JPH04101880A

JPH04101880A - インクジェット記録用ｏｈｐシート

Info

Publication number: JPH04101880A
Application number: JP2220387A
Authority: JP
Inventors: Kazuo Sato; 和男佐藤
Original assignee: Nisshinbo Industries Inc; Nisshin Spinning Co Ltd
Current assignee: Nisshinbo Holdings Inc
Priority date: 1990-08-22
Filing date: 1990-08-22
Publication date: 1992-04-03

Abstract

(57)【要約】本公報は電子出願前の出願データであるた
め要約のデータは記録されません。

Description

【発明の詳細な説明】〔産業上の利用分野〕本発明は、液体インクの微小液滴をノズルから噴射して
、モノクロ、フルカラー画像を高速に印画するインクジ
ェットプリンターの記録シートに関し、特にその中でも
耐水性の良好な油性インクジェットプリンターの記録用
○ＨＩ）シートに関するものである。

〔従来の技術〕

インクジェット記録方式は、高速、低騒音で、多色化が
容易な上に画像の大型化が可能であり、また、記録パタ
ーンの融通性が大きく、更に、現像、定着が不要である
等の特徴があり、文字を含め、各種図形及びカラー画像
等のハードコピーを得られる方法として種々の用途に急
速に普及されつつある。

上述した背景の中で、その記録シートのうち。

ＯＨＰシートの利用面も拡大されつつあり、プリンター
としては、ＯＨＰシートにも印画可能なものでなくては
ならないという条件が必須とされるようになってきた。

而して、○ＨＰシートに要求される品質とじては、 ■　インクの定着性が良好で記録後、インクの流れ出し
などが起らないこと ■　発色濃度が高いこと ■　シート全体の透明性が高いこと ■　シート全体に耐水性があり、水分が付着しても画像
の流れ出しやにじみが起らないこと等があり、これらの
要求される品質を満足させるために様々な技術が提案さ
れてきた。例えば、特開昭５９−２０７２７７号、特開
昭６０−１４５８７９号、或は特開昭６０−１７１１４
３号等の各公報に記載された発明がある。

然し乍ら、これらの発明はいずれも水性インクジェット
インクに適した記録紙に関するもので、油性インクジェ
ットインクに適したものではなかった。即ち、油性イン
クを使用してこれらの記録紙に記録を行なうと、インク
定着性の不足から著しい記録特性の劣化を招くからであ
る。

また、透明性の基材上に不透明な多孔質表層を設け、そ
の中にインクを吸収、定着させた後、加熱処理等を施し
て透明化させる発明が特開昭５９−１７８２８８号公報
に記載されているが、この発明のものは、印画した後、
加熱工程という別工程を設けなければならず、実用的で
はない。

〔発明が解決しようとする課題〕

従って、本発明が解決しようとする課題は、上記のよう
な従来技術における問題点や欠点がなく、油性インクジ
ェットインクに適し、高濃度記録が可能であると共に優
れた透明性、耐水性を具え。

従来の記録紙同様、後処理、別工程等を踏まずに短時間
で定着するインクジェット記録用○Ｉ（Ｐシートを提供
することである。

〔課題を解決するための手段〕

本発明は上記の課題を解決することを目的としてなされ
たもので、その構成は、透明プラスチックフィルムから
成る基材上にインク定着層を設けて成るインクジェット
記録用○ＨＰシートにおいて、インク定着層が透明でイ
ンクに含有される溶剤により溶解または膨潤される樹脂
により構成されたことを特徴とするものである。

即ち、本発明の発明者は、上記の課題を解決することを
目的として鋭意研究の結果、透明プラスチックフィルム
の上に設ける透明インク定着層を油性インクの成分であ
る溶剤に溶解または膨潤される樹脂により構成するよう
にすれば、インクジェットプリンターで印画後、噴射さ
れたインクはインク定着層の樹脂を溶解または膨潤しつ
つインク定着層内部に浸透して、速やかに定着すること
を知得し、本発明を完成したのである。

以下、本発明について詳述する。

本発明の記録用シートは、以下のようにして得られる。

基材としての透明プラスチックフィルムは、透明な熱可
塑性樹脂フィルムや、ポリビニルアルコールのフィルム
、セルロース誘導体のフィルム及びこれらの延伸フィル
ム等が用いられる。

