JPH04100968A - 長尺布帛の継目検出装置 - Google Patents

Abstract

(57)【要約】本公報は電子出願前の出願データであるた
め要約のデータは記録されません。

Description

【発明の詳細な説明】 ［産業上の利用分野コ 本発明は織物地、編物地等の長尺な布帛の継目を検出す
る装置に関する。更に詳しくは主として整理・染色工場
における精練、染色、仕上加工の各工程中で布帛をエン
ドレスに、又は連続して継いでロープ状にして処理する
ときに、その継目を検出する装置に関するものである。

［従来の技術］ 処理中の布帛から見本布をカットするとき、或いは処理
か終って移送経路又は処理機械から布帛を取出すときな
とに、布帛の継目を検出する必要か生じる。

しかし、布帛の移送経路は一般に照度が低く高温多湿の
作業環境にあるため、瞬間的に出現する継目を作業員が
肉眼で検出する場合には作業員は移送経路に身を乗り出
して継目の到来を待たなければならす、作業員に苛酷な
労働を強いることになる。

従来、この点を解消し、肉眼によらずに継目を検出する
検出装置として、布帛が通過する大径のパイプの外側又
は布帛の移送経路の近傍に検出コイルを取付け、布帛の
継目に磁石を取付け、この磁石の電磁誘導作用に伴う検
出コイルの誘導電圧が所定値以上のとき継目を検出する
ものが知られている。

［発明が解決しようとする課題］ 処理機械によっては布帛が大径のパイプを通らない場合
で、移送経路から離れたところに検出コイルを設けなけ
ればならない場合に、従来の検出装置で継目を検出しよ
うとすると、微弱な検出信号を増幅しなければならない
。

このため、検出装置の近くで大容量のモータが起動した
時、アーク溶接が行われた時、雷が発生した時等のよう
に、検出コイルに瞬間的に外部磁界である電磁波（以下
、外乱のノイズという）が到来した場合には、従来の検
出装置では外乱のノイズも増幅され、これか継目検出信
号として処理され誤動作することがあった。

また継目検出装置を備えた布帛処理機械と電源を共通に
する他の布帛処理機械が起動する時のように検出装置の
電源電圧が急激に変化した場合にも、検出装置の回路に
ノイズ（以下、電源電圧ノイズという）が生じ、この電
源電圧ノイズが継目検出信号として処理されて検出装置
が誤動作することがあった。

本発明の目的は、検出コイルに瞬間的に外乱のノイズが
到来した場合にも、或いは散発的に電源電圧ノイズが検
出装置の回路に生した場合にも、誤動作することかなく
、正確に継目を検出でき、作業員に苛酷な労働を強いる
ことかない、信頼性の高い長尺布帛の継目検出装置を提
供することにある。

［課題を解決するための手段］ 本発明者は、磁石の到来速度である布帛の移送速度に比
へて外乱のノイズの伝播速度は極めて速いこと、及び電
源電圧ノイズは正の電圧信号か又は負の電圧信号のいず
れかが散発的にしか発生しないことに着目し、本発明に
到達した。

即ち、本発明は、継目に磁石を取付けた長尺布帛の移送
経路に配設された検出コイルと、前記検出コイルの誘導
電圧か所定値以上のとき前記布帛の継目として処理する
信号処理回路とを備えた長尺布帛の継目検出装置におい
て、前記検出コイルが前記移送方向に２つ近接して並べ
て配設され、かつ前記２つの検出コイルか前記磁石以外
の外部磁界によって生じる誘導起電力を互いに打消し合
うように直列又は並列に接続され、前記信号処理回路が
前記２つの検出コイルに発生するそれぞれの誘導電圧信
号が所定のタイムスロット内に出現するとき前記布帛の
継目として処理することを特徴とする。

［作　用］ 外乱のノイズは同時に２つの検出コイルに対して電磁誘
導作用を起こすため、両コイルの誘導起電力は互いに打
消し合って出力されない。一方電源電圧ノイズが生じて
も、この電源電圧ノイズは散発的にしか起こらないため
、電圧変動を信号処理回路か継目として処理することは
ない。これに対して継目に設けた磁石が２つの検出コイ
ルを通過すると、両コイルから正の誘導電圧信号と負の
誘導電圧信号が所定のタイムスロット内に集中して発生
する。これら正負の電圧信号を信号処理回路で処理すれ
ば、信頼性の高い継目検出信号が得られる。

