JPH0368719A - 鋼帯の蛇行防止方法及びその装置 - Google Patents

Abstract

(57)【要約】本公報は電子出願前の出願データであるた
め要約のデータは記録されません。

Description

【発明の詳細な説明】 （産業上の利用分野） 冷延鋼帯の蛇行防止方法及びその装置に関するものであ
る。

（従来の技術） 従来、冷延鋼帯の蛇行防止方法としては、テーパークラ
ウンロール、ステアリング装置を採用した方法がある。

テーパークラウンロールについては、第５図のように中
央の平行部２と両側のテーパ一部１からなっており、こ
れに通板されている鋼帯に何らかの外乱が加わって蛇行
が生じた場合にも、これを中央に戻そうとするセンタリ
ング力が働いて、通常の通板状態に戻すのに寄与する蛇
行防止方法である。

ステアリング装置は、通板位置検出センサーと油圧シス
テム等からなるロール位置修正装置であり、鋼帯の蛇行
に応じてこれと逆の方向に戻すようにロール角度あるい
は位置を変化させて、蛇行防止を図るものである。

また、特開昭８０−２１３３２号公報では、第６図に示
すようにテーパーレスロールの中央部を除いた胴周にて
、通板される最大板幅を超える両側領域の周囲に分布開
口した多数の雰囲気ガスの吸入孔３を備え、鋼帯４を吸
引密着させてその拘束性を高めることにより、特に連続
焼鈍炉内における蛇行防止法を提案している。

（発明が解決しようとする課題） テーパークラウンロールについては、鋼帯厚が大きいほ
どセンタリング効果は大きいが、薄手材を通板した場合
はその効果が小さくなり、蛇行防止のためライン速度ダ
ウンが避けられない。

この対策として、テーパー角度を大きくすることが考え
られるが、鋼帯にしわの発生が頻繁に起こる。特に、連
続焼鈍ラインにおいては、ヒートバックルと呼ばれるよ
うなしわが問題となる。

従って、テーパー付きロールのセンタリング力には限界
があり、工程能力或いは製品品質の何れかがネックとな
る。

次に、ステアリング装置を用いた方法では、センサーと
油圧システムを採用することから、電気設備面及び機械
設備面において複雑な機構を有し、設備コスト高となる
問題がある。

また、特開昭８０−２１３３２号公報で提案された方法
については、幅狭材を通板した場合、吸引孔と鋼板の接
触面積が小さくなり、密着力が弱くなるためその効果は
小さくなる。このロールを使用した場合、テーパーレス
であることから、幅狭材と言えども一度蛇行した鋼板は
、両端に位置する吸引孔において密着させても、その矯
正は不可能である。また、鋼板と吸引孔が接触しない部
分が存在することから、ロール内部の真空度維持は難し
く、そのためには美大な真空吸引動力が必要となりラン
ニングコストが問題となる。

（課題を解決するための手段） 本発明は、上記のような問題に鑑み、高速ラインにおい
て全通板サイズに対して大きい拘束力を有し、かつ効率
良く真空吸引できるロールを用いた蛇行防止方法及び装
置を提供するものである。

本発明の要旨とするところはロールの板幅方向中央部で
、かつ、胴周方向の部分的に多孔質部を設け、該多孔質
部より吸引を行ない蛇行を防止する方法及びロールの板
幅方向中央部で、かつ、胴周方向の部分的に多孔質部を
設け、該多孔質部のロール内部に吸引空間部を設け、該
吸引空間部と真空吸引装置とを回転継ぎ手を介して吸引
通路で接続させ、回転継ぎ手内に鋼帯と多孔質部の接触
時に吸引通路が開とする回転同期継ぎ手を備えてなる鋼
帯の蛇行防止装置である。

即ち、冷延鋼帯を通板するのに用いられるロールについ
て、最小板幅を超えない範囲で板幅方向中央部でロール
周方向の一部または複数箇所に多孔質部を備え、ロール
の回転継ぎ手を介して外部から吸引することでロール内
部を負圧とし、鋼帯がその巻きかけ板面に吸着力を受け
るようにして鋼帯の蛇行を防止するものである。

本発明の構成は、第１図に示したように、ロール本体６
に、ロール周方向の一部あるいは複数箇所に多孔質部５
を最小鋼板幅を超えない範囲でロール幅方向中央部に設
置し、ロール内部の吸引空間部７より外部に通ずる吸気
通路８及び回転継ぎ手９を経て、真空吸引装置１０にて
ロール内部を負圧として、鋼板をロールに吸着させる。

またロール回転中に、ロール内部の負圧を保持するため
、ロール端に回転同期継ぎ手１１とし鋼帯４と多孔質部
５とが接触する瞬間にのみ吸引空間部７と吸気通路８が
通じるように、回転継ぎ手の開閉が同調するような機構
とする。