熱可塑性樹脂フィルムとしては、ポリエチレンテレフタ
レート、ポリプロピレン、ポリスチレン。

ポリ塩化ビニル、ポリメチルメタクリレート、ポリエチ
レン、ポリカーボネート等のフィルム及びこれらの樹脂
表面とインク定着層の接着を改善するための下引層を施
したフィルムやコロナ放電加工等を施したフィルムが用
いられる。

次に、前記基材上に透明なインク定着層を形成するので
あるが、このインク定着層を構成する樹脂としては、油
性インクジェット用インクに用いられる溶剤に溶解また
は膨潤し、水に不溶且つ乾燥して皮膜にした際に透明に
なる樹脂を使用すれば良い。インクに用いられる溶剤は
、具体的には、メタノール、エタノール、ｎ−プロパツ
ール、　１ｓｏ−プロパツール、ｎ−ブタノール、　５
ｅｃ−ブタノール。

ｎ−オクタツール、エチレングリコール、ジエチレング
リコール、ジアセトンアルコール、ベンジルアルコール
等のアルコール類、メチルセロソルブ。

エチルセロソルブ、ブチルセロソルブ等のセロソルブ類
、アセトン、メチルエチルケトン、メチルイソブチルケ
トン、ジイソブチルケトン、シクロヘキサノン、イソホ
ロン等のケトン類、Ｎ、Ｎ−ジメチルホルムアミド、　
Ｎ、Ｎ−ジメチルアセトアミド、Ｎ−メチル−２−ピロ
リドン等のアミド類、酢酸メチル、酢酸エチル、酢酸イ
ソプロピル、酢酸−ｎ−ブチル等のエステル類、エチル
エーテル。

ジオキサン、テトラヒドロフラン等のエーテル類。

メチレンクロライド、プロピレンクロライド、エチレン
クロライド等の塩素化炭化水素、トルエン。

キシレン等の芳香族類等があり、インクに使用される溶
剤の種類によりその溶解性を考慮して樹脂を選択すれば
良い。

一方、前記溶剤の少なくとも一種以上に溶解または膨潤
し、乾燥して皮膜にしたときに透明且つ水に不溶な樹脂
としては、ポリ塩化ビニル樹脂。

ポリ酢酸ビニル樹脂、塩化ビニル−酢酸ビニル共重合樹
脂、アクリロニトリル−スチレン共重合樹脂、ポリメチ
ルメタクリレート樹脂、飽和共重合ポリエステル樹脂、
ポリビニルブチラール樹脂。

スチレン−マレイン酸共重合樹脂、エチレン−酢酸ビニ
ル共重合樹脂等があり、これらの樹脂を適宜の溶媒に溶
解し、前記プラスチックフィルム上に公知の手段で塗工
し乾燥すれば、本発明のＯＨＰシートが得られる。上記
樹脂の特徴は、いずれも乾燥後に透明性に優れ、且つ耐
水性の良好な皮膜を形成することである。

また、上記の樹脂の中でも、ポリビニルブチラール樹脂
は、油性インクに用いられる溶剤に対し、広範囲の溶剤
に可溶であり、これを使うことは本発明の目的を達成す
る上において適切である。具体的には、前記溶剤中、エ
チレングリコール、ジエチレングリコール、エチルエー
テル以外のすべてに亘って溶解または膨潤するという特
性を持っている。一方、そのブチラール化度であるが、
通常５０ｍｏｌ％〜８１．６ｍｏｌ％のものが使用でき
るが、溶剤に対する溶解性、耐水性を考慮すると、６０
ｍｏｌ％〜８１．６ｍｏｌ％のものを使用することが好
ましく。

更に好ましくは、７０ｍｏｌ％〜８１．６ｍｏｌ％のも
のが良い。具体的には、ブチラール化度が６３％のもの
は、前記インクに用いられる溶剤中、酢酸メチル、酢酸
エチル、酢酸イソプロピル、酢酸−〇−ブチル等のエス
テル類には全く不溶性を示すのに対し、ブチラール化度
が７０ｍｏｌ％のものになると、溶解性を示すようにな
る。ブチラール化度が低すぎると、溶剤に対する溶解性
及び耐水性が不良になる。なお、ポリビニルブチラール
は、ポリビニルアルコールにブチルアルデヒドを反応さ
せて造るわけであるが、ブチラール化反応においては、
ポリビニルアルコールを完全にブチラール化することは
できず、最高ブチラール化度は８１．６ｍｏｌ％である
。

