JPH0351754B2 - - Google Patents

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JPH0351754B2
JPH0351754B2 JP61127271A JP12727186A JPH0351754B2 JP H0351754 B2 JPH0351754 B2 JP H0351754B2 JP 61127271 A JP61127271 A JP 61127271A JP 12727186 A JP12727186 A JP 12727186A JP H0351754 B2 JPH0351754 B2 JP H0351754B2
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JP
Japan
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molecular weight
hot melt
polyurethane
melt adhesive
adhesive
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JP61127271A
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JPS6289782A (ja
Inventor
Kaoru Oguro
Nobuaki Kunii
Hiroshi Washida
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AGC Inc
Original Assignee
Asahi Glass Co Ltd
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Publication date
Application filed by Asahi Glass Co Ltd filed Critical Asahi Glass Co Ltd
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Publication of JPH0351754B2 publication Critical patent/JPH0351754B2/ja
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Description

【発明の詳細な説明】
[産業上の利用分野] 本発明は、接着部が優れた風合を有し、かつ耐
水性、耐溶剤性(耐ドライクリーニング性)の改
善された特に繊維用のポリウレタン系のホツトメ
ルト接着剤に関するものである。 [従来の技術] ホツトメルト接着剤は無溶剤で、加熱により瞬
間的に接着が完了して強力な接着力が得られる。
そのため、近年、繊維業界においても、接着工程
の合理化、省力化、高速化等の理由で、すでに多
くの繊維用ホツトメルト接着剤が開発、商品化さ
れている。 しかし、接着縫製、接着芯地、不織布バインダ
ー、あるいはワツペン、ネーム、マークの接着用
などの繊維用接着剤としては、現在市販されてい
るホツトメルト接着剤では、接着部の風合と耐水
性、耐溶剤性を必ずしも満足し得ることはできな
い。市販のホツトメルト接着剤としては、ポリオ
レフイン、ポリアミド、ポリエチレン−酢酸ビニ
ル(EVA)、ポリエステル、ポリウレタンなどが
知られているが、例えば、比較的接着強度も大き
く、耐溶剤性にも優れたポリアミド系接着剤は、
特にフイルム状で接着した場合に接着部に粗硬感
が残り、表地の特性を損わない風合のよい接着部
とすることができない上、温水で選択したときの
耐水性も満足しうるものではない。また、特にポ
リエステル系織布と親和性の大きいポリエステル
系接着剤は接着力自体は大きいという利点がある
が、耐溶剤性が不良である。一方、ポリウレタン
系接着剤は、接着部の風合、耐水性、石油系溶剤
に対する耐溶剤性のいずれも個々には比較的良好
な性質を示すが、三者を同時に満足するものは見
出されていない。すなわち、フイルム状のポリウ
レタン系接着剤が用いられた場合に、接着部の風
合の良好なものは耐水性または/および耐溶剤性
が十分でなく、反対に耐水性および耐溶剤性とも
良好なものは、接着部の風合が満足されるもので
