JPH04132858U - ウオツシヤノズル - Google Patents

Abstract

(57)【要約】 【目的】 表面処理にともなう亀裂による液洩れを防止
し、車体に対してのずれを防止するため強固に取付ける
ことによって洗浄液を的確に洗浄面に噴射する。 【構成】ノズル本体４を装着するノズル本体装着部２ａ
２を備えたノズルボデー２とは別体で且つノズルボデー
２の表面を覆うノズルカバー３を備え、洗浄液通過口３
ｂを設けるとともに表面処理を施した処理面３ｄを形成
し且つ前記ノズルボデー２に係止するノズルボデー係止
部３ｃをノズルカバー３に設けて、車体Ｂ側に係止する
車体係止片２ｂ１を設けるとともに前記ノズルボデー係
止部３ｃに対して係止するノズルカバー係止部２ａ４を
ノズルボデー２に設けたウオッシャノズル１である。

Description

【考案の詳細な説明】

【０００１】

【産業上の利用分野】

この考案は、例えば自動車のウインドガラスやヘッドランプなどに付着した塵 挨や泥等の汚れを洗浄液で洗い流すのに利用されるウオッシャノズルに関するも のである。

【０００２】

【従来の技術】

図５は上記したような洗浄に利用されるウオッシャノズルを例示するものであ る。

【０００３】 図示するウオッシャノズル１００は、樹脂製のノズルホデー１０１のほぼ中央 に、洗浄液送給路１０１ａが備えてあり、この洗浄液送給路１０１ａがノズルホ デー１０１の図中の下方側に突出した送給管接続部１０１ｂに連通してある。

【０００４】 また、前記ノズルホデー１０１の洗浄液送給路１０１ａの先端寄りには、略球 面状をなす凹部であるノズル本体装着部１０１ｃが設けてあり、ノズルホデー１ ０１の全面には、環元メッキ法により表面処理を施した処理面１０１ｅが形成し てある。

【０００５】 そして、ノズルホデー１０１のノズル本体装着部１０１ｃにノズル本体１０２ が嵌入により装着してあり、このノズル本体１０２には、略球面状をなす凸部で ある外周面１０２ａと、ほぼ中央で洗浄液送給管１０１ａに連通する噴出口１０ ２ｂが設けてあって、前記外周面１０２ａがノズルボデー１０１のノズル本体装 着部１０１ｃに対して球面対遇を介して回動可能に嵌入してある。

【０００６】 そしてまた、ノズルホデー１０１の前記送給管接続部１０１ｂの外周には、相 対向する位置に係止突起１０１ｂ１，１０１ｂ１が設けてあり、これら係止突起 １０１ｂ１，１０１ｂ１にノズルボデー１０１とは別体のノズルボデーホルダー １０３が組付けてある。

【０００７】 前記ノズルボデーホルダー１０３には、ほぼ中央に送給管接続部１０１ｂの外 形寸法よりもわずかに大きい内径寸法を有する挿通部１０３ａが設けてあるとと もにこの挿通部１０３ａの相対向する位置に前記各係止突起１０１ｂ１，１０１ ｂ１に係止する係止孔１０３ａ１，１０３ａ１が夫々設けてある。

【０００８】 また、前記挿通部１０３ａの外周には、挿通部１０３ａの中央から若干の弾性 を有して突出した車体係止片１０３ａ２，１０３ａ２が設けてあり、これら車体 係止片１０３ａ２，１０３ａ２の先端が車体Ｂに対して当接する。

【０００９】 そして、ノズルボデー１０１の下部にゴム製パッキン１０４を嵌め付けた状態 で、送給管接続部１０１ｂを車体Ｂに設けたノズル取付け孔Ｂ１に挿入したとこ ろで、ノズルボデーホルダー１０３を送給管接続部１０１ｂの先端から挿入して 挿通部１０３ａの係止孔１０３ａ１，１０３ａ１を送給管接続部１０１ｂの各係 止突起１０１ｂ１，１０１ｂ１に係止させることによって、車体係止片１０３ａ ２，１０３ａ２の先端が車体Ｂに当接し、ノズルボデー１０１が車体Ｂに固定さ れている。

