JPH0357048B2 - - Google Patents

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JPH0357048B2
JPH0357048B2 JP1459286A JP1459286A JPH0357048B2 JP H0357048 B2 JPH0357048 B2 JP H0357048B2 JP 1459286 A JP1459286 A JP 1459286A JP 1459286 A JP1459286 A JP 1459286A JP H0357048 B2 JPH0357048 B2 JP H0357048B2
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sio
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【発明の詳細な説明】 〔技術分野〕 本発明は、もみがら及び/又は稲わらなどのケ
イ素集積バイオマスと、ケイ石等のケイ酸質原料
を原料とする四塩化ケイ素の製造方法に関するも
のである。 〔従来技術〕 四塩化ケイ素(SiCl4)は、種々の有機ケイ素
化合物の合成原料として使用される他に、また微
細シリカ、高純度人工石英、窒化ケイ素、炭化ケ
イ素などの合成原料として使用される。四塩化ケ
イ素の既存の製造方法には、次の3つがある。 (1) 金属ケイ素粉末をHClにより塩素化し、ト
リクロロシランを製造する工程で、副産物として
四塩化ケイ素を生成する方法。(2) フエロシリコ
ン、炭化ケイ素などと塩素と反応させる方法。(3)
ケイ石等のケイ酸質原料と炭素との混合物を塩
素と反応させる方法。 (1)の方法では、トリクロロシランの製造工程に
おける副産物として得られるために、四塩化ケイ
素は、トリクロロシランの需要量に左右される。
さらに、原料である金属ケイ素を製造するには、
ケイ石を電気炉で2000℃以上で還元するために、
多量の電気が必要であり、原料価格が高いものと
なる。(2)の方法では、フエロシリコン、炭化ケイ
素製造に多量の電力を必要とするため、原料価格
が高い。(3)の方法では、原料価格は低いが、ケイ
石と炭素の混合物と塩素との反応姓が低く、従つ
て、高温が必要である。 以上のように、従来の各々の技術には、難点が
あり、満足すべきものではなかつた。 〔目的〕 本発明者らは、四塩化ケイ素を製造するための
従来技術の内、原料価格が安い、ケイ石と炭素と
の混合物を塩素化させる方法において、そのプロ
セスの効果を上げることを目的として種々研究を
行つた。 〔構成〕 その結果、ケイ素集積バイオマスを不活性ガス
雰囲気などで炭化処理して得られた処理生成物
に、ケイ石や、ケイ素集積バイオマスを燃焼処理
した後に得られた灰分等のケイ酸質原料を適当量
混合し、これを塩素化することにより、高収率で
四塩化ケイ素を製造し得ることを見出し、本発明
を完成するに到つた。 本発明でいうケイ素集積バイオマスとは、シリ
カ分を含む植物(ケイ素集積植物)又はその葉、
茎等の部分を意味し、稲、麦などのもみがらやワ
ラ、笹の葉、トウモロコシ、とくさの葉や茎など
が包含される。また、ケイ酸質原料とは、ケイ素
を含む無機物質を意味し、ケイ石の他、ケイ素集
積バイオマスの燃焼灰等のケイ素を含む各種灰
分、ケイ砂等が挙げられる。 従来の様に、ケイ酸質原料中のSiO2を塩素化
する場合、コークス、木炭などの炭素質物質をケ
イ酸質原料の粉末と混合し、塩素ガスで塩素化処
理に供するが、この場合、炭素質物質の表面積、
細孔分布などの物理特性、及び、この炭素質物質
の塩素との化学吸着(化学反応性)などの化学特
性が、塩素化反応性に大きな影響を及ぼす。本発
明者らは、従来用いられている、コークス、木炭
などの炭素質物質のかわりに、ケイ素集積バイオ
マスを不活性ガス雰囲気中などで炭化処理して得
られた炭化処理生成物を用いた結果、活性炭など
の炭素質物質を用いる場合よりも、SiO2から
SiCl4への転化率が大きくなることを見い出した。
また、ケイ素集積バイオマスを燃焼させた場合、
300℃以上での酸化により、バイオマス中の炭素
分は消失するが、この場合、得られた灰分中には
約97重量%のSiO2が含まれている。本発明者ら
は、この灰分を天然鉱物であるケイ石と同様に、
ケイ素集積バイオマスの炭化処理生成物と混合
し、塩素化反応を行つた場合、他の炭素質物質を
用いる場合よりも、SiCl4への転化率が飛躍的に
改善されることも見出した。 本発明で用いるケイ素集積バイオマスの炭化物
は、ケイ素集積バイオマスを、300〜1200℃、好
ましくは600〜1000℃で、不活性ガス雰囲気、例
えば、窒素、アルゴン、ヘリウムなどの雰囲気中
で炭化させたものが好適である。 ケイ素集積バイオマスの炭化物中のケイ酸分、
及び炭素分は、使用する原料によつて異なるが、
稲のもみがらの場合、ケイ酸分(SiO2)が30〜
50重量%、炭素分(C)が50〜70重量%であり、
その炭素分は塩素化反応に対し、非常に高活性な
状態で存在している。 上記のケイ素集積バイオマスの炭化物の存在下
で塩素化されるケイ酸質原料において、それに含
まれるSiO2の形態は、無定形、クリストバライ
ト、トリジマイト、石英でもよいが、好ましくは
無定形のSiO2である。ケイ素集積バイオマスを
燃焼させて灰分を得る場合、その燃焼温度は500
〜1100℃の範囲で、また燃焼形式は、流動床、固
定床など何でも良い。高温での燃焼では、灰分中
のSiO2は結晶化するので、好ましくは600℃〜
900℃未満の温度が最適である。 ケイ素集積バイオマスの炭化物と、ケイ酸質原
料の混合方法としては、湿式、乾式のいずれでも
