JPH0354173B2 - - Google Patents

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JPH0354173B2
JPH0354173B2 JP12786583A JP12786583A JPH0354173B2 JP H0354173 B2 JPH0354173 B2 JP H0354173B2 JP 12786583 A JP12786583 A JP 12786583A JP 12786583 A JP12786583 A JP 12786583A JP H0354173 B2 JPH0354173 B2 JP H0354173B2
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steel
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JP12786583A
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Description

【発明の詳細な説明】
本発明は冷間鍛造性を向上せしめた機械構造用
炭素鋼に係り、冷間鍛造性の優れた強靭鋼を提供
しようとするものである。 一般に強靭鋼は使用時の耐摩耗性、耐転動疲労
性より0.4%以上の高炭素鋼を焼入、焼もどし処
理し、表面硬さを高くして使用される。ところが
このような高炭素の材料は球状化焼鈍処理(以下
S.A.と略す)を行つても変形抵抗(加工に要する
力の大きさで示す)が高い。それゆえ従来は冷間
鍛造が困難で熱間鍛造にて成形されていた。しか
し熱間鍛造では寸法精度が悪く、その後に切削工
程が必要である。この切削工程は多くの工数を要
し誠に煩雑であるので寸法精製がよく切削工程の
大巾削減ができる冷間鍛造化が望まれる所であ
る。 本発明者らは、これらの点に鑑み種々検討した
結果、変形抵抗にはSi、Mn、P、N、Oの方が
Cよりむしろ悪影響をもたらしていることをつき
とめ、これに対処するには低P、低N、低Oを必
須とし、Si及びMnの上限をおさえ、それによる
焼入性をC、Crで補い、変形抵抗を著しく改良
した鋼材を開発することができた。 本発明はこの知見によりなされたものでその要
旨とするところは重量%で、C0.40〜0.65%、
Si0.01〜0.05%、Mn0.20〜0.40%、S0.02〜0.03
%、Al0.01超0.04%以下、Cr0.3〜0.8%を含有し、
且つP0.01%以下、N0.05%以下、O0.005%以下
に制限し、残部はFeと不可避不純物から構成さ
れることを特徴とする冷間鍛造用高靭鋼にある。 以下に本発明について詳細に説明する。先ず本
発明において対象とする鋼は重量%でC0.40〜
0.65%を含有する機械構造用炭素鋼であつて特に
Cを限定したのはCが焼入硬さを決定する重要な
合金元素だからであり、0.40%未満では十分な表
面硬さが得られないので0.40%以上とした。また
0.65%超では焼入時の焼割れが発生しやすくなる
ので、上限を0.65%とした。 Siは製鋼時の脱酸元素として必要であるため従
来は0.2〜0.3%含まれていた。しかし、SiはS.A.
時の強度上昇が大きく、特に高変形時の変形抵抗
を大きく増大させる。従つて変形抵抗の十分な低
下のために上限を0.05%とし、過度に少ないと脱
酸不足によるB系介在物が増加し冷間鍛造時の割
れを生じることがあるので若干のSiの存在は必要
であり、従つてその下限を0.01%とした。 次にMnは不純物としてのSを固定し、熱間圧
延時の表面疵発生防止上必要であるが、その量は
0.4%で十分である。従来鋼では比較的安価で焼
入性確保に重宝な元素として0.7〜0.8%添加され
ていた。しかし、MnはSi同様高変形時の変形抵
抗下に大きな阻害元素となるので、かゝる見地か
らMn量の上限を0.4%とした。なおM量の上限を
0.4%としたことによる焼入性の不足分は後述の
Crで補うものである。一方、Mnは熱間圧延時の
割れ発生原因となる不純物SをMnSとして固
定・無害化するため少量の添加は必要であり、従
つて0.2%を下限とした。 Sは加工硬化を助長するため低い方が望ましい
が、ある程度の被削性を確保するためにはSの存
在が必要となるのでその範囲を0.02〜0.03%とし
た。0.02%未満では充分な被削性が得られず、
0.03%超では被削性は満足できるが加工硬化を起
こすようになる。 またAlは脱酸に有効であるのみでなく、Nを
固定してAlNとなつて結晶粒細粒化の役目を果
たす有効な合金元素であるため下限を0.01%超と
し、一方0.04%を超えると脱酸時に生成する
Al2O3が冷間鍛造時の割れの原因となるため上限
