JPH0366366A

JPH0366366A - 使い捨て手術用ガウン

Info

Publication number: JPH0366366A
Application number: JP1203540A
Authority: JP
Inventors: Satoru Nozaki; 哲野崎
Original assignee: Unicharm Corp
Current assignee: Unicharm Corp
Priority date: 1989-08-05
Filing date: 1989-08-05
Publication date: 1991-03-22
Also published as: JPH0558341B2

Abstract

(57)【要約】本公報は電子出願前の出願データであるた
め要約のデータは記録されません。

Description

【発明の詳細な説明】（産業上の利用分野）本発明は、使い捨て手術用ガウンに関し、さらに詳しく
は、不織布およびプラスチックフィルムを主材とし、不
透液性、透湿性および吸液性を同時に満足させる使い捨
て手術用ガウンに関する。

〔従来の技術〕

手術室で医者および看護婦か着用するガウンは、術者か
ら患者へ、さらに患者から術者への細菌の移行を防止す
ることを主目的としている。従来では、ガウンの素材と
して、木綿、合成繊維などの織布が使用されて来たが、
近年では、安全・衛生性および品質管理を確保するため
、不織布が使用されるようになって来た。

さらに詳述すると、織布ガウン、たとえば、すンネガウ
ンは、洗濯再使用されるため、洗濯回数の増加にともな
って破れたり、はつれたり、織り目の変形や撥水性の低
下が生じたりするが、こうした場合における安全性の保
証限界が判然としていない。

さらに、細菌を含む血液などの付着した状態のガウンを
洗濯再生するため、院内を持ち歩いたり、院外へ持ち運
んたワすることで、院内外における関係者への細菌感染
が発生することもあるが、こうした織布ガウンはそうし
た感染を未然に防止するという観点から望ましくなかっ
た。

一方、不織布ガウンは、１回の手術ごとに使い捨てされ
焼却処理されるため、前記織布ガウンの欠点を改善する
ことができるものとして、近年、それに代わって普及し
て来ている。

この不織布ガウンは２使用繊維の選択および不織布製造
方法の工夫により、強度、通気性、軽さ、柔軟性、ドレ
ープ性の改善に加え、撥水処理などにより、細菌を含む
血液などが付着したり、透過したりすることを未然に防
止するための改善かはかられている。

（発明が解決しようとする課題）しかしながら、不織布ガウンは、不透液性においては未
だ問題を残している。具体的には、手術の際における比
較的多量の血液や洗浄液がガウンへの長時間にわたって
付着することが少なくないが、この場合これら液がガウ
ンの裏面へ透過し、またこれらの液量が比較的少ない場
合でも、手術台などに圧擦すると容易に透過する危険性
がある。さらに、不織布ガウンの内外面ともに撥水処理
されているため、着用者の汗を吸収せず着用感が非常に
悪い。

ガウンの裏面への液の透過に関しては、不織布にプラス
チックフィルムを貼り合せるが、またはその構成繊維量
すなわち目付を多くすることで改善をはかることが考え
られる。しかし、前者の場合、透湿性がなく、ガウン内
での蒸れを起こして着用者に蒸し暑さを与え発汗を促進
させることになる。また、後者の場合、コスト高になる
うえ、柔軟性・ドレープ性および軽さに劣ることになる
。

本発明の目的は、不織布とプラスチックフィルムとの貼
り合せ生地を使用するにもかかわらず、不透液性、透湿
性および吸液性を同時に満足させることができる使い捨
て手術用ガウンを提供することにある。

（課題を解決するための手段）前記目的を達成するための本発明は、前身頃およびこれ
に連続する左右後身頃からなっていて着用者の胴体を覆
う主体と、この主体の左右肩部から延びて着用者の腕を
覆う袖とを有する使い捨て手術用ガウンであって、前記
主体の少なくとも前身頃および袖が内外面の透湿性不織
布とこれら間に介在する不透液性かつ透湿性プラスチッ
クフィルムとの貼り合せ生地から形成されているととも
に、その内面不織布が吸液性を有していいる。