【００１０】 このような構造をなすウオッシャノズル１００において、送給管接続部１０１ ｂに図示しない洗浄液送給管を連通接続した状態で、前記洗浄液送給管から洗浄 液を送給することによって洗浄液がノズル本体１０２の噴出口１０２ｂから図示 しない洗浄面に向けて噴射する。

【００１１】 そして、ノズル本体１０２をノズル本体装着部１０１ｃに対して回動させるこ とによってノズル本体１０２の噴出口１０２ｂの向きを変えて洗浄液を前記洗浄 面に対して的確に噴射させる。

【００１２】

【考案が解決しようとする課題】 ところが、上記した従来のウオッシャノズル１００では、ノズルボデー１０１ の全面に表面処理を施した処理面１０１ｅが形成してあり、処理面１０１ｅがノ ズルボデー１０１のノズル本体装着部１０１ｃにも形成されている構造であるこ とから、ノズル本体１０２をノズル本体装着部１０１ｃに嵌入する際に加えられ る応力でノズル本体装着部１０１ｃ部分の処理面１０１ｅに亀裂を生じないとは 言い難く、ノズル本体装着部１０１ｃに亀裂が生じた状態で洗浄液を噴出させる と、ノズル本体１０２とノズル本体装着部１０１ｃのあいだから洗浄液が洩れて 洗浄液を洗浄面に対して的確に噴射できないという問題点があった。

【００１３】 また、ノズルボデーホルダー１０３の車体係止片１０３ａ２，１０３ａ２が弾 性を有して車体Ｂに当接するようにするためノズルボデーホルダー１０３をノズ ルボデー１０１とは別体として表面処理を施さず、ノズルボデー１０１の係止突 起１０１ｂ１，１０１ｂ１にノズルボデーホルダー１０３の係止孔１０３ａ１， １０３ａ１を係止させている構造であることから、車体振動等による外力により 、がたを生じないとは言い難く、ノズルボデーホルダー１０３がノズルボデー１ ０１に対してがたを生じた場合には、ノズルボデー１０１が車体Ｂに対してずれ て洗浄面へ洗浄液の的確な噴射ができないという問題点があり、これらの問題点 を解決することが課題となっていた。

【００１４】

【考案の目的】

そこでこの考案は、上記した従来の課題に鑑みてなされたもので、表面処理に ともなう亀裂による液洩れを防止し、車体に対してのずれを防止するため強固に 取付けることによって洗浄液を的確に洗浄面に噴射することができるウオッシャ ノズルを提供することを目的としている。

【００１５】

【考案の構成】

【００１６】

【課題を解決するための手段】

この考案に係わるウオッシャノズルは、洗浄液を噴出する噴出口を備えたノズ ル本体と、前記ノズル本体を装着するノズル本体装着部を備えたノズルボデーを 有するウオッシャノズルにおいて、前記ノズルボデーとは別体で且つノズルボデ ーの表面を覆うノズルカバーを備えて、前記ノズルカバーに、洗浄液通過口を設 けるとともに表面処理を施した表面処理面を形成し且つ前記ノズルボデーに係止 するノズルボデー係止部を設け、ノズルボデーに、車体側に係止する車体係止片 を設けるとともに前記ノズルボデー係止部に係止するノズルカバー係止部を設け た構成としたことを特徴としており、上記したウオッシャノズルに係わる考案の 構成を前述した従来の課題を解決するための手段としている。

【００１７】

【作用】

この考案に係わるウオッシャノズルは、ノズルボデーとは別体で且つノズルボ デーの表面を覆うノズルカバーに表面処理を施した処理面が形成してあって、ノ ズルボデーには表面処理を施した処理面が形成されていないので、ノズルボデー に表面処理を施した処理面が形成してある従来の場合に比べて、ノズルボデーに ノズル本体を装着した際の処理面の亀裂が生じなくなり、ノズルボデーに設けた 車体係止部が車体に対して係止するので、ノズルボデーとは別体のノズルボデー ホルダーをノズルボデーに係止していた従来の場合に比べて、がた等による車体 からのずれがなくなり、ノズルボデーには表面処理を施した処理面が形成されて いないことから、車体係止片の弾性力を損なうことがないものとなる。

