JPH0356606A - カムシャフトの焼結用治具 - Google Patents

Abstract

(57)【要約】本公報は電子出願前の出願データであるた
め要約のデータは記録されません。

Description

【発明の詳細な説明】 （産業上の千〇用分野） 本発明は、カムシャフトの焼結用治具に関するものであ
る。

（従来の技術及び発明が解決しようとする課題）近年、
自動車用エンジンの高出力化・軽量化に対する要求が増
大する中、この要求に対応すべく中空パイプを用いた軽
量カムシャフトが開発されるようになってきており、一
部で実用化されつつある。一方、カムシャフトに付設さ
れるカムピースには、動弁機構との摺接等を考慮して、
耐摩往性および摺動特性に優れた材質が要求されるか、
このような特性を持つものとし，て、焼結合金が近年注
目されるようになってきている。

例えば、特公昭５８−２５７２３号公報にも開示されて
いるように、カムピース形状に戊形された焼結用成形体
を中空シャフト部材に圧人嵌合せしめた後に、焼結処理
を施すことによりカムシャフトを製造する方法が既に提
案されているが、該公知例の方注による場合、カムピー
ス形状の焼結用成形体をンヤフト部材の所定位置に位置
決めするためには、圧入、力／メ等の面倒な工程を必要
とするばかりでなく、焼結用成形体の強度はそれほど高
いものではないため、圧入時等に割れとか欠けとがか発
生する場合もある。

本発明は、上記の点に鑑みてなされたもので、特別な構
成の治具を用いることにより、焼結カムシャフトを製造
する場合におけるカムピースのシャフト部材への位置決
めを容易且つ確実に行い得るようにすることを目的とす
るものである。

（課題を解決するための手段） 本発明では、上記課題を解決するための手段として、中
心となるシャフト部材に粉末合金成形体からなる複数の
カムピースを嵌合して焼結するに際して使用されるカム
シャフトの焼結用治具を、前記シャフト部材に対する各
カムピースの取付角度を規制すべき複数のガイド面が内
周側に形威されている筒状ホルダーと、該筒状ホルダー
の各ガイド面において軸方向所定間隔で配置され、前記
各カムピースの位置決めを行うストッパー部材とによっ
て構戊している。

（作　用） 本発明では、上記手段により次のような作用が得られる
。

即ち、粉末合金成形体からなるカムピースをシャフト部
材に位置決めする場き、筒状ホルダーの中心部に位置決
めされたンヤフト部材に対して各カムピースを嵌挿する
に当たって、各カムピースは、前記筒状ホルダーのガイ
ド面に沿って案内せしめられた後、スｌ−　７パ一部材
の移動規制作用により所定位置に位置決めされることと
なるのである。

（発明の効果） 本発明によれば、中心となるシャフト部材に粉末合金成
形体からなる複数のカムピースを嵌合して焼結するに際
して使用されるカムシャフトの焼結用治具を、前記シャ
フト部材に対する各カムピースの取付角度を規制すべき
複数のガイド面が内周側に形戊されている筒状ホルダー
と、該筒状ホルダーの各ガイド面において軸方向所定間
隔で配置され、前記各カムピースの位置決めを行うスト
ッパ一部材とによって構戎したので、筒状ホルダーの中
心部に位置決めされたシャフト部材に対して各カムピー
スを嵌拝するに当たって、各カムピースは、前記筒状ホ
ルダーのガイド面に沿って案内せしめられた後、ストノ
パ一部材の移動規制作用により所定位置に位置決めされ
ることとなり、従来例における如くカムピースに無理な
力が作用するようなことはなく、割れ、欠け等を発生さ
せずに、シャフト部材に対して複数のカムピースを所定
取付角度および所定間隔に配設せしめた状態での焼結が
可能となるという優れた効果がある。

（実施例） 以下、添付の図面を参照して本発明の実施例を説明する
。

本実施例のカムシャフトの焼結用治具は、第８図図示の
如く、中空なシャフト部材ｌに対して内部中空な複数の
カムピース２，２・・を所定角度および所定間隔で嵌合
せしめる際に使用されるものである。

本実施例の焼結用治具は、第１図ないし第６図図示の如
く、中心部に位置決めされたシャフト部材１に対する各
カムピース２．２・・の取付角度を規制すべき複数（本
実施例の場合、４個）のガイド［Ｔ＋４．４・・が内周
側に形成されている筒状ホルダー３（ＳＵＳ３０４製）
と、該筒状ホルダー３の各ガイド面４，４・・において
軸方向所定間隔で配置され、前記各カムピース２，２・
・の位置決めを行うストノパ一部材５，５・・とを備え
ている。前記各ガイド面４は、カムピース２におけるノ
ーズ部２ａの外周面が当接し得る形状とされている。

前記筒状ホルダー３は軸方向に二つ割りとされており、
それぞれの分割片３　ａ．　３　ａは、結合片７．７を
締結具８により締結することにより結合せしめられるよ
うになっている。

また、前記筒状ホルダー３内には、その中心部にあって
上下方向に昇降自在とされた内部中空な可動テーブル６
が設けられており、前記ンヤフト部材ｌはこの可動テー
ブル６内に嵌挿せしめられた状態で筒状ホルダー３の中
心部に位置決めされるようになっている。

