JPH0350662Y2 - - Google Patents

Description

【考案の詳細な説明】 〔産業上の利用分野〕 本考案は、刈刃用駆動軸に外嵌される筒状の軸
受けボスをハウジングに取付け支持した芝刈機の
刈刃用駆動軸の支持構造に関する。

〔従来の技術〕

かかる芝刈機の刈刃用駆動軸の支持構造におい
て、従来では、ハウジング１００と刈刃用駆動軸
１０１に外嵌される筒状の軸受けボス１０２とを
連結するに、第４図に示すように、刈刃用駆動軸
１０１に外嵌される筒状の軸受けボス１０２をハ
ウジング１００に形成の孔１００Ａに下方より嵌
入するとともに、この孔１００Ａの周囲に補強板
１０４を溶接固定し、前記軸受けボス１０２に外
嵌固着された連結用のフランジ１０３を前記補強
箇所にボルト１０５により連結固定して、刈刃用
駆動軸１０１の支持強度を高めるようにしてい
た。又は、特開昭51−118654号公報に示される如
く、刈刃用駆動軸に外嵌の筒状軸受けボスの上端
側に固着のフランジとしての装着リングに、装着
リング補強用、つまり、フランジ補強用の逆円錐
形の支持リングを連結して、刈刃用駆動軸の支持
強度を高めるようにしていた。

〔考案が解決しようとする問題点〕

前者の支持構造によると、別体形成された補強
板１０４を要するため、又、後者の支持構造によ
ると、フランジ補強用の逆円錐形の支持リングを
要するため、いずれのものも、部品点数及びその
取付工程が増大して、コスト高となる不都合があ
つた。

さらに、何れのものも、最も大きな負荷の作用
するハウジングの中心部近くの強度アツプを、全
体の板厚を厚くするか、別途補強板を用いること
によつて補強する構造である為、ハウジング全体
の重量が増加するという不都合があつた。

本考案は、上記実状に鑑みてなされたものであ
つて、その目的は、本来的に備えさせるハウジン
グ及び連結用のフランジを改造することによつ
て、部品点数を増大させることなく、又、ハウジ
ングの重量を増大させることなく刈刃用駆動軸の
支持強度を高めることができるようにする点にあ
る。

〔問題点を解決するための手段〕

本考案の特徴構成は、刈刃用駆動軸を支承する
筒状の軸受けボスと、刈刃の上部側を覆うハウジ
ングとを備えた芝刈機の刈刃用駆動軸の支持構造
において、下記〔イ〕〜〔ハ〕に記載の構成を備
えたことである。

〔イ〕 前記軸受けボスと前記ハウジングとは、
軸受けボスの外周面とハウジングの下面とにわ
たつて設けた連結部材を介して連結固定されて
いる。

〔ロ〕 前記ハウジングは、軸受けボスの上端側
に外嵌する孔と、その孔周りで溝底面を下向き
に打ち出した凹溝環状リブとを形成してある。

〔ハ〕 前記連結部材は、上拡がりのラツパ状に
形成してあるとともに、その下端部を前記軸受
けボスの下端部近くに外嵌固着し、上端部を前
記ハウジングに形成した凹溝環状リブの底面の
下側に固定してある。

〔作用〕

上記構成を備えたことによる作用は次の通りで
ある。

すなわち、ハウジングに下向きに打出し成形さ
れた凹溝環状リブによりハウジング自身の保形強
度を高めると共に、ラツパ状の連結部材と前記凹
溝環状リブとの連結で側面視において逆三角形の
空間を形成することによりハウジングに加わる応
力を連結部材及び軸受けボスに分散させるのであ
る。