【００１８】

【実施例】

図１ないし図４は、この考案に係わるウオッシャノズルの一実施例を示すもの である。 図示するウオッシャノズル１は、樹脂製のノズルホデー２とノズルカ バー３とから構成されており、ノズルホデー２には、略半球形状をなして車体Ｂ の外部に突出する車外側ノズルボデー２ａと、略円筒形状をなして車体Ｂの内部 に収納されて図示しない洗浄液送給管を接続する車内側ノズルボデー２ｂが備え てある。

【００１９】 前記車外側ノズルボデー２ａのほぼ中央には、洗浄液送給路２ａ１が備えてあ り、この洗浄液送給路２ａ１が車内側ノズルボデー２ｂの図中の下端まで連通し ている。

【００２０】 また、前記車外側ノズルボデー２ａの洗浄液送給路２ａ１の先端寄りには、略 球面状をなす凹部であるノズル本体装着部２ａ２が設けてあり、このノズル本体 装着部２ａ２にノズル本体４が嵌入することにより装着してある。

【００２１】 そして、前記ノズル本体４には、略球面状をなす凸部である外周面４ａと、ほ ぼ中央で洗浄液送給路２ａ１に連通する噴出口４ｂが設けてあって、前記外周面 ４ａが車外側ノズルボデー２ａのノズル本体装着部２ａ２に対して球面対遇を介 して回動可能に嵌入してある。

【００２２】 そしてまた、図２および図３により明らかなように、車外側ノズルボデー２ａ の側部の相対向する２箇所には、矩形状をなす凹部２ａ３が設けてあり、これら 各凹部２ａ３，２ａ３に断面が逆Ｌ字形状をなす突起であるノズルカバー係止部 ２ａ４，２ａ４が備えてある。

【００２３】 そしてさらに、前記車内側ノズルボデー２ｂの外周には、相対向する位置に車 体係止片２ｂ１，２ｂ１が備えてあり、これら車体係止片２ｂ１，２ｂ１が車内 側ノズルボデー２ｂの下端寄りから若干の弾性を有して突出していて、車体係止 片２ｂ１，２ｂ１の各先端が車体Ｂに対して嵌着する。

【００２４】 さらにまた、図１により明らかなように、車内側ノズルボデー２ｂには、戻し ばね５ａとチェックボール５ｂとケース５ｃとからなるチェックバルブ５が前記 ケース５ｃを車内側ノズルボデー２ｂの洗浄液送給路２ａ１に連通させた状態で 超音波溶着によって組付けてあり、このチェックバルブ５により洗浄液送給路２ ａ１から前記洗浄液送給管への洗浄液の逆流を防止している。

【００２５】 ここで、車外側ノズルボデー２ａに備えた各ノズルカバー係止部２ａ４，２ａ ４には、樹脂製のノズルカバー３が組付けてあり、ノズルカバー３の全面には、 整面処理→表面粗化→感受性化処理→活性化処理による還元メッキ法によってク ロームメッキを施した処理面３ｄが形成してある。

【００２６】 前記ノズルカバー３は、車外側ノズルボデー２ａに有する外形寸法よりも大き く且つ車外側ノズルボデー２ａに近似させた形状を有するものであって、図４中 において下方側に開口部３ａが備えてある。

【００２７】 また、ノズルカバー３の図４中において左前方には、円形状の開口であって前 記車外側ノズルボデー２ａのノズル本体装着部２ａ２に対応させた洗浄液通過口 ３ｂが設けてあり、ノズルカバー３の前記開口部３ａには、車外側ノズルボデー ２ａの各ノズルカバー係止部２ａ４，２ａ４に対応させた相対向する２箇所に断 面がＬ字形状をなす突起であるノズルボデー係止部３ｃ，３ｃが夫々設けてあっ て、これらノズルボデー係止部３ｃ，３ｃを車外側ノズルボデー２ａの側部のノ ズルカバー係止部２ａ４，２ａ４に対して係止することによってノズルカバー３ がノズルボデー２に組付けられている。

