JPH04122766A - 水性樹脂組成物 - Google Patents

水性樹脂組成物

Info

Publication number
JPH04122766A
JPH04122766A JP24269990A JP24269990A JPH04122766A JP H04122766 A JPH04122766 A JP H04122766A JP 24269990 A JP24269990 A JP 24269990A JP 24269990 A JP24269990 A JP 24269990A JP H04122766 A JPH04122766 A JP H04122766A
Authority
JP
Japan
Prior art keywords
resin
parts
epoxy resin
modified epoxy
conjugated diene
Prior art date
Legal status (The legal status is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the status listed.)
Pending
Application number
JP24269990A
Other languages
English (en)
Inventor
Hiroaki Shimada
島田 博彰
Hitoshi Takayanagi
均 高柳
Current Assignee (The listed assignees may be inaccurate. Google has not performed a legal analysis and makes no representation or warranty as to the accuracy of the list.)
DIC Corp
Original Assignee
Dainippon Ink and Chemicals Co Ltd
Priority date (The priority date is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the date listed.)
Filing date
Publication date
Application filed by Dainippon Ink and Chemicals Co Ltd filed Critical Dainippon Ink and Chemicals Co Ltd
Priority to JP24269990A priority Critical patent/JPH04122766A/ja
Publication of JPH04122766A publication Critical patent/JPH04122766A/ja
Pending legal-status Critical Current

Links

Landscapes

  • Paints Or Removers (AREA)
  • Addition Polymer Or Copolymer, Post-Treatments, Or Chemical Modifications (AREA)
  • Compositions Of Macromolecular Compounds (AREA)
  • Epoxy Resins (AREA)

