JPH0366404B2 - - Google Patents

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JPH0366404B2
JPH0366404B2 JP59279022A JP27902284A JPH0366404B2 JP H0366404 B2 JPH0366404 B2 JP H0366404B2 JP 59279022 A JP59279022 A JP 59279022A JP 27902284 A JP27902284 A JP 27902284A JP H0366404 B2 JPH0366404 B2 JP H0366404B2
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metal
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Toshio Jitsumatsu
Masahiro Yamabe
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Kanebo Ltd
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Kanebo Ltd
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Description

【発明の詳細な説明】
(産業上の利用分野) 本発明は制電性能に優れ、且つ金沿摩耗制の改
良された白色の導電性複合繊維に関する。 (従来の技術) 従来、カーペツトの上を歩いてドアの把手に触
れた時の放電シヨツク、摩擦帯電による火花放
電、或いは塵埃の付着などの静電気障害は非常に
厄介なものであり、かなりの不快感を生ぜしめる
ものであつた。合成繊維や天然繊維に制電性を付
与する有効な手段の1つに、導電性カーボンブラ
ツクを分散したポリマーからなる導電性成分と繊
維形成性ポリマーからなる保護成分とが接合され
た導電性複合繊維を少量混用する方法がある。し
かしながら、カーボンブラツクを用いた導電性複
合繊維は黒色又は灰色に着色している為、その用
途を制限されているのが実状である。 近年、このような外観の黒色を改良するこのと
して、白色又は無色の導電性物質を含有させた導
電性繊維の研究が盛んである。なかでも酸化亜鉛
や酸化錫を主成分とする導電性金属酸化物やこれ
らの皮膜を有する微粒子は白色に近く、比較的良
好な導電性と混練性を有していることが判り、注
目されている。しかし、導電性カーボンブラツク
を用いた導電性複合繊維並みの導電性を得るに
は、導電性カーボンブラツクの場合に比べて2〜
3倍の導電性金属酸化物粒子を混練する必要があ
るなど解決すべき問題がいくつか残されており、
実用化が遅れている。 導電性金属酸化物等の粒子を多量に分散した導
電性成分が繊維表面に露出している導電性複合繊
維は優れた制電性能を発揮するものの、金属摩耗
性が著しいという欠点がある。こうした欠点を改
善するものとして、島成分が導電性を有する海島
構造部と単一ポリマー部とからなる特殊複合繊維
が特開昭56−58008号公報に提案されている。し
かしながら、導電性成分が表面に露出しているも
のに比べ制電性能に劣るという欠点は免れ難い。
また、導電性金属酸化物等の粒子を多量に分散し
た導電性組成物はメトルフロー(溶融流動性)が
著しく低く、繊維化することは容易なことではな
い。そのため、共重合して低粘度化したポリマー
を使用したり、可塑剤を添加したりしているが、
製糸性が犠牲になることが多い。 (発明が解決しようとする問題点) 本発明者はかかる背景から、導電性成分が繊維
表面に露出したものと同等の優れた制電性能を発
揮し、且つ金属摩耗性の改良された白色の導電性
複合繊維を得ることを目的に鋭意研究した結果、
本発明を完成するに至つた。 (問題点を解決するための手段) すなわち、本発明はポリオレフインP1に金属
又は導電性金属化合物の粒子を40〜80重量%分散
した導電性組成物P1′と前記ポリオレフインP1