はない。また、ドライクリーニング溶剤の内、塩
素系溶剤(パークロルエチレンやトリクロルエタ
ンなど)には膨潤を起すおそれが大きく、その取
り扱いに繁雑な注意を要求されていた。 [発明の解決しようとする問題点] 本発明はかかる従来を克服したポリウレタン系
ホツトメルト接着剤を製造しようと鋭意検討し、
ここに本発明に到達した。すなわち、本発明は接
着部の風合が優れ、かつ耐水洗濯性や耐ドライク
リーニング性に優れたポリウレタン系のホツトメ
ルト接着剤を提供することを目的とするものであ
る。 [問題点を解決するための手段] 本発明は、前述の問題点を解決すべくなされた
ものであり、下記の発明を要旨とするものであ
る。 すなわち、分子量が500以上の高分子量ジオー
ルa、2価イソシアネート化合物b、鎖延長剤c
および分子量調節剤dを主成分とし、分子量調節
剤dの少なくとも一部にヒンダード窒素原子含有
ピペリジン環を有するモノオールを用い、さらに
b+c+d/a+b+c+dの重量比を約0.2〜
0.5として反応させて得られる数平均分子量3万
〜8万のポリウレタンからなるポリウレタン系の
ホツトメルト接着剤を提供するものである。 本発明の特徴の一つは、分子量調節剤として、
ヒンダー窒素原子含有ピペリジン環を有するモノ
オールを用いて、生成するポリウレタンの分子量
を3万〜8万に調節する点にある。ホツトメルト
接着剤は、繊維用に使用される場合、表布地の耐
熱温度以下で樹脂が流れ出し、織布に適度に浸透
して接着力を発現するため、適当な溶融粘度を有
することが必要である。そのためにホツトメルト
接着剤に用いられるポリウレタンの分子量をある
範囲内に調節しなければならず、一般的に熱可塑
性エラストマーなどに比べ、かなり低分子量にお
さえられている。ポリウレタンの分子量を調節す
る方法として、通常はポリウレタン成分中の全イ
ソシアネート基/全水酸基の数の比(以下、イソ
シアネートインデツクスという)を調節するか、
またはポリウレタンの構成成分の中に、分子量調
節剤を加える方法が知られている。例えば、後者
の分子量調節法として、特公昭48−10388号公報
にはエタノールなどの1価の第1級アルコールを
使用する方法が記載されており、また特開昭49−
48792号公報には1価の第2級アルコールを使用
する方法が記載されている。しかし、これらの公
報に記載された分子量調節剤をホツトメルト接着
剤に適用した場合、熱時流動性の向上、溶融粘度
の低下には有効であるが、その接着層の耐水性、
耐溶剤性および機械的物性を大きく低下させてし
まう。一方、イソシアネートインデツクスにより
分子量を調節する方法は、インデツクスが目的と
する値からわずかに外されると得られるポリマー
の分子量が大きく変動し、一定の範囲名の分子量
に調節することは比較的難しい。そこで分子量調
節剤を使用する利点を生かしつつ、しかも得られ
るポリウレタン系ホツトメルト接着剤の性能の低
下の少ない分子量調節剤を見出すべく検討を行な
つた結果、ヒンダード窒素原子含有ピペリジン環
を有するモノオールが本目的に合うことを見い出
した。。このヒンダード窒素原子含有ピペリジン
環を有するモノオール(以下ピペリジン環モノオ
ールという)をポリウレタン組成物に用いる方法
は、すでに特開昭55−18409公報や特開昭59−
102950公報にあるが、機械的物性や、耐水性、耐
溶剤性の低下を最小限にした分子量調節法として
の記述はない。本発明の特徴の一つはホツトメル
ト接着剤に耐水性、耐溶剤性および機械的物性の
低下の少ない分子量低減の方法としてピペリジン
環モノオールを分子量調節剤として用いたことに
ある。ピペリジン環モノオールとはピペリジン環
の窒素原子の2個のオルト位(2位および6位)
にそれぞれ2個の低級アルキル基を有し、他の位
置に水酸基あるいはアルコール性水酸基含有有機
酸基をもつモノオールで、ヒンダード窒素原子に
結合した水素原子は、低級アルキル基等で置換さ
れていてもよく、また置換されなくてもよい。後
者の場合、窒素原子に結合した水素原子はイソシ
アネート基に対し、実質的に不活性か、非常に反
応性が低い。ピペリジン環モノオールを分子量調
節剤として用いたホツトメルト接着剤の性能が他
の分子量調節剤を用いた時よりも比較的高いの
は、このピペリジン環の窒素原子あるいはそれに
結合した水素原子にあると予想され、例えば、こ
の水素原子とポリウレタン鎖の官能性基との水素
