JPH039821Y2 - - Google Patents

Description

【考案の詳細な説明】 〈産業上の利用分野〉 本考案は、工業製品の運搬容器、パン容器類を
コンベヤで搬送しながら、シヤワーをかけて洗浄
するシヤワー洗浄機に関する。

〈従来の技術〉 運搬容器やパン容器類等を洗浄する洗浄機は従
来、第４図に示すように、洗浄槽２１内にネツト
コンベヤ２２を水平に敷設し、ネツトコンベヤ２
２の内側に上向きシヤワーノズル管２９を設け、
上方に下向きシヤワーノズル管２８を配設し、上
向き及び下向きシヤワーノズル管２９，２８の配
設されている部分をカバーで覆う構成とし、ネツ
トコンベヤ２２上に容器類３０を伏せて載置し、
ネツトコンベヤ２２の駆動により容器類３０を搬
送しながら、上向きシヤワーノズル管２９と下向
きシヤワーノズル管２８から洗浄シヤワーをかけ
て洗浄する洗浄機であつた。

〈考案が解決しようとする問題点〉 しかしながら、工業製品用の運搬容器など内側
の汚れのひどい容器類は強力なシヤワーをかけて
洗浄する必要があるが、容器類３０の内側を洗浄
するための上向きシヤワーノズル管２９がネツト
コンベヤ２２の上走行部の下側に位置するため、
上向きシヤワーノズル管２９から噴射されたシヤ
ワーがネツトに当り、シヤワーの勢いが弱められ
て強力なシヤワーが容器類３０の内側にかけられ
ず、洗浄効果が阻害される問題があつた。なお、
このようなネツトコンベヤの他に格子状やロツド
コンベヤを使用した場合においてもこのような上
向きシヤワーの問題が生じていた。

また、容器類３０はネツトコンベヤ２２上に伏
せて載せるため、例えば幅の広いパン容器などを
洗う洗浄機では、横幅が洗浄する容器類の上面又
は底面の大きさよりも当然幅広となり、洗浄機が
大型化し設置スペースが大きくなる問題があつ
た。

さらに、この種の洗浄機では容器類３０の入口
と洗浄後の出口が別々であるため、洗浄の作業を
行なうにあたつては少なくとも二人の人手が必要
であつた。

〈問題点を解決するための手段〉 本考案は、上記の点にかんがみなされたもの
で、洗浄室内に配設したシヤワーノズル管から噴
射する洗浄シヤワーを途中に障害物のない状態で
有効に容器類にかけて良好なシヤワー洗浄を行な
うことができ、さらに、床の占有面積も少なくな
るシヤワー洗浄機を提供するものであり、以下の
ように構成される。

すなわち、本考案のシヤワー洗浄機は、洗浄室
内に一定間隔をおいて垂直に軸支された二本のス
プロケツト軸の先端にスプロケツトが水平に軸着
され、スプロケツト間にコンベヤチエーンを掛け
渡し、コンベヤチエーンの外側にはアタツチメン
トを介して被洗浄物を縦に入れるバケツトが傾斜
して取着され、被洗浄物の搬送路に沿つて被洗浄
物をガイドするガイド棒が設けられ、被洗浄物の
搬送路の両側には洗浄シヤワーを噴射するシヤワ
ーノズル管が配設され、スプロケツト間に両側の
搬送路を仕切る仕切板を設け、コンベヤの一端を
除き被洗浄物の搬送路をカバーで覆うように構成
される。

〈実施例〉 以下、本考案の実施例を図面に基づいて説明す
る。

第１図はシヤワー洗浄機の概略斜視図、第２図
は第３図の−断面図、第３図は第２図の−
断面図である。

本体フレーム１５上に水受け１６が設けられ、
水受け１６の上部を覆うように箱形のカバー８が
設けられ、カバー８の内部に洗浄室１が形成され
る。洗浄室１内にはコンベヤ２が敷設される。コ
ンベヤ２は、一定間隔をおいて垂直に軸支した二
本のスプロケツト軸３の先端にスプロケツト４を
水平に軸着し、そのスプロケツト４間にコンベヤ
チエーン５を掛け渡して構成される。コンベヤチ
エーン５の外側にはアタツチメント６を介して被
洗浄物１０を縦に入れるバケツト７が一点で取着
されている。バケツト７は、被洗浄物１０を入れ
て洗浄シヤワーをかけた後、被洗浄物１０内に洗
浄水が残らないように外側に傾斜して設けられて
いる。なお、この実施例とは逆に内側に傾斜させ
ることもできる。また、バケツト７の下側には、
バケツト７を安定して搬送させるためにガイドレ
ール１１が敷設されている。このバケツト７は、
被洗浄物１０に洗浄シヤワーをかけるとき障害に
なるからできるだけ小さいほうが好ましい。その
ため、バケツト７の上方には被洗浄物１０をバケ
ツト７に縦に入れて搬送するとき被洗浄物が倒れ
たりしないように、ガイド棒１２が二本搬送路に
沿つて設けられている。そのうちの一本は、被洗
浄物１０が内側に倒れるのを防ぐためにバケツト
７の内側側面のほぼ延長線上でコンベヤの搬送路
に沿つて設けられている。他の一本は、被洗浄物
１０が外側に倒れるのを防ぐためにバケツト７の
外側側面のほぼ延長線上に設けられているが、カ
バー８の開口部１７から外側には無く、バケツト
７への被洗浄物１０の出し入れを行ない易いよう
にＵ字状に形成されている。

