JPH0393125A - 線状熱陰極 - Google Patents

Abstract

(57)【要約】本公報は電子出願前の出願データであるた
め要約のデータは記録されません。

Description

【発明の詳細な説明】 〔産業上の利用分野〕 この発明は、真空管，ＣＲＴ、蛍光表示管等に使用する
線状熱陰極に関するものである．〔従来の技術〕 線状熱陰極を利用する機器は従来種々提案されており、
例えば平板型表示装置として特開昭６０＝８４７４４号
に開示されている如きものがある．第２図はかかる従来
の平板型表示装置を示す模式的断面図であり、この表示
装置には、絶縁性基板１上に一定の間隔で設けた複数の
金属製係止部２上にかけ渡して、所定の間隔で電子放射
物質を保持させ陰極４を形威した陰極ワイヤー３が設け
られている．各陰極４と対応させ、上記絶縁性基Ｆｉｌ
上に制御電極５を配設すると共に、陰極ワイヤー３の上
方には各陰極４と対応した位置に貫通孔６ａを備えたグ
リッド電極６、及びこのグリンド電極６の上方に上記各
陰極４に対応した位置に蛍光体７を塗布したアノード８
が夫々上，下方向に所要の間隔を隔てて配設されている
．前記電極ワイヤー３はタングステン製であり、また陰
極４は、陰極ワイヤー３の表面に電着法、或いは塗布法
などによりバリウム，ストロンチウム，カルシウムの三
元炭酸塩（　（Ｂａ，　Ｓｒ，　Ｃａ）Ｃｏｘ　３を付
着させ、表示装置容器内を真空に排気する過程でこれを
加熱分解し、上記炭酸塩を酸化物（　（Ｂａ，　Ｓｒ＋
　Ｃａ）０　）に変換してある．なお、この際、上記陰
極ワイヤー３のタングステンが、以下のような反応で電
子放射物質中のＢａＯを還元して過剰Ｈａを生威する．
このＢａは拡散時に陰極表面へ移動し、ＢａＯ中でドナ
ーを形成しエミッションに寄与する． ６　８ａＯ＋　Ｗ　−＋　ＢａＪＯ４＋　３　Ｂａ次に
動作について説明する．陰極ワイヤー３をその両端に給
電して約７００℃に加熱すると陰極４表面から電子が放
射される．このときグリッド電極６及びアノード８に正
の電圧を印加すれば電子ビームは貫通孔６ａを通して蛍
光体７に導かれ、蛍光体７を励起せしめる．一方制御電
極５に負の電圧を印加すると陰極４周辺の電界が陰極４
ｂに対して負となり、陰極４からの電子放射を停止せし
め得るから、例えば制御電極５に正のパルス電圧を印加
することにより電子ビームの放射を制御できることにな
る． ところでかかる線状熱陰極は、上記炭酸塩を酸化物に替
える過程、或いは表示装置の初期動作時に蛍光体７、係
止部２等から放出される不純ガスの影響により、初期エ
ミッション電流が低くなり、表示装置の輝度が低くなっ
たり、表示装置の製造排気工程に長時間を要するなどの
問題点があった．先に発明者等は上記のような問題を解
決するものとして、０．２〜２０重量％の希土類金属酸
化物と、酸化バリウムを含んだアルカリ土類金属酸化物
とを含む混合物であって、希土類金属酸化物に対する酸
化バリウムの重量比を０．４〜６０とした電子放射物質
を線状の耐熱性金属表面に保持した線状熱陰極を提案し
多大の戒果を収めた（特願昭６２　−　１２２０５３号
）． （発明が解決しようとする課題） そして継続してかかる線状熱陰極に関して研究開発を行
っていたところ、上記反応式により生戒するＢａｘＨＯ
ｈは、経時的に耐熱金属及び電子放射物質の界面に蓄積
された両者を隔てることにもなり、その結果遇剰Ｂａの
生戒を妨げる恐れがあり寿命特性を低下させる一つの原
因になることが確認された． そして一般に表示明るさの向上のためには電子放出量ア
ップをはかるべく動作温度の上昇（例えば８００℃）が
望まれるが、かかる動作温度上昇は上記反応の促進によ
り前記Ｂａ３［１．の生或を増加させ上述の寿命特性の
一層の低下を招くことになっていた。具体的には、７０
０℃で７０００Ｈ寿命のものが８００゜Ｃでは約５００
０Ｈに低下してしまい問題があった． ここに発明者等はかかる問題に鑑み鋭意検討を重ねた結
果この発明に到達したのである．（課題を解決するため
の手段） この発明の線状熱陰極は、線状の耐熱性金属上に、少な
くともバリウムを含むアルカリ土類金属酸化物に酸化ス
