり、傾いたり、または密な 状態で集積された郵便物Ｐであっても確実に整位され疎の状態となって供給部６ へと移送される。そして、供給部６でサクションベルト方式等により郵便物Ｐが １枚ずつ順次に取り出され、図示しない次の処理部へ送られる。

【０００７】 なお、本実施例では、振動ローラの形状を楕円柱状としているが、多角柱状の ローラあるいは偏心した円柱状のローラでもよい。

【０００８】

【考案の効果】

以上説明したように本考案によれば、郵便物に振動を与える振動ローラの外側 に供給部側に行くにしたがって徐々に広がって形成されたコイルにより郵便物を 自立させかつ振動を与えながら密な状態から疎な状態に変化させながら移送する ことができるので、郵便物を安定かつ確実に整位して移送できるという効果が得 られ、また郵便物が少ない状態で供給しても自立して倒れることがないので操作 性が向上するという効果が得られる。

【図面の簡単な説明】

【図１】本考案の紙葉類の振動整位移送供給機構の一実
施例を示す斜視図である。

【図２】図１における矢印Ｘから見た矢視図である。

【図３】従来の紙葉類の振動整位移送供給機構の一例を
示す斜視図である。

【符号の説明】

１，２ ガイド板 ３ 振動ローラ ４，５ コイル ６ 供給部 １３ 検知レバー １４ マイクロスイッチ Ｐ 郵便物 ａ，ｂ 端辺

Claims (1)

【実用新案登録請求の範囲】
1. 【請求項１】 紙葉類を立位の状態で多数枚集積するガ
   イド板と、このガイド板の表面に設けられ前記紙葉類の
   端面に回転により振動を与える複数個の振動ローラと、
   この振動ローラの回転軸を同軸として回転し前記紙葉類
   を自立させながら順次供給部へ移送するために移送方向
   へ徐々に密から疎になるように形成されたコイルと、前
   記紙葉類を順次供給するサクションベルトとを有する供
   給部と、この供給部に紙葉類が到達したか否かを検出す
   る検出部とを備えることを特徴とする紙葉類の振動整位
   移送供給機構。