［実施例］ 次に本発明の一実施例を図面に基ついて詳しく説明する
。

第１図及び第２図に示すように、この例ではウィンス染
色機１０で長さ約５０ｍの長尺布帛１１の継目１１ａを
検出する場合について説明する。

磁石１２は予めポリテトラフルオロエチレン（商品名テ
フロン）で被覆され、布の袋に入れた後、継目１１ａ付
近にミシンで縫い付けられる。

検出装置１３は２つの検出コイル１４．１５と、増幅回
路１６と、分離回路１７と、信号処理回路１８と、出力
回路１９と、電源回路２０とを備える。２つの検出コイ
ル１４及び１５は染色機１０の屋根に取付けられる。こ
れらのコイル１４及び１５は、染色機１０のリール１０
ａの上方で布帛１１の移送方向に向けられ、磁石１２に
よる電磁誘導作用を生しる位置に設けられる。

２つのコイル１４及び１５は磁界によって生じる誘導起
電力を互いに打消し合うように並列に接続され、これら
のコイル１４及び１５の出力は増幅回路１６に接続され
る。矢印Ｆは布帛１１の移送方向、即ちコイルに対する
磁石１２の到来方向を示す。増幅回路１６は磁石１２に
よりコイル１４及び１５に生じる誘導電圧を増幅する。

増幅回路１６の出力は分離回路１７に接続される。第３
図に示すように、分離回路１７は増幅された電圧信号Ａ
“とＡ−をそれぞれ波形整形し、かつ電圧信号ａ＋と電
圧信号ａ−とに分離する。分離回路１７の出力は信号処
理回路１８を介して出力回路１９に接続される。信号処
理回路１８は分離回路１７から送出される電圧信号ａ＋
と電圧信号ａ−の到来するタイミングを検出し、所定の
タイムスロットＴｓ内に両信号ａ４及びａ−が出現する
ときに限りハイレベルの信号を出力回路１９に送出する
。出力回路１９は信号処理回路１８のハイレベルの信号
を保持する。電源回路２０はスイッチ２０ａを介して電
源端子２１に接続され、かつ検出装置１３の回路１６〜
１９に電源を供給する。

この出力回路１９の出力は警報回路２２並びに染色機１
０の常閉のモータ停止スイッチ２３の制御入力に接続さ
れる。電源端子２１にはモータ始動スイッチ２４及びモ
ータ停止スイッチ２３を介して染色機１０のモータ２５
が接続される。警報回路２２は出力回路１９に並列に接
続された警報ランプ２２ａ及び警報ブザ−２２ｂを備え
る。スイッチ２４．スイッチ２０ａ、警報ランプ２２ａ
及び警報ブザ−２２ｂは染色機１０の操作パネル（図示
せず）に設けられる。

次にこのような構成の継目検出装置の動作を説明する。

先ずウィンス染色機１０に布帛１１を仕掛けて、布帛端
を磁石１２とともに縫い合わす。これにより布帛１１の
継目１１ａに磁石１２が取付けられる。次いでスイッチ
２４を入れて染色機１０を運転し、染色機内に水、蒸気
を供給し、染料、助剤を投入し、所定の条件で染色を行
う。所望の色相に合わせるために、染色途中で布帛１１
から見本布をカットするときには、スイッチ２０ａを入
れる。

布帛１１と一緒に移送している磁石１２かり一ル１０ａ
の上部に至ると、磁石１２は検出コイル１４、検出コイ
ル１５の順に接近し、それぞれのコイルに誘導電圧を生
じさせる。コイル１４とコイル１５とは互いに誘導起電
力を打消し合うように結線され、しかも磁石１２の移送
方向にすらして配置しているため、第３図に示すように
両コイルの電圧信号Ａは連続して発生する。コイル１４
からは電圧信号Ａ＋を生じ、コイル１５からは電圧信号
Ａ−を生じる。