結合などが考えられる。本発明において、さらに
有利な点は、上記ピペリジン環モノオールは光安
定化作用を有していることにある。ポリウレタン
系ポリマーが紫外線により黄変劣化し易いことは
よく知られており、ホツトメルト接着剤において
も、繊維用の接着繊製、接着芯地、不織布バイン
ダーなどに用いられたとき、その黄ばみが問題に
なることがある。これに対し、本発明により得ら
れるポリウレタン系ホツトメルト接着剤は光安定
性が高く、しかもピペリジン環がポリウレタン鎖
に結合していることにより、安定剤のブリードな
どの問題も起し難いという特徴を有する。 本発明におけるピペリジン環モノオールは下記
式[]で表されるヒンダード窒素原子含有ピペ
リジン環骨格の少なくとも1個と1個のアルコー
ル性水酸基を有する化合物である。 ただし、4個のR1は同一であつても異なつて
いてもよく、かつ少なくとも2個はメチル基で
あり、他は炭素数4以下のアルキル基である。 上記式[]で表されるピペリジン環骨格の1
位、3位、4位、5位のいずれか少なくとも1つ
は置換基を有し、その内の1つ(ただし1位を除
く)は水酸基であるかまたはアルコール性水酸基
を有する有機基である。特に4位に水酸基あるい
は水酸基含有有機基を示し、3位および5位は置
換基を有しないかあるいはその内の少なくとも1
つに低級アルキル基を有する化合物が好ましい。
4位は2個の置換基を有していてもよく、それら
は環を形成していてもよい。このようなピペリジ
ン環モノオールとしては、たとえば特開昭53−
1294号公報、特開昭53−39395号公報、特開昭53
−40780号公報、特開昭55−18409号公報などに記
載されているピペリジン環モノオールを使用しう
る。好ましいピペリジン環モノオールは、下記式
[]で表される化合物である。 R1:式[]のR1に同じ R2:水素原子あるいは水酸基を有しない1価
の基 R3:水素原子あるいは炭素数4以下のアルキ
ル基 A:アルキレン基またはモノあるいはポリオキ
シアルキレン基 k:0または1 式[]で表される化合物の内、さらに好まし
いものはR3がすべて水素原子であり、Aが炭素
数6以下のアルキレン基であるか、またはオキシ
アルキレン基である化合物である。特に好ましい
化合物は4−ヒドロキシ−2,2,6,6−テト
ラメチルピペリジン(以下ヒンダードピペリジノ
ールという)とそのN−アルキル置換体(以下こ
れら2種の化合物を化合物Aという)並びに4−
(2−ヒドロキシエチル)2,2,6,6−テト
ラメチルピペリジンとそのN−アルキル置換体
(以下これらを化合物Bという)である。 上記、ピペリジン環モノオールを使用するとき
それが化合物Aのように第2級アルコールの場
合、化合物Aは高分子量ジオール等とジイソシア
ネート化合物を反応させるとき反応の最初から存
在させておくことができ、また、イソシアネート
基末端プレポリマーと2価の鎖伸長剤とを反応さ
せるときに存在させてもよい。さらには、その後
ポリウレタン形成反応が進行している時点でその
粘度が目的の粘度となつた時点で加えることもで
きる。化合物Bは第1級アルコールであるので、
プリポリマーに鎖伸長剤とともに使用するか、最
終的なポリウレタン形成反応の途中で使用するこ
とが好ましい。 本発明では、上記ピペリジン環モノオールを分
子量調節剤として用い、生成するポリウレタンの
数平均分子量を3万〜8万に調節する。ポリウレ
タンの数平均分子量が3万より小さくなるとホツ
トメルト接着剤として用いたときに耐水性、耐溶
剤性、機械的物性などが悪くなる。また、メルト
したときの溶融粘度も低くなりすぎる。一方、8
万を超えると接着剤の熱時流動性が悪くなり、ナ
イロンなどの布地の場合に布地の耐熱温度以上に
温度を上げないと接着しにくい。また、接着縫製
などに用いた場合には、熱収縮により、表布地の
ツレの問題を生じることになり、好ましくない。 本発明のもう一つの特徴は、分子量が500以上
の高分子量ジオールa、2価イソシアネート化合
物b、鎖伸長剤cおよび分子量調節剤dを主成分
とし、b+c+d/a+b+c+dの重量比を
0.2〜0.5として反応させることにある。より好ま
しくは、b+c+d/a+b+c+dの重量比を
約0.25〜0.45として反応させる。繊維用のホツト
メルト接着剤の要求性能にその接着剤の柔軟性が
あり、特にフイルム状でホツトメルト接着剤を用
いたときには接着部の風合が非常に重要である。