Abstract

(57)【要約】本公報は電子出願前の出願データであるた
め要約のデータは記録されません。

Description

【発明の詳細な説明】 [産業上の利用分野〕 本発明は新規にして有用なる水性樹脂組成物に関する。
さらに詳細には、特定の変性エポキシ樹脂を含んだ水性
媒体中で、共役ジエン化合物を主体とするエチレン性不
飽和単量体を重合せしめて得られる特定の共役ジエン系
樹脂を含有する、特に缶内面用塗料用として、加工性な
らびに密着性などにすぐれ、加工後に補修を必要としな
い塗膜を形成せしめることのできる水性樹脂組成物、お
よび金属用塗料に関する。
〔従来の技術〕
これまでの処、金属缶素材としては、アルミニウム、ブ
リキまたはティンフリースチールなどの金属が用いられ
ているが、これらの金属は、その腐食を防止するために
、通常、缶の内外面には塗膜が形成された形で利用され
る。
そのうち、缶内面用塗料としては、密着性ならびに防食
性などの面ですぐれている処から、通常、エポキシ/フ
ェノール樹脂系、エポキシ/アクリル樹脂系またはエポ
キシ/アミノ樹脂系などが用いられている。
しかしながら、これらの上掲の塗料は、いずれも、加工
性が不充分であり、製缶加工工程において、素地金属の
露出がよく起こる。そのため、製缶加工後に金属露出部
分の補修が行なわれるが、このような補修は、製缶加工
工程を煩雑にするので、かかる補修を必要としない加工
性のすぐれた塗料が要望されている。これらの要求を満
たす塗料としては、塩化ビニル樹脂系オルガノゾル塗料
が開発されている。
上記オルガノゾル塗料は、金属素材への密着性、加工性
にすぐれており、補修を必要としない塗料として有用で
あるが、有機溶剤を分散媒とするために、安全衛生面で
問題が多かった。
さらに、金属内面用塗料として用いた場合には、特に、
加熱殺菌工程において、可塑剤または安定化剤であるエ
ポキシ化油成分が内容物中に溶出するので、食品衛生面
でも好ましくなく、また、内容物の風味を変化させると
いう問題点をも有するばかりでなく、塗膜が白化したり
、イージーオープン蓋の開口性(缶蓋本体にある開口用
舌片を引張って開口したさいの、開口部内面における塗
膜の残存の程度を示し、残存する塗膜が少ないほど、開
口性にすぐれている。)が不良となるなどの問題点を有
していた。
一方、これらの問題点、特に大気汚染、作業環境の悪化
、火災や爆発の危険性を回避した塗料として、特開昭6
3−95272号公報には、カルボキシル基含有自己乳
化性エポキシ樹脂の水性媒体中で、塩化ビニルを含有す
るビニルモノマーを重合してなる水性樹脂組成物からな
る塗料が提案されている。しかしながら、この水性樹脂
組成物は、塩化ビニルを安定的に重合させるという処か
ら、カルボキシル基含有自己乳化性エポキシ樹脂成分の
割合が50重量%以下であるために、塗膜の密着性や、
開口性などに劣るし、加工性にも劣っていた。
〔発明が解決しようとする課題〕
すなわち、安全衛生上の問題が小さく、かつ、塗膜の密
着性、開口性ならびに加工性にすぐれた水性樹脂組成物
は見い出されていないというのが現状である。
本発明が解決しようとする課題は、従来の塩化ビニル樹
脂系オルガノゾル塗料の密着性および加工性を保有し、
かつ、特開昭63−95272号公報に開示されている
形の水性樹脂組成物の安全衛生性をも保持する金属被覆
用水性樹脂組成物を得ること、さらには、食品、化粧品
ならびに医薬品類などの容器として、特に加熱殺菌処理
後においても、塗膜中に存在する水可溶性樹脂成分の溶
出量が極わめて少なく、食品衛生性、風味保持性、開口
性の悉くにすぐれた、金属被覆用の水性樹脂組成物を得
ることである。
〔課題を解決するための手段〕
本発明者らは、上述の如き実状に鑑みて、鋭意、検討し
た結果、特開昭63−95272号公報に記載された水
性樹脂組成物の原料成分の1つである、塩化ビニルの代
わりに共役ジエン化合物を用いると、水を分散媒とした
安全衛生面はもとよりのこと、密着性、開口性および加
工性のいずれもに優れる金属被覆用樹脂組成物が得られ
ることを見い出して、本発明を完成するに到った。
すなわち、本発明は必須の成分として、アニオン性原子
団を含有し、自己乳化性を有する変性エポキシ樹脂(A
)を含んだ水性媒体中で、共役ジエン化合物(B)を、
あるいは、この共役ジエン化合物(B)と、該化合物(
B)と共重合可能な他のエチレン性不飽和単量体(C)
とを、重合せしめて得られる樹脂(I)と、フェノール
樹脂(II)とを含んで成る、水性樹脂組成物ならびに
金属用塗料を提供しようとするものである。
ここにおいて、上記した変性エポキシ樹脂(A)のアニ
オン性原子団とは、カルボン酸基、スルホン酸基または
燐酸基などの酸基からなる原子団を指称するものであり
、また、当該樹脂(A)の自己乳化性とは、別途に、乳
化剤を用いることなく、水性媒体に乳化しうる性質を指
称するものである。
当該エポキシ変性エポキシ樹脂(A)は、上述した通り
、アニオン性原子団を含有し、かつ、自己乳化性を有し
ているものであれば、いずれも用いることができるが、
たとえば、次のような製造方法で製造された樹脂を、必
要に応じて、塩基性化合物で中和したものが、特に代表
的なものである。
(I)  芳香族系エポキシ樹脂(al)の存在下に、
モノエチレン性不飽和カルボン酸を必須として含有する
共重合性単量体の混合物を重合開始剤の存在下で有機溶
媒中で共重合させる方法、(2)  芳香族系エポキシ
樹脂(al)と、モノエチレン性不飽和カルボン酸を必
須とする共重合性単量体混合物を、有機溶媒中で、共重
合させることによって得られるカルボキシル基含有アク
リル系樹脂(a2)とを、エポキシ基に対してカルボキ
シル基が過剰とする反応基濃度において、有機溶媒中で
エステル化反応させる方法、または(3)(メタ)アク
リロイル基を導入した芳香族系エポキシ樹脂と、エチレ
ン性不飽和カルボン酸化合物を必須として含有する共重
合性単量体混合物を重合開始剤の存在下で有機溶媒中で
共重合させる方法など。
勿論、その他の方法によって得られたカルボキシル基を
含有し、自己乳化性を有する変性エポキシ樹脂(A)も
、使用することができる。
芳香族系エポキシ樹脂(al)として特に代表的なもの
のみを例示するに留めれば、ビスフェノールA型エポキ
シ樹脂、ビスフェノールF型エポキシ樹脂、ノボラック
型エポキシ樹脂、脂肪酸変性エポキシ樹脂やフェノール
系化合物変性エポキシ樹脂などである。これらの芳香族
系エポキシ樹脂のうちでも、1分子中に1.1〜2.0
個のエポキシ基を有し、数平均分子量が2,000以上
、特に3.000以上のものが好ましい。市販例として
は、シェル化学社製の「エピコート152」、「エピコ
ート154」、[エピコート1007.、[エピコート
1009J、 [エピコート1010.、fエピコート
1100L」、大日本インキ化学工業■製の[エピクロ
ン7050J、「エピクロン9055J、[エピクロン
9155Jなどが挙げられる。上記したような芳香族系
エポキシ樹脂の中から1種類以上のものを選択して使用
できる。
モノエチレン性不飽和カルボン酸として特に代表的なも
ののみを例示するに留めれば、(メタ)アクリル酸、ク
