JPH0354509Y2 - - Google Patents

Description

【考案の詳細な説明】 〔産業上の利用分野〕 この考案は竪樋の取付構造、特に竪樋の表面に
竪樋把持具が表出しない竪樋の取付構造に係るも
のである。

〔従来の技術〕

従来、この種の竪樋の取付構造としては、釘杆
の基端部に互いに係止するように半環状の竪樋把
持具を取付けてなる通称でんでんと称される取付
金具にて竪樋を固定してなるものが一般に使用さ
れているために竪樋の表面に竪樋把持具が表出し
美観性を著しく低下させるばかりでなく、竪樋の
固定に際して針金による係止作業を必要とする等
作業性も煩雑なものとなつていた。

そこで、角形竪樋の一側壁面に形成された長手
方向に沿う窪みの係止突片にコ字状に曲折された
バネ帯金の先端部に設けられた係止片を係止させ
るようになしたものが考案されるに至つた。

〔考案が解決しようとする問題点〕

しかしながら、建屋の外壁面と該外壁面に取付
けられる竪樋との間隔が狭いために予め外壁面に
固定された取付金具の係止片に該係止片を指先で
摘みながら係止突片を嵌装係止させるには相当の
技術を必要とされる。

この考案は上記従来品の欠点を解消すべく考案
されたものであつて、取付作業が簡単にして且つ
強固に取付けられる竪樋の取付構造を提供せんと
するものである。

〔問題を解決するための手段〕

この考案は上記に鑑み考案されたものであつて
竪樋本体の一側壁面に長手方向に沿う凹溝を形成
するとともに該凹溝の開口部両側に内向きの係止
突片を形成してなる角形竪樋と、上下面の先端部
に後端部に向かうに従つて拡開するバネ板を装着
してなる角形ブロツクを釘杆の基端部に取付けて
なる取付金具と、コ字状に曲折されたバネ性を有
する板体からなるアダプター本体の固定片に上記
角形ブロツクを嵌入すべき開口部を開設するとと
もに該固定片より突出された腕片の先端部に外側
直角方向に向かう係止片を形成してなるアダプタ
ーとからなり、係止突片に係止片を係止して角形
竪樋にアダプターを固定するとともに開口部に角
形ブロツクを嵌入して固定片の上下壁面にバネ板
の遊端部を係止することにより該アダプターに取
付金具を固定し得るようになすことにより上記問
題点を解決した。

〔実施例〕

以下、この考案を図面に示す実施例について説
明すれば、第１図はこの考案の竪樋の取付構造の
一実施例を示す一部欠截分解斜視図で、図中Ａは
合成樹脂を素材として形成された角形竪樋であつ
て、竪樋本体１の一側壁面に長手方向に沿う比較
的浅い窪みからなる凹溝２を形成するとともに該
凹溝２の開口部の両側に内向きの係止突片３を形
成してなるものであり、Ｂは取付金具であつて、
先端部を尖鋭状になした釘杆６の基端部に、上下
面の先端部に後端部に向かうに従つて拡開するバ
ネ板４を装着してなる角形ブロツク５を取付けて
なるものであり、Ｃはアダプターであつて、コ字
状に曲折されたバネ性を有する板体からなるアダ
プター本体７の固定片７ａに上記角形ブロツク５
を嵌入すべき開口部８を開設するとともに該固定
片７ａより突出された腕片７ｂの先端部に外側直
角方向に向かう係止片９を形成してなるものであ
り、係止突片３に係止片９を係止して角形竪樋Ａ
にアダプターＣを固定するとともに開口部８に角
形ブロツク５を嵌入して固定片７ａの上下壁面に
バネ板４の遊端部を係止することにより該アダプ
ターＣに取付金具Ｂを固定し得るように形成され
ているものである。

〔考案の効果〕

この考案の竪樋の取付構造は上記構成よりなる
ため、使用に際しては第２図に示すように、まず
建屋の外壁面Ｄに所定間隔をもつて取付金具Ｂの
釘杆６を打ち込みにより固定し、次いで係止突片
３に係止片９を係止して角形竪樋Ａに所定間隔を
もつてアダプターＣを固定し、次いで角形ブロツ
ク５に開口部８を当接して角形竪樋Ａを押圧し、
バネ板４に固定片７ａを係止することにより固定
されるものである。

このように、この考案の竪樋の取付構造はアダ
プターＣを介して取付金具Ｂへの竪樋Ａの当接押
圧により固定されるために従来品に比し取付作業
性が向上せしめられ、更には取付金具Ｂとアダプ
ターＣとが固定片７ａへのバネ板４の係止により
強固に固定され、加え釘杆４の打込み作業性も合
わせ向上せしめられるものである。

【図面の簡単な説明】

第１図はこの考案の竪樋の取付構造の一実施例
を示す分解斜視図、第２図は同上使用状態を示す
一部欠截断面図である。 Ａ……角形竪樋、Ｂ……取付金具、Ｃ……アダ
プター、１……竪樋本体、２……凹溝、３……係
止突片、４……バネ板、５……角形ブロツク、６
……釘杆、７……アダプター本体、８……開口
部、９……係止片、７ａ……固定片、７ｂ……腕
片。

Claims (1)

【実用新案登録請求の範囲】
1. 竪樋本体１の一側壁面に長手方向に沿う凹溝２
   を形成するとともに該凹溝２の開口部両側に内向
   きの係止突片３を形成してなる角形竪樋Ａと、上
   下面の先端部に後端部に向かうに従つて拡開する
   バネ板４を装着してなる角形ブロツク５を釘杆６
   の基端部に取付けてなる取付金具Ｂと、コ字状に
   曲折されたバネ性を有する板体からなるアダプタ
   ー本体７の固定片７ａに上記角形ブロツク５を嵌
   入すべき開口部８を開設するとともに該固定片７
   ａより突出された腕片７ｂの先端部に外側直角方
   向に向かう係止片９を形成してなるアダプターＣ
   とからなり、係止突片３に係止片９を係止して角
   形竪樋ＡにアダプターＣを固定するとともに開口
   部８に角形ブロツク５を嵌入して固定片７ａの上
   下内壁面にバネ板４の遊端部を係止することによ
   り該アダプターＣに取付金具Ｂを固定し得るよう
   になした竪樋の取付構造。