JPH0367300B2 - - Google Patents

Description

【発明の詳細な説明】 産業上の利用分野 本発明はテレビジヨン受像機に使用される偏向
ヨーク、特に垂直偏向コイル、さらには水平偏向
コイルの絶縁枠への固定手段に関する。

従来例の構成とその問題点 従来の垂直偏向コイル１の絶縁枠２への固定は
接着剤３を用いていたが、この絶縁枠２に使用し
ているポリプロピレンは接着効果が悪く、このた
め垂直偏向コイル１を巻装したコア４の絶縁枠２
の接着は強度的に弱く、低温時に落下させる等の
衝撃によつて剥離しやすいという欠点があつた。
このため従来はさらに、絶縁枠の表面に接着性の
良い粘着テープを貼り、その上から接着剤を塗布
して接着固定をはかつていたが、コスト的、作業
的に不利なものであつた。

発明の目的 本発明は上記問題点に鑑み、接着性の良い粘着
テープ等、別個に部材を用いることなくコイルと
絶縁枠のみで強固な接着固定がはかれるようにし
たものである。

発明の構成 本発明は絶縁枠の前端部のコアと対面する部分
に少なくとも突起を設け、この突起を覆うように
接着剤を流し込んで絶縁枠とコアとを接着固定す
るようにしたものである。

実施例の説明 以下その一実施例を第２図〜第４図を用いて説
明する。第２図においては、絶縁枠２の先端部に
第３図ａに示すＴ字型突起５を複数一体に設け、
この突起５内に接着剤３を流入せしめることによ
り、接着剤３と突起５そしてコア４とを固着する
ものである。

なお、突起５の数は上記例に限定されるもので
はなく、１つでもまたさらに多数でも良いもので
ある。また、上記突起もＴ字型のみならず、第３
図ｂに示すようにＬ字型突起６でもよいのであ
る。

このように、絶縁枠２に一体に突起を設けて、
この突起を覆うように接着剤３を流し込むことに
より接続強度を高めることができる。

第４図に本発明の他の実施例を示す。第４図の
場合は絶縁枠２にＬ字型突起６を一体に設けると
ともにスリツト７を設け、接着剤３を第２図に示
すようにこの突起６を覆うように付着せしめると
ともに、スリツト７を通して水平偏向コイル８に
も塗布するようにしたものであり、これにより水
平偏向コイル８のがたつき、変動を防止でき、コ
ンバーゼンス等の変化を低減させることができ
る。

すなわち、絶縁枠２を介して垂直偏向コイル１
と水平偏向コイル８を同時に互いに接着すること
ができ磁界分布の変動を防止することができる。
また突起５および突起６の上面にはコア４が当接
するようになつており、この突起がトロイダル型
垂直偏向コイルの軸方向の位置規制としての役割
も果たす。

しかも、垂直偏向コイル固定用の接着剤３は鍔
状部５ａ，６ａの下側にまで入り込んで接着強度
をより向上させている。

発明の効果 以上説明したように本発明は、絶縁枠の前端部
であつてトロイダル型垂直偏向コイルのコアと対
面する部分にＬ字状もしくはＴ字状の突起を設
け、前記トロイダル型垂直偏向コイルと前記絶縁
枠とを接着するための接着剤を前記突起の鍔状部
の下側まで回り込ませた事により、絶縁枠とコア
との接着強度を大きく向上させる事が出来る。

【図面の簡単な説明】

第１図は従来の偏向ヨークの側面図、第２図は
本発明の一実施例における偏向ヨークの側面図、
第３図ａ，ｂは同偏向ヨークの要部の互いに異な
る例を示す斜視図、第４図は本発明の他の実施例
における偏向ヨークの一部破断側面図である。 １……垂直偏向コイル、２……絶縁枠、３……
接着剤、４……コア、５，６……突起、７……ス
リツト、８……水平偏向コイル。

Claims (1)

【特許請求の範囲】
1. １ 絶縁枠の前端部であつてトロイダル型垂直偏
   向コイルのコアと対面する部分にＬ字状もしくは
   Ｔ字状の突起を設け、前記トロイダル型垂直偏向
   コイルと前記絶縁枠とを接着するための接着剤を
   上記突起の鍔状部の下側まで回り込ませた事を特
   徴とする偏向ヨーク。