ロトン酸、イタコン酸、マレイン酸またはフマル酸など
である。また、マレイン酸モノメチル、フマル酸モノエ
チルまたはイタコン酸モノn−ブチルの如きモノエチレ
ン性不飽和ジカルボン酸モノアルキルエステルを、モノ
エチレン性不飽和カルボン酸の代わりに用いてもよい。
他の共重合性単量体としては、(メタ)アクリル酸メチ
ル、(メタ)アクリル酸エチル、(メタ)アクリル酸プ
ロピル、(メタ)アクリル酸ブチル、(メタ)アクリル
酸ペンチル、(メタ)アクリル酸ヘキシル、(メタ)ア
クリル酸ヘプチル、(メタ)アクリル酸オクチル、(メ
タ)アクリル酸オクタデシルの如き(メタ)アクリル酸
エステル;スチレン、α−メチルスチレン、ビニルトル
エン、クロルスチレン、2,4−ジブロムスチレンの如
きモノエチレン性不飽和芳香族単量体; (メタ)アク
リロニトリルの如きモノエチレン性不飽和ニトリル;酢
酸ビニル、プロピオン酸ビニルの如きビニルエステル;
塩化ビニリデン、臭化ビニリデンの如きビニリデンハラ
イド;アクリル酸−2−ヒドロキシエチル、アクリル酸
−2−ヒドロキシプロピル、メタクリル酸−2−ヒドロ
キシエチルの如きモノエチレン性不飽和カルボン酸ヒド
ロキシアルキルエステル; (メタ)アクリル酸グリシ
ジルの如きモノエチレン性不飽和カルボン酸グリシジル
エステル;または(メタ)アクリルアミド、N−メチロ
ール(メタ)アクリルアミド、N−フトキシメチルアク
リルアミド、ジアセトンアクリルアミドの如き(メタ)
アクリルアミド誘導体などのラジカル重合可能な化合物
が、特ムこ代表的なものとして挙げられる。
上記(I)の製造方法におけるモノエチレン性不飽和カ
ルボン酸の使用量は、共重合性単量体の合計重量を10
0重量部としたとき、20重量部以上が好ましい、モノ
エチレン性不飽和カルボン酸の使用量が20重量部以上
であると、水性媒体中における樹脂の分散安定性、塗装
した塗膜の金属に対する密着性ならびに耐溶剤性などを
はじめ、缶内面用に使用した場合には、フレーバー適性
なども良くなる傾向があるので好ましい。
上記(I)または(2)の製造方法における芳香族系エ
ポキシ樹脂(al)と、上記共重合性単量体の混合物ま
たはカルボキシル基含有アクリル系樹脂(a2)との使
用割合は、それらの合計重量を100重量部としたとき
、固形分重量比で40/60〜90/10の範囲が好ま
しく、エポキシ基に対してカルボキシル基が過剰となる
反応基濃度範囲が好ましい。芳香族系エポキシ樹脂(a
l)の使用割合が40〜90重量部であると、塗膜の金
属に対する密着性に優れ、しかも、得られる樹脂(A)
の分散安定性が向上する傾向にあるので好ましい。
上記(3)の製造方法における芳香族系エポキシ樹脂(
a、)と無水(メタ)アクリル酸との使用割合は、それ
らの合計重量を100重量部としたさいの固形分重量比
で、90/10〜99.9510.05が好ましい。
上記反応で用いる重合開始剤は、特に限定されないが、
アゾビスイソブチロニトリルや、ベンゾイルパーオキサ
イドなどの、通常の重合開始剤が挙げられる。これらの
重合開始剤の使用量は、特に限定されないが、共重合性
単量体の合計重量の0.01〜20重量%の範囲が好ま
しい。
有機溶媒として特に代表的なもののみを例示するに留め
れば、メタノール、エタノール、n−プロパツール、イ
ソプロパツール、n−ブタノール、5ec−ブタノール
、tert−ブタノール、イソブタノール、メチルセロ
ソルブ、エチルセロソルブ、プロピルセロソルブ、ブチ
ルセロソルブ、エチルカルピトール、ブチルカルピトー
ルまたはメチルセロソルブアセテート、エチルセロソル
ブアセテートなどをはじめ、ジオキサン、ジメチルホル
ムアミド、ダイア七トンアルコールの如き親水性有機溶
媒;あるいは酢酸エチル、メチルエチルケトン、メチル
イソブチルケトン、シクロヘキサノン、トルエン、キシ
レンの如き親油性有機溶媒などである。これらは単独使
用でも2種以上の併用でもよく、必要に応じて、水と前
記有機溶媒とを組み合わせてもよい。
上記した(I)〜(3)の方法で得られる樹脂(A)の
アニオン性原子団の中和に使用できる塩基性化合物とし
ては、通常の無機塩基および有機塩基がいずれも使用で
きる。無機塩基しては、水酸化ナトリウム、水酸化カリ
ウム、炭酸ナトリウム、炭酸カリウムなどが、有機塩基
としては、アンモニア;トリメチルアミン、トリエチル
アミン、ブチルアミンの如きアルキルアミン類;ジメチ
ルアミノエタノール、ジェタノールアミン、アミノメチ
プロパツールの如きアルコールアミン類;またはモルホ
リンなどが特に代表的なものである。
また、エチレンジアミンや、ジエチレントリアミンなど
の多価アミンも使用できる。
上記塩基性化合物としては、就中、アンモニアや揮発性
のアミンの使用が、塗膜中に残留せず、耐水性を良くす
る傾向があるので好ましい。塩基性化合物の使用量とし
ては、分散段のpHが5以上となる量が好ましい。
本発明において用いられる前記樹脂(I)の製遣方法は
、前述した、アニオン性原子団を含有し、かつ、自己乳
化性を有する変性エポキシ樹脂(A)に含まれるアニオ
ン性原子団の少なくとも一部を塩基性化合物で中和し分
散した水性分散体中で、共役ジエン化合物(B)を必須
単量体とし、必要に応じて、その他のエチレン性不飽和
単量体(C)をも用いて、重合開始剤(フリーラジカル
発生触媒)の存在下で、40〜95°C1好ましくは、
50〜70°Cで、1〜24時間乳化重合を行なえばよ
い。なお、本発明においては、自己乳化性の変性エポキ
シ樹脂(A)を用いているので、乳化剤の使用は、別設
、必要ではないが、必要に応じて用いてもよい。
また、乳化重合に用いられる他の添加剤として、たとえ
ば連鎖移動剤、重合安定化を目的としたエチレンジアミ
ン四酢酸、あるいは、pH調整のための塩基性化合物を
、必要に応じて、使用することは何ら差し支えない。さ
らに、乳化重合を終了したのちに、水分散液を濃縮した
り、未反応の単量体、または有機溶剤を除去することも
、何ら差し支えがない。
アニオン性原子団を含有し、自己乳化性を有する変性エ
ポキシ樹脂(A)と、共役ジエン化合物(B)との反応
割合、あるいは(B)と必要に応じて用いられるエチレ
ン性不飽和単量体(C)との反応割合は、(A)、(B
)、(C)との合計重量を100重量部とする固形分重
量比で、(A)/((B) +(C))=98/2〜7
1/29となる範囲内が好ましい。アニオン性原子団を
含有し、自己乳化性を有する変性エポキシ樹脂(A)の
使用割合が、(A)と(B)との合計重量、あるいは(
A)と(B)と(C)の合計重量を100重量部とした
とき、98〜71重量部なる範囲内であると、得られる
水性樹脂組成物の塗膜は密着性ならびに耐食性に優れた
ものとなるので好ましい。
共役ジエン化合物(B)の使用量は、該化合物(B)と
、あるいは、該化合物(B)およびこの(B)以外のエ
チレン性不飽和単量体(C)との合計重量を100重量
部としたとき、10重量部以上、好ましくは、20〜1
00重量部なる範囲内が適切である。共役ジエン化合物
(B)は、本発明の水性樹脂組成物を内部可塑化し、塗
膜の加工性を著しく向上させるものである。共役ジエン
化合物(B)の使用量が上記範囲内であると、非常に密
