JPH0379342A - 易剥離性包装材用積層体 - Google Patents

Abstract

(57)【要約】本公報は電子出願前の出願データであるた
め要約のデータは記録されません。

Description

【発明の詳細な説明】 〔産業上の利用分野〕 本発明は、易剥離性包装材用積層体に係わり、更に詳し
くはカップヌードルタイプの即席ラーメン包装用蓋体や
、プリン、ゼリー等の包装用蓋体に用いられる包装材料
に関する。

〔従来の技術〕

即席ラーメンやプリン、ゼリー等の食品は、手軽に食べ
られるようにその包装体は容器本体の開口部を蓋体で閉
塞し、その周辺を容器本体の開口部周縁に熱融着して取
付け、食べたいときに容易に蓋体を剥がして熱湯を注い
だり、匙を入れて内容物を取り出したりすることができ
るように構成されている。

上記の蓋体は、従来、特にカップラーメンの蓋体の包装
材料については、上記したような容器本体からの剥離性
、内容物を考慮した耐水性、熱湯を注いだとき等の耐熱
性等を考慮して紙−ポリエチレン−アルミニウム箔−ア
ンカーコート剤（以下ＡＣ剤という）−ポリエチレン−
易剥離性樹脂の構成で行われている。この構成の蓋体の
材料を生産するには、ポリエチレンについて２回、易剥
離性樹脂について１回合計３回の押出しラミネートが必
要である０通常はシングル（押出機が１台）あるいはタ
ンデム（押出機が２台）で行われているためどうしても
２工程あるいは３工程を必要とする。

〔発明が解決しようとする課題〕

上記包装材料の構成のうちアルミニウム箔にＡＣ剤を塗
布しポリエチレンをラミネートしてから易剥離性樹脂を
積層する構造部分は、アルミニウム箔と易剥離性樹脂膜
とをＡＣ剤で直接接着させることができれば、上記の２
工程又は３工程が１工程減って１工程又は２工程になり
、生産の効率化、省力化、コストダウンを図ることがで
きる。

この観点から、例えば特開昭５９−１０９３５７号公報
に記載されているように、紙−ポリエチレン−アルミニ
ウム箔−ＡＣ剤−易剥離性樹脂の構成とし、ＡＣ剤にエ
チレン−ブテン−１共重合に不飽和カルボン酸又はその
無水物を反応させて得られるグラフト共重合体を用いた
包装材料も知られている。

しかしながら、例えば発泡スチロールからなる容器本体
に内容物を詰めて上記構成の材料からなる蓋体を容器本
体に熱融着（シール）して取付けた後、その一部を剥が
して熱湯を入れ、剥がした部分を閉じて仮り止めし、５
分後に蓋体のまだ剥がしてない部分を剥がすと、易剥離
性樹脂層が容器本体の開口縁部から剥がれず、この開口
部に膜が残るため易剥離性蓋体の本来の目的を果たすこ
とができない。

本発明の目的は、例えば発泡スチロール製の容器本体に
熱融着して取付けた蓋体の一部を剥がし熱湯を入れ一定
時間経過後蓋体の残りの部分を剥がしても蓋体が容器本
体から完全に剥離できるような易剥離性包装材用積層体
を提供するものである。

〔課題を解決するための手段〕

本発明者らは、鋭意検討した結果、アルミニウム箔と易
剥離性樹脂膜を強固に接着させ、かつ耐熱性を有するＡ
Ｃ剤を用いることにより上記課題を解決することができ
ることをつきとめ本発明をするに至った。