を0.04%とした。 次にCr焼入性の不足分を補うために添加する
ものであり、S.A.時の強度をあまり上昇しないで
焼入性を高くするもつとも優れた元素である。変
形抵抗低下のためSi及びMnの上限をおさえ、そ
れによる焼入性の不足をCr添加で補うためには
0.3%以上が必要である。しかしその量が多いと
固溶硬化を生じS.A.時の強度を上昇するので上限
を0.8%とした。 次に本発明においてはP、N、Oを夫々低減せ
しめることを特徴の一つとするものであり、その
理由は次の通りである。 P、Nは鋼中に不純物として含まれるが、冷間
鍛造時の温度上昇に伴ない時効硬化させて変形抵
抗上昇の原因となるので夫々0.01%以下、0.005
%以下とした。 OはAl、Siなどと結びついて酸化物となり、
冷間鍛造時の割れの原因となるので上限を0.005
%とした。 次に本発明の効果を実施例に基づいてさらに具
体的に説明する。 表に示す化学成分の鋼材を用いて、球状化焼鈍
処理を行ない圧縮試験時の荷重を調査すると共
に、30φの試験材の表面を高周波焼入、焼もどし
試験を行い、表面から3mmの位置の硬さを測定し
その結果もあわせて示した。
【表】
【表】 位置の硬さ
表のNo.1〜8の比較材でありNo.9〜No.13は本発
明鋼である。先ず比較鋼においてNo.1はS30Cの
規格材であり、圧縮試験時の荷重は60tと比較的
低いが、高周波焼入・焼もどし後の硬さは450で、
一般に耐摩耗性、耐転動疲労性より目標レベルと
される550より低く、焼入性不足となつている。
No.2はS45Cの規格材であり高周波焼入・焼もど
し後の硬さは620と高いが圧縮試験時の荷重が69t
で高すぎる。 No.3はSiとMnを通常レベルより下げ圧縮試験
時の荷重低下を狙つたものであり50tと低いが、
高周波焼入・焼もどし後の硬さが420と低く焼入
性不足となつている。No.4はSを高くした快削鋼
で、工具寿命は50cmと他より長いが圧縮試験時の
荷重が73tと高くなつている。No.5およびNo.6は
S55C材であり、高周波焼入・焼もどし後の硬さ
は690660と高く焼入性を向上しているが圧縮試験
時の荷重79t、75tと非常に高くなつている。さら
にNo.6の場合Sが0.001と低いため工具寿命は15
cmと短くなつている。 No.7はMnを低くし、圧縮試験時の荷重の低下
を狙つたものであるがSiは通常レベルでOが
105ppmと高いため、その荷重は77tであつて、高
すぎる。No.8はさらにCを高めて焼入性を上げた
もので高周波焼入・焼もどし後の硬さは730と高
くなるが、圧縮試験時の荷重も83tとさらに高ま
る。 これに対してNo.9〜No.13の本発明鋼は、いずれ
も高周波焼入・焼もどし後の硬さが目標レベル
550を十分に満足し、しかも圧縮試験時の荷重が
60t以下であり、工具寿命が快削鋼に近い性能を
示すものである。 上記のごとく本発明鋼は焼入・焼もどし後の強
度を十分満たしながら冷間鍛造特性(変形抵抗)
を向上させ、被削性を十分満足した鋼を提供する
もので工業上非常に有用である。

Claims (1)

  1. 【特許請求の範囲】 1 重量パーセントで C:0.40〜0.65% Si:0.01〜0.05% Mn:0.20〜0.40% S:0.02〜0.03% Al:0.01超0.04%以下 Cr:0.3〜0.8% を含有し、且つ P:0.01%以下 N:0.005%以下 O:0.005%以下 に制限し、残部はFeと不可避不純物から構成さ
    れることを特徴とする冷間鍛造用高靭鋼。
JP12786583A 1983-07-15 1983-07-15 冷間鍛造用強靭鋼 Granted JPS6021358A (ja)

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JP12786583A JPS6021358A (ja) 1983-07-15 1983-07-15 冷間鍛造用強靭鋼

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JPS6021358A JPS6021358A (ja) 1985-02-02
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JPS62139845A (ja) * 1985-12-16 1987-06-23 Nissan Motor Co Ltd 冷間鍛造品
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JPS6021358A (ja) 1985-02-02

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