着性や加工性などに優れた塗膜が得られるほか、缶用塗
料に必要な耐レトルト性などの面でも優れた塗膜を得る
ことができる。
本発明において用いられる共役ジエン化合物(B)とし
ては、ブタジェン−1,3,2−メチルブタジェン−1
,3,2−クロルブタジェン−1,3またはペンタジェ
ン−1,3などが挙げられる。
本発明において、この共役ジエン化合物(C)と共重合
可能なエチレン性不飽和単量体(C)として特に代表的
なもののみを例示するに留めれば、(メタ)アクリル酸
メチル、(メタ)アクリル酸エチル、(メタ)アクリル
酸プロピル、(メタ)アクリル酸ブチル、(メタ)アク
リル酸ペンチル、(メタ)アクリル酸ヘキシル、(メタ
)アクリル酸ヘプチル、(メタ)アクリル酸オクチル、
(メタ)アクリル酸オクタデシルの如き(メタ)アクリ
ル酸エステル;スチレン、α−メチルスチレン、ビニル
トルエン、クロルスチレン、2.4−ジブロムスチレン
の如き、モノエチレン性不飽和芳香族単量体; (メタ
)アクリロニトリルの如きモノエチレン性不飽和ニトリ
ル; (メタ)アクリル酸、クロトン酸、マレイン酸、
フマル酸、イタコン酸の如きモノエチレン性不飽和カル
ボン酸;無水マレイン酸の如きモノエチレン性不飽和カ
ルボン酸無水物;マレイン酸モノメチル、フマル酸モノ
エチル、イタコン酸モノn−ブチルの如きモノエチレン
性不飽和ジカルボン酸モノアルキルエステル;酢酸ビニ
ル、プロピオン酸ビニルの如きビニルエステル;塩化ビ
ニリデン、臭化ビニリデンの如きビニリデンハライド;
アクリル酸−2−ヒドロキシエチル、アクリル酸−2−
ヒドロキシプロピル、メタクリル酸−2−ヒドロキシエ
チルの如きモノエチレン性不飽和カルボン酸ヒドロキシ
アルキルエステル; (メタ)アクリル酸グリシジルの
如きモノエチレン性不飽和カルボン酸グリシジルエスチ
ル; (メタ)アクリルアミド、N−メチロール(メタ
)アクリルアミド、N−ブトキシメチルアクリルアミド
、ジアセトンアクリルアミドの如き(メタ)アクリルア
ミド誘導体などのラジカル重合可能な化合物である。
これらの単量体は、共役ジエン化合物(B)と共に、水
性樹脂組成物を内部可塑化したり、あるいは、皮膜に適
度な硬さを与えたり、密着性の向上、そして、水性樹脂
組成物の機械的安定性や凍結安定性などの向上を図った
りする目的で使用される。
フリーラジカル発生触媒として特に代表的なもののみを
例示するに留めれば、過硫酸カリウム、過硫酸アンモニ
ウムもしくは過酸化水素水の如き水性触媒;またはt−
ブチルハイドロパーオキサイド、クメンハイドロパーオ
キサイドもしくはベンゾイルパーオキサイドの如き油性
触媒のいずれも使用できるが、硫酸根を含まない触媒を
用いると、得られる樹脂(I)の塗膜が耐水性や白化性
などに優れたものとなるので、特に好ましい。
当該樹脂(I)の製造に用いられる上記フリーラジカル
発生触媒の使用量は、共役ジエン化合物(B)に対して
、あるいは該化合物(B)とこの(B)以外のエチレン
性不飽和単量体(C)との合計重量に対して、0.01
〜20重量%の範囲が好ましい。
本発明において水性媒体とは、少なくとも10重量%以
上が水である、水の単独ないしは親水性有機溶剤との混
合物を意味する。本発明で用いることができる親水性有
機溶剤として特に代表的なもののみを例示するに留めれ
ば、メタノール、エタノール、n−プロパツール、イソ
プロパツール、n−ブタノール、5ec−ブタノール、
ter t−ブタノール、イソブタノールの如きアルキ
ルアルコール類;メチルセロソルブ、エチルセロソルフ
、プロピルセロソルブ、ブチルセロソルブ、ヘキシルセ
ロソルブ、ネチルカルビトール、エチルカルピトール、
ブチルカルピトールの如きグリコールエーテル類;また
はメチルセロソルブアセテート、エチルセロソルブアセ
テートの如きグリコールエーテルエステル類などをはじ
め、さらには、ジオキサン、ジメチルホルムアミド、テ
トラヒドロフラン、メチルエチルケトンまたはダイア七
トンアルコールなども使用できる。なお、いわゆる親油
性有機溶剤を、必要に応じて、用いることは何ら差し支
えない。
本発明の水性樹脂組成物から、含有する有機溶剤を減ら
す必要がある場合には、前記したアニオン性原子団を含
有し、自己乳化性を有する変性エポキシ樹脂(A)を調
製するさいに、アセトン、メチルエチルケトン、n−ブ
タノールまたはブチルセロソルブなどのような、沸点が
低く水と共沸する有機溶剤を使用し、該樹脂(A)を水
性媒体中に分散せしめたのち、常圧ないしは減圧下に蒸
留すれば、安定的に、しかも容易に、有機溶剤の含有率
の低い水性樹脂組成物を得ることができる。
他方、本発明において用いられる前記フェノール樹脂(
II)としては、ビスフェノールAもしくはビスフェノ
ールFの如き四官能のフェノール類;石炭酸(フェノー
ル)、m−エチルフェノール、3.5−キシレノールも
しくはm−メトキシフェノールの如き三官能のフェノー
ル類;または0−クレゾール、p−クレゾール、p −
tert−ブチルフェノール、p−エチルフェノールも
しくは2.3−キシレノールの如き二官能性のフェノー
ル類とホルムアルデヒドとを、アルカリ触媒の存在下に
、反応せしめて得られるものが、特に代表的なものであ
る。
また、当該フェノール樹脂(It)中に含まれるメチロ
ール基の一部ないしは全部を、炭素数が1〜12なるm
個アルコールによりエーテル化せしめたものを用いるこ
ともできる。
そして、当該フェノール樹脂(II)は、塗膜の密着性
や開口性などを高めるために、樹脂固形分中、0.5〜
20重量%、好ましくは、1〜5重量%となるような範
囲で配合すればよく、0.5重量%未満の場合には、ど
うしても、塗膜の硬化速度に対する寄与が充分とはなり
得ないし、−一方、20重量%を超えて余りに多くなる
と、どうしても、塗膜の加工性が著しく低下するように
なるので、いずれの場合も好ましくない。
本発明の水性樹脂組成物には、必要に応して、塗装性を
改良するための溶剤、界面活性剤または消泡剤などを加
えることもできる。
また、本発明の水性樹脂組成物に、加工時の塗膜の傷付
きを防ぐ目的で、滑剤であるワ・ンクスを添加すること
も可能である。
本発明の水性樹脂組成物、アルミニウム、錫メツキ鋼板
、前処理した金属、またはスチールなどの被覆用として
有用であるが、木材などの被覆材として用いてもよい。
最も好ましい用途は、飲食物などに用いる金属容器の内
面塗装に使用することであり、塗膜には耐水性があり、
塗膜から缶内容物への低分子化合物の溶出がなく、非常
に塗膜の不浸透性が高いので、缶内部に貯蔵する飲食物
の天然の味または香りを変質させないと共に、加工性や
開口性などにも優れている。
さらに、本発明の水性樹脂組成物は、高温短時間の焼付
は条件においても発泡することがなく、厚膜塗装が可能
であるし、しかも、加工性や耐食性などが良好であるの
で、溶接缶の溶接部補正塗料としても有用である。
本発明の水性樹脂組成物の塗装方法としては、エアース
プレー、エアレススプレーまたは静電スプレーなどのス
プレー塗装が好ましいが、浸漬塗装、ロールコータ−塗
装または電着塗装なども可能である。また、焼付は条件
としては、120〜280℃で、10秒〜30分間の範
