JPH04115104U - ヒ−トシ−ル装置 - Google Patents

Description

【考案の詳細な説明】 ［産業上の利用分野］ 本考案はフィルム包装機等に用いられるヒート
シール装置に関するものである。

［従来の技術］ 従来この種のフィルム包装機として例えば第４、 ５図のものが知られている。

この従来構造において、１は機台であって、そ
の側方には保持枠２が設けられ、保持枠２にフィ
ルムＦを巻回したフィルム巻尺Ｒが着脱交換可能
に設けられ、機台１の上部にフィルム案内部３及
びフィルム折返部４を配設し、機台１の前面部に
上側からフィルム送り部５、縦シール部６、横シ
ール部７・７、カッター部８が備えられ、一方の
フィルム巻尺ＲよりフィルムＦを引出し、フィル
ム案内部３を介してフィルム折返部４に導出し、 フィルム折返部４のＵ状部材９によりフィルムＦ
を長手方向に二つ折りし、フィルム送り部５の対
向する一対の送りロール１０でフィルムＦを挟んで
送り、縦シール部６の一対の縦ヒートシールロー
ル１１でフィルムＦの折返し端部同士を熱シールし、 この縦シールＦ₁によりフィルムＦを筒状に形成
し、横シール部７の対向する一対の横ヒートシー
ルロール１２でフィルムＦを横方向に熱シールし、 この横シールＦ₂により筒状のフィルムＦに底部
を形成し、図示省略の充填機構等によりたとえば
食料品等の被包装物Ｗを充填し、フィルムＦが送
られて再び横シール部７により熱シールし、その
横シールＦ₂により包装物Ｗを封止し、この横シ
ールＦ₂を上下の横シール部７で二回行い、次い
で横シールＦ₂部分をカッター部８で切断し、こ
れによりフィルム包装を行い、図示省略のコンベ
ヤ等により取出搬送するように構成したものであ
る。

［考案が解決しようとする課題］ ところでこのような上記ピロータイプのフィル
ム包装機において、フィルムＦに所定のテンショ
ンを与えて置かないと、第６図の如く折り返され
たフィルムＦの対向する両フィルム片Ｆ₃・Ｆ₄が
相互にずれることがあり、このため縦ヒートシー
ルロール１１や横ヒートシールロール１２による熱シ
ールが良好に行われないことがあり、ひいては包
装作業が不円滑となることがあるという不都合を
有している。

［課題を解決するための手段］ 本考案はこれらの不都合を解決することを目的
とするもので、その要旨は、連続移送されるフィ
ルムを折り返し状態で対向する一対の送りロール
により挟持状態で送り、このフィルムの折返両端
縁を重ねて対向する一対の縦ヒートシールロール
で挟持状態で縦シールし、かつフィルムを対向す
る一対の横ヒートシールロールにより挟持状態で
横シールして連続包装するものにおいて、上記送
りロールの外径は上記縦シールロールの外径より
僅かに小さく設定されていることを特徴とするヒ
ートシール装置にある。

［作用］ 送りロールの外径は縦シールロールの外径より
僅かに小さく設定されているため、相互の周速度
が相違することから送りロールと縦ヒートシール
ロールとの間のフィルムにテンションが与えられ
る。

［実施例］ 第１図乃至第３図は本考案の実施例を示してい
る。

尚、上記第４、５図の構造のものと同一態様部
分には同符号を引用する。

５はフィルム送り部であって、この場合機台１
の前面に軸受台１３を取付け、軸受台１３間に一方の
送りロール１０を回動可能に軸受し、この送りロー
ル１０を外周面にゴム１０ａを巻いたロールに形成し、 各軸受台１３に上下一対のガイド軸１４を固定突設し、 ガイド軸１４の先端部間に支持板１５を固定し、ガイ
ド軸１４間にスライド台１６を摺動可能に架設し、ス
ライド台１６に他方の送りロール１０を回転可能に軸
受し、一方の送りロール１０と他方の送りロール１０
のロール軸１０ｂ・１０ｂにそれぞれ互いに歯合する
ギヤ１７・１７を固定し、一方の送りロール１０のロー
ル軸１０ｂに被動ギヤ１８を形成し、この被動ギヤ１８
に図外の駆動機構に連なる駆動ギヤ１９を歯合し、 上記支持板１５とスライド台１６との間にバネ２０を掛
架して構成している。

