JPH0350551Y2 - - Google Patents

Description

【考案の詳細な説明】 〈産業上の利用分野〉 本考案は鍵用の表示片に関し、詳しくは鍵の整
理、確認のために名前や番号等を書き入れること
ができる鍵用の表示片に関するものである。

〈従来の技術〉 従来金属製の鍵に名前や番号等を表示する場
合、油性インクで直接その摘まみ部面に書き入れ
たり、あるいは、裏面に接着剤を塗布した紙片を
適宜な形状に裁断し、この紙片に書き入れをして
これを摘まみ部面に貼り付けるか、裁断した紙片
を摘まみ部面に貼り付けてからこの紙片に書き入
れをする等の方向がとられている。

しかし摘まみ部面に直接書き入れる場合は、油
性のインク等比較的ペン先の太い筆記具を用いる
ようになるため書き入れがし難いばかりでなく、
鍵を使用しているうちに書き入れた文字や数字が
手に擦られることにより見にくくなつたり消えて
しまうなどの不具合があり、また紙片を貼り付け
る場合は、適宜な大きさに裁断するという手間を
必要とし面倒である。

〈考案が解決しようとする技術的課題〉 本考案が解決使用しようとする技術的課題は、
裁断する必要がなくしかもポールペンや水性ペン
等ペン先の細い筆記具で書き入れのできる鍵用の
表示片を提供することにある。

〈技術的課題を解決するための手段〉 上記課題を解決するために本考案が講ずる技術
的手段は、２つの対称片部を対称に連設して表示
片本体を形成し、その両対称片部の対称軸線上に
鍵の鍵山部を挿通可能にした挿通孔を開口し、挿
通側となる裏側面に接着剤を塗布してその塗布面
に離型紙を剥離自在に貼着すると共に表側に表示
面を形成したことを特徴とする。

〈作用〉 鍵用表示片を離型紙より剥離してから、鍵の鍵
山部を、鍵用表示片の裏側面と対向させた状態で
挿通孔にその基端部まで挿通し、鍵用表示片を、
対称軸線を中心として鍵の摘まみ部面側に折曲し
てこの摘まみ部面に貼着する。

そして露出している表側の表示に名前や番号等
を書き入れる。又、対称片部の表示面には最も頻
繁に用いられる用戸、Auto、Home、officeの
字、或いは大文字又は絵を印刷しておき、使用鍵
に合わせて選択使用する。

〈実施例〉 本考案の実施例を図面に基づいて説明する。

鍵用表示片Ａは、２つの対称片部A₂，A₂を対
称に連設して形成した表示片本体A₁の裏側面に
接着剤２を塗布したものであり、その両対称片部
A₂，A₂の対称軸線Ｃ上には鍵Ｂの鍵山部b₁を挿
通可能にした挿通孔１を開口している。

表示片本体A₁は、通孔１１を有する摘まみ部
b₂面の周縁に沿つた形状で若干これより小さく形
成し、上記通孔１１部においてこれを閉塞させな
いように凹溝３を形成したもので、対称軸線Ｃの
幅が挿通孔１の対称軸線Ｃ方向の幅より適宜に広
く形成されている。

挿通孔１は、鍵Ｂの鍵山部b₁を摘まみ部b₂面と
同一平面を上記対称軸線Ｃに沿わせてこの鍵山部
b₁の幅および厚みと略同じかやや大きい寸法の形
状に形成したものである。

表示本体A₁の一方の面には、接着剤２を塗布
して裏側面a₁を形成させ、この裏側面a₁を鍵Ｂの
摘まみ部b₂の両面に貼着できるようになつてい
る。

表示片本体A₁の他方の面、即ち表側面a₂には、
ボールペンや水性ペン等ペン先の細い筆記具を用
いても名前や番号等を書き入れできる表示面４が
形成されている。この表示面４は、表示片本体
A₁を適宜な厚みの紙で形成するか、あるいはポ
リオレフイン系の合成樹脂等適宜な材質のものを
用いて薄いシート状に形成すると共に表側面a₂全
体あるいはその所望部分に細かい凹凸状の梨地を
形成させるか、適宜な塗料等を用いて表面印刷す
る等の処理を施している。なお、油性のマジツク
インク等で書き入れする場合は、上述の様な処理
をしなくても使用できる。

