JPH038647B2 - - Google Patents

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JPH038647B2
JPH038647B2 JP14911585A JP14911585A JPH038647B2 JP H038647 B2 JPH038647 B2 JP H038647B2 JP 14911585 A JP14911585 A JP 14911585A JP 14911585 A JP14911585 A JP 14911585A JP H038647 B2 JPH038647 B2 JP H038647B2
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JP
Japan
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copolymer
polymer
block copolymer
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JP14911585A
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JPS6210125A (ja
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Yasuo Morya
Shinkichi Suzuki
Yasushi Okada
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NOF Corp
Original Assignee
Nippon Oil and Fats Co Ltd
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Publication date
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Priority to US06/871,913 priority patent/US4665132A/en
Priority to EP86304466A priority patent/EP0206645B1/en
Priority to DE8686304466T priority patent/DE3676885D1/de
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Publication of JPH038647B2 publication Critical patent/JPH038647B2/ja
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  • Polymerization Catalysts (AREA)
  • Graft Or Block Polymers (AREA)

Description

【発明の詳細な説明】
(産業上の利用分野) 本発明は、芳香族ビニル単量体の1種または2
種以上を主成分とする重合体主鎖中にペルオキシ
基を有する共重合体A部分と、それと単量体組成
が異なり、かつペルオキシ基を含まない(共)重
合体B部分とからなる樹脂の改質などに有用なブ
ロツク共重合体を製造する方法に関する。 近年、ポリマーブレンドの新技術開発にともな
い、重合体に官能基を付与する試みが盛んに検討
されている。中でも、ペルオキシ基を重合体主鎖
中に付与したものは、高い反応性を有するため、
非常に興味ある素材である。 (従来の技術) 例えば、「プラステ ウント カウチエツク」
(Plaste und Kautschuku,26(3)121(1979))に、
(メタ)アクリル型二重結合を有するペルオキシ
ドを(メタ)アクリル酸エステル単量体と共重合
せしめ、重合体主鎖中にペルオキシ基を導入した
ものが提案されている。 また、同様なものとして、特公昭55−30790号
公報には、下記一般式()で示されるアリル型
二重結合を有するラジカル共重合性ペルオキシカ
ーボネートが提案されている。 前記一般式()で示されるラジカル共重合性
ペルオキシカーボネートとは、 (式中、R6は水素原子または炭素数1〜4の
アルキル基、R7,R8は炭素数1〜4のアルキル
基、R9は炭素数1〜12のアルキル基または炭素
