JPH0399755A - 半連続鋳造用水冷鋳型 - Google Patents

Abstract

(57)【要約】本公報は電子出願前の出願データであるた
め要約のデータは記録されません。

Description

【発明の詳細な説明】 産業上の利用分野 この発明は、たとえばアルミニウム製圧延用スラブや、
アルミニウム製押出用ビレットなどの鋳塊を製造するの
に用いられる半連続鋳造用水冷鋳型に関する。

この明細書において、「アルミニウム」という語には、
純アルミニウムの他にアルミニウム合金を含むものとす
る。

従来の技術と発明の課題 従来、半連続鋳造用水冷鋳型としては、鋳壁および鋳壁
の外周に設けられた水ジャケットよりなり、かつ下部に
２次冷却用水吹出口を有するものが用いられている。こ
の鋳型内に導かれた溶湯は、鋳壁を介しての水ジャケッ
ト内全体の冷却水への熱伝導により１次冷却されて鋳塊
殻が形成され、さらに鋳型から出た鋳塊殻に２次冷却用
水吹出口から水ジャケット内の冷却水がかけられて２次
冷却され、鋳塊が形成されるようになっている。

しかしながら、従来の鋳型を用いて製造された鋳塊には
、粗大セル層、逆偏析層、発汗、焼付き、コールドシャ
ットなどの表面欠陥が生じるという問題があった。これ
は、急激に１次冷却されて鋳型内で形成される鋳塊殻の
厚さが厚くなるためであると考えられる。

これらの問題を解決するためには、鋳型内の溶湯面レベ
ルを下げて実効鋳型長さを減少させるとともに、鋳造速
度を大きくし、さらに溶湯温度を高くすることが有効で
あると、経験的に知られている。

しかしながら、上記方法では、逆に湯抜けを起こしやす
く、しかも羽毛状晶も発生しやすいという問題がある。

この発明の目的は、上記問題を解決した半連続鋳造用水
冷鋳型を提供することにある。

課題を解決するための手段 この発明による半連続鋳造用水冷鋳型は、鋳壁および鋳
壁の外周に設けられた水ジャケットよりなり、かつ下部
に２次冷却用水吹出口を有する半連続鋳造用水冷鋳型で
あって、鋳壁の２次冷却用水吹出口よりも上方の部分に
おける水ジャケット側を向いた面に、水ジャケット内に
供給される冷却水全体のうちの一部か通され、かつ該冷
却水が金属溶湯の１次冷却に供されるようになされてい
る１次冷却用水通路が全周にわたって設けられているも
のである。

上記において、１次冷却用水通路内を流れる冷却水量は
、水ジャケット内に導入された冷却水全体のうちの１０
〜６０％、望ましくは２０〜４０％であるのかよい。上
記冷却水量が１０％未満であれば１次冷却用水通路内の
冷却水が沸騰して鋳壁への溶湯の焼付きを生じるおそれ
があり、６０％を越えれば１次冷却用水通路内を流れる
冷却水の量が多くなって冷却能が過剰になり、従来と同
様な表面欠陥が生じるおそれがあるからである。

作　　　用 鋳型の水ジャケット内に入った冷却水のうち、一部が１
次冷却用水通路内に流入すると、１次冷却能が低下し、
その結果鋳型内で形成される鋳塊殻の厚さを薄くできる
。したがって、鋳塊の表面欠陥の発生を抑制できる。し
かも、上記鋳塊殻の厚さは、１次冷却用水通路内を流れ
る冷却水の流量を変えて１次冷却能を変更することによ
り、自在に変更可能である。

実　　施　　例 以下、この発明の実施例を、図面を参照して説明する。

第１図はこの発明による半連続鋳造用水冷鋳型の実施例
を示し、第２図はその一部を拡大して示す。第１図にお
いて、半連続鋳造用水冷鋳型（１）は、鋳壁（２）およ
び鋳壁（２）の外周に設けられた水ジャケット（３）よ
りなる。水ジャケット（３）の下壁（３ａ）に冷却水入
口（４）が形成され、冷却水人口（４）に冷却水供給管
（５）が接続されている。また、水ジャケット（３）の
下壁（３ａ）における冷却水入口（４）よりも鋳壁（２
）側の部分に、上端が水ジャケット（３）内の上部に位
置する冷却水案内板（６）が立上り状に設けられている
。鋳壁（２）と水ジャケット（３）の下壁（３ａ）との
連接部に、下方に向かって鋳型（１）内側に斜めに傾斜
した２次冷却用水吹出口（７）が形成されている。鋳壁
（２）の２次冷却用水吹出口（７）よりも上方の部分に
おける水ジャケット（３）内を向いた面に、水ジャケラ
ｈ（３）の外周壁（３ｂ）側に突出した水平突出壁（８
）が全周にわたって設けられ、水平突出壁（８）の外周
縁に、上端が案内板（６）の上端よりも上方でかつ水ジ
ャケット（３）の上壁（３ｃ）の若干下方に位置する垂
直立上り壁（９）が設けられている。そして、鋳壁（２
）と水平突出壁（８）と立上り壁（９）とに囲まれた部
分が、水ジャケラＩ−（３）内に導入された冷却水全体
のうちの一部を通過させる１次冷却用水通路（１０）と
なされている。立上り壁（９）と上壁（３Ｃ）との間の
部分か１次冷却用水通路（１０）内への冷却水入口（１
１）となっている。水平突出壁（８）には冷却水出口（
１２）が形成されている。