b+c+d/a+b+c+dの重量比が0.5を超
えると、接着剤は固くなり、接着部には粗硬感が
残り表地の風合を損うことになる。したがつて、
b+c+d/a+b+c+dの重量比は小さい方
がホツトメルト接着剤の柔軟性は向上する。しか
しb+c+d/a+b+c+dの重量比が0.2未
満になると耐水性、耐溶剤性、機械的物性が低下
して問題となるので0.2〜0.5が好ましい。より好
ましくは約0.25〜0.45がよい。また、接着部の風
合には高分子ジオールaの構造も大きく影響し、
本目的には、分子量が500以上のポリエステルジ
オールまたはポリオキシテトラメチレンジオール
がよい。より好ましくは、分子量800〜3000のポ
リエステルジオールまたは分子量600〜2000のポ
リオキシテトラメチレンジオールがよい。ポリエ
ステルジオールとしてはポリエチレンアジペー
ト、ポリブチレンアジペート、ポリヘキシレンア
ジペート、ポリネオペンチルアジペート、ポリエ
チレン−ブチレンアジペート、ポリネオペンチル
−ヘキシシルアジペートなどのアジピン酸と1種
あるいは2種以上の2価アルコールのエステルの
他、ポリカプロラクトンジオールやフタル酸エス
テルジオールなどがある。繊維用ホツトメルト接
着剤用には特に接着剤の柔軟性が特に高いポリエ
チレン−ブチレンアジペートを用いることが好ま
しい。さらに、高い耐水性を要求させる場合はポ
リエチレン−ブチレンアジペートと疎水性の比較
的高いポリエステルジオールと混合して用いるの
が好ましい。疎水性の比較的高いポリエステルジ
オールとしてはポリブチレンアジペート、ポリヘ
キシレンアジペート、ポリネオペンチルアジペー
ト、ポリネオペンチル−ヘキシルアジペートがよ
い。ポリエチレン−ブチレンアジペートの割合は
全ジオールに対し約20〜100重量%がよく、より
好ましくは約25〜75重量%がよい。疎水性の高い
ポリエステルグリコールが約80重量%を超える
と、ホツトメルト接着剤フイルムの柔軟性が劣る
ばかりでなく、耐溶剤性(耐ドライクリーニング
性)が悪くなり易い。またポリオキシテトラメチ
レンジオールをポリウレタン系のホツトメルト接
着剤に用いた場合、ポリエステルジオールに比べ
耐水性は高いが、耐溶剤性が少し劣る。その傾向
はポリオキシテトラメチレンジオールの分子量の
高いほど顕著である。そのためポリオキシテトラ
メチレンジオールの分子量は600〜2000が好まし
く、さらに好ましくは600〜1200がよい。 2価イソシアネート化合物bとしては、芳香
族、脂肪族、脂環族、その他のジイソシアネート
化合物やその変性物を使用しうる。たとえば、ト
リレンジイソシアネート、ジフエニルメタンジイ
ソシアネート、ナフタレンジイソシアネート、p
−フエニレンジイソシアネート、キシリレンジイ
ソシアネート、ヘキサメチレンジイソシアネー
ト、メチレンビス(シクロヘキシルイソシアネー
ト)、ヘキサヒドロトリレンジイソシアネート、
イソホロンジイソシアネートなどがある。これら
は異性体混合物であつてもよく、またその一部な
いしは全部が変性物であつてもよい。最も好まし
い2価イソシアネートはジフエニルメタンジイソ
シアネートである。 鎖延長剤cとしては、第1級水酸基またはアミ
ノ基を2個有する分子量約300以下の化合物であ
り、その内でも特に分子量約200以下の脂肪族2
価アルコールが好ましい。2価の鎖延長剤として
は、たとえばエチレングリコール、ジエチレング
リコール、トリエチレングリコール、ジプロピレ
ングリコール、1,4−ブタンジオール、1,6
−ヘキサンジオール、ネオペンチルグリコール、
N−メチルジエタノールアミン、エチレンジアミ
ン、イソホロンジアミン、ジアミノジシクロヘキ
シルメタン、ジアミノジフエニルメタンなどがあ
り、特に1,4−ブタンジオールと1,6−ヘキ
サンジオールが好ましい。なお、これらの2価の
鎖伸長剤は2種以上を併用してもよい。 上記したポリウレタン系ホツトメルト接着剤の
主原料の使用割合は、前述のようにb+c+d/
a+b+c+dの重量比で限定されるが、イソシ
アネートインデツクスにおいても約0.9〜1.05に
なるように、使用割合は調節することが好まし
い。さらに好ましくはイソシアネートインデツク
スは0.93〜1.03になるのがよい。イソシアネート
インデツクスが1.05を超えると、ウレタン形成反
応のときに過剰のイソシアネートにより、架橋反