数3〜12のシクロアルキル基を示す。)である。 そしてこのアリル型二重結合を有するラジカル
共重合性ペルオキシカーボネートについては、特
公昭57−26617号公報、特公昭57−26619号公報に
おいて塩化ビニルとの共重合体、特開昭56−
139514号公報においてエチレン−酢酸ビニルとの
共重合体、特公昭57−50802号公報においてジア
リルフタレートとの共重合体、特公昭57−42083
号公報において酢酸ビニルとの共重合体を製造す
る方法がそれぞれ提案されており、これらの共重
合体が、自己架橋性、グラフト性能を有すること
もすでに確認されている。 (発明が解決しようとする課題) しかしながら、これらの共重合体を他の樹脂と
ブレンドしようとする場合、一般に樹脂間には相
溶性がないため、グラフト反応が局在的に起こ
り、ブレンド樹脂の機械的強度の低下、相分離現
象による物性の低下を引き起こすという欠点があ
つた。 さらにまた、前記一般式()で示されるラジ
カル共重合性ペルオキシカーボネートは、その有
する二重結合がアリル型であるため、非共役型二
重結合を有する単量体との共重合性は良好である
が、芳香族ビニル単量体や、(メタ)アクリル酸
エステル単量体などの共役型単量体とは共重合し
ないという欠点がある。さらにこの欠点を改良す
るために、共重合可能な単量体を添加、含有させ
る試みがなされているが、そのため意図した物性
を発現しにくい問題もあつた。 一方、近年種々のブロツク共重合体の製造法が
開発され、得られたブロツク共重合体と、他の樹
脂とをたとえば溶融下にブレンドして、新たな性
質を有するブレンド樹脂を製造することが試みら
れている。この方法によると、ブロツク共重合体
の性質により、ブレンド樹脂中の大きな相分離は
消失し、均一なブレンド樹脂が得られる。しかし
ながら、なおブレンド樹脂相互の界面において
は、化学結合が存在しないため、特に、ブレンド
樹脂に機械的強度が大幅に低下するという欠点が
あつた。 本発明者らは、これらの欠点を改善するものと
して、さきに公開技報第83−6603号において、共
重合体イと(共)重合体ロとからなり、共重合体
イにのみペルオキシカーボネート基が導入された
ブロツク共重合体を開示した。このブロツク共重
合体は、ポリマーブレンドの際における良好な分
散安定性、ブレンド樹脂間の界面強度向上とい
う、優れた性質を有している。しかしながら、使
用される二重結合を有するペルオキシドが、前記
一般式()で示されるラジカル共重合性ペルオ
キシカーボネートであるために、共重合体イの単
量体組成が、酢酸ビニル、塩化ビニル等の非共役
系二重結合を有する単量体に限定され、そのた
め、ブレンド樹脂の耐熱性、耐候性、耐薬品性、
電気絶縁性などに悪影響を及ぼすという欠点があ
つた。また(共)重合体ロがスチレン重合体であ
るため、たとえば、剛性、表面光沢などの付与は
可能であるが、耐衝撃性、耐候性などの付与は困
難であつた。 (課題を解決するための手段) 本発明者らは、さらに、これら従来の欠点を解
消すべく鋭意研究を進めた結果、以下に示す本発
明のブロツク共重合体の製造方法が、これら従来
の欠点を全て解消し得ることの知見を得て、本発
明を完成させた。 すなわち、本発明は、芳香族ビニル単量体の1
種または2種以上50〜99.4重量部、芳香族ビニル
単量体と共重合可能な単量体を0.1〜30重量部と、
一般式() (式中、R1は水素原子または炭素数1ないし
2のアルキル基を表し、R2は水素原子またはメ
チル基、R3およびR4はそれぞれ炭素数1〜4の
アルキル基を、R5は炭素数1〜12のアルキル基、
フエニル基、アルキル置換フエニル基、および炭
素数3〜12のシクロアルキル基からなる群の中か
ら選ばれた基を示す。nは1ないし2の整数を示
す。)で表されるラジカル共重合性ペルオキシカ
ーボネート0.5〜20重量部とを90℃以下の温度で
ラジカル共重合して共重合体Aを得、 次いで前記共重合体Aの単量体組成とは異なる
(共)重合体B部分を構成するラジカル重合性単
量体の1種または2種以上と前記共重合体Aとを
90℃以下の温度で共重合して、共重合体A部分5
〜95重量%および(共)重合体B部分95〜5重量
%からなるブロツク共重合体を製造する方法。 本発明において、共重合体Aを製造するとき、
芳香族ビニル系単量体は必須成分である。その理
由は、芳香族ビニル系重合体は、耐熱性、耐候
性、加工性電気絶縁性が優れているからである。 本発明において、使用されうる芳香族ビニル単