冷却水出口（１２）の開度は、第２図に示すように、水
平突出壁（８）上に配置された開度調整具（１３）によ
って調整されるようになっており、冷却水出口（１２）
の開度を調整することにより１次冷却用水通路（１０）
内の冷却水の流星が調整される。

開度調整具（１３）には貫通孔（１３ａ）が形成されて
いる。開度調整具（］３）は、水平突出壁（８）上面に
おける冷却水出口（２）を挾んで鋳壁（２）側の部分お
よび外周壁（３ｂ）側の部分にそれぞれ設けられかつ互
いに対向する１対の断面り形案内部利’（１４）に沿っ
て水平突出壁（８）の幅方向に移動するようになってい
る。そして、冷却水出口（１２）の開度は、貫通孔（］
、３ａ）と冷却水出口（１２）の重なり部分の面積を可
変とすることにより調整される。冷却水は、冷却水供給
管（５）から冷却水入口（４）を経て水ジャケット（３
）内に供給され、案内板（６）に沿って上昇し、案内板
（６）の上端と水ジャケット（３）の上壁（３Ｃ）との
間を通って鋳型（２）側に流れる。そのうちの一部は、
冷却水人口（１１）を通って１次冷却用水通路（」０）
内に入り、この中を下方に流れて金属溶湯の１次冷却に
供された後、冷却水出口（１２）から通路（１０）外に
出る。他の冷却水は案内板（６）と立上り壁（９）との
間を下方に流れる。そして、通路（１０）から出てきた
冷却水と合流し、吹出口（７）から鋳型（１）内に吹き
出される。

このような構成において、水素ガスなどの溶存有害ガス
や非金属介在物を除去する溶湯処理の施された金属溶湯
は、図示しない鋳造樋を通って運ばれ、スパウト（１５
）を通して鋳型（１）内に導かれる。鋳型（１）内の溶
湯面レベルは、スパウ１−（１５）に嵌め被せられた分
配フロー１−（１Ｂ）により一定に保たれる。鋳型（１
）内の溶湯は、１次冷却用水通路（１０）内を流れる１
次冷却水への鋳型（２）を介しての熱伝導により１次冷
却され、鋳塊数（１７）が形成される。鋳塊数（Ｉ７）
が鋳型（１）から出たところで、鋳塊数（１７）に２次
冷却用水吹出口（７）から吹き出された冷却水か当たり
、２次冷却されて中心部まで凝固が完了して鋳塊（１８
）が形成される。

次に、上記半連続鋳造用鋳型（１）を用いて行った鋳造
実験について説明する。

ＪＩＳＡ２０１４からなる金属溶湯を使用し、鋳造速度
７５ｍｍ／分、溶湯温度６９０±５℃、冷却水温度２６
十３°Ｃ１実効鋳型長さ４０ｍｍの条件で、水ジャケラ
ｈ（３）内金体の冷却水流量および１次冷却用水通路（
１０）内の冷却水流量を下表に示すように変更して直径
１０インチの押出用ビレットをつくった。

また、比較のために、１次冷却用水通路を持たない従来
の鋳型を使用し、その他は上記実験と同じ条件で押出用
ビレットをつくった。

そして、得られた鋳塊の鋳肌を観察した。そ（以下金白
） 発明の効果 この発明の半連続鋳造用水冷鋳型によれば、上述のよう
にして、従来の鋳型を用いて鋳造された鋳塊に比べて表
面欠陥の少ない鋳塊を鋳造することができる。

【図面の簡単な説明】

図面はこの発明の実施例を示し、第１図は垂直断面図、
第２図は第１図の部分拡大図である。 （１）・・・半連続鋳造用水冷鋳型、（２）・・・鋳型
、（３）・・・水ジャケット、（７）・・・２次冷却用
水吹出口、（１０）・・・１次冷却用水通路。 以　　上

Claims (1)

1. 【特許請求の範囲】 　鋳壁および鋳壁の外周に設けられた水ジャケットより
   なり、かつ下部に２次冷却用水吹出口を有する半連続鋳
   造用水冷鋳型であって、 鋳壁の２次冷却用水吹出口よりも上方の部分における水
   ジャケット側を向いた面に、水ジャケット内に供給され
   る冷却水全体のうちの一部が通され、かつ該冷却水が金
   属溶湯の１次冷却に供されるようになされている１次冷
   却用水通路が全周にわたって設けられている半連続鋳造
   用水冷鋳型。