相溶性を有しない繊維形成性重合体P2の混合物
Aと、非導電性の繊維形成性熱可塑性重合体Bと
が接合され、前記混合物Aが繊維表面に3μm以
下の幅で露出し、且つ前記組成物P1′が繊維長さ
方向において部分的に開口露出してなる複合繊維
であつて、該複合繊維の金属摩耗性が15分以上で
あることを特徴とする金属摩耗性のない白色導電
性複合繊維に係るものである。 本発明において使用する熱可塑性重合体P1
後記P2と相溶性を有しないものであれば任意で
あるが、ナイロン6、ナイロン66、ナイロン12な
どのポリアミド、ポリエチレンテレヘタレート、
ポリブチレンテレフタレートなどのポリエステ
ル、ポリエチレン、ポリプロピレンなどのポリオ
レフイン、ポリウレタン及びそれらの共重合体、
ポリオキシレン(ポリエチレンオキシド)のよう
なポリエーテル及びその誘導体(例えば、ポリエ
チレンオキシド/ポイエチレンテレヘタレートの
ブロツクコポリマー)ポリビニルアルコール、ポ
リカプラクトンなどが好ましい。 本発明において使用する導電性粒子は金属又は
導電性金属化合物の粒子或いは表面にこれらの皮
膜を有する粒子であつて、粉末状での比抵抗が
104Ω・cm程度以下のものであれば、あらゆる種
類の粒子が使用可能である。好適な導電性粒子と
して、白度の高い酸化錫、酸化亜鉛、酸化銅、亜
酸化銅、酸化インジウム、酸化ジルコニウム、酸
化タングステンなどの金属酸化物、銀、ニツケ
ル、銅、鉄などの金属或いはこれらの合金、硫化
銅、沃化銅、沃化亜鉛などの金属化合物を挙げる
ことができる。金属酸化物の多くのものは絶縁体
に近い半導体であつて本発明の目的に充分な導電
性を示さないことが多い。しかしながら、例え
ば、金属酸化物に適当な第2成分(不純物)を少
量(50%以下、特に25%以下)添加するなどの方
法により、導電性を強化し、本発明の目的に充分
な導電性を有するのが得られる。このような導電
性強化剤としては、酸化錫に対して酸化アンチモ
ンが、酸化亜鉛に対してアルミニウム、カリウ
ム、インジウム、ゲルマニウム、錫などの金属酸
化物が使える。 更に、酸化チタン、酸化亜鉛、酸化マグネシウ
ム、酸化錫、酸化鉄、酸化ケイ素、酸化アルミニ
ウムなどの非導電性無機粒子の表面に上記金属、
金属酸化物又は金属化合物の導電性皮膜を形成し
た粒子も用いられる。 導電性粒子の導電性は、粉末状での比抵抗が
104Ω・cm程度以下、特に102Ω・cm程度以下が好
ましく、101Ω・cm程度以下が最も好ましい。実
際に102Ω・cm〜10-2Ω・cm程度のものが得られ、
本発明の目的に好適に応用することができるが、
更に優れ導電性のものは一層好ましい。粉末の比
抵抗(体積抵抗率)は直径1cmの絶縁体の円筒に
試料を5gr詰め、上部からピストンによつて
200Kgの圧力を加え、直流電圧(例えば0.001〜
1000V)を印加して(電流1mA以下で)測定す
る。 また導電性粒子は充分小さい粒径のものでなく
てはならない。平均粒径が1〜2μmのものも使
用不可能ではないが、通常平均粒径が1μm以下、
特に0.5μm以下、最も好ましくは0.3μm以下のも
のが用いられる。 上記導電性粒子の熱可塑性重合体P1への分散
は溶融状態で撹拌混合すること(混練)により為
されるが、分散をできるだけ均一にすることが好
ましい。必要であれば、粒子分散剤を少量添加す
ることも好ましい。導電性粒子の混合率は、種
類、導電性、連鎖形成能及びP1の性質や結晶性
などによつて変るが、40〜85重量%程度の範囲で
あり、多くの場合60〜80重量%である。40重量%
未満では充分な導電性を示さなくなるし、一方、
85重量%を越えても、導電性は飽和に達してお
り、また溶融流動性や曳糸性が著しく低下する。 本発明において使用する繊維形成性熱可塑性重
合体P2及びBは繊維形成性のものであれば任意
であるが、ナイロン6、ナイロン66、ナイロン12
などのポリアミド、ポリエチレンテレフタレー
ト、ポリブチレンテレフタレータなどのポリエス
テル、ポリエチレン、ポリプロピレンなどのポリ
オレフイン、ポリウレタン及びこれらの共重合体
が好適である。特にナイロン6、ナイロン66、ポ