また書き入れする部分に第１図および第２図の
如く枠４′を表示しておくことにより書き入れが
しやすく、書き入れ後の文字等が見易く外観上も
見栄えがする。

更に鍵用表示片Ａの表側面a₂を所望の色彩に着
色あるいは印刷しておくことも可能である。

斯くして形成した鍵用表示片Ａは、前記接着剤
２を塗布した裏側面a₁に離型紙Ｄを剥離自在に貼
着しておく。この際第１図の如く鍵用表示片Ａに
挿通孔形成用片部５を一体に形成し、離型紙Ｄに
切り離し可能に貼着されていてもよい。また裏面
に上記接着剤２を塗布した紙あるいはプラスチツ
クフイルム製粘着シートＥの内方に鍵用表示片Ａ
を切り離し可能に一体に形成すると共に、この粘
着シートＥを、同形状の離型紙Ｄを貼着した状態
にしておくことにより、通常の紙類と同様に保管
ができ、使用時にのみ容易に貼着可能な状態で切
り離し準備できる。

而して鍵用表示片Ａおよび挿通孔形成用片部５
をその周縁に沿つて離型紙Ｄより切り離し、鍵Ｂ
の鍵山部b₁をこの鍵用表示片Ａの裏側面a₁と対向
させた状態で挿通孔１にその基端部まで挿通し、
鍵用表示片Ａを、対称軸線Ｃを中心として鍵Ｂの
摘まみ部b₂側に折曲してこの摘まみ部b₂面に当接
し、十分押圧して貼着せしめる。そして両表側面
a₂の表示面４にボールペンや細い水性ペン等で名
前や番号等を書き入れる。この際油性インクペン
等比較的太いペン先の筆記具で書き入れたり、鍵
用表示片Ａを離型紙Ｄより剥離する面にあらかじ
め表側面a₂に書き入れておくことができることは
勿論である。

本実施例において上述の如く両表側面a₂の表示
面４に書き入れできるようにすることにより、表
裏の方向性がなくなるため鍵Ｂがいずれの面を向
けていても書き入れた文字等が確認できるが、鍵
用表示片Ａを合成樹脂でフイルム状に形成する場
合、表裏面a₂の一方の面のみに梨地を形成するか
表面印刷を施す等してこの面のみに書き入れでき
るようにすることも可能である。但し前述の如く
油性のインク等で書き入れする場合はこのような
処理を施さなくても使用できる。

また本実施例において表示片本体A₁の両対称
片部A₂，A₂の形状を鍵Ｂの摘まみ部b₂より小さ
く形成しているが、適宜な部位をやや大きく形成
してその端部で対向する裏側面a₁同志を接着でき
るようにすることにより、鍵用表示片Ａが鍵Ｂの
摘まみ部b₂面より剥れにくくなる。

〈考案の効果〉 本考案は叙上の如く構成したため、適宜な大き
さに裁断する手間が省け、しかもボールペンや水
性ペン等の細い筆記具でも自由に書き入れでき
る。

またこの表示片１枚で鍵の摘まみ部両面に書き
入れのできる表示部を形成できるばかりでなく、
また摘まみ部面より剥れにくく、更に鍵の摘まみ
部両面に位置ズレすることなくきれいに貼着する
ことが出来る。

更に通常の紙類と同様に保管し、使用時のみ剥
離紙より切り離して容易に鍵の摘まみ部面に貼付
できる。

依つて所期の目的を達成し得る。

【図面の簡単な説明】

図面は本考案の実施例を示し、第１図は平面
図、第２図は第１図の−線断面図、第３図は
使用状態を示す平面図、第４図は第３図の−
線断面図である。 図中、Ａ：鍵用表示片、Ｂ：鍵、Ｃ：対称軸
線、Ｄ：離型紙、a₁：裏側面、a₂：表側面、b₁：
鍵部、１：挿通孔、２：接着剤、４：表示面。

Claims (1)

【実用新案登録請求の範囲】
1. ２つの対称片部を対称に連設して表示片本体を
   形成し、その両対称片部の対称軸線上に鍵の鍵山
   部を挿通可能にした挿通孔を開口し、挿通側とな
   る裏側面に接着剤を塗布してその塗布面に離型紙
   を剥離自在に貼着すると共に表側に表示面を形成
   して成る鍵用表示片。