囲が好ましい。
本発明の水性樹脂組成物は、用途に応して、適当な防錆
剤、顔料または充填剤などを配合して、防錆プライマー
、印刷インキまたは防食防錆塗料などに使用することも
できる。
また、本発明の被覆用組成物は、塗料以外にも、接着剤
、繊維処理剤または結合剤などの各種の分野で使用する
ことができる。
〔実施例〕
次に、本発明を実施例、比較例、応用例および比較応用
例により、−層、具体的に説明する。以下において、部
および%は特に断りのない限り、すべて重量基準である
ものとする。
実施例1 (カルボキシル基を含有し、自己乳化性を有する変性エ
ポキシ樹脂の合成) (I)n−ブタノール       120部(2)「
エピコート1010.    150部(3)  メタ
クリル酸         25部(4)  スチレン
           10部(5)   エチルアク
リレート        2部(6)  過酸化ヘンジ
イル        3部(7)n−ブタノール   
     10部窒素ガス置換した4つロフラスコに、
(I)と(2)を仕込んで、加熱溶解した。この溶液に
、(3)〜(7)を均一に混合したものを、フラスコ内
を100°Cに保ちながら攪拌しつつ、2時間かけて徐
々に滴下した。滴下終了後も、さらに、同温度で4時間
攪拌し、固形分が58%なるカルボキシル基含有自己乳
化性エポキシ樹脂溶液を得た。
(カルボキシル基含有変性エポキシ樹脂の水分散化) (8)  上記カルボキシル基台変性エポキシ樹脂溶液
            100部(9)  ジメチル
エタノールアミン    4部(I0)  イオン交換
水        260部窒素ガスを封入した4つロ
フラスコに(8)を仕込み、これを100°Cまで加熱
し、(9)と(I0)の混合液を攪拌しながら30分か
けて滴下し、カルボキシル基含有変性エポキシ樹脂の水
性分散体を得た。さらに、減圧下にてn−ブタノールと
水を共沸蒸留により130部留去し、不揮発分が25%
なる、溶剤を含まないカルボキシル基含有変性エポキシ
樹脂の水性分散体(A)を得た。
(カルボキシル基含有変性エポキシ樹脂の水性媒体中で
の、共役ジエン化合物とモノエチレン性不飽和単量体と
の乳化重合) (I1)  上記カルボキシル基含有自己乳化性変性エ
ポキシ樹脂の水性分散体(A) 100部 (I2)  ブタジェン           5部(
I3)  スチレン           1.25部
(I4)過酸化ベンゾイル       0.13部(
I1)〜(I4)を、窒素ガス置換した攪拌装置付きの
オートクレーブに仕込み、攪拌しながらこの混合物を5
0℃に加熱し、内圧がOkg/c+n”になるまで撹拌
を続けた処、固形分が29.0%なる共役ジエン系樹脂
(I)を得た。この(I)は、20日後も同じ常態を保
持し、粘度の変化も見られなかった。
次いで、この樹脂(I)i液の100部に、rEP−5
60j  (モンサント社製の、部分的にブチルエーテ
ル化されたレゾール型フェノール樹脂;不揮発分=72
%〕の0.65部を加えて、目的とする水性樹脂組成物
を得た。
なお、当該樹脂組成物を用いた塗料の調製例は、応用例
1で示す。
実施例2〜4 第1表に示されるような諸原料を、所定の割合で用いる
ように変更した以外は、実施例1と同様にして、各種の
樹脂(I)溶液を得た。
次いで、同表に示されるような配合割合に変更した以外
は、実施例1と同様にして、目的とする各種の水性樹脂
組成物を得た。
但し、同表中のフェノール樹脂(a)および(b)は、
それぞれ、次のようにして調製されたものである。
すなわち、まず、フェノール樹脂(a)の方は、フェノ
ールの100部、37%ホルマリンの430部および水
酸化ナトリウムの235部を混合して、50“Cで2時
間反応させ、引き続き、70゛Cで2時間反応させた処
、赤色透明な樹脂溶液が得られた。
次いで、この溶液に酢酸エチルの100部とnブタノー
ルの100部とを加えて、60 ’Cで10分間攪拌し
てから静置した処から、上層と下層の2Nに分かれた。
しかるのち、水とアンモニア水を用いて、上層の有機層
を洗浄し、溶剤の一部を留去して、固形分を40%とし
た。
次に、フェノール樹脂(b)の方は、ビスフェノールへ
の200部、37%ホルマリンの570部および水酸化
ナトリウムの265部を混合し、50°Cで2時間反応
させたのち、酢酸エチルの250部とn−ブタノールの
250部とを加え、さらに、20%塩酸の350部を加
えて撹拌したのち、撹拌した処、上下二層に分かれた。
水とアンモニア水を用いて、上層の有機層を洗浄し、溶
剤の一部を留去して、固形分を40%とした。
なお、各種の水性樹脂組成物を用いた塗料の調製例は、
応用例2〜4で示す。
実施例5 (カルボキシル基含有アクリル樹脂の調製例)(a) 
 n−ブタノール       670部(b)  ス
チレン          180部(c)   エチ
ルアクリレート       45部(d)  メタク
リル酸        225部(e)  過酸化ベン
ゾイル        3部窒素ガス置換した4つロフ
ラスコに、まず、(a)を仕込み、撹拌溶解しながら1
00°Cに保ち、この中に、(b)〜(e)を混合溶解
したものを2時間かけて徐々に滴下した。滴下終了後も
、さらに同温度で3時間攪拌し、固形分が40%なるカ
ルボキシル基含有アクリル樹脂溶液を得た。
(カルボキシル基を含有し、自己乳化性を有する変性エ
ポキシ樹脂の合成) (f)「エピコートl0IOJ     150部軸)
 上記カルボキシル基含有アクリル樹脂溶液     
              238部(h)  n−
ブタノール       250部(i)  ジメチル
エタノールアミン   20部(f)〜(h)を窒素ガ
ス置換した4つロフラスコに仕込み、100°Cで2時
間攪拌することによって完全に溶解した後80°Cに冷
却した。この溶液に、(i)を仕込み、1時間攪拌する
ことによって固形分が48%なるカルボキシル基含有変
性エポキシ樹脂溶液を得た。
(カルボキシル基含有変性エポキシ樹脂の水分散化) (D  上記カルボキシル基含有変性エポキシ樹脂溶液
           100部(k)  イオン交換
水        194部窒素ガスを封入した4つロ
フラスコに(j)を仕込み、これを50°Cまで加熱し
、攪拌しながら(k)を30分かけて滴下し、固形分が
16.3%なるカルボキシル基含有変性エポキシ樹脂の
水性分散体を得た。さらに、減圧下にて、n−ブタノー
ルと水を共沸蒸留により留去し、不揮発分が25%なる
、溶剤を含まないカルボキシル基含有変性エポキシ樹脂
の水性分散体(B)を得た。水性分散体(A)の代わり
に水性分散体(B)を用いる以外は、実施例1と同様に
して、水性樹脂組成物を得た。
応用例1 実施例1で得られた、樹脂(I)溶液の100部と、r
EP−560Jの0. 6部との配合物に、ヘキシルセ
ロソルブの6部を混合し、充分に攪拌することによって
、目的とする塗料を得た。
応用例2〜5 実施例2〜5で得られた、それぞれの樹脂(I)溶液の
100部に対して、第2表に示されるようなフェノール
樹脂(II)の所定量を配合し、さらに、ヘキシルセロ