リエチレンテレフタレート、ポリプロピレンは現
在最も多量に商業生産されている合成繊維であ
り、これらと混用されて使用される機会が多い導
電性複合繊維の保護成分Bとして最適である。
P2及びBの組合わせは、延伸等による剥離を防
止するという点から、同種又は近似のポリマーの
組合わせが望ましい。 また、公知の方法によりその染色受容性を改善
して(例えば共重合させて塩基性又は酸性の染色
部位を導入する)合成繊維や天然繊維とのブレン
ド又は相互染色を容易にすることもできる。或い
は艶消性、顔料、着色剤、安定剤、制電制(ポリ
アルキレンオキシド類、界面活性剤など)などを
添加することもできる。 本発明の繊維は、前記導電性組成物P1と上記
P2の混合物Aと、上記Bの保護成分とが接合さ
れた複合繊維である。Aが繊維表面の一部を占め
ることは、導電性組成物P1′が繊維表面に開口露
出するための必要条件である。繊維横断面におい
てAが繊維表面に占める部分の長さ(Aの露出巾
という)は、P1の開口露出部分の長さの上限と
なり、金属摩耗性の見地から狭い程良く、3μm
以下とすることが好ましく、1μm以下が特に好
ましい。 更に、本発明の繊維は、導電性組成物P1′が繊
維長さ方向において部分的に開口露出している必
要があり、開口露出部分の発現間隔は0.1〜200mm
が好ましい。金属酸化物などの粒子を多量に分散
したP1′が0.1mm未満の間隔で露出すると、金属摩
耗性が著しくなり、延撚工程における糸切れ多発
などのトラブルを生じる。一方、導電性成分が繊
維表面に(連続的に)露出したものと同等の制電
性能を発揮するためには開口露出部分の発現間隔
は200mm以下であることが好ましく、10mm以下が
特に好ましい。200mm以上になると、制電性能を
充分に発揮できなくなり、混用率を増大しなけれ
ばならなくなる。 P1′の開口露出部分の発現間隔は、上記Aの露
出巾に勿論依存しているが、本発明ではP1′とP2
の混合比率及びメルトフローレート比によつてコ
ントロールする。導電性成分P1′の混合比率は
P1′を繊維長さ方向において部分的に開口露出さ
せるためには70重量%以下とすることが好まし
く、40重量%以下が特に好ましい。他方、この混
合比率は小さくなると発現間隔が長大となり、充
分な制電性能を発揮しなくなる傾向が出てくるた
め、5重量%以上が好ましく、特に10重量%以上
が好ましい。P1′のメルトフローレートは導電性
粒子を多量に分散しているため大巾に低下する傾
向にある。従つてP2として繊維用のポリマー、
或いはその変性ポリマーを使うとP1′に対するP2
のメルトフローレート比は、通常1より大きい組
合せとなる。このメルトフローレート比が1に近
いと、導電性成分が繊維表面に混合比率に応じ
て、或いは短い間隔で開口露出する傾向が出るの
で、3以上とすることが好ましく、特に10以上が
好ましい。殊に、第2〜4図のようにAの露出巾
が狭い場合には、メルトフローレートの小さい導
電性成分は流量の多い内部に集まり、開口露出部
分の発現間隔が混合率に比べて大きくなり、好適
である。 本発明の繊維は溶融紡糸方法(複合)によつて
製造できるが、導電性成分P1′が繊維長さ方向に
おいて部分的に開口露出していることが必要であ
る。このような繊維は上述したように、熱可塑性
重合体P1に導電性粒子を分散した導電性組成物
P1′5〜70重量部とP1の3倍以上のメルトフローレ
ートを有し、且つ相溶性を有しない繊維形成性熱
可塑性重合体P230〜95重量部の混合物Aと、非
導電性の繊維形成性重合体Bとを溶融紡糸(複
合)することが肝要である。また、口金の設計に
おいては下記のような特別な工夫をすることで可
能となる。すなわち、(イ)AとBと合流する直前に
剪断速度が102sec-1以上となるポリマー導入孔を
設けると、(ロ)Aの露出部を形成させるための内部
オルフイスを短辺0.07mm程度の長方形にするこ
と、(ハ)合流する直前のAの流速をVA、Bの流速
をVB、合流直後の複合流の流速をVA+Bとしたと
き、これらをほぼ等しく、且つ、VA<VB<VA+B
とすることが好ましい。本発明においては、導電
性組成物を単独ではなく、(これと相溶性の無い)