〔発明の作用及び効果〕

本発明のインクジェット記録用ＯＨＰ用紙は、上述した
ように、インク定着層を形成するための前記樹脂を、そ
れを溶解する溶媒に溶解し、基材である透明プラスチッ
クフィルム上に公知の手段で塗工し乾燥することにより
得られるもので、シート全体として極めて透明性の優れ
たものである。

また、本発明では、インク定着層を構成する樹脂は、使
用される油性インクの種類によって選択されるが、最も
重要な点は、インクの溶剤によって溶解または膨潤する
樹脂を選択することである。

それによって、インク定着層が透明で非多孔性であって
も、インクの吸収機構が形成されることになり、優れた
インク吸収性を示すと同時に、上記樹脂はインクをとら
えて高濃度記録を可能にするのである。更に、本発明で
は油性インクと耐水性樹脂が使用されるために、記録物
は優れた耐水性を有するものとなる。

〔実施例〕

次に本発明の実施例について説明する。

実施例　１ポリビニルブチラール樹脂（ブチラール化度７５ｍｏｌ
％、エスレックＢＭＳ、積水化学製）２０重量部（以下
、部と記す）をｊｓｏ−プロパツール（ＩＰＡ）１００
部にホモミキサーで撹拌しつつ溶解した。

このものをアプリケーターを用いて厚さ１００μｍのポ
リエチレンテレフタレートフィルムに塗工し、１００℃
の定温乾燥器中で３分間乾燥し、本発明の一例のＯＨＰ
シートを得た。このものの表層即ちインク定着層は完全
透明で、厚さは３０μｍであった。

次に、得られた○■ＩＰシートにインクジェット記録を
行なった。インクとしては、トルエンを主溶媒とする黒
インク（Ａ）、酢酸エチルを主溶媒とする黒インク（Ｂ
）及びエチルセロソルブを主溶媒とする黒インク　（Ｃ
）を使用した。別にボリビニルブチラール樹脂を溶解し
ないエチレングリコールを主溶媒とする黒インク（Ｄ）
を比較のために用いた。

その結果を表１に示す。

表　　１上記の結果から、インクの溶媒がインク定着層の樹脂を
溶解するものは優れたインク吸収性を示すのに対し、溶
解しないものはインクが殆ど吸収されず、自然乾燥によ
らなければならないことが明らかである。

実施例　２飽和共重合ポリエステル樹脂（バイロン２００東洋紡績
製）１５部をメチルエチルケトン（ＭＥＫ）　１００部
にホモミキサーで撹拌しつつ溶解した。

このものをアプリケーターを用いて厚さ１００μｍのポ
リエチレンテレフタレートフィルムに塗工し、１００℃
の定温乾燥器中で３分間乾燥し、本発明の別例の○ＨＰ
シートを得た。このものの表層即ちインク定着層は完全
透明で、厚さは２８μ冨であった。

次に、得られたＯＨＰシートにインクジェット記録を行
なった。インクとしては、酢酸エチルを主体とする黒イ
ンク（Ａ）、酢酸セロソルブを主溶剤とする黒インク（
Ｂ）及びテトラヒドロフラン（ＴＨＦ）を主溶媒とする
黒インク（Ｃ）を使用した。別に水性黒インク（Ｄ）を
比較のために用いた。

その結果を表２に示す。

表　　２上記の結果から、この実施例に用いた樹脂は。

油性インクＡ、Ｂ、Ｃには適しているが、水性インクＤ
には使用出来ないことが判明した。

Claims

【特許請求の範囲】１　透明プラスチックフィルムから成る基材上にインク
定着層を設けて成るインクジェット記録用ＯＨＰシート
において、インク定着層が透明でインクに含有される溶
剤により溶解または膨潤される樹脂により構成されたこ
とを特徴とするインクジェット記録用ＯＨＰシート。２　インク定着層がポリビニルブチラール樹脂により構
成されたことを特徴とする請求項１に記載のＯＨＰシー
ト。３　ポリビニルブチラール樹脂のブチラール化度が５０
ｍｏｌ％〜８１．６ｍｏｌ％の範囲にあることを特徴と
する請求項１又は２に記載のＯＨＰシート。