ソルブの6部を混合して、充分に攪拌することによって
、目的とする各種の塗料を得た。
比較例1 (エポキシアクリレートの合成) (a)「エピコート1009J    1800部(b
)  ブチルセロソルブ      970部(c) 
  10%水酸化ナトリウム水溶液 2.8部(d) 
 メタクリル酸         11.2部(e) 
 ハイドロキノン         0.06部(a)
、(b)を40フラスコに仕込み、120°Cで60分
間の攪拌を行なって完全に溶解したのち、100°Cま
で冷却して(C)を添加した。
次いで、(d)、(e)を仕込んで130°Cで240
分間のあいだ攪拌し続けた。
かくして、固形分が65%で、かつ、溶液換算の酸価が
0.25なるエポキシアクリレート溶液を得た。
(カルボキシル基含有自己乳化性変性エポキシ樹脂の調
製) (a)  ブチルセロソルブ       68部(b
)  メチルエチルケトン      68部(c) 
  エポキシアクリレート     138部(d) 
 スチレン           20.3部(e) 
  エチルアクリレート       20.3部(f
)  メタクリル酸         94.5部(g
)  アゾビスイソブチロニトリル  9.5部(a)
、(b)を、窒素置換した4つロフラスコに仕込んで9
8°Cで撹拌しながら、(C)、(d)、(e)、(f
)、(g)を混合して、(g)を完全に熔解したものを
、90分かけて滴下した。
滴下終了後も、さらに90分攪拌して、対照用の樹脂溶
液を得た。
(カルボキシル基含有変性エポキシ樹脂の水分散化) (a)  上記カルボキシル基含有変性エポキシ樹脂溶
液           100部(b)   ジメチ
ルエタノールアミン10%水溶液89部 (c)  イオン交換水         80部(a
)を4つロフラスコにとり攪拌しながら50゛Cに加熱
し、(b)を30分かけて滴下した。さらに(c)を3
0分かけて滴下し、固形分20%の乳白色の水性樹脂分
散体(c)を得た。
(カルボキシル基含有変性エポキシ樹脂の水性媒体中で
の、塩化ビニルの重合) (a)  イオン交換水        150部(b
)  カルボキシル基含有変性エポキシ樹脂水性分散体
(c)         125部(c)  塩化ビニ
ル         100部(d)  過硫酸アンモ
ニウム10%水溶液 4部窒素ガス置換した撹拌装置付
きステンレスオートクープに(a)、(b)を仕込み、
攪拌しながら(c)を70部仕込んだ。次に、55°C
に加熱したのち、(d)を添加して反応を開始させた。
反応は内圧が一定になるように、(C)の30部を徐々
に添加しながら進め、添加終了後も内圧がOkg/cm
2になるまで撹拌を続けた処、固形分が31.5%で、
粘度10cpsで、かつ、pFlが3,4なる、均一な
対照用の樹脂(ビ)溶液を得た。
次いで、この樹脂溶液の100部にrEP−560Jの
2.53部を配合し、さらに、ヘキシルセロソルブの6
部を混合して、対照用の水性樹脂組成物を得た。
比較例2 実施例1で得られた樹脂(I)を用いるだけで、フェノ
ール樹脂(II)の使用を、−切、欠如した形の、対照
用の水性樹脂組成物となした。
比較応用例1および2 比較例1および2で得られた、それぞれの水性樹脂組成
物に対して、応用例1と同様にして、ヘキシルセロソル
ブの6部を混合し、充分に攪拌することによって、対照
用の各種の塗料を得た。
以上の各実施例および比較例で得られた、それぞれの塗
料の評価を、以下の要領で行なって、それらの結果を、
第2表に示す。
〔水性樹脂組成物の経時分散安定性評価〕200mj2
のガラス容器に各塗料を密封し、室温で20日間放置後
の水性樹脂組成物の水分散液の分散状態を、次に示す如
き3段階にて評価した。
○・・・沈澱物がない △・・・沈澱物が若干具られる ×・・・沈澱物が非常に多い 〔試験用塗装板の作成] 厚さ0.32mmのアルミニウム板に、乾燥塗膜の重量
が120+++g/dm”となるように、バーコーター
を用いて上記実施例で得られた各塗料を塗布し、260
℃のオーブン中で30秒間焼き付けたのち、室温まで冷
却し、試験用塗装板とした。
〔焼付は時の発泡性評価〕
上記のようにして得た試験用塗装板の表面を観察し、次
に示す如き3段階にて評価した。
○・・・発泡が起こっていない △・・・小さな発泡が発生している ×・・・大きな発泡が前面に発生している〔密着性〕 試験用塗装板に形成された塗膜に、カッターでlX1m
mの基盤目を100個作成し、その部分に粘着テープを
貼ったのち、粘着テープを急速に剥離し、塗膜の剥離状
態を観察し、次に示す如き3段階にて評価した。
○・・・剥離が全くない △・・・全体の1〜30%が剥離した ×・・・全体の31〜100%が剥離した〔加工性〕 試験用塗装板を、プレス温度20”C,塗装板温度20
°Cで製蓋加工した。加工後の塗膜の損傷の程度を調べ
るために、蓋の塗装面を対象としてエナメルレータ−(
通電試験機)を用い、蓋の上部に1%食塩水を満たし、
蓋体を陽極とし、食塩水中に陰極を挿入して電流値を測
定し、次に示す如き3段階にて評価した。
○・・・電流値が0.3+++A未満である△・・・電
流値が0. 3〜3mA未満である×・・・電流値が3
mAを超える 〔開口性〕 加工性試験と同様にして製蓋加工した蓋を、100°C
で30分間煮沸処理後、開口用舌片を引っ張って開口し
たさいの開口部内面の塗膜の残存層を、次に示す如き3
段階にて評価した。
○・・・全く塗膜が残存していない △・・・わずかに塗膜が残っている ×・・・かなり塗膜が残っている 〔溶出試験〕 100mnの精製水中に、160cm”の上記試験用塗
装板が浸漬し、100°Cで1時間煮沸処理後の精製水
の過マンガン酸カリウム消費量を測定し、次に示す如き
3段階にて評価した。
○・・・消費量が5ppm以下である △・・・消費量が5 ppmを超えるが10ppm以下
である ×・・・消費量が10ppmを超える 〔フレーバー試験(味覚試験)〕 直径5IllIn硬質ガラス棒を、各応用例および比較
応用例で得た各塗料中に浸し、引き上げて自然滴下が無
くなってから、260°Cのオーブン中で30秒間焼き
付けた。これを取り出して冷却後、その塗膜表面1.、
OOc+++”当たり100mfの割合の精製水に浸し
、密栓状態に保って30分間煮沸したのち、20“Cに
冷却した。
対照として、同様のガラス棒を用い、塗料に浸すことな
く、260°Cのオーブン中で30秒間焼き付けるよう
に変更した以外は、同様に処理して対照水を調製し、こ
れに対する上記試験水の臭いと味とを比較し、次に示す
如き3段階にて評価した。
○・・・臭いと味に実質的に差が認められない△・・・
臭いと味に疑わしい差が認められる×・・・臭いと味に
明らかに差が認められる〔発明の効果〕 本発明の水性樹脂組成物は、 (I)火災や公害の心配も少なく、安全衛生性にすぐれ
、 (2)塗膜の密着性にも優れ、 (3)加工性も著しく良好である。
しかも、缶内面用塗料として用いたさいには、(4)塗
膜からの水抽出物が非常に少ないので、食品衛生性にす
ぐれているし、 (5)開口性も著しく優れている。
代理人 弁理士  高 橋 勝 利