繊維形成性ポリマーとの混合流として取扱うた
め、従来繊維化が困難であつた導電性粒子高混合
率の複合繊維を容易に製造することが可能とな
る。 本発明の繊維は、充分な導電性を有していなく
てはならず、107Ω・cm未満の非抵抗を有するこ
とが好ましく、103Ω・cm以下が特に好ましい。
また、本発明の繊維は、後記の評価方法による金
属摩耗性が15分以上でなくてはならず、更に20分
以上と大幅に改良された金属摩耗性を有するもの
が好ましい(実施例1、比較例1、2参照)。 導電性組成物P1′の複合比率(断面積占有率)
については、導電性粒子を多量に含有した導電性
成分は曳糸性に劣る傾向があるため、通常30%以
下が好ましく、特に15%以下が好適である。他
方、複合比率が小さくなると導電性が不安定にな
り、或いは低下する傾向が出てくるため、通常1
%以上が好ましく、特に3%以上が好適である。 本発明の繊維は白色又は色色に近く、例えば白
度(反射率)60%以上のものを製造することがで
き、従来のカーボンブラツク系の導電性複合繊維
が不適当であつた白色他は淡色の繊維製品にも使
用することができる。連続フイラメント又はステ
ープル状で、巻縮しない状態又は巻縮した状態で
他の帯電性の天然繊維又は人造繊維と混用して繊
維製品に制電性能を付与することができる。混用
率は、通常0.1〜10%程度であるが、勿論目的に
よつては10〜100%や0.1%以下の混用率が適用さ
れる場合がある。混合は、混練、合糸、合撚糸、
混紡、交織、交編その他公知のあらゆる方法で行
うことができる。 以下実施例によつて本発明を説明する。%は特
記しない限り重量%を示す。 メルトフローレートは、JIS K7210(1976)に
準じて、すなわち、ダイの内径0.5mm、荷重は
2.16Kgf、温度は紡糸温度、操作はA法によつて
測定した。 導電性は、長さ10cmの単糸60本を束ねて両端を
金属端子と導電性接着剤で接着し、1KVの直流
電圧を印加して抵抗値を測定し、それから算出し
た比抵抗で評価した。 金属摩耗性は、20デニール3フイラメントの糸
(但し、導電性フイラメントは1本で、残りの2
本は導電性成分の無い非導電性フイラメントから
なる混練糸)を用い、直径35μmのステンレス線
上を100m/分の速度で糸を走行させた時の(接
触前の糸張力4〜5g、接触角45°)ステンレス
線の切断時間で評価した。 制電性は、ナイロン6の200デニール48フイラ
メントの丸編物に約6mm間隔で編込み(10本に1
本の割合)、この編物をよく洗濯、乾燥し、温湿
度25℃、33%の雰囲気中、木製の台上でウール布
で軽く15回摩擦し、1分後の帯電圧で評価した。
この評価方法によれば帯電圧が2000V以下であれ
あほとんどの状況下で静電気障害を防止すること
ができる。 実施例 1 表面に酸化錫(SnO2)皮膜を有する酸化チタ
ン粒子に対して1.5%の酸化アンチモンを混合焼
成して導電性化した粒子をCとする。Cの平均粒
径は0.25μm(粒径のバラツキ範囲は0.20〜0.30μ
mで比較的揃つている)、酸化錫の含有率は15%、
比抵抗4.3Ω・cm、外観は白色に近い淡灰青色で
白度(光反射率)は83%であつた。 メルトフロー15のポリプロピレンの粉末約25%
と上記C75%を混合し、更に溶融混練して導電性
組成物P1′を得た。粒子分散剤としてポリエチレ
ンオキシド/ポリブチレンオキシドのブロツク共
重合物で(共重合比3/1)、分子量4000のもの
をCに対して0.3%添加し、ポリプロピレン粉末
に混合するときは流動性改善剤としてステアリン
酸マグネシウム塩をCに対して0.5%添加した、
P1′のメルトフローレートは0.1であつた。 上記P1′のペレツトとメルトフローレート2.0の
ナイロン6のペレツトを1:2でブレンドした混
合物と、分子量16000のナイロン6に艶消剤とし
て酸化チタン粒子を0.35%添加したものを第2図
のような複合構造で溶融紡糸した(但し、導電性
フイラメントは1本で、残りの2本は導電性成分
の無い非導電性フイラメントからなる混成糸)。
両成分の複合比(体積)を1:1とし、紡糸温度