鋼帯４と多孔質部５とが接触する時に吸引する点につい
て、第２図（ａ〉、（ｂ）、（Ｃ）により詳細に説明す
る。

（ａ）では鋼帯４と多孔質部５が接触した直後を示し、
多孔質部５と吸引空間部７とロール内の吸気通路８はロ
ールと共に回転しており、回転同期継ぎ手１１は固定し
ている。従って、吸気通路８と回転同期継ぎ手１１が接
続すると吸引することになる。（ａ）では吸引開始直前
を示し、（ｂ）では吸気通路８と回転同期継ぎ手１１と
が開となり吸引中を示し、（Ｃ）においては吸気通路８
と回転同期継ぎ手１１が閉となり吸引終了となる。

従って回転同期継ぎ手１１の大きさ（角度）を、鋼帯と
多孔質部とが接触している時に吸引可能とするようにし
て設定するものである。

又、本発明の多孔質部とはロールの内部を負圧にした際
、吸引可能とする細孔が多数備えたものであれば良く、
孔の形状等特定するものではない。

（実　施　例） テスト装置を第３図に示し、テスト鋼板１２をテストロ
ールにｔｇｏ’に巻付け、鋼板の両端に、ばねばかり１
３と重り１４を設置する。初期張力を測定後、ロールに
回転を与えて真空吸引ポンプ１５にて吸引前後の動摩擦
係数の変化を調べた。

また、ロール軸方向へ、所定の張力を与えた時のテスト
鋼板の移動量により、蛇行防止に対する評価を行った。

これらのテスト結果を表１に示す。

尚、テスト条件は以下の通りである。

・テストロールサイズ：径２１０×長３４０　（ａｒｍ
）・ロール回転数：　１８３ｒｐｉ　（ロール周速：　
１０８ｍｐｍ）・テスト鋼板サイズ：ブリキ材、幅１２
５厚０．２５（ｍｍ）・吸引細孔部サイズ：軸方向１１
０×周方向８０（ａｍ）表１によれば、吸引後の鋼板と
ロール表面間の摩擦係数は吸引前に比べて３割以上の向
上が図れ、ロール軸方向の拘束性（蛇行防止効果）は、
約２割の効果が確認できた。

また、第４図では、連続焼鈍ラインの急冷帯のハースロ
ール６Ｂに適用したものであり、多孔質部５はロール軸
方向中央部に、鋼板の幅を超えない範囲に設置されてい
る。この場合は性能向上のため、ロールに対し１８０度
対称に２ケ所設置する。

ただし、ロール表面形状は必要最小限のテーパー角度を
有し、多孔質部５は第５図のフラット部２内に設置する
。

また、回転継ぎ手９をロール端に設置して吸引配管１９
を経て、真空吸引装置１０に導いて吸気する。

回転継ぎ手９は、２ケ所の多孔質部５と鋼板４とが接触
する瞬間のみロール内部と吸引配管１９が交互に通ずる
ような同期機構を採用する。

この機構により、ロール内部の負圧を必要最小限の容量
の真空吸引装置にて、常時保持することができる。

（諸仕様） ・ライン速度：　５５０ｍ／ｉ１ｎ（Ｍ＾Ｘ）・通板サ
イズ：板厚０．１〜０，５關、板幅５００〜１０４１ｍ
ｍ ・急冷帯鋼板温度：４２０℃ ・ロールサイズニ５００φＸ１２５０Ｌ　（ｍ＋＊）・
多孔質部サイズ：　４５０ｍｍ　（ロール幅方向）×４
８（ｈｒｔａ　（ロール回転方向） を１８０”対称に２ケ所設置 ・吸　引　圧　カニ　−４００ｍｍＨｇ　（対外気圧）
以上に示したように、連続焼鈍炉のハースロールとして
活用した場合、ヒートバックルと呼ばれるしわが発生す
ることなく、炉内の蛇行防止方法として、有効である。

（発明の効果） 本発明は、冷延鋼帯通板ロールについて、厚手材から薄
手材、幅広材から幅狭材まで鋼帯の全サイズに対して有
効であり、設備効率的に有利であって、高速通板にも対
応できる効果がある。

【図面の簡単な説明】

第１図は本発明の蛇行防止で用いられる吸引ロールの説
明図で、（ａ）は側面図、（ｂ）は正面図、第２図は本
発明の吸引機構の説明図、第３図は実施例に用いた装置
の説明図、第４図は本発明の他の実施例である連続焼鈍
炉ハースロールに適用した場合の説明図、第５図は一般
的なテーパークラウンロールの説明図、第６図は従来の
蛇行防止法に用いたロールの説明図である。

Claims (1)

1. 【特許請求の範囲】 １、ロールの板幅方向中央部で、かつ、胴周方向の部分
   的に多孔質部を設け、該多孔質部より吸引を行ない蛇行
   を防止することを特徴とする鋼帯の蛇行防止方法。 ２、ロールの板幅方向中央部で、かつ、胴周方向の部分
   的に多孔質部を設け、該多孔質部のロール内部に吸引空
   間部を設け、該吸引空間部と真空吸引装置とを回転継ぎ
   手を介して吸引通路で接続させ、回転継ぎ手内に鋼帯と
   多孔質部の接触時に吸引通路が開とする回転同期継ぎ手
   を備えてなる鋼帯の蛇行防止装置。