〔考案の効果〕

したがつて、上記の作用から、本来的に備えさ
せるハウジング及び連結用フランジの形状を変更
することによつて、部品点数の増大を招くことな
く、刈刃用駆動軸の支持強度を高めることができ
る効果がある。つまり、刈刃ハウジング自体の強
度アツプを、打出しリブによつてはかり、しか
も、そのリブも底部が上方へ突出するのではな
く、下向きに打出された凹溝環状であるため、ラ
ツパ状の連結部材の軸線方向長さを短くする上で
も有効であり、従つて、ハウジングや連結部材の
重量増大を招くことなく、充分な強度を有した芝
刈機の刈刃用駆動軸の支持構造を、コスト面にお
いて有利に得ることができるに至つた。

〔実施例〕

第３図は、乗用型芝刈機を示し、この乗用型芝
刈機は、機体前部ボンネツト１内にエンジン２及
び燃料タンク３を設けるとともに、後部に操縦ハ
ンドル４、運転席５、及び、左右偏平なデツキ６
を備えた操縦部７を形成した機体を前後車輪８，
９で支持して刈取走行可能に、かつ、前後車輪
８，９の中間位置に刈刃収納用ハウジング１０及
びこのハウジング１０から左右後車輪９，９の間
に位置して後方に延出された集草ダクト１１並び
に集草器１２を備えて、構成されるものである。

次に、前記ハウジング１０内の構造について詳
述する。

第１図及び第２図に示すように、前記ケーシン
グ１０内に、前記エンジン２からの出力により縦
軸心Ｘ周りで駆動回転される下向きの刈刃用駆動
軸１３の下端にボルト固定される刈刃１４を収納
してある。そして、前記ハウジング１０に下向き
の凹溝環状リブ１５を打出し成形すると共に、前
記駆動軸１３に上下一対のベアリング１６，１６
を介して外嵌される筒状の軸受けボス１７にラツ
パ状の連結部材１８を外嵌固着し、もつて、軸受
けボス１７の下端部近くに上拡がりのラツパ状の
連結部材１８を外嵌固着し、もつて、軸受けボス
１７の上端部近くをハウジング１０に形成の孔１
０Ａに嵌入すると共に、凹溝環状リブ１５に連結
部材１８の開口側端部を、重ね合わせた状態で複
数個のボルト１９…により連結して、側面視にお
いて三角形状の空間を形成することにより刈刃用
駆動軸１３の支持強度を高めるようにしてある。

尚、第２図中２０…は、ハウジング１０の保形
強度を高めるための放射状の上向き凸状リブであ
る。

【図面の簡単な説明】

図面は本考案に係る芝刈機の刈刃用駆動軸の支
持構造の実施例を示し、第１図は刈刃用駆動軸の
支持構造を示す縦断側面図、第２図はハウジング
と連結部材との連結構造を示す斜視図、第３図は
乗用型芝刈機の全体側面図である。第４図は刈刃
用駆動軸の支持構造の従来例を示す縦断側面図で
ある。 １０……ハウジング、１０Ａ……孔、１３……
刈刃用駆動軸、１５……凹溝環状リブ、１７……
軸受けボス、１８……連結部材。

Claims (1)

1. 【実用新案登録請求の範囲】 刈刃用駆動軸１３を支承する筒状の軸受けボス
   １７と、刈刃１４の上部側を覆うハウジング１０
   とを備えるとともに、下記〔イ〕〜〔ハ〕に記載
   の構成を備える芝刈機の刈刃用駆動軸の支持構
   造。 〔イ〕 前記軸受けボス１７と前記ハウジング１
   ０とは、軸受けボス１７の外周面とハウジング
   １０の下面とにわたつて設けた連結部材１８を
   介して連結固定されている。 〔ロ〕 前記ハウジング１０は、軸受けボス１７
   の上端側に外嵌する孔１０Ａと、その孔１０Ａ
   周りで溝底面を下向きに打ち出した凹溝環状リ
   ブ１５とを形成してある。 〔ハ〕 前記連結部材１８は、上拡がりのラツパ
   状に形成してあるとともに、その下端部を前記
   軸受けボス１７の下端部近くに外嵌固着し、上
   端部を前記ハウジング１０に形成した凹溝環状
   リブ１５の底面の下側に固定してある。