これらの信号Ａ＋とＡ−は分離回路１７でそれぞれ波形
整形され、かつ電圧信号ａ＋とａ−とに分離される。こ
れらの信号ａ＋とａ−は連続して所定のタイムスロット
Ｔｓ内に信号処理回路１８に送出されるため、信号処理
回路１８からハイレベルの信号が出力回路１９で保持さ
れて送出される。

この結果、図の破線に示すように停止スイッチ２３が開
いて染色機１０が停止するとともに、その操作パネルの
警報ランプ２２ａが点灯し、警報ブザ−２２ｂか吹鳴す
る。作業員は染色機１０の扉を開け、リール１０ａ近傍
の布帛１１から継目１１ａを取出して所定の見本布を容
易にカットすることができる。

また、スイッチ２０ａを入れた後、磁石１２か検出コイ
ル１４及び１５に近つく前に、外乱のノイズかこれらの
コイル１４及び１５に到来するときには、このノイズの
伝播速度は極めて速いため、両コイルに同時に電磁誘導
作用が生じる。このため両コイルの誘導起電力は互いに
打消し合い、増幅回路１６には入力されない。

一方、スイッチ２０ａを入れた後、磁石１２が検出コイ
ル１４及び１５に近つく前に、電源電圧ノイズか生じて
検出装置１３の回路１６〜１９に正の電圧信号又は負の
電圧信号が発生しても、これらの正の電圧信号又は負の
電圧信号は信号処理回路１８が規定する所定のタイムス
ロットＴｓ内に同時に起こり得ないため、信号処理回路
１９からはハイレベルの信号が送出されない。

以上のことから、磁石１２がコイル１４及び１５に接近
するとき以外には検出装置１３からは検出信号が出力さ
れず、警報回路２２を誤動作させたり、染色機１０を無
用に停止させることがない。

なお、上記例ではコイル１４及び１５を並列に接続した
が、磁石以外の外部磁界によって生しる誘導起電力を互
いに打消し合う接続であれば、直列でもよい。

また、本発明の継目検出装置をウィンス染色機に設置し
た例を示したが、長尺布帛の処理機械はこれに限らず、
布帛をロープ状で処理する機械であれば、連続染色機、
洗絨機等の他の処理機械でもよい。

［発明の効果］ 以上述べたように、本発明の継目検出装置によれば、磁
石が２つの検出コイルに接近したときに正の誘導電圧と
負の誘導電圧とをそれぞれ連続的に発生させ、これらが
所定のタイムスロット内に出現したときのみ、信号処理
回路か継目として処理するようにしたので、正確に継目
検出を行うことかできる。

即ち、外乱のノイズが到来してもそのノイズによる生じ
た誘導起電力を消すため、ノイズによる信号は信号処理
回路に入力しない。また電源電圧ノイズか生じても信号
処理回路は検出コイルによる誘導電圧とみなさないよう
にしたので、誤検出かなくなり、信頼性の高い継目検出
装置か得られる。

この結果、作業員に苛酷な労働条件の下で、継目検出作
業を強いることかなくなる。

【図面の簡単な説明】

第１図は本発明一実施例の継目検出装置の回路構成図。 第２図はその検出コイルの取付状況及び布帛の移送状況
を示す図。 第３図はその検出装置の電気信号波形図。 １１：長尺布帛、 １１ａ：継目、 ｌ　２　： １３　： １４゜ １８　： 磁石、 継目検出装置、 １５：検出コイル、 信号処理回路。 第２図 第３図

Claims (1)

1. 【特許請求の範囲】 継目に磁石を取付けた長尺布帛の移送経路に配設された
   検出コイルと、 前記検出コイルの誘導電圧が所定値以上のとき前記布帛
   の継目として処理する信号処理回路とを備えた長尺布帛
   の継目検出装置において、前記検出コイルが前記移送方
   向に２つ近接して並べて配設され、かつ前記２つの検出
   コイルが前記磁石以外の外部磁界によって生じる誘導起
   電力を互いに打消し合うように直列又は並列に接続され
   、 前記信号処理回路が前記２つの検出コイルに発生するそ
   れぞれの誘導電圧信号が所定のタイムスロット内に出現
   するとき前記布帛の継目として処理する ことを特徴とする長尺布帛の継目検出装置。