好ましい実施態様においては、プラスチックフィルムに
は、少なくとも１０口ＱｇＨ２０／−・２４ｈｒｓの透
湿度を有する多孔質フィルムが、また前記内面不織布に
は、セルロース系繊維やいわゆる吸汗性線錐か主材とし
て、それぞれ使用される。

好ましい実施態様においては、前記内外面不織布と前記
プラスチックフィルムとの接合は、これらの間に部分的
に分布する接着剤を介しエなされ、かつ、この接着剤の
それら内外面不織布とプラスチックフィルムとの各間（
片面）における相互分布面積率は５〜５０ｔになされる
。

好ましい実施態様においては、前記主体と前記袖との縫
合部に沿ってこれを覆うテープ状の不透液性フィルムが
接合される。

その他の好ましい詳細な実施態様は、以下の記述から明
らかにされるよう。

（実施態様）図面を参照して、本発明ガウンの実施態様を説明すると
、以下のとりである。

第１図および第２図において、ガウンは、前身頃２およ
びこれに連続する左右後身頃３からなる主体ｌと、この
主体ｌの肩部から延びる袖４とを肴している。主体１は
、着用者の胴体をその前面から背側へ覆い、左右後身頃
３の一部が重なり合う大きさに形成されている。左右後
身頃３には、主体ｌと別体に形成され、これに接合され
ており、図示してないが、結び紐が取り付けられる。

また図示してないが、主体ｌの上端にはフードまたはマ
スクが連設されることもある。袖４は、着用者の肩から
手首までを覆う長さに形成され、その先端に伸縮性かつ
５が接合されている。しかし、袖４はいわゆる半袖に形
成されることもある。

図示例では、前身頃２は着用者の前側と背側の一部とを
覆う幅を有し、かつ、左右後身頃３は前、身頃２で覆い
足りない着用者の背側を覆う幅を有しているが、本発明
では、「前身頃」とは、着用者の少なくとも前側を覆う
幅を有し、かつ、「左右後身頃」とはこれら全体で着用
者の背側の少なくとも一部を覆う幅を有していることを
意味する。

第３図に示すように、主体ｌの前身頃２および袖４は、
内外面の透湿性不織布７，８とこれら間に介在する不透
液性かつ透湿性（通気性）プラスチックフィルム９との
貼り合せ生地６から形成されているとともに、内面不織
布７は吸液性を有している。

内外面不織布７，８は、繊維、組織および製造方法など
に関して特に限定されないが、それぞれ目付１０〜４０
ｇ／ｌであって帯電性の低い繊維が好ましい。また伸縮
性を有してもよい。構成繊維がポリエステル、ポリプロ
ピレンなどの合成繊維てあれば、帯電防止処理が必要で
あるが、セルロース系の親木性線錐であれば、特にその
必要はない。

内面不織布７の吸液性は、セルロース系繊維や、繊維表
面か親木性などであるいわゆる吸汗性繊維や、疎水性繊
維の表面を界面活性剤で処理して親水化したものなどを
使用することで付与される。ちなみに、従来のこの種の
不織布ガウンは、その目付をかなり高＜（５０〜８０ｇ
／ｌ）　Ｌ／、その全体に撥水処理して不透液性の改善
をはかっているが、こうした不織布の内面に吸液性を付
与するため、吸液性不織布をラミネートすると、目付が
高くなりすぎて通気性、ドレープ性および軽さに劣り、
かつコスト高になる。

外面不織布８は、撥水性の有無については特に重要では
ない。外面不織布８の内面には不透液性かつ透湿性プラ
スチックフィルム９が貼り合され、液が生地６を透過す
ることがないからである。

プラスチックフィルム９の透湿度は、一般的には１００
０〜４０００ｇＨ２Ｏ／ｍ２・２４ｈｒｓである。透湿
度１０００１００Ｏ／１・２４ｈｒｓ未満であると、非
透湿性プラスチックフィルムと比べて実質的に透湿効果
の差がみられない。透湿度４０００ｇＨ，０／ｍ”＊２
４ｈｒｓ超である川、好ましくは２０〜３０％である。