良く、あらゆる方法が適用できる。 以上の混合物と塩素との反応温度は、400〜
1100℃、好ましくは600〜1000℃が最適である。
また、その反応は、固定床、流動床などいずれの
方式でも適用できる。また、反応系に酸素が存在
した場合、反応に有効なケイ素集積バイオマス炭
化物中の炭素が失なわれ、塩素化反応にとつて悪
影響を及ぼすので酸素の混入は避けるべきであ
る。反応ゾーンの加熱は、外部加熱でも良いが、
適切な処理量を用いることにより塩素化反応によ
る発熱を利用することができ、反応温度のコント
ロールは容易である。 本発明で使用する塩素ガスは、純塩素あるいは
酸素を含まない不活性ガスなどで希釈した塩素で
あつてもよい。 〔効果〕 本発明によると、従来法である、ケイ酸質原料
に活性炭、コークス、木炭などの炭素質物質を混
合し、塩素化する方法に比較し、そのSiO2
SiCl4への転化率が高い上に、ケイ素集積バイオ
マスである、もみがら、稲わらなどは廃棄物であ
り、これらを有効に利用できるため、四塩化ケイ
素を経済的に製造することができる。 〔実施例〕 次に本発明を実施例によりさらに詳細に説明す
る。 実施例 1 もみがら1gをアルミナ製磁製ボートに入れ、
内径3cmの石英製反応管が設置されている横型電
気炉内で窒素気流中で加熱処理した。反応管内を
窒素ガスで十分置換し、その後、100ml/minで
流し、13.3℃/minの昇温速度で700℃まで昇温
した後、2時間保持し、386mgの炭化物を得た。
この炭化物中には、SiO2が45.2wt%含まれてい
た。次に同じ反応器を用い、もみがら1gを空気
中で800℃、1時間燃焼させ、白色の灰を得た。
この灰中のSiO2は95.8wt%であつた。以上の炭
化物と灰をアルミナ製乳鉢で100meshに粉砕後、
等重量づつアルミナ製乳鉢で十分混合した。得ら
れた混合物(SiO2含有率:70.0%)の54.3mgを精
秤し、石英ガラス製バスケツトに充填し、石英ス
プリング製熱天秤中に設置した。この混合物は
900℃までアルゴンガス中で昇温、保持し、その
後アルゴンガスを塩素ガスに切り換え、塩素ガス
中で1時間保持し、その間の熱重量変化を測定し
た。この場合、アルゴンガス及び塩素ガスの流量
は100ml/minであつた。1時間の反応後、直ち
に塩素ガスをアルゴンガスに切り換え降温した。
反応後の試料重量は16.9mgであつた。反応後の試
料の炭素量を空気中での赤熱による減量で測定
し、SiO2量をHFとの反応による減量で測定し、
反応率を次式により算出した。 反応率=A−B/A×100(%) A:反応前の試料中のSiO2重量 B:反応後の試料中のSiO2重量 なお、SiCl4生成の確認は、熱天秤出口のガス
を水に吹き込みSiO2ゲルの生成により行つた。 以上の結果、試料中のSiO2のSiCl4への転化率
は65.9%であつた。 比較例 1〜3 次に、実施例1で示した炭化物のみ、及び灰の
みの塩素化実験を行つた。手順は実施例1と同じ
である。また、灰に表面積1220m2/gの市販活性
炭(110℃、24時間真空乾燥)を等重量混合した
試料(SiO2含有率:49.0wt%)についても塩素
化実験を行つた。その結果、もみがら炭化物中及
びもみがら灰中のSiO2、SiCl4への転化率はそれ
ぞれ70.3%及び2.4%であつた。また、もみがら
灰と活性混合物中のSiO2のSiCl4への転化率は
32.6%であつた。 なお、実施例1のもみがら炭化物ともみがら灰
の等重量混合物のもみがら灰中に含まれるSiO2
のSiCl4への転化率を求めてみると、63.1%であ
つた。この転化率の値は、炭素物質として活性炭
を用いる場合の転化率(32.6%)と比べ、高い値
であり、ケイ酸質原料を塩素化する場合のもみが
ら炭化物の触媒効果が明らかである。 実施例 2 次に、もみがら灰のかわりに、純度97.7%、粒
度100mesh以下の天然けい砂を用いて塩素化実験
を行つた。実験方法は、実施例1と同じである。
天然けい砂のみ、及び天然けい砂と活性炭の等量
混合物中のSiO2のSiCl4への転化率はどちらも0
%であつたが、天然けい砂ともみがら炭化物の等
重量混合物では27.9%であり、この内の天然けい
砂中のSiO2とSiCl4への転化率は5.7%であつた。
この値から、もみがら炭化物ケイ酸質原料の塩素
化反応に対して触媒効果を示すことは明らかであ
る。 次に、以上の実験結果を次表にまとめて示す。 【表】

Claims (1)

    【特許請求の範囲】
  1. 1 ケイ素集積バイオマスの炭化処理生成物とケ
    イ酸質原料との混合物を塩素化することを特徴と
    する四塩化ケイ素の製造方法。
JP1459286A 1986-01-24 1986-01-24 四塩化ケイ素の製造方法 Granted JPS62171912A (ja)

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JP5383405B2 (ja) * 2009-09-25 2014-01-08 Jx日鉱日石エネルギー株式会社 四塩化珪素の製造方法
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JP2011068519A (ja) * 2009-09-25 2011-04-07 Jx Nippon Oil & Energy Corp 四塩化珪素の製造方法
JP5527250B2 (ja) * 2011-02-23 2014-06-18 東亞合成株式会社 四塩化ケイ素の製造方法
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