カンジウムを２０重量％を超え４０重置％の範囲で含有
させた電子放射物質を被着形威したことを特徴とする線
状熱陰極である．（作　用） この発明においては、タングステン等の金属基体上に形
成された電子放射物質層が、２０重量％を超え４０重量
％の範囲の量の酸化スカンジウムを含有することにより
、基体タングステンと電子放射物質層間の界面に生威す
る上記ＢａＪＯ．などの中間層を分解する作用を示し、
しかも上記動作温度上昇時においても上記ＢａｓＷＯａ
の増加に充分に適応してその分解作用を維持し、その結
果上記中間層の蓄積を抑制して上記寿命特性の低下を回
避するものと推定される． （実施例） 以下実施例によりこの発明を具体的に説明する．第１図
はこの発明の一実施例による線状熱陰極を用いた表示装
置の要部を示す模式的断面図であり、図中１はガラス板
，セラ逅ツタ板等で構威した絶縁性基板、１は主として
金属製の突起又はリブ等として形威される係止部、３は
タングステン陰極ワイヤー　４は陰極ワイヤー３にその
長手方向に所要の間隔で形威された陰極、５は制御電極
、６はグリッド電極、８はアノードを夫々示している． 上記絶縁性基板１上に一定間隔で複数の係止部２を設け
、この各係止部２にかけ渡す態様で陰極ワイヤー３が、
これに形威した陰極４が相隣する係止部２．２間に位置
するよう張架されている．絶縁性基板１上には前記各陰
極４と対向する位置に制？Ｉ電極５を配設し、また、陽
極ワイヤー３の上方には前記陰極４と対向する位置に貫
通孔６ａを開口したグリッドｉｉＩＩｉ６が、更にその
上には前記陰極４と対向する位置に蛍光体７を付したア
ノード８が夫々上下方向に間隔をおいて配設されている
． 以上のような構戒は、実質的には後記する陰極４中の酸
化スカンジウムの混入量が異ることを除き第２図の従来
品と略同一である． 陰極ワイヤーとしてはタングステンあるいは主戒分が一
ｏ，　Ｔａなどである耐熱性金属が用いられる．次に陰
極４としては、少なくとも酸化バリウムを含むバリウム
，ストロンチウム，カルシウムなどアルカリ土類金属化
合物からなり、酸化スカンジウムを２０重量％を超え４
０重量％の範囲で含有させた電子放射物質による電着液
を用いる．具体的には、Ｂａｄ：　６　４，　ＳｒＱ：
　３　２，　ＣａＯ：４各重量％のものに酸化スカンジ
ウムを全量に対して３０重量％混入した． これを従来と同様の電着法により膜厚８ｎで陰極ワイヤ
ー３上に保持させ各陰極を形成した．次にこれを表示装
置の排気過程において加熱し、炭酸塩（Ｂａ，　Ｓｒ＋
　Ｃａ）ＣＯ３を（　（８ａ，　Ｓｒ，　Ｃａ）Ｏに変
え組威比の異る陰極を有する表示装置を作或した．比較
のために上記タングステンワイヤー３上に、Ｓｃｚ０２
　２　０重量％を含む陰極を被着したものを同様に作製
した．それら表示装置の高輝度特性維持時間を８　０　
０　”Ｃにおいて測定したところ、本発明実施例品は約
７０００時間であったのに対し、比較例品は約５０００
＃ｒｊＩであった．即ちこの発明によれば、陰極温度８
００℃の高輝度作動時の寿命特性の向上は従来品に対し
約４割にも達する優れたものであった． この発明において、前記酸化スカンジウムの量が４０重
量％を超えると、それに相当してフリーのバリウム量が
減少し、結果的に電子放射特性が低下して本来の目的に
適合しなくなり好ましくない． （発明の効果） 以上説明したようにこの発明の陰極は、表示装置の動作
温度上昇による高輝度化、及び電子管装置などの高性能
化を長期に維持する等長寿命化に優れた効果を奏するも
のである．

【図面の簡単な説明】

第１図は本発明品を用いた表示装置の模式的断面図、第
２図は従来の表示装置を示す模式的断面図である． １・・・絶縁性基板、２・・・係止部、３・・・陰極ワ
イヤ４・・・陰極、５・・・制御電極、６・・・グリッ
ド電極、７・・・蛍光体、８・・・アノード． なお、図中、同一符号は同一、又は相当部分を示す．

Claims (1)

【特許請求の範囲】
1. 　線状の耐熱性金属上に、少なくともバリウムを含むア
   ルカリ土類金属酸化物に酸化スカンジウムを２０重量％
   を超え４０重量％の範囲で含有させた電子放射物質を被
   着形成したことを特徴とする線状熱陰極。