280℃で、直径0.25mmのオリフイスから紡出し、
冷却・オイリングしながら800m/分の速度で捲
取つた。次いで90℃、2.6倍で延伸し、更に170℃
の熱板に接触させた後、12T/mで加撚しながら
パーンに巻取り、20デニール3フイラメントの延
伸糸Y1を得た。 比較例 1 メルトフロー50のポリプロピレンを使用して、
実施例1と同様に導電性組成物P1″を得た。P1″と
分子量16000のナイロン6に酸化チタン粒子を
0.35%添加したものを複合比(体積)1:10で実
施例1と同様に紡糸し、次いで延撚して延伸糸
Y2を得た。尚、Y2の紡糸においては糸切れ率が
17%で実施例1の7%より高く、また延撚におい
ては約400g〜800gの巻量で40%近くが糸切れ
し、すべてのトラベラーにするどい切込みキズが
発生していた。 比較例 2 導電性成分が芯部に含まれる芯鞘型の複合構造
で、実施例1と同様に紡糸・延撚し、延伸糸Y3
を得た。 これら延伸糸の性能を第1表に示す。Y1〜Y3
はいずれも比抵抗で103Ω・cm程度の優れた導電
性を示すが、導電性性能は芯鞘型のY3が著しく
劣る。また金属摩耗性においてはY2が著しく不
良である。一方、本発明の繊維であるY1は制電
性能、金属摩耗性ともに優れていることが判る。 次にY1〜Y3をそれぞれナイロン6の糸2600デ
ニール140フイラメントと合糸して巻縮加工した
ものを4コースに1本用い、他の3コースはナイ
ロン6巻縮加工糸2600デニール140フイラメント
を用いてタフテツドカーペツト(ループ、混用率
0.19%)を製造した。カーペツトは常法により酸
性線染料で黄色に染色したが、いずれも導電性繊
維が目立つことなく、導電性繊維を混用していな
いカーペツトと同様の外観を有していた。得られ
たカーペツト上を皮鞘で歩行(25℃、20%RH)
したときの人体帯電圧を測定したところ、本発明
の繊維Y1を混用したカーペツは−2.0KVで、Y2
を混用したカーペツトの−1.9KVと同等の優れた
制電性能を有していた。一方、Y3を混用したカ
ーペツトは−4.4KVで、接地した把手に触れた時
放電シヨツクを感じた。また、Y3を合糸した巻
縮加工糸を全コースに用いたカーペツトは−
2.5KVであつた。尚、比較のため、ナイロン6巻
縮加工糸2600デニール140フイラメントのみから
なるカーペツトでは人体帯電圧が−9.2KVで、接
地した把手に触れた時の放電シヨツクは激しいも
ので、かなりの恐怖感を生ぜしめるものであつ
た。
【表】 (発明の効果) 本発明の繊維は、導電性成分が露出したものと
同等の優れた制電性能を発揮し、且つ金属摩耗性
の改良された白色の導電性複合繊維であり、従
来、カーボンブラツク系のものが不適当であつた
白色又は淡色の繊維製品にも使用することが可能
である。また、本発明の製造法は、溶融流動性の
低い導電性成分を単独ではなく、繊維形成性ポリ
マーとの混合流として取扱うため、製糸性に優
れ、工業生産への適用性が高いという効果もあ
り、工業的価値は極めて大きいものと言える。
【図面の簡単な説明】
第2図〜第4図は本発明繊維の横断面図の好適
な具体例であり、また第1図は一実施態様を示す
ものである。

Claims (1)

    【特許請求の範囲】
  1. 1 ポリオレフインP1に金属又は導電性金属化
    合物の粒子を40〜80重量%分散した導電性組成物
    P1′と前記ポリオレフインP1と相溶性を有しない
    繊維形成性熱可塑性重合体P2の混合物Aと、非
    導電性の繊維形成性熱可塑性重合体Bとが接合さ
    れ、前記混合物Aが繊維表面に3μm以下の幅で
    露出し、且つ前記組成物P1′が繊維長さ方向にお
    いて部分的に開口露出してなる複合繊維であつ
    て、該複合繊維の金属摩耗性が15分以上であるこ
    とを特徴とする金属摩耗性のない白色導電性複合
    繊維。
JP27902284A 1984-12-27 1984-12-27 導電性複合繊維 Granted JPS61152823A (ja)

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