厚さ１５ＩＬ未満であると、ガウンの使用中や生地６の
取り扱い中に破れるおそれがある。厚さ５０終超である
と、不経済であるうえに生ｔｌｌｊＩ６のドレープ性や
音発生の面で好ましくない。素材としては、一般的には
衣料に主に使用されているボアテックスに代表されるウ
レタン系多孔質フィルムや、使い捨てオムツのバックシ
ートとして使用されているポリオレフィン系多孔質フィ
ルムなどが好ましい。また伸縮性を有していてもよい。

なお、内外不織布７．８の透湿性に関しては、これらが
公知の製造方法でえられるたとえば目付１００　ｇｌＩ
ｍ”以下のものであれば、十分すぎるほどの透湿性を有
するから、特に言及する必要はあるまい。

左右後身頃３も前記生地６で形成されていてもよいし、
不織布単体から形成されていてもよい。

不織布単体から形成されていてもよいのは、手術時にお
ける血液や洗浄液が左右後身頃３に付着することは穫れ
であるからであり、またそうしてあと、通気性がさらに
よくなる。第１図に示すように、左右後身頃３の一部が
重なり合う場合であると、その重なり合う部位に不織布
の通気性を多少でも低下させるプラスチックフィルムの
貼り合せが存在しないことが望まれる。

第３図に示すように、内外面不織布７，８とプラスチッ
クフィルム９との接合は、ドツト状に該フィルムのほぼ
全域にわたって塗布された接着剤１０を介してなされて
いる。フィルム９の片面における総合塗布面積率は５〜
５０駕であることが好ましい。塗布面積車５１未満であ
ると、前記接合の強度が充分でない。塗布面積率５０％
超であると、生地６か全域にわたって剛性が高くなり、
かつ、不織布７，８の吸液性が低くなる傾向があるとと
もに、フィルム９の微細孔の一部がふさがれる割合が高
くなることで該フィルムの透湿度が低くなる。フィルム
９の両面におけるドツト軟接着剤ｌＯの位置は両面で完
全に対向して重なっていることが、それか互い違いに位
置するよりは、フィルム９の微細孔の一部がふさがれる
割合が低くなって該ノイルムの透湿度か低くなったり、
生地６のドレープ性が損われたりすることがない。ただ
し。

接着剤の塗布面積率と透湿度とは必ずしも比例するもの
ではなく、塗布面積率ＳＯＷ　＜らいまでは徐々に透湿
度が低くなるだけであり、その５０駕を超えると急激に
透湿度が低くなる傾向がある。こうした接着剤ＩＯニよ
る前記接合にかえて、熱溶着、超音波溶着な採ることも
好ましい接合手段の一つであるが、フィルム９における
溶着部が破損するおそれかあることからすれば、接着剤
によることが、より好ましい。

第４図に示すように、前記前身頃２と前記左右後身頃３
との接合および前記主体ｌと前記袖４との接合は、Ｍ１
合によってなされている。縫合による場合、くシン目が
形成されることでフィルム９の不透液性が損われること
を防ぐため、縫合部１１に沿ってテープ状の不透液性フ
ィルム１２が接着剤１３を介して接合されている。接着
剤１３として熱軟化性を有するものを使用し、フィルム
１２に沿って加熱コテを当てて該接着剤を軟化させなが
ら不織布７，８の繊維間に滲み込ませるが、接着剤１３
を使用することなく、フィルム１２に沿って加熱コテな
当てながら該フィルムを軟化させて不織布７゜８に接合
してもよい。前記縫合にかえて、熱溶着や超音波溶着な
どの他の手段を採ることかできる場合には、フィルム１
２の接合は不要となることもある０図示例では、フィル
ム１２は生地６の外面に施こされており、これがより好
ましいが、その内面であってもよい。

（実施例）ポリエチレン樹脂とフィラー粒子などをブレンドし溶融
して製！！延伸して太られる厚さ２０枇、透湿度２４０
０ｇＨｓＯ／ｍ”・２４ｈｒｓ、耐水度２０００ｇ＋ｍ
ＨｔＯ以上の多孔質フィルム（三井東圧化学社製「エス
ボアールＰＭ−３，）の片面にウレタン系按着剤をドツ
ト状に塗布し、この片面にレーヨン繊＠１．５ｄｘ４５
１−・２５ｇ／■２のスパンレース不織布を撥水処理（
撥水度８５〉シたものを貼り合せた。さらに、前記フィ
ルムのもう一方の片面に前記接着剤をドツト状（塗布し
、この片面な撥水処理しない前記不織布と同じものを貼
り合せて生地をえた。