すなわち、本発明は、金属層と、塩化ビニル−酢酸ビニ
ル共重合体に不飽和カルボン酸又はその無水物を反応さ
せて得られるグラフト重合体を含有する接着剤層と、エ
チレン−酢酸ビニル共重合体系樹脂、エチレン−アクリ
ル酸エステル共重合体樹脂及びポリオリフイン系樹脂の
少なくとも１種と粘着付与剤を含有する易剥離性樹脂層
を順次積層した積層体う有することを特徴とする易剥離
性包装材用積層体を提供するものである。この際、粘着
付与剤はロジン、ロジン変性樹脂、テルペン樹脂、テル
ペン変性樹脂、脂肪族炭化水素樹脂、芳香族炭化水素樹
脂、脂環族炭化水素樹脂の群から選択された少なくとも
１種であることが好ましい。

次に本発明の詳細な説明する。

本発明における金属層に使用する金属としては、アルミ
ニウム、鉄、錫、ニッケル、同、鉛、亜鉛等を挙げるこ
とができ、これらは金属箔として使用される。なお、こ
れらの金属箔に他の基材、例えば紙−ポリエチレンラミ
ネート物、紙、ポリエステルフィルム等を複合したもの
を使用しても良い。

また、本発明に用いる接着剤層は、ＡＣ剤を塗布した層
で、これには塩化ビニルと酢酸ビニル共重合体に不飽和
カルボン酸又はその無水物をグラフトさせた樹脂を含有
するが、この不飽和カルボン酸又はその無水物としては
、アクリル酸、メタアクリル酸、マレイン酸、フマル酸
、イタコン酸、無水マレイン酸、無水イタコン酸等を挙
げることができる。これらのうちでも無水マレイン酸を
使用することが最も好ましい。

塩化ビニルと酢酸ビニルの共重合体にグラフトさせる不
飽和カルボン酸又はその無水物の量は、０．０１ないし
５重量％、好ましくは０．０５ないし２重量％である。

上記接着剤層のための接着剤組成物（ＡＣ剤）としは、
上記のグラフト重合物をトルエン、酢酸エチル等の芳香
族系化合物、脂肪族系化合物のような溶剤に溶解した溶
解物を含有する配合物が挙げられ、これらは室温で安定
である。なお、この接着剤組成物にポリウレタン、ゴム
等の樹脂を添加することも差支えない。

また、本発明において使用する易剥離性樹脂としては、
エチレン−酢酸ビニル共重合体く以下、ＥＶＡという）
系樹脂、エチレン−アクリル酸エステル共重合体樹脂（
以下、ＥＥＡという）及びポリオレフィン系樹脂の少な
くとも１種に粘着付与剤を添加したものであるが、これ
らの樹脂には以下のものが属する。

Ａ　エチレン−酢酸ビニル共重合体系樹脂ＥＶＡ　（酢
酸ビニル含有１５〜３５重量％）ＥＶＡの酸変性物（Ｅ
ＶＡに不飽和カルボン酸又はその無水物をグラフト重合
させたもの）Ｂ　エチレン−アクリル酸エステル共重合
体樹脂 ＥＥＡ　（アクリル酸エステル含有量５〜２５重量％） Ｃポリオレフィン系樹脂 ポリエチレン（以下、ＰＥという）（低密度ＰＥ、中密
度ＰＥ、高密度ＰＥ、リニア低密度ＰＥ）、エチレン−
プロピレン共重合体、エチレン−ブテン−１共重合体、
アタクチックポリプロピレン、アイソタクチックポリプ
ロピレン、ポリプロピレンの酸変性物（不飽和カルボン
酸又はその無水物をポリプロピレンにグラフト重合させ
たもの）等 Ｄ　粘着付与剤 ロジン、ロジン変性物、テルペン樹脂、テルペン変性樹
脂、脂肪族炭化水素樹脂、芳香族炭化水素樹脂、脂環族
炭化水素樹脂等 上記Ａ、Ｂ、Ｃ，Ｄに属する化合物は各群で１種又は２
種以上併用して用いても良い。