６は縦シール部であって、機台１の前面に軸受
台２１を取付け、軸受台２１間に一方の縦ヒートシー
ルロール１１を回動可能に軸受し、各軸受台２１に上
下一対のガイド軸２２を固定突設し、ガイド軸２２の
先端部分間に支持板２３を固定し、ガイド軸２２間にス
ライド台２４を摺動可能に架設し、スライド台２４に
他方の縦ヒートシールロール１１を回転可能に軸受
し、一方の縦ヒートシールロール１１と他方の縦ヒ
ートシールロール１１のロール軸１１ａ・１１ａにそれ
ぞれ互いに歯合するギヤ２５を固定し、一方のギヤ
２５に被動ギヤ２５ａを形成し、この被動ギヤ２５ａに
図外の駆動機構に連なる駆動ギヤ２６を歯合し、両
方の縦ヒートシールロール１１・１１にシール部１１ｂ
を形成し、縦ヒートシールロール１１・１１内にヒー
タＨを内蔵し、ヒータＨに外部から給電可能な給
電機構２７を配設し、各縦ヒートシールロール１１・
１１に互いに当接して縦ヒートシールロール１１・１１
のシール部１１ｂ間の隙間Ｓを定める間隔調節ロー
ル部１１ｃ・１１ｃを形成し、上記支持板１５にスライ
ド台１６を押圧する緩衝用シリンダピストン２８を設
けて構成している。

この場合上記送りロール１０の外径Ｄ₁は上記縦
ヒートシールロール１１のシール部１１ａの外径Ｄ₂
よりも僅かに小さく設定され、即ちＤ₁＜Ｄ₂の関
係とし、たとえば１００対９９の割合に設定され
ている。

この実施例は上記構成であるから、一対の送り
ロール１０及び縦ヒートシールロール１１は図外の駆
動機構により駆動ギヤ１９・２６を介してフィルムＦ
を挟み付ける状態で回転し、送りロール１０はフィ
ルムＦを送ることになるとともに縦ヒートシール
ロール１１は縦シールすることになり、このとき送
りロール１０の外径Ｄ₁は縦シールロール１１の外径
Ｄ₂より僅かに小さく設定されているため、相互
の周速度が相違することから送りロール１０と縦シ
ールロール１１との間のフィルムＦに適宜なテンショ
ンを与えることができ、このテンションを与える
方法としては送りロール１０と縦ヒートシールロー
ル１１の回転数を相互に相違させることも考えられ、 この場合は別途に変速機構を必要とするとともに
微妙な周速差を得る変速機構は複雑化し易いこと
になるが、この実施例の場合は送りロール１０の外
径Ｄ₁を縦ヒートシールロール１１の外径Ｄ₂より僅
かに小さく設定するだけで容易にテンションをフィ
ルムＦに与えることができ、それだけ構造が簡素
化され、このため縦ヒートシールロール１１や横シ
ール部７でのヒートシール作用を良好に行うこと
ができ、包装作業の円滑化を図ることができる。

尚、本考案は上記実施例に限られるものではな
く、上記ピロー式包装機以外の包装機にも適用す
ることができる。

［考案の効果］ 本考案は上述の如く、送りロールの外径は縦シ
ールロールの外径より僅かに小さく設定されてい
るため、相互の周速度が相違することから送りロ
ールと縦ヒートシールロールとの間のフィルムＦ
に適宜なテンションを与えることができ、このた
め縦ヒートシールロールや横シール部でのヒート
シール作用を良好に行うことができ、包装作業の
円滑化を図ることができる。

以上の如く、所期の目的を充分達成することが
できる。

【図面の簡単な説明】

図面は本考案の一実施例を示すもので、第１図
は部分正面図、第２図はその部分平断面図、第３
図はその部分平断面図、第４図は全体正面図、第
５図はそのヒートシールの説明図である。 Ｆ……フイルム、Ｆ₁……縦シール、Ｆ２……横
シール、Ｄ₁、Ｄ₂……外径、１０……送りロール、 １１……縦ヒートシールロール、１２……横ヒー
トシールロール。

補正平４．５．２９
図面の簡単な説明を次のように補正する。 明細書の図面の簡単な説明の欄に記載した第９
頁１行目〜第２行目の「第５図はそのヒートシー
ルの説明図である。」とあるのを、「第５図はその
ヒートシールの説明図、第６図はそのヒートシー
ルの説明図である。」と訂正します。

Claims (1)

1. 【実用新案登録請求の範囲】 連続移送されるフイルムを折り返し状態で対向
   する一対の送りローラにより挟持状態で送り、こ
   のフイルムの折返両端縁を重ねて対向する一対の
   縦ヒートシールロールで挟持状態で縦シールし、 かつフイルムを対向する一対の横ヒートシールロ
   ールにより挟持状態で横シールして連続包装する
   ものにおいて、上記送りロールの外径は上記縦ヒ
   ートシールロールの外径より僅かに小さく設定さ
   れていることを特徴とするヒートシール装置。