量体としては具体的には、スチレン、α−メチル
スチレン、m−クロロスチレン、p−クロロスチ
レンなどを例示することができる。好ましくは、
スチレンである。 その使用量は、50〜99.4重量部、好ましくは、
60〜98.5重量部である。50重量部未満であると、
共重合体A部分が芳香族ビニル重合体の性質を失
い好ましくない。さらに、必然的に一般式()
で表わされるラジカル共重合性ペルオキシカーボ
ネートが20重量部を越え好ましくない。また、
99.4重量部を越えると、必然的に一般式()で
表されるラジカル共重合性ペルオキシカーボネー
トが0.5重量部未満となり好ましくない。さらに
この量では、本発明で得られるブロツク共重合体
の活性酸素量が0.002重量%未満となり好ましく
ない。すなわち、他樹脂とのブレンド時におい
て、活性酸素量が少ないため、他樹脂と本発明で
得られるブロツク共重合体のグラフト効率が極度
に低下する。 さらにまた、本発明において、共重合体Aを製
造するとき、一般式()で表されるラジカル共
重合性ペルオキシカーボネートも必須成分であ
る。なぜなら、このラジカル共重合性ペルオキシ
カーボネートが共重合体A中に導入されることに
より、たとえば、溶融時に熱分解してラジカルを
発生し、グラフト反応するからである。 使用されるラジカル共重合性ペルオキシカーボ
ネートとしては、具体的には、t−ブチルペルオ
キシアクリロイロキシエチルカーボネート、t−
ヘキシルペルオキシアクリロイロキシエチルカー
ボネート、1,1,3,3−テトラメチルブチル
ペルオキシアクリロイロキシエチルカーボネー
ト、クミルペルオキシアクリロイロキシエチルカ
ーボネート、p−イソプロピルクミルペルオキシ
アクリロイロキシエチルカーボネート、t−ブチ
ルペルオキシメタクリロイロキシエチルカーボネ
ート、t−アミルペルオキシメタクリロイロキシ
エチルカーボネート、1,1,3,3−テトラメ
チルブチルペルオキシメタクリロイロキシエチル
カーボネート、クミルペルオキシメタクリロイロ
キシエチルカーボネート、t−ブチルペルオキシ
アクリロイロキシエトキシエチルカーボネート、
t−ヘキシルペルオキシアクリロイロキシエトキ
シエチルカーボネート、クミルペルオキシアクリ
ロイロキシエトキシエチルカーボネート、t−ブ
チルペルオキシメタクリロイロキシエトキシエチ
ルカーボネート、t−アミルペルオキシメタクリ
ロイロキシエトキシエチルカーボネート、クミル
ペルオキシメタクリロイロキシエトキシエチルカ
ーボネート、t−ブチルペルオキシアクリロイロ
キシイソプロピルカーボネート、t−ヘキシルペ
ルオキシアクリルロイロキシイソプロピルエチル
カーボネート、1,1,3,3−テトラメチルブ
チルペルオキシアクリロイロキシイソプロピルエ
チルカーボネート、クミルペルオキシアクリロイ
ロキシイソプロピルカーボネート、t−ブチルペ
ルオキシメタクリロイロキシイソプロピルカーボ
ネート、t−アミルペルオキシメタクリロイロキ
シイソプロピルカーボネート、1,1,3,3−
テトラメチルブチルペルオキシメタクリロイロキ
シイソプロピルカーボネート、クミルペルオキシ
メタクリロイロキシイソプロピルカーボネート等
を例示することができる。好ましくは、t−ブチ
ルアクリロイロキシエチルカーボネート、t−ヘ
キシルペルオキシアクリロイロキシエチルカーボ
ネート、t−ブチルペルオキシメタクリロイロキ
シエチルカーボネート、t−ヘキシルペルオキシ
メタクリロイロキシエチルカーボネート、t−ブ
チルペルオキシアクリロイロキシエトキシエチル
カーボネートを例示することができる。 その使用量は、共重合体Aに対して0.5〜20重
量部である。好ましくは、1〜15重量部である。
0.5重量部未満であると共重合体Aに導入される
ペルオキシカーボネート基が少なく、ブロツク共
重合体中の活性酸素量が0.002重量%未満となる。
従つて、他の樹脂とのグラフト化能が充分に発揮
されず好ましくない。また20重量部を越えると、
重合中のゲル化あるいは共重合体Aが芳香族ビニ
ル重合体の物性を失う可能性があり好ましくな
い。 本発明においては、芳香族ビニル単量体と共重
合可能なラジカル共重合性単量体も共重合体Aの
原料である。前記ラジカル共重合性単量体を用い
る理由は、主として芳香族ビニル重合体のガラス
転移温度の調整のためである。その量は0.1〜30
重量部、好ましくは0.5〜25重量部である。30重
量部を越えると共重合体Aは急速に芳香族ビニル
