JPH0412819Y2 - - Google Patents

Description

【考案の詳細な説明】 （産業上の利用分野） 本考案は、スイツチ操作により、シートを任意
のドライビングポジシヨンから予め記憶してある
オーナーのドライビングポジシヨンに自動的に復
帰させる自動車用パワーシートの改良に関するも
のである。

（従来技術） 近年、自動車の運転席のシートの座席の位置や
高さ、シートバツクの後傾角度等シート各部の位
置を所定の操作により、運転者に対応して予め記
憶された最適位置に自動的にセツトするパワーシ
ートが開発され、実際に自動車に装備されている
現状にある。

この種のパワーシートにおいては、オーナー以
外のドライバーが運転した後、オーナーが再び運
転する場合、シート位置がオーナー以外のドライ
ビングポジシヨンにあるため、乗車が面倒な場合
がある。そこで、オーナー以外のドライバーが運
転して降車する時は、スイツチ操作によりまたは
自動的にオーナーのドライビングポジシヨンにシ
ートが自動的に復帰するようにすることができる
が、前者の場合はスイツチ操作を忘れるという欠
点がある一方、後者の場合は引き続きオーナー以
外のドライバーが乗車する時は再度スイツチ操作
をしてドライビングポジシヨンを調節する必要が
あるという欠点がある。

（考案の目的） 本考案はドライバーが降車後引き続き乗車する
時は降車時のドライビングポジシヨンを維持する
一方、引き続き乗車しない時はシートを予め記憶
してあるオーナーのドライビングポジシヨンに自
動的に復帰させるパワーシートを提供することを
目的とする。

（考案の構成） このため、本考案は降車時のドライバーが引き
続き乗車するのは通常降車後短時間内であること
に着目してなされたもので、イグニツシヨンスイ
ツチのオンオフ状態を検出する手段と、ドアの開
閉状態を検出する手段と、上記イグニツシヨンス
イツチのオフ信号と上記ドアクローズ信号とのア
ンドにより作動を開始し、上記イグニツシヨンス
イツチのオン信号または上記ドアオープン信号に
より作動を停止するとともに、作動開始後所定時
間経過後コンピユータにオーナードライビングポ
ジシヨン位置復帰指令信号を出力するタイマー出
力とを備えることを特徴とする自動車用パワーシ
ートにある。

尚、上記タイマー手段の機能はパワーシユート
を制御するコンピユータ内に持たせてもよい。

（考案の効果） 本考案によれば、オーナー以外のドライバーが
自分に適したドライビングポジシヨンを設定して
運転した後、一旦降車した場合、所定の時間内で
あれば、シートはそのドライビングポジシヨンに
そのまま維持されているので、当該ドライバーが
引き続き運転する際には、降車時のドライビング
ポジシヨンを維持することができるので、シート
に着座した後にスイツチ操作する煩わしさや、シ
ートの移動による危険感がなくなり、快適に運転
操作に移ることができる。他方、ドライバーの降
車後所定時間後には自動的にオーナーの記憶され
たドライビングポジシヨンにシートが移動するの
で、前のドライバーがオーナー以外であつてもオ
ーナードライバーを尊重した働きをなし、オーナ
ードライバー時代にマツチした自動車用パワーシ
ートを提供することができるものである。

（実施例） 以下、添付図面を参照して本考案の実施例を説
明する。

第１図および第２図において、マイクロコンピ
ユータ１１は、パワーシート１２の制御部として
の機能を有するもので、CPU（中央処理装置）
ROMおよびRAM等により構成されている。こ
のマイクロコンピユータ１１は、入力装置１３を
有している。

上記入力装置１３は、第２図に示すように、パ
ワーシート１２のシート１４の矢印Ａ１で示す前
後方向の位置およびシートバツク１５の矢印Ａ２
で示す前後の揺動角度を夫々マニユアル操作する
マニユアル操作スイツチ１６を有する。このマニ
ユアル操作スイツチ１６はパワーシート１２のシ
ート１４の側面に取付けられ、マニユアル操作信
号をマイクロコンピユータ１１に出力する。

上記入力装置１３はまた、メモリスイツチ１７
ストツプスイツチ１８および選択（セレクト）ス
イツチ１９，２０および２１からなるオートスイ
ツチ２２を有する。上記メモリスイツチ１７は、
マニユアル操作スイツチ１６でマニユアル設定さ
れたパワーシート１２のシート１４およびシート
バツク１５の位置の記憶を指令する。また、上記
ストツプスイツチ１８は、パワーシート１２の動
作を停止させる。さらに、オーナ選択スイツチ１
９、選択スイツチ２０および２１は、自動車の所
有者（オーナ）を含めて合計３人運転者につい
て、夫々パワーシート１２のシート１４およびシ
ートバツク１５の位置の記憶および再生を指令す
るためのものである。上記オートスイツチ２２は
そのメモリスイツチ１７、ストツプスイツチ１
８、オーナ選択スイツチ１９、選択スイツチ２０
および２１の上記機能に夫々対応したオートスイ
ツチ信号をマイクロコンピユータ１１に出力す
る。

上記オートスイツチ２２はパワーシート１２の
近傍に配置され、運転者により操作される。一方
マイクロコンピユータ１１は、第１図に示すよう
に、ドライバー回路２６および２９にモータ駆動
信号を出力する。上記ドライバー回路２６は、上
記モータ駆動信号に応じてモータ２７を駆動し、
パワーシート１２のシート１４を前方および後方
にスライドさせる。また、いま一つの上記ドライ
バー回路２９は、上記モータ駆動信号に応じてモ
ータ３０を駆動し、パワーシート１２のシートバ
ツク１５を前方および後方に揺動させる。