前記接着剤の塗布面積率は、前記フィルムの片面で１０
〜１０ｏｚまで変化させた。

前記生地を使用して本発明の手術用ガウンを縫製し、着
用による着心地、前記生地の透湿および着用時における
ガウン内の湿度変化（シュミレータ−による）をそれぞ
れ測定した。

比較例として、パルプ／ポリエステル繊Ｍ＝６０７４０
重量ｔからなる７０ｇ／ｌのスパンレース不織布に撥水
処理したものを使用して本発明の前記ガウンと同様のも
のを縫製した。

また、比較例として、前記フィルムのかわりに非多孔性
ポリエチレンフィルムを使用して本発明の前記ガウンと
同様のものを縫製した。

（発明の効果）本発明ガウンは、以上のように、内外面の透湿性不織布
の間に不透液性かつ透湿性プラスチックフィルムが介在
しているとともに、その内面不織布が吸液性を有する生
地からガウンの少なくとも前身頃と袖とが形成されてい
るから、ガウン全体における不透液性とガウン内面にお
ける吸汗性が著しく改善されるとともに、適度の透湿効
果かえられてガウン内部に蒸れが生じることが少なく快
適に着用することができる。

しかも、前記生地の不透液性改善のために不織布の目付
を大きくしなくてもよいから、コスト高にならないうえ
、軽さおよびドレープ性に優れたガウンとなる。また同
時に、前記フィルムの内面に不織布が位置しているから
、該フィルムによる静電気発生や摩擦作用によるガウン
の主体と袖やこれらと着用者の他の着衣とのまとわりつ
きを極力抑制することができるとともに、該フィルムが
手術台などの物体と直接接触するここによる破損を未然
に紡ぐことができる。ちなみに、前記フィルムがガウン
内面で露出していると、静電気の発生が大きいとともに
、該フィルム同士や他の着衣との摩擦が大きくて、着衣
として使用するのに不適当である。

また、前記内外面不織布と前記プラスチックフィルムと
が接着剤を介して部分的に接合されているから、前記生
地が剛性にならず、かつ該フィルムの透湿性も損なわれ
ることが少ない。

さらにまた、ガウンの主体と袖との縫合部がテープ状の
不透液性フィルムで覆われているから、その縫合部から
液がガウン内部へ透過することがない。

【図面の簡単な説明】

図面は本発明ガウンの実施例を示すもので、第１図はガ
ウンの正面図、第２図はガウンの左右後身頃を開いた正
面図、第３図は生地の断面図、第４図は生地の縫合部の
部分斜視図である。１・・・主体　　　　　２・・・前身頃３・・・左右後
身頃　　４・・・袖６・・・生地　　　　　７，８・・・不織布９・・・プ
ラスチックフィルム

Claims

【特許請求の範囲】

（１）前身頃およびこれに連続する左右後身頃からなっ
ていて着用者の胴体を覆う主体と、この主体の左右肩部
から延びて着用者の腕を覆う袖とを有する使い捨て手術
用ガウンであって、前記主体の少なくとも前身頃および
前記袖が内外面の透湿性不織布とこれら間に介在する不
透液性かつ透湿性プラスチックフィルムとの貼り合せ生
地から形成されているとともに、その内面不織布が吸液
性を有している前記ガウン。
（２）前記プラスチックフィルムが、少なくとも１００
ｇＨ＿２Ｏ／ｍ＾２・２４ｈｒｓの透湿度を有する多孔
質フィルムである請求項１記載のガウン。
（３）前記内外面不織布と前記プラスチックフィルムと
の接合が、これらの間に部分的に分布する接着剤を介し
てなされ、かつ、この接着剤の前記内外面不織布と前記
プラスチックフィルムとの各間における総合分布面積率
が５〜５０％である請求項１記載のガウン。（４）前記
主体と前記袖との縫合部に沿ってこれを覆うテープ状の
不透液性フィルムが接合されている請求項１記載のガウ
ン。