重合体としての物性を失うからである。また0.1
重量部未満であると芳香族ビニル重合体のガラス
転移温度の調整が十分でない。具体的には、(メ
タ)アクリル酸メチル、(メタ)アクリル酸エチ
ル、(メタ)アクリル酸−n−ブチルなどの(メ
タ)アクリル酸エステル単量体、酢酸ビニル、プ
ロピオン酸ビニルなどのビニルエステル単量体、
アクリロニトリル、メタクリロニトリルなどの不
飽和ニトリル単量体、ブタジエン、イソプレンな
どの共役ジエン単量体、アクリル酸、メタクリル
酸などの不飽和脂肪酸単量体、エチレン、プロピ
レン、ブテン−1などのα−オレフイン単量体、
塩化ビニル、塩化ビニリデンなどのハロゲン化ビ
ニル単量体などを例示することができるが、目的
によつて選定される。 本発明において、(共)重合体Bに用いる単量
体としては、共重合体Aの単量体組成が異なれ
ば、特に制限はない。なんとならば、本発明で得
られるブロツク共重合体に対する要求特性、他樹
脂の改質目的によつて、単量体の選定が行われる
からである。 一般的には、ラジカル重合性単量体が好まし
く、具体的には、スチレン、α−メチルスチレ
ン、p−メチルスチレンなどの芳香族ビニル単量
体、(メタ)アクリル酸メチル、(メタ)アクリル
酸エチル、(メタ)アクリル酸−n−ブチルなど
の(メタ)アクリル酸エステル単量体、酢酸ビニ
ル、プロピオン酸ビニルなどのビニルエステル単
量体、アクリロニトリル、メタクリロニトリルな
どの不飽和ニトリル単量体、ブタジエン、イソプ
レンなどの共役ジエン単量体、アクリル酸、メタ
クリル酸などの不飽和脂肪酸単量体、エチレン、
プロピレン、ブテン−1などのα−オレフイン単
量体、塩化ビニル、塩化ビニリデンなどのハロゲ
ン化ビニル単量体などを例示することができる。 本発明で得られるブロツク共重合体は、ブロツ
ク共重合体特有の性質、たとえば、他の樹脂への
良好な分散安定性などを有していなければならな
い。したがつて、ブロツク共重合体中の共重合体
Aは5〜95重量%、(共)重合体B部分は95〜5
%とすべきである。共重合体A部分が5重量%未
満で、(共)重合体B部分95重量%を越える場合、
または、共重合体A部分が95重量%を越え、(共)
重合体B部分が5重量%未満である場合は、生成
したブロツク共重合体がホモ、またはランダム
(共)重合体としての性質を帯び、他樹脂への分
散性、分散安定性は著しく低下し、ブロツク共重
合体特有の性質を失い好ましくない。 本発明のブロツク共重合体の製造方法は、一般
式()で示されるラジカル共重合性ペルオキシ
カーボネートが、触媒などにより分解されないか
ぎりいかなる方法によつて製造してもよい。具体
的には、アニオンリビング法、逐次添加法、高分
子反応法、ポリメリツクペルオキシド(ポリメリ
ツクアゾ化合物)法などが例示されるが、最も好
ましいのは、ポリメリツクペルオキシド(ポリメ
リツクアゾ化合物)法である。この方法で製造す
る際、注意すべきことは、一般式()で示され
るラジカル共重合性ペルオキシカーボネートの選
定10時間半減期温度が95〜105℃であるため、こ
のペルオキシ基を分解させないで共重合させるた
めには、重合温度90℃以下、さらに好ましくは85
℃以下にすべきである。また、その場合、重合方
法としては、塊状重合法、懸濁重合法、乳化重合
法、溶液重合法などのいずれの方法を採用しても
よい。 本発明のブロツク共重合体中の共重合体A部分
の化学構造は、赤外線吸収スペクトル(特性赤外
吸収帯)、ヨードメトリー法による活性酸素量の
測定から、ペルオキシカーボネート基の存在、お
よび量を確認し、熱分解ガスクロマトグラフイー
および核磁気共鳴スペクトルによるアルキル基、
シクロアルキル基、フエニル基の構造を明らかに
することによつて、単量体組成を明らかにするこ
とができる。 さらにまた、得られるブロツク共重合体のブロ
ツク効率の測定は、抽出法、分別沈澱法により可
能であり、分子量、分子量分布の測定は、ゲルパ
ーミエイシヨンクロマトグラフイー(以下GPC
と略す。)により求めることができる。 (発明の効果) 以上詳述したように、本発明のブロツク共重合
体の製造方法は、共重合体A部分と(共)重合体
B部分とからなり、かつ共重合体A部分が芳香族
ビニル共重合体であり、しかも、共重合体A主鎖
中にペルオキシド結合がペンダント結合している
ことを特徴とするブロツク共重合体の製造方法で
ある。したがつて、他の樹脂、たとえば、ポリエ