上記モータ２７および３０の回転数は夫々セン
サー回路２８および３１により検出される。これ
らセンサー回路２８および３１はいずれもリード
スイツチ等からなり、上記モータ２７および３０
の回転数に夫々比例したパルス数を有するセンサ
ー信号をマイクロコンピユータ１１に出力する。

上記マイクロコンピユータ１１は、センサー回
路２８および３１からのセンサー信号をカウント
して、そのカウント値からパワーシート１２のシ
ート１４およびシートバツク１５の位置を演算す
る。

上記構成において、オートスイツチ２２のスイ
ツチ選択により、予め記憶された所定のシート位
置に自動的に移動させることができるが、本考案
においては、第１図に示すように、イグニツシヨ
ンスイツチのオンオフ状態を検出する手段４１
と、ドアの開閉状態を検出する手段４２と、上記
イグニツシヨンスイツチのオフ信号と上記ドアク
ローズ信号のアンドにより作動を開始し、上記イ
グニツシヨンスイツチのオン信号または上記ドア
オープン信号により作動を停止するとともに、作
動開始後所定時間経過後コンピユータ１１にオー
ナードライビングポジシヨン位置復帰指令信号を
出力するタイマー手段とからなる制御手段４０を
備える。

該制御手段４０は第３図に示すように、イグニ
ツシヨンスイツチのオンオフ信号を上記検出手段
４１から出力し、ドアのオープン信号およびクロ
ーズ信号を上記検出手段４２から出力し、上記タ
イマー手段４３に入力するようになつており、該
タイマー手段４３からは、上記イグニツシヨンス
イツチのオフ信号と上記ドアクローズ信号とのア
ンドにより作動を開始し、所定時間経過後には上
記マイクロコンピユータ１１に対しオーナードラ
イビングポジシヨン位置復帰指令信号を出力する
ようになつている。

したがつて、第４図のパワーシート操作プログ
ラムに示すように、スタート１００後初期設定１
０１に次いでイグニツシヨンスイツチのオン状態
１０５でメモリスイツチ１７を操作すると、設定
したドライビングポジシヨンがマイクロコンピユ
ータ１１に記憶１０２される一方、マニユアルス
イツチを操作すると、所定のシート位置にマニユ
アル作動１０３を行うことができ、次いでメモリ
スイツチ１７を操作すると、新たに設定したドラ
イビングポジシヨンがマイクロコンピユータ１１
に記憶される。かかる予め記憶されたドライビン
グポジシヨンはセレクトスイツチ１９〜２１の操
作により再生１０４され、自動的に所定のドライ
ビングポジシヨンにシートが移動するが、本考案
においては、イグニツシヨンスイツチをオフし、
ドアをオープンすると１０６、該動作は検出手段
４１および４２により検出される。

次いで、ドライバーが降車してドアをクローズ
すると１０７、タイマー手段４３がスタートして
計時を開始する。次にドライバーが乗車のためド
アをオープンすると、このドアオープン信号によ
りタイマー手段４３の計時が停止されるが、その
時のドライビングポジシヨンがオーナーのドライ
ビングポジシヨンと異なる場合１０８、タイマー
手段４３の起動から停止するまでの時間即ちドラ
イバーが一旦降車した後再び乗車するまでの時間
が、タイマー手段４３に予め設定した時間より短
かければ１０９、ドライビングポジシヨンの変更
を行わない。一方、もしも上記時間がタイマー手
段４３に予め設定した時間を越えたときには、タ
イマー手段４３がマイクロコンピユータ１１に対
し、オーナー位置復帰信号を出力し、マイクロコ
ンピユータ１１は、この信号を受けて、シートを
オーナーの指定したドライビングポジシヨンに設
定すべく、モータ２７，３０のドライバー回路２
６，２９を制御し、シートをオーナーのドライビ
ングポジシヨンに自動復帰させる１１０。

【図面の簡単な説明】

第１図は本考案に係るパワーシートの制御回路
のブロツク図、第２図は第１図のパワーシートの
概略構成図、第３図は本考案に係る制御手段の信
号図、第４図は本考案に係るパワーシートの動作
説明図である。 １１……マイクロコンピユータ、１２……パワ
ーシート、１３……入力装置、１４……シート、
１９……オーナー選択スイツチ、２０，２１……
選択スイツチ、４０……制御手段。

Claims (1)

1. 【実用新案登録請求の範囲】 マニユアル操作でシートを任意のドライビング
   ポジシヨンに設定することができる一方、オーナ
   ーのドライビングポジシヨンをコンピユータに予
   め記憶させておき、シートがオーナーのドライビ
   ングポジシヨン以外のドライビングポジシヨンに
   ある場合には、スイツチ操作により、コンピユー
   タを介してシートを予め記憶してあるオーナーの
   ドライビングポジシヨンに自動的に復帰させる自
   動車用パワーシートにおいて、 イグニツシヨンスイツチのオンオフ状態を検出
   する手段と、ドアの開閉状態を検出する手段と、
   上記イグニツシヨンスイツチのオフ信号と上記ド
   アクローズ信号とのアンドにより作動を開始し、
   上記イグニツシヨンスイツチのオン信号または上
   記ドアオープン信号により作動を停止するととも
   に、作動開始後所定時間経過後コンピユータにオ
   ーナードライビングポジシヨン位置復帰指令信号
   を出力するタイマー手段とを備え、 ドライバーの降車後所定時間内では降車時のド
   ライビングポジシヨンを維持する一方、ドライバ
   ーの降車後所定時間後には上記タイマー手段から
   出力さるオーナードライビングポジシヨン位置復
   帰指令信号により自動的にオーナーのドライビン
   グポジシヨンにシートを移動させるように構成し
   たことを特徴とする自動車用パワーシート。