応が起り易く、ホツトメルト接着剤の熱時流動特
性を悪くする。また、イソシアネートインデツク
スが0.9未満になると耐水性、耐溶剤性、機械的
物性などが低下し易い。 ポリウレタン系のホツトメルト接着剤は、上記
の主原料から得られるが、他に副原料としてたと
えば触媒、安定剤、着色剤などが使用される場合
がある。触媒としては、有機金属化合物、特に有
機スズ化合物や第3級アミンが適当である。安定
剤としては、紫外線吸収剤、光安定剤、酸化防止
剤などが使用され得る。 上記原料を使用し、プレポリマー法、擬プレポ
リマー法などの方法によつてポリウレタン系のホ
ツトメルト接着剤が製造される。本発明において
は、プレポリマーの粘度が非常に高いので、高分
子ジオールの一部を鎖延長剤と一緒にプレポリマ
ーにあとから加える擬プレポ法の採用が好まし
い。 本発明のホツトメルト接着剤は、テープなどの
フイルム状として用いたときに特に有効で、フイ
ルムの成形方法としては、溶融製膜法が好まし
く、通常の押出機を用いて軟化・溶融温度より10
〜100℃程度高い成形温度でフイルム状に押出し、
フイルムとする。このフイルムの厚さは特に限定
されないが約50μ〜1mmが適当である。フイルム
はエンボスを付けても良いが積極的には延伸しな
い方が好ましい。こうして得たポリウレタン系の
フイルム状ホツトメルト接着剤をたとえば同一も
しくは別種の織布または不織布の間に挟み、ホツ
トローラー、ホツトプレス、アイロンがけなどの
手段で加熱軟化させて接着を行なう。 本発明のホツトメルト接着剤はテープなどのフ
イルム状に成形して用いられるように特に設計さ
れたものであるが、ブロツクをそのまま溶解して
ロールコーター、ノズル等の一般的なホツトメル
トアプリケーターの使用により塗布することも可
能である。また、粉末化して、接着に供すること
も可能である。また、本発明のホツトメルト接着
剤は前記のように特に繊維用接着剤に適したもの
であるが、比較的機械的物性の高い接着剤である
ので、繊維以外の基材、たとえばプラスチツク、
金属、セラミツク、木質材など、の同一あるいは
異なる基材相互の接着、あるいはこれらと繊維基
材との接着に用いることもできる。たとえば、ア
ルミニウムなどの金属のシートや箔、ポリエステ
ル樹脂、塩化ビニル樹脂、ポリウレタン樹脂など
のプラスチツクのシート、フイルム、成形物、ポ
リウレタン系塗料やアクリル系塗料のコーテイン
グ表面、ガラス、陶磁器、木材などの表面に対し
て高い接着性を有し、これらの同種基材間あるい
は異種基材間の接着や、これら基材と繊維基材間
の接着に用いることができる。繊維基材として
は、ナイロン、ポリエステル、アクリル、綿、そ
の他の材質の繊維の織布や不織布などが適当であ
る。特にこれら材質の繊維の単独や混紡、あるい
は他の材質の繊維との混紡からなる衣料用の布帛
とプラスチツクフイルム等の接着に適している。 [実施例] 以下実施例により本発明を具体的に説明する
が、本発明はこれらの実施例に限定されるもので
はない。尚、実施例中「部」は断らない限り重量
部を表す。また、「分子量」とはゲルパーミツシ
ヨンクロマトグラフより測定した数平均分子量を
表す。 実施例 1 分子量約2000のポリエチレン−ブチレンアジペ
ートジオール(以下PEBAという)65部を加熱真
空脱気して脱水した後、ヒンダーピペリジノール
(即ち2,2,6,6−テトラメチル−4−ヒド
ロキシピペリジン)1.5部を混入してPEBAに撹
拌溶解し、これにジフエニルメタンジイソシアネ
ート(以下MDIという)27.2部加え、窒素気流下
80℃で2時間撹拌した。この反応混合物に予め混
合した分子量約2000のPEBA35部及び1,4−ブ
タンジオール(以下1,4−BDという)4.6部の
混合液を加えて、速やかに撹拌混した。反応の開
始とともに発熱がみられ、約5分後、これをフツ
素樹脂被覆した乾燥容器に注ぎ込み、130℃で5
時間保持して分子量4.8万のポリウレタンからな
るポリウレタンホツトメルトブロツクを得た。こ
のブロツクを粉砕し、丸ペレツト化した後、40mm
φ単軸押出機で約130〜150℃の押出温度で厚さ
150μのフイルムを押出製膜化した。得られたフ
イルムの引張強度は約180Kg/cm2であつた。こ
のフイルムを1cm幅のテープにスリツトし、2枚
のT/Cブロード(ポリエチレンテレフタレート
布帛/綿布)の間に挟み、120℃、140℃、160℃