これらの化合物は、Ｄ成分を必ず含有するが、Ａ、Ｂの
群についてはＣの群の化合物を併用しても良く、併用し
なくても良い、Ｃの群についてもＡ、Ｂのいずれか一方
又は両方を併用しても良く、併用しなくても良い。いず
れの場合もＤ成分は全体の５〜３０重量％含有され、Ａ
、Ｂの一方又は両方を６０〜８０重置％、残部をＣとす
ることも好ましく、また、Ｃを５０〜６０重量％、残部
をＡ、Ｂのいずれか一方又は両方とすることも好ましい
。

上記易剥離性樹脂には助剤として酸化防止剤、スリップ
剤、ブロッキング防止剤等を適宜加えることも差支えな
い。

本発明に係わる積層体は、アルミニウム箔に代表される
金属箔にＡＣ剤として前記接着剤組成物をグラビア印刷
機、ドライラミネーターの塗布装置、押出しラミネータ
ーのアンカーコーティング装置及び一般のラッカーコー
ター等を使用したグラビアグラビアコーティング法、ロ
ールコーティング法、エアーナイフコーティング法、デ
ィッピング注量従来公知の方法により０．００１乃至１
μｍ１好ましくは０．０５ないし０．２μｍ厚さに塗布
し、次いで前記易剥離性樹脂を押出しラミネートするこ
とにより容易に得ることができる。

なお、本発明の積層体は、金属箔に前記接着剤組成物を
塗布後、直ちに易剥離性樹脂を押出しラミネート（イン
ライン方式）することもできるし、易剥離性樹脂のみを
後で積層する（オフライン方式）こともできる。

このようにして得られた本発明の積層体は、従来接着が
困難とされている金属箔と易剥離性樹脂膜とが強固に接
着し、かつ耐熱性等に優れている。

本発明により得られた積層体からなる包装材料は、容器
の蓋体として用いられるが、その容器本体としては、ポ
リプロピレン（以下、ＰＰという）、ポリ塩化ビニルく
以下、ＰｖＣという）、ポリスチレン（以下、ＰＳとい
う）等のプラスチック又はこれらのプラスチックを表面
層とする複合積層体を材料とするものが使用される。特
にカンプラーメンのような発泡ポリ゛スチレン容器本体
に本発明の積層体からなる材料の蓋体を用いると、その
周辺を容器本体の開口部周縁に熱圧着してもその開封時
に容器本体と融着された剥離性樹脂が容易に剥離する。

この蓋体は容器本体に熱湯を入れてしばらく放置した後
も同様に良く剥離される。

これはＡＣ剤の接着力が大きいことと耐熱性があるから
である。

〔実施例〕

次に本発明の詳細な説明する。

実施例１ 無水マレイン酸１重量％及びポリ塩化ビニルと酢酸ビニ
ル共重合体９９重量％との反応物をトルエン、酢酸エチ
ルの混合液で５重量％溶液に調整し、得られた組成物を
押出しラミネート用ＡＣ剤として用いる０次に、予め片
アート紙（７９，１ｇ／ｒｄ）とアルミニウム箔（７μ
ｍ）とを低密度ポリエチレン（Ｍ　Ｉ　−３，厚シＯμ
）で貼合し、その基材のアルミニウム箔面に押出しラミ
ネータ（口径４０ｍφ）のＡＣ剤塗布装置で上記ＡＣ剤
を塗布量にして０．２ｇ／ｒｒｒ塗布し、その上に下記
の易剥離性樹脂組成物を塗布量にして３０μｍの厚さに
押出しコートして積層体を作成する。

次ぎに、ビーズ発泡ポリスチレン容器（ＰＳ容器）と上
記積層体からなる蓋体とをカップシーラーで１８０℃、
０．５秒、ＩＫｇ／ｃｓｉの条件でシールする。その後
、蓋体を２〜３ｃｍ開封し、熱湯をその開口部より蓋体
の５鶴のところまで満たし、５分間放置後蓋体の残りの
部分を剥がしてその状態を観察し、その結果を表１に示
す。