Claims (1)

  1. 【特許請求の範囲】 1、アニオン性原子団を含有し、自己乳化性を有する変
    性エポキシ樹脂(A)を含んだ水性媒体中で、共役ジエ
    ン化合物(B)を重合せしめた樹脂( I )と、フェノ
    ール樹脂(II)とを含有することを特徴とする、水性樹
    脂組成物。 2、前記した樹脂( I )が、共役ジエン化合物(B)
    と、さらに該化合物(B)以外のエチレン性不飽和単量
    体(C)とを重合せしめたものである、請求項1に記載
    の組成物。 3、前記した樹脂( I )が、変性エポキシ樹脂(A)
    と共役ジエン化合物(B)との固形分総量の100重量
    部当たり、変性エポキシ樹脂(A)の固形分として、7
    0重量部を超えた量で用いて得られるものである、請求
    項1に記載の組成物。 4、前記した樹脂( I )が、変性エポキシ樹脂(A)
    と共役ジエン化合物(B)とエチレン性不飽和単量体(
    C)との固形分総量の100重量部当たり、変性エポキ
    シ樹脂(A)の固形分として、70重量部を超えた量で
    用いて得られるものである、請求項1または2に記載の
    組成物。 5、前記したアニオン性原子団がカルボキシル基である
    、請求項1に記載の組成物。 6、アニオン性原子団を含有し、自己乳化性を有する変
    性エポキシ樹脂(A)を含んだ水性媒体中で、共役ジエ
    ン化合物(B)を重合せしめた樹脂( I )と、フェノ
    ール樹脂(II)とを含有する水性樹脂組成物を用いるこ
    とを特徴とする、金属用塗料。 7、アニオン性原子団を含有し、自己乳化性を有する変
    性エポキシ樹脂(A)を含んだ水性媒体中で、共役ジエ
    ン化合物(B)と、さらに該化合物(B)以外のエチレ
    ン性不飽和単量体(C)とを重合せしめた樹脂( I )
    と、フェノール樹脂(II)とを含有する水性樹脂組成物
    を用いることを特徴とする、金属用塗料。
JP24269990A 1990-09-14 1990-09-14 水性樹脂組成物 Pending JPH04122766A (ja)