チレン、ポリプロピレン、エチレン−プロピレン
共重合体、エチレン−プロピレン−ジエン共重合
体、エチレン−ビニルエステル共重合体、エチレ
ン−(メタ)アクリル酸エステル共重合体などの
オレフイン(共)重合体、ポリフエニレンエーテ
ル、ポリカーボネート、熱可塑性ポリエステルな
どの縮合系エンジニアリングプラステイツク、セ
ルロース類、シリコーン樹脂などの改質に使用す
ることができる。 その方法は、重合あるいは縮合反応時に本発明
で得られるブロツク共重合体を単量体に溶解して
用いてもよいが、好ましくは、押し出し機、射出
成形機、混練機などの成形機中本発明で得られる
ブロツク共重合体組成物と他の樹脂を溶融ブレン
ドする際、同時にグラフト化反応をさせるのが好
ましい。この時、溶融温度は150〜300℃が好まし
い。 以上のような操作をした場合、ブロツク共重合
体の特性により、ブロツク共重合体が他の樹脂
(マトリツクス樹脂)中に均一に分散し、かつブ
ロツク共重合体中に局在しているペルオキシカー
ボネート基が分解することにより、ブロツク共重
合体がマトリツクス樹脂とブロツク共重合体間の
界面強度が向上し、またブロツク共重合体のマト
リツクス樹脂中への分散粒径もさらに小さくな
る。 さらに、共重合体A部分が芳香族ビニル共重合
体であるため、耐熱性、耐候性、成形加工性が向
上することも期待される。 以上のように、本発明で得られるブロツク共重
合体はマトリツクス樹脂の機械的物性を低下させ
ることなく、その改質を行うことができる優れた
ブロツク共重合体であり、本発明はこのブロツク
共重合体を容易に製造することができる。 (実施例、比較例および参考例) 以下、実施例、比較例および参考例により、本
発明を具体的に説明する。 実施例 1 共重合体Aを重合するのに際し、芳香族ビニル
単量体としてスチレン60重量%、それと共重合可
能な単量体としてメタクリル酸メチル35重量%、
ラジカル共重合性ペルオキシカーボネートとして
t−ブチルペルオキシメタクリロイロキシエチル
カーボネート5重量%を混合して30重量部とし
た。次いで次式 (平均縮合度=4.5、理論活性酸素量=3.96、
選定10時間半減期温度63.5℃) で示されるポリメリツクペルオキシド5重量部を
重合開始剤として加え、よく攪拌した後、1重量
%ポリビニルアルコール水溶液600重量部の入つ
た冷却器付き4つ口フラスコ中、攪拌しながら温
度60℃〜80℃で5時間懸濁重合を行い、重合転化
率が95%以上となり重合が完結したことを確認し
て重合を止め、共重合体Aを得た。 次いで(共)重合体Bとなるべき単量体とし
て、メタクリル酸メチル70重量部、分子量調整剤
として、n−ドデシルメルカプタン0.2重量部を、
前記共重合体Aに加え、重合温度70℃〜80℃で重
合を継続し、重合が完了した後、重合物をろ過、
水洗、乾燥して、目的とするブロツク共重合体組
成物を得た。 このブロツク共重合体組成物の試験結果は次の
とおりであつた。 活性酸素量 0.088% 数平均分子量 121000 ブロツク効率 45% 重合転化率 98.5% ブロツク化していないメタクリル酸メチル重
合体((共)重合体B)の活性酸素量
0.000% 尚、試験方法としては、ヨードメトリー法によ
り活性酸素量を、GPC測定により数平均分子量
を、またソツクスレー抽出器により、シセトニト
リルを溶媒としてブロツク化していないメタクリ
ル酸メチル重合体を抽出することによりブロツク
効率を求めた。重合転化率は、重量法により次式
により算出した。 生成したブロツク共重合体組成物の重量×100/使用し
た全単量体の重量 さらに、このブロツク共重合体組成物の熱変形
温度をJIS K−7207法に準拠して測定した結果、
110℃であつた。 比較例 1 実施例1において、共重合体Aとなるべき単量
体として、スチレン65重量%、メタクリル酸メチ
ル35重量%を用い、t−ブチルペルオキシメタク
リロイロキシエチルカーボネートを添加しないこ
とを除いては、実施例1に準じて実施し、ブロツ
ク共重合体組成物を得た。その試験結果は、 活性酸素量 0.000% 数平均分子量 119000 ブロツク効率 42% 重合転化率 97.5% であつた。 実施例2−10、比較例2−5 実施例1において、共重合体Aおよび(共)重
合体Bとなるべき単量体の種類、組成ならびにt
−ブチルペルオキシメタクリロイロキシエチルカ
ーボネートの量、また、共重合体Aと(共)重合
体Bの配合比率を、実施例2−7については表