ついで、図示の焼結用治具を用いて、焼結カムシャフト
を製造する手順について説明する。

本実施例において使用されるシャフト部材１は、高強度
材（例えば、ＳＴＫＭ１６Ａ）からなる中空パイプから
なっている。

また、本実施例においては、前記カムピース２は、以下
に述べる射出成形法により製せられる。

まず、射出成形用原料として使用される合金粉末として
は、例えば、粒径２０μｍ以下の鉄粉（Ｓ　ｉ：０．８
重量％、Ｃ　ｒ：１３．　５重量％、Ｍｏ：０．２重量
％、■・０２重量％、Ｃ：２．０重里％、Ｆｅ：残部）
が使用され、上記射出成形用原料に添加されるバインダ
としては、例えば、熱可塑性樹脂としてのエチレン酢酸
ビニルアルコールおよびアクリル樹脂と、可塑剤として
のワノクスおよびジブチルフタレートと、昇華物質とし
ての昇華性炭化水素が使用される。

そして、前記合金粉末およびバインダを、下記の如き割
合で混練して射出戊形用原料を調製する。

この時の混線温度および時間は、１２０℃Ｘ　３０ｍｉ
ｎとされ、溶融されたバインダへ金属粉末を投入するこ
とにより行なわれた。

合金粉末　　　　　　　　　　　９０重量％エチレン酢
酸ビニルアルコール　３７重量％アクリル樹脂　　　　
　　　　　　２．０重量％ワノクス　　　　　　　　　
　　　２．０重量％ジブチルフタレート　　　　　　　
１２重量％昇華性炭化水素　　　　　　　　　１．１重
量％上記の如くして調製された射出成形用原料を、カム
ピース戊形用金型に射出することにより、粉末合金成形
体からなるカムピース２が戊形された。

この時の射出戊形条件は、射出圧力：２４３０ｋｇ−ｆ
／　ｃ一、射出温度：９０’Ｃ，戊形時間＋１ｍｉｎで
あった。

上記のようにして得られたカムピース２に対して、窒素
雰囲気中（５ａｔｍ）にて、６００°Ｃ　Ｘ　５ｈｒＳ
１０℃／ｈｒの昇温により脱脂処理を施して、／・イン
ダを飛ばした後、シャフト部材１に対するカムピース２
，２・・の位置決めが次のようにして行なわれる。

即ち、第１図図示の如く、笥状ホルダー３を適宜の固定
テーブル（図示省略）上に垂直姿勢で保持し且つ可動テ
ーブル６を上端近くまで上昇せしめた状態で、該可動テ
ーブル６内にシャフト部材１を嵌挿して位置決めする。

この時、シャフト部材１は筒状ホルダー３と同様に固定
テーブルに対して固定されている。この状態の下に、前
記シャフト部材１に対してカムピース２，２・・が順次
嵌挿されて可動テーブル６上に積み重ねられるが、各カ
ムピース２，２・・は、筒状ホルダー３の各ガイド面４
，４・・に当接案内されつつ嵌挿される。この時のカム
ピース２，２・・の嵌挿角度は、クランク角度に対応す
るように決定される。しかる後、可動テーブル６を下方
に降下させると、第７図図示の如く、最上位に位置する
カムピース２がストッパー部材５により移動規制されて
位置決めされ、その後同様にしてその他のカムピース２
２，２が順次位置決めされることとなる。

上記の如くして、シャフト部材１に対してカムピース２
，２・・を組み付ける場合、カムピース２　２・・に無
理な力が作用することがないため、割れ、欠け等を起こ
すおそれは皆無である。

上記のようにして、シャフト部材１へのカムピース２，
２・・の位置決めが完了すると、可動テーブル６を筒状
ホルダー３から引き抜いた後、筒状ホルダー３を付設し
たままのカムシャフト組立品に対して、１１１０℃Ｘ　
３０ｍｉｎ（真空中）にて焼結を行ったところ、焼結に
よりカムピース２が収縮することによる締まり嵌めと拡
散接合とによって、カムピース２，２．２とシャフト部
材１との本接合がなされた。その後、筒状ホルダー３を
取り外して得られた焼結カムシャフトに対して、焼入れ
（９００’Ｃ　Ｘ　３０ａｉｎ＋油冷）および焼戻し（
５５０Ｘ　ｌ００＋＋＋ｉｎ→油冷）が施される。

上記実施例では、カムピースとして射出成形により得ら
れた内部中空なものか採用されているか、その他の戊形
法により成形されたもの、中実なものであってもよい。

また、本発明は、上記実施例の構成に限定されるもので
はなく、発明の要旨を逸脱しない範囲において適宜設計
変更可能なことは勿論である。

【図面の簡単な説明】

第１図は本発明の実施例にかかるカムシャフトの焼結用
治具の部分縦断面図、第２図は第１図図示の焼結用治具
の上面図、第３図は第ｌ図のＩＩＩ一■断面図、第４図
は第ｌ図のＩＶ−ＩＶ断面図、第５図は第ｌ図の■一■
断面図、第６図は第１図の■一ｖｒ断而図、第７図はシ
ャフト部材ヘカムピースを位置決めする過程を示す縦断
面図、第８図は本実施例の焼結用治具を使用して製造さ
れるカムシャフトの側面図である。 １・・・・・・・シャフト部材 ２・・・・・・・カムピース ３・・・・・・・ｎ状ホルダー ４・　・　・　・　・　・　・ガイド面５・・・・・・
・ストッパ一部材 第７図 第８図

Claims (1)

【特許請求の範囲】
1. １、中心となるシャフト部材に粉末合金成形体からなる
   複数のカムピースを嵌合して焼結するに際して使用され
   るカムシャフトの焼結用治具であって、前記シャフト部
   材に対する各カムピースの取付角度を規制すべき複数の
   ガイド面が内周側に形成されている筒状ホルダーと、該
   筒状ホルダーの各ガイド面において軸方向所定間隔で配
   置され、前記各カムピースの位置決めを行うストッパー
   部材とを備えていることを特徴とするカムシャフトの焼
   結用治具。