一方、被洗浄物１０の搬送路の両側にはシヤワ
ーノズル管９が垂直に設けられる。このシヤワー
ノズル管９には対向位置にそれぞれノズル孔が多
数設けられ、洗浄シヤワーを被洗浄物１０に向け
て両側から水平に噴射する構造である。そして、
洗浄シヤワーは、被洗浄物１０を洗浄した後、水
受け１６を伝わり水槽１９に貯められ、ポンプ１
８によりシヤワーノズル管９に圧送され再び洗浄
シヤワーとして使用される。なお、洗浄室１の出
口付近にはすすぎ用シヤワーノズル管１４が設け
られており、このすすぎ用シヤワーノズル管１４
からはすすぎ用の清水が水道管等から直接供給さ
れ噴射するように構成される。また、コンベヤ２
の一端はカバー８の開口部１７から突出し、被洗
浄物１０の出し入れ部２０が洗浄機の一端に形成
される。

このように構成されたシヤワー洗浄機では、例
えばパン容器のような幅の広い被洗浄物１０が、
開口部１７から突出したバケツト７の中にその底
面を内側にして縦に入れられ、コンベヤ２の駆動
により第２図矢図Ａ方向に搬送される。そして、
両側のシヤワーノズル管９の間を通過する際、被
洗浄物１０は左右から洗浄シヤワーを受けて洗浄
される。このときシヤワーノズル管９から噴射さ
れる洗浄シヤワーはコンベヤ２に当つて弱くなる
ことはなく効果的な洗浄が行なわれる。被洗浄物
１０は洗浄室１内を搬送され、出口付近ではすす
ぎ用のシヤワーを受けてさらに洗浄され、洗浄室
１内から最初の位置に戻り、バケツト７から取り
出される。この繰り返しにより効果的な洗浄が行
なわれる。なお、コンベヤ２は連続的に駆動する
こともできるし、間欠的に駆動することもでき
る。

以上、図示例について説明したが、本考案の技
術的思想を逸脱しない範囲内での設計変更は可能
である。

〈考案の効果〉 以上説明したように、本考案のシヤワー洗浄機
によれば、コンベヤチエーンを水平面上に配設
し、そのコンベヤチエーンにアタツチメントを介
してバケツトを傾斜して取着し、そのバケツトに
被洗浄物を縦に入れて搬送し、搬送路の両側に配
設されたシヤワーノズル管から洗浄シヤワーを被
洗浄物にかけるように構成したから、洗浄シヤワ
ーがコンベヤのネツトなどにあたつて弱められる
ことなく良好なシヤワー洗浄を行なうことができ
る。そして、バケツトが傾斜して取付けられ被洗
浄物が傾いて送られるため被洗浄物内に洗浄水が
残らず、水切れが良くなる。

また、搬送路の往路と復路の間に仕切板を設け
たため、往路と復路のそれぞれのシヤワーノズル
間から噴射される洗浄シヤワーの混合を防止し、
洗浄シヤワーの洗浄液をすすぎ部分にまで飛散さ
せることを防止できる。

さらに、幅の広いパン容器などを縦にして搬送
し洗浄するため、幅広の被洗浄物を伏せて搬送す
る従来の洗浄機に比べ、洗浄機の占有面積を小さ
くすることができる。

また、被洗浄物の入口とその洗浄後の出口が同
一であるため、洗浄作業を一人で行なうことも可
能となり省力化を図ることができる。

【図面の簡単な説明】

第１図から第３図は本考案のシヤワー洗浄機の
一実施例を示し、第１図は概略斜視図、第２図は
第３図の−断面図、第３図は第２図の−
断面図、第４図は従来のシヤワー洗浄機の概略斜
視図である。 １……洗浄室、２……コンベヤ、３……スプロ
ケツト軸、４……スプロケツト、５……コンベヤ
チエーン、６……アタツチメント、７……バケツ
ト、８……カバー、９……シヤワーノズル管、１
０……被洗浄物。

Claims (1)

【実用新案登録請求の範囲】
1. 洗浄室内に一定間隔をおいて垂直に軸支された
   二本のスプロケツト軸の先端にスプロケツトが水
   平に軸着され、該スプロケツト間にコンベヤチエ
   ーンを掛け渡し、該コンベヤチエーンの外側には
   アタツチメントを介して被洗浄物を縦に入れるバ
   ケツトが傾斜して取着され、該被洗浄物の搬送路
   に沿つて該被洗浄物をガイドするガイド棒が設け
   られ、該被洗浄物の搬送路の両側には洗浄シヤワ
   ーを噴射するシヤワーノズル管が配設され、前記
   スプロケツト間に両側の搬送路を仕切る仕切板を
   設け、コンベヤの一端を除き前記被洗浄物の搬送
   路をカバーで覆つたことを特徴とするシヤワー洗
   浄機。