（易剥離性樹脂組成物の組成） ＰＲ＜ペトロセン２０３：東ソーＷＦＩＪＭＩ−８ｇ／
１０分）６０重量％ ＥＶＡ　（スミテート１（Ａ−２０：住友化学工業■製
酢酸ビニル２０重量％）２０重量％ 脂環族炭化水素樹脂（アルコンＰ−９０：荒川化学工業
■製軟化点（環球法）９０℃）　　　　２０重量％実施
例ま た。その結果を表１に示す。

比較例１ 実施例１において、ＡＣ剤にイミン系ＡＣ剤（ＥＰプラ
イマー１０８：大日本インキ化学工業特製）を使用する
以外は同様に試験を行った。その結果を表１に示す。

比較例２ 実施例２において、ＡＣ剤にイミン系ＡＣ剤（ＥＰブラ
イマー１０８：大日本インキ化学工業特製）を使用する
以外は同様に試験を行った。その結果を表１に示す。

比較例３ 実施例１において、ＡＣ剤にポリオレフィン系ＡＣ剤（
デイックシールＡＣ−ａｏｏ：大日本インキ化学工業特
製）を使用する以外は同様にして試験を行った。′その
結果を表１に示す。

比較例４ 実施例２において、ＡＣ剤にポリオレフィン系ＡＣ剤（
デイックシールＡＣ−３００：大日本インキ化学工業■
製）を使珀する以外は同様にして試験を行つた。その結
果を表１に示す。

比較例５ 実施例１において、ＡＣ剤にイソシアネート系ＡＣ剤（
ＬＰ−５０ＯＡ／Ｂ　：大日本インキ化学工業特製）を
使用する以外は同様に試験を行った。その結果を表１に
示す。

比較例６ 実施例２において、ＡＣ剤にイソシアネート系ＡＣ剤（
ＬＰ−５０ＯＡ／Ｂ　：大日本インキ化学工業特製）を
使用する以外は同様に試験を行った。その結果を表１に
示す。

表１ 〔発明の効果〕 本発明によれば、エチレン−酢酸ビニル共重合体系樹脂
に不飽和カルボン酸又はその無水物をグラフト重合させ
た樹脂を含有する接着剤組成物をＡＣ剤に用いて金属層
と易剥離性樹脂層を接着させた積層体を提供できるので
、これを包装材料に用いた蓋体はプラスチック等の容器
本体にシールすると、その一部を剥離して？！湯を注ぎ
、暫く放置しておいた後にその残部を１：１１離しても
その剥離が良く行われ、これはＡＣ剤による金属層と易
剥離性樹脂層の接着力が大きく、しかも？、′Ｉ＆の温
度によってもこれが変化しない耐熱性を示すものである
。

これにより現行のカップラーメン用蓋体の材料に比べ、
ＰＥ層を単純に一層減らすことかできただけでなく、材
料製造の工程が一工程少なくなり、その生産の効率化、
省力化及びコストダウンを行うことができる。

平成１年０８月２３日

Claims (2)

【特許請求の範囲】
1. （１）金属層と、塩化ビニル−酢酸ビニル共重合体に不
   飽和カルボン酸又はその無水物を反応させて得られるグ
   ラフト重合体を含有する接着剤層と、エチレン−酢酸ビ
   ニル共重合体系樹脂、エチレン−アクリル酸エステル共
   重合体樹脂及びポリオリフィン系樹脂の少なくとも１種
   からなる樹脂と粘着付与剤を含有する易剥離性樹脂層を
   順次積層した積層体を有することを特徴とする易剥離性
   包装材用積層体。
2. （２）粘着付与剤はロジン、ロジン変性樹脂、テルペン
   樹脂、テルペン変性樹脂、脂肪族炭化水素樹脂、芳香族
   炭化水素樹脂、脂環族炭化水素樹脂の群から選択された
   少なくとも１種であることを特徴とする請求項１記載の
   易剥離性包装材用積層体。