JPH0354688Y2 - - Google Patents

Description

【考案の詳細な説明】 産業上の利用分野 この考案は、固形石鹸の使用後の水切れを良く
し、スポンジと不織布にしみ落ちた石鹸分を利用
して洗面所、風呂場等水を使用する処を清掃する
ことができる固形石鹸入れ兼洗浄具に関するもの
である。

従来の技術 従来、固形石鹸入れは硬質の材料で形成されて
いて、使用後の水切れをよくするために底の部分
に水切り穴をあけたり、その穴の開けかた等に
色々工夫を施したりしているが、余分な水が多過
ぎると水切れが悪くなり、水切り穴の部分に柔ら
かくなつた固形石鹸分が着いて、固形石鹸を最後
まで形よく、気持ちよく使いきることができない
欠点があつた。

その上、洗面所等のような固形石鹸を使用する
場所には、固形石鹸入れとタイル等を清掃するス
ポンジとが必要で、二個所の場所をとるという欠
点があつた。

また、石鹸入れとたわしとを兼用させるために
スポンジ材料により形成したものが実開昭56−
32652号によつて提案されているが、通常のスポ
ンジ材料では水切れを良くしようとすると石鹸分
の保持量が少なくなつたり洗浄効果が思わしくな
くなつたり、洗浄効果を上げようとすると水切れ
が悪くなつたりする。

考案が解決しようとする問題点 この考案は、網状気泡スポンジの上面に固形石
鹸を入れる凹所を形成し、清掃用のスポンジと固
形石鹸入れとを兼用させることによつて場所をと
らないようにし、下面に保水性の良い網状気泡ス
ポンジよりも小さい気泡を有するウレタンフオー
ム層を介在させて不織布を固着することによつて
洗浄効果を上げるとともに、溶けた固形石鹸が網
状気泡スポンジからウレタンフオーム層に達して
保持され、この石鹸分によつて、別途に洗剤を要
しないでタイル等を清掃できる固形石鹸入れ兼洗
浄具の提供を目的とするものである。

問題点を解決するための手段 この考案は、固形石鹸入れ兼洗浄具であつて、
固形石鹸４よりやや大きめの網状気泡スポンジ１
の上面に固形石鹸４が安定して置ける程度の深さ
の凹所５を形成し、下面に網状気泡スポンジ１よ
りも小さい気泡を有するウレタンフオーム層２を
介在させて不織布３を固着して３層としたことを
特徴とするものである。

作 用 この考案は、以上のように構成したので、使用
した固形石鹸４を凹所５に置くと、固形石鹸４は
網状気泡スポンジ１に支えられているので水切れ
がよく、固形石鹸４が柔らかくならないととも
に、固形石鹸４からしたたり落ちた石鹸分は網状
気泡スポンジ１に付着するとともに網状気泡スポ
ンジよりも小さい気泡を有するウレタンフオーム
層２に達して吸収保持され、さらには不織布３に
しみこんで保たれることになる。

したがつて、不織布３の洗浄効果と固形石鹸が
溶けて保たれた石鹸分の作用によつて、別途に洗
剤を要しないでタイル等を清掃できると共に、ス
ポンジと固形石鹸入れが兼用となつているので場
所を取らない。

特に、網状気泡スポンジ１と不織布３の間に網
状気泡スポンジよりも小さい気泡を有するウレタ
ンフオーム層２を介在させたので、溶けた石鹸分
の保持量が多くなるのでいつそう好適である。

実施例 この考案の一実施例について、以下図面に基づ
いて詳細に説明する。

第１図は本案固形石鹸入れ兼スポンジの斜視図
で、第２図は固形石鹸を入れたときの断面図であ
る。

この実施例のものは、エバーライトスコツトと
いわれる気泡の大きい網状気泡スポンジ１に、入
れようとする固形石鹸４より大きく、その厚みは
固形石鹸４の厚みよりやや厚みのあるものとし、
その下面に約５mm位の厚みの網状気泡スポンジよ
りも小さい気泡を有するエステル系ウレタンフオ
ーム２を固着し、さらにその下面に約５mm位の厚
みの研磨材入りの不織布３を固着するとともに、
前記網状気泡スポンジ１の上面に固形石鹸４の形
で、深さは固形石鹸４が安定して置ける程度の深
さの凹所５を設けてなるものである。

不織布３の素材はナイロン６が好ましく、研磨
材を入れたものがいつそう好適である。この研磨
材入りの不織布３を使用したものは、タイル等が
磨き易いとともに、風呂場等に置いた場合は動き
にくいので安定がよい。

なお、本案品の形状として長方形のものを例示
したが、固形石鹸の形状によつては正方形、多角
形、円形、楕円形その他の形状とすることができ
ることは当然である。

考案の効果 以上に述べたように、固形石鹸４を収納する凹
所５は網状気泡スポンジ１で形成されているので
水切れが良く、固形石鹸を取り置きするときの手
触りも抵抗なく、ここちよいものである。

清掃用に使用するときは、網状気泡スポンジ１
にしみ落ちて網状気泡スポンジよりも小さい気泡
を有するウレタンフオーム層２や不織布３に保た
れた石鹸分を利用するので別途に洗剤を使用しな
くてもよく、洗剤の節約にもなるとともに固形石
鹸入れと洗浄具とが兼用なので場所を取らない効
果が得られる。

また、手の汚れのひどいとき等は、固形石鹸４
を置いた面の網状気泡スポンジ１で洗うと石鹸を
つけなくてもよく汚れが落ちる効果もある。

さらに、不織布３を研磨材入りのナイロン６不
織布としたものは、動かず安定がよく、タイル等
を磨くのに、特に好適である。

【図面の簡単な説明】

第１図はこの考案の固形石鹸入れ兼スポンジの
一実施例を示す斜視図、第２図は実施例のものに
固形石鹸を入れたときの断面図である。 １……網状気泡スポンジ、２……網状気泡スポ
ンジよりも小さい気泡を有するウレタンフオーム
層、３……不織布、４……固形石鹸、５……凹
所。

Claims (1)

1. 【実用新案登録請求の範囲】 １ 固形石鹸４よりやや大きめの網状気泡スポン
   ジ１の上面に固形石鹸が安定して置ける程度の
   深さの凹所５を形成し、下面に網状気泡スポン
   ジよりも小さい気泡を有するウレタンフオーム
   層２を介在させて不織布３を固着して３層とし
   たことを特徴とする固形石鹸入れ兼洗浄具。 ２ 不織布３がナイロン６不織布である実用新案
   登録請求の範囲第１項記載の固形石鹸入れ兼洗
   浄具。 ３ 不織布３が研磨材入りのナイロン６不織布で
   ある実用新案登録請求の範囲第１項記載の固形
   石鹸入れ兼洗浄具。