Priority Applications (1)

Application Number Priority Date Filing Date Title
JP24269990A JPH04122766A (ja) 1990-09-14 1990-09-14 水性樹脂組成物

Applications Claiming Priority (1)

Application Number Priority Date Filing Date Title
JP24269990A JPH04122766A (ja) 1990-09-14 1990-09-14 水性樹脂組成物

Publications (1)

Publication Number Publication Date
JPH04122766A true JPH04122766A (ja) 1992-04-23

Family

ID=17092931

Family Applications (1)

Application Number Title Priority Date Filing Date
JP24269990A Pending JPH04122766A (ja) 1990-09-14 1990-09-14 水性樹脂組成物

Country Status (1)

Country Link
JP (1) JPH04122766A (ja)

Similar Documents

Publication Publication Date Title
US10336909B2 (en) Coating compositions for aluminum beverage cans and methods of coating same
JP7110111B2 (ja) スチレンを含まないコポリマー、及びこのようなコポリマーを含有するコーティング組成物
AU743096B2 (en) Aqueous coating composition
JP7324705B2 (ja) 軽減された風味スカルピング特性を有するラテックスコーティング組成物
NO322689B1 (no) Vannbarne belegningssammensetninger for metallbeholdere, anvendelse av slike belegningssammensetninger, og belagt metallgjenstand
JPH03500785A (ja) 水性塗料組成物
WO2011009024A1 (en) Coating compositions for cans and methods of coating
JP2002155234A (ja) 製缶塗料用水性樹脂組成物及びそれを用いた金属缶
US6514619B2 (en) Aqueous resin composition and coated metal material having cured coating of the same
JP4661046B2 (ja) ポリマーエマルジョン含有水性塗料組成物
JPH07138501A (ja) 水性塗料組成物
JP2012184370A (ja) 水性塗料組成物とその製造方法
JPH04122766A (ja) 水性樹脂組成物
JP3366996B2 (ja) 金属被覆用水性樹脂組成物
JPS6238363B2 (ja)
JPH04100871A (ja) 金属被覆用水性樹脂組成物
JP4936092B2 (ja) 水性樹脂組成物及び該組成物の硬化塗膜を有する塗装金属材料
JPH059431A (ja) 金属被覆用水性樹脂組成物
JP2000226542A (ja) 缶被覆用水性樹脂組成物
JPH02124983A (ja) 水性被覆用樹脂組成物
JPH04180976A (ja) 水性塗料組成物
JPH02235973A (ja) 水性被覆用樹脂組成物
JP2007238699A (ja) ポリマーエマルジョン含有水性塗料組成物
JPH04342755A (ja) 水性樹脂組成物
JPH07207221A (ja) 缶内面被覆用水性樹脂組成物