1、実施例8−10については表2、比較例2−5
については表3に示されるように変化させる以外
は、実施例1に準じて実施し、それぞれのブロツ
ク共重合体組成物を得た。 なお、ブロツク効率は、ブロツク共重合体組成
物をベンゼンに溶解させた後、石油エーテル中に
投入する分別沈澱法で測定した。尚、(共)重合
体Bを重合する際、(共)重合体の重合時におい
て、分子量調整剤としてn−ドデシルメルカプタ
ンを用いた。 また、表1,2および表3においては、t−ブ
チルペルオキシメタクリロイロキシエチルカーボ
ネートをMEC、メタクリル酸メチルをMMA、
アクリル酸−n−ブチルをBA、メタクリル酸−
n−ブチルをBA、スチレンをST、アクリロニ
トリルをANと略記した。
【表】
【表】
【表】
【表】 この表1,2および3から次のことがわかる。
すなわち、比較例2においては共重合体A中
MECを0.1重量%しか添加していないので、ブロ
ツク共重合体組成物中の活性酸素量が0.001重量
%しかない。また比較例3においては、共重合体
A中MECを30重量%添加したために、重合時に
ゲル化を起こして好ましくない。また比較例4お
よび5においては、共重合体または共重合体Bが
5重量%以下なので、溶液とした場合、明らかに
ブロツク共重合体組成物としての特性を失してい
る。 実施例 11 実施例1において製造したブロツク共重合体組
成物の分解温度を熱天秤により測定した結果、分
解温度は225℃であつた。 比較例 6 実施例1中、共重合体Aの単量体として、酢酸
ビニル95重量%、t−ブチルペルオキシアリルカ
ーボネート5重量%とし、他は実施例1に準じて
ブロツク共重合体組成物を得た。このブロツク共
重合体組成物は、 活性酸素量 0.218% 数平均分子量 95000 ブロツク効率 68% 重合転化率 98.0% ブロツク化していないスチレン共重合体Bの
活性酸素量 0.000% であり、熱天秤による分解温度は165℃であつた。 参考例 1 マトリツクス樹脂として、エチレン−酢酸ビニ
ル(「フローバツク K−2010」製鉄化学工業(株)
製)90重量部に対し、実施例1で製造したブロツ
ク共重合体組成物10重量部を、バンバリーミキサ
ー中、230℃で溶融下に10分間ブレンドし、その
グラフト効率および曲げ弾性率、伸びを測定し
た。 尚、グラフト効率は、ベンゼン−アセトン系に
よる分別沈澱法により求めた。 グラフト効率 55% 曲げ弾性率 370Kg/cm 伸び率 730% フローバツク K−2010の曲げ弾性率は、205
Kg/cm、伸び率は、795%であつた。 参考例 2 参考例1と同様にして、マトリツクス樹脂とし
てフローバツク K−2010 90重量部 ブロツク
共重合体組成物として比較例1で製造したもの10
重量部をブレンドした。参考例1と同様にして測
定した結果、 グラフト効率 4% 曲げ弾性率 290Kg/cm 伸び率 255% であつた。 参考例 3 ブロツク共重合体組成物として、比較例2で製
造したものを用い、他は参考例1に準じてグラフ
ト化反応を行つた。その結果、グラフト効率は11
%であつた。

Claims (1)

  1. 【特許請求の範囲】 1 芳香族ビニル単量体の1種または2種以上50
    〜99.4重量部、芳香族ビニル単量体と共重合可能
    な単量体を0.1〜30重量部と、一般式() (式中、R1は水素原子または炭素数1ないし
    2のアルキル基を表し、R2は水素原子またはメ
    チル基、R3およびR4はそれぞれ炭素数1〜4の
    アルキル基を、R5は炭素数1〜12のアルキル基、
    フエニル基、アルキル置換フエニル基および炭素
    数3〜12のシクロアルキル基からなる群の中から
    選ばれた基を示す。nは1ないし2の整数を示
    す。)で表されるラジカル共重合性ペルオキシカ
    ーボネート0.5〜20重量部とを90℃以下の温度で
    ラジカル共重合して共重合体Aを得、 次いで前記共重合体Aの単量体組成とは異なる
    (共)重合体B部分を構成するラジカル重合性単
    量体の1種または2種以上と前記共重合体Aとを
    90℃以下の温度で共重合して、共重合体A部分5
    〜95重量%および(共)重合体B部分95〜5重量
    %からなるブロツク共重合体を製造する方法。
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