に加熱したホツトプレス機を用いて1Kg/cm2の圧
力で10sec間加熱圧着せしめたところ、接着部分
の剥離強度は各々3,5,4.1,4.5Kg/cmであつ
た。接着部の風合は全く損われず、織布からの浸
み出しもなかつた。また、接着したT/Cブロー
ドを洗剤濃度0.3%、浴比1:50、時間10分×5
回、温度80℃の条件で試験した耐洗濯性テスト、
およびパークロルエチレン中、25℃、10分×5回
で試験した耐ドライクリーニング性テストをそれ
ぞれ実施した結果、接着力は各々96%、及び92%
に保持されていた。 比較例 1 分子量調節剤として、ヒンダードピペリジノー
ルのかわりに、1−ブタノール0.71部(実施例1
のヒンダードピペリジノールと同モル数)を用い
て、他は実施例1と全く同様の方法で分子量4.6
万のポリウレタンを得た。次いで、実施例と同様
に150μ厚のフイルムを作り、T/Cブロードへ
の接着性を調べたところ、120℃ 140℃、160℃
での剥離強度は1.5,1.6,1.9Kg/cmであり、耐洗
濯性テストでは全て剥離した。尚、このフイルム
の引張強度は60Kl・cm2とかなり低かつた。 比較例 2 分子量約2000のPEBA65部を加熱真空脱気して
脱水した後、ヒンダーピペリジノール1.5部を混
入してPEBAに撹拌溶解し、これにMDI80.2部加
え、窒素気流下80℃で2時間撹拌した。この反応
混合物に分子量約2000のPEBA35部と1,4−
BD23.3部の混合液を加えて、速やかに撹拌混合
させた。以下実施例1と同様の方法でポリウレタ
ンを得(分子量7.5万)、これより150μ厚のフイル
ムを作つた(引張強度は530Kg/cm2)ところ、フ
イルムは硬くT/Cブロードへの接着部は粗硬感
が残り、120℃、140℃、160℃での剥離強度は
各々1.8,2.6,4.0Kg/cmであつた。 比較例 3 分子量約2000のPEBA65部を加熱真空脱気して
脱水した後、ヒンダーピペリジノール1.5部を混
入してPEBAに撹拌溶解し、これにMDI18.8部加
え、窒素気流下80℃で2時間撹拌した。この反応
混合物に分子量約2000のPEBA35部と1,4−
BD1.7部の混合液を加えて、速やかに撹拌混合さ
せた。以下実施例1と同様の方法でポリウレタン
を得(分子量3.0万)、これより100μ厚のフイルム
を作つた(引張強度は40Kg/cm2)ところ、120℃、
140℃、160℃での剥離強度は各々1.2,1.1,0.9
Kg/cmであり、耐洗濯性テスト及び耐ドライクリ
ーニング性テストでは全て剥離した。 実施例 2 分子量約2000のPEBA65部を加熱真空脱気して
脱水した後、ヒンダーピペリジノール1.0部を混
入してPEBAに撹拌溶解し、これにMDI45.4部加
え、窒素気流下80℃で2時間撹拌した。この反応
混合物に分子量約1000のPEBA35部と1,4−
BD7.5部の混合液を加えて、速やかに撹拌混合さ
せた。以下実施例1と同様の方法でポリウレタン
を得(分子量6.2万)、これより厚さ150μのフイル
ムを作り(引張強度は380Kg/cm2)、ナイロン布へ
の接着性を調べたところ、120℃、140℃、160℃
での剥離強度は各々3.1,4.0,4.3Kg/cmであり、
また耐洗濯性テスト及び耐ドライクリーニング性
テスト後の接着力は各々97℃、及び92%であり、
いずれも良好な結果であつた。 実施例 3 分子量約2000のPEBA32.5部と分子量約2600の
ポリヘキシレンアジペートジオール(以下PHA
という)32.5部を混合し、を加熱真空脱気して脱
水した後、ヒンダーピペリジノール1.0部を混入
してPEBAに撹拌溶解し、これにMDI25.9部加
え、窒素気流下80℃で2時間撹拌した。この反応
混合物に分子量約2000のDEBA17.5部、分子量約
2600のPHA17.5部及び1,6−ヘキサンジオー
ル(以下1,6−HDという)6.4部の混合液を加
えて、速やかに撹拌混合させた。以下実施例1と
同様の方法でポリウレタンを得(分子量6万)、
これより厚さ100μのフイルムを作つた(引張強
度は280Kg/cm2)。このフイルムを幅1cmのテープ
状にスリツトし、T/Cブロードへの接着性を調
べたところ、140℃での剥離強度は各々4.3Kg/cm
であり、接着剤の風合は良好であつた。また耐洗
濯性テスト及び耐ドライクリーニング性テストの