【００２８】 そして、図１により明らかなように、チェックバルブ５とノズルカバー３を組 付けたノズルボデー２の車内側ノズルボデー２ｂを車体Ｂに設けたノズル取付け 孔Ｂ１に挿入しつつ車体係止片２ｂ１，２ｂ１を嵌め入れることによって、車体 係止片２ｂ１，２ｂ１に有する弾性力でウオッシャノズル１が車体Ｂに固定され る。

【００２９】 このような構造をなすウオッシャノズル１において、車内側ノズルボデー２ｂ に接続した前記洗浄液送給管から洗浄液を送給することによって洗浄液がノズル 本体４の噴出口４ｂからノズルカバー３の洗浄液通過口３ｂを通って図示しない 洗浄面に向けて噴射する。

【００３０】 そして、ノズル本体４をノズルボデー２のノズル本体装着部２ａ２に対して回 動させることによってノズル本体４の噴出口４ｂの向きを変えて洗浄液を前記洗 浄面に対して的確に噴射させるものとなる。

【００３１】

【考案の効果】

以上説明してきたように、この考案に係わるウオッシャノズルは上記した構成 としたことから、ノズルボデーとは別体で且つノズルボデーの表面を覆うノズル カバーに表面処理を施した処理面が形成してあって、ノズルボデーには表面処理 を施した処理面が形成されていないので、ノズルボデーに表面処理を施した処理 面が形成してある従来の場合に比べて、ノズルボデーにノズル本体を装着した際 の処理面の亀裂が生じなくなり、それによって、ノズルボデーとノズル本体のあ いだから液洩れを生ずることがなく、ノズルボデーに設けた車体係止片が車体に 対して係止するので、ノズルボデーとは別体のノズルボデーホルダーをノズルボ デーに係止していた従来の場合に比べて、がた等による車体からのずれがなくな って洗浄液を的確に洗浄面に噴射することができ、ノズルボデーに表面処理を施 した処理面が形成されていないことから、車体係止片の弾性力を損なうことがな いとともにチェックバルブを組付ける場合に極めて容易に組付けを行えて生産性 の向上を図れるという優れた効果を奏するものである。

【図面の簡単な説明】

【図１】この考案に係わるウオッシャノズルの一実施例
の部分破断正面図である。

【図２】図１に示したウオッシャノズルの部分破断平面
図である。

【図３】図１に示したウオッシャノズルの部分破断側面
図である。

【図４】図１に示したウオッシャノズルにおいての各部
品の組付け関係を示す外観斜視図である。

【図５】従来のウオッシャノズルの部分破断正面図であ
る。

【符号の説明】

１ ウオッシャノズル ２ ノズルボデー ２ａ２ ノズル本体装着部 ２ａ４ ノズルカバー係止部 ２ｂ１ 車体係止片 ３ ノズルカバー ３ｂ 洗浄液通過口 ３ｃ ノズルボデー係止部 ３ｄ 処理面 ４ ノズル本体 ４ｂ 噴出口

Claims (1)

【実用新案登録請求の範囲】
1. 【請求項１】 洗浄液を噴出する噴出口を備えたノズル
   本体と、前記ノズル本体を装着するノズル本体装着部を
   備えたノズルボデーを有するウオッシャノズルにおい
   て、 前記ノズルボデーとは別体で且つノズルボデーの
   表面を覆うノズルカバーを備え、前記ノズルカバーに、
   洗浄液通過口を設けるとともに表面処理を施した表面処
   理面を形成し且つ前記ノズルボデーに係止するノズルボ
   デー係止部を設け、ノズルボデーに、車体側に係止する
   車体係止片を設けるとともに前記ノズルボデー係止部に
   係止するノズルカバー係止部を設けたことを特徴とする
   ウオッシャノズル。