後も良好な接着力を保持していた。 上記のフイルムを、PETフイルム/ナイロン
布帛、ウレタンフイルム/ナイロン布帛の間に挟
んで接着力を調べた。120〜160℃でいずれも剥離
強度2.0〜6.5Kg/cmという高い接着性を示し、接
着部は柔軟性があつた。 実施例 4 実施例3において、分子量調節剤であるヒンダ
ードピペリジノールの添加量を0.3部,0.5部,1.0
部,1.5部,2.0部と変えて、他は全て実施例3と
同様の方法で5種のフイルムをつくり、それぞれ
のフイルムの分子量及び引張強度を測定し、さら
に、テープ状にスリツトしてT/Cブロードに対
する接着性及び接着したT/Cブロードの耐洗濯
性を調べた。(表1)
【表】 ×……剥れる
実施例 5 分子量約1000のポリオキシテトラメチレンジオ
ール(以下PTMGという)65部を加熱真空脱気
して脱水した、ヒンダーピペリジノール1.5部を
混入してPTMGに撹拌溶解し、これにMDI44.1
部加え、窒素気流下80℃で2時間撹拌した。この
反応混合物に分子量約1000のPTMG35部と1,
6−HD8.2部の混合液を加えて、速やかに撹拌混
合させた。以下実施例1と同様の方法でポリウレ
タンを得(分子量6万)、これより厚さ150μのフ
イルムを作り(引張強度は300Kg/cm2)、T/Cブ
ロードへの接着性を調べたところ、120℃、140
℃、160℃での剥離強度は各々3.3,3.8,3.9Kg/
cmであり、接着部の風合は良好であつた。また、
耐洗濯性テスト及び耐ドライクリーニン性グテス
トの後も良好な接着力を保持していた。 [発明の効果] 本発明のホツトメルト接着剤は、接着性が優れ
て風合を有し、かつ耐水性(耐洗濯性)、耐溶剤
性(耐ドライクリーニング性)にも優れており、
ナイロン、ポリエステル、アクリル、綿、またそ
の混紡の衣料布帛の接着剤として最適である。

Claims (1)

  1. 【特許請求の範囲】 1 分子量が500以上の高分子量ジオールa、2
    価イソシアネート化合物b、鎖延長剤cおよび分
    子量調節剤dを主成分とし、分子量調節剤dの少
    なくとも一部にヒンダード窒素原子含有ピペリジ
    ン環を有するモノオールを用い、さらにb+c+
    d/a+b+c+dの重量比を0.2〜0.5として反
    応させて得られる数平均分子量3万〜8万のポリ
    ウレタンからなるポリウレタン系のホツトメルト
    接着剤。 2 高分子量ジオールaがポリエステルジオール
    である、特許請求の範囲第1項のホツトメルト接
    着剤。 3 高分子量ジオールaがポリオキシテトラメチ
    レンジオールである、特許請求の範囲第1項のホ
    ツトメルト接着剤。 4 ホツトメルト接着剤がフイルム状ホツトメル
    ト接着剤である、特許請求の範囲第1項のホツト
    メルト接着剤。 5 ホツトメルト接着剤が繊維用のホツトメルト
    接着剤である、特許請求の範囲第1項のホツトメ
    ルト接着剤。
JP12727186A 1985-06-07 1986-06-03 ホツトメルト接着剤 Granted JPS6289782A (ja)

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US8247079B2 (en) 2006-09-01 2012-08-21 Momentive Performance Materials Inc. Laminate containing a silylated polyurethane adhesive composition
US8247514B2 (en) 2006-09-01 2012-08-21 Momentive Performance Materials Inc. Silylated polyurethane compositions and adhesives therefrom
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JPS5518409A (en) * 1978-07-26 1980-02-08 Toray Ind Inc Preparation of polyurethane elastomer

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