JPH0349986Y2 - - Google Patents

Description

【考案の詳細な説明】 〔産業上の利用分野〕 本考案は、エンジンの後方下部にミツシヨンケ
ースを設けると共に、操縦ハンドルを縦軸支点周
りの旋回によつて前後に向き変更自在に設けた歩
行型耕耘機に関する。

〔従来の技術〕

かかる歩行型耕耘機において、従来では、前後
に向き変更自在な操縦ハンドルの縦軸支点をミツ
シヨンケースの上部に設けるようにしていた。

〔考案が解決しようとする問題点〕

しかしながら、上記の如く、操縦ハンドルの縦
軸支点をミツシヨンケースの上部に設けると、操
縦ハンドルの旋回基部がミツシヨンケースの上方
に突出するため、例えば果樹園で操縦するに際し
て、操縦ハンドル基部が果樹の下枝に引つ掛かる
虞れがあつた。

ちなみに、操縦ハンドルの縦軸支点をミツシヨ
ンケースの後面に取付けて操縦ハンドルの基部を
ミツシヨンケースより上方に突出しないようにす
ることが考えられるが、ミツシヨンケース後面下
部に設けた作業装置連結用ヒツチの上方に操縦ハ
ンドル基部が位置するため、ヒツチピンの挿抜を
容易に行ない難い不都合があり、実用し難くいも
のであつた。 本考案は、上記実状に鑑みてなさ
れたものであつて、その目的は、ヒツチピンの挿
抜を容易に行なえるようにしながらも、操縦ハン
ドルの縦軸支点を低い位置に設けることができる
ようにする点にある。

〔問題点を解決するための手段〕

本考案の特徴構成は、下記〔イ〕〜〔ハ〕に記
載の構成を備えている。

〔イ〕 前記ミツシヨンケースの後部位置に、作
業装置取り付け用のヒツチと、操縦ハンドルの
支持台とを、支持台がヒツチの上方に位置する
状態で設けてある。

〔ロ〕 前記支持台は、前記ミツシヨンケースの
後端から離れた位置に、前記操縦ハンドルの縦
軸支点を備えているとともに、この縦軸支点と
前記ミツシヨンケースとの間で、かつ前記ヒツ
チの上部位置に上方開放の空間部を形成してあ
る。

〔ハ〕 前記ヒツチのヒツチピンの挿通孔を、前
記上方開放の空間部に臨ませて設けて、ヒツチ
ピンを操縦ハンドルの上方側から挿抜可能に構
成してある。

〔作用〕

上記構成によれば、操縦ハンドルの旋回基部は
ミツシヨンケースの後方においてミツシヨンケー
スより上方に突出すること少く、もしくは全く突
出させることなく配置でき、かつ、ヒツチピンの
挿抜も上方から楽に行える。又、ハンドル荷重を
ミツシヨンケースを介さず直接にヒツチに伝える
ことができる。

〔考案の効果〕

したがつて、本考案によれば、果樹園での作業
時において操縦ハンドル基部が枝等に引つ掛かる
ことを極力抑えることができるとともに、ヒツチ
ピンを挿抜しての作業装置着脱も容易に行うこと
ができる。

又、ヒツチに取付けた作業装置を対地負荷のか
かつたまま上下又は左右に移動させるとき、ハン
ドル荷重を直接作業装置に伝えることができるの
で、ミツシヨンケースに直接操縦ハンドルを取付
けたものに比して、ミツシヨンケースへの荷重負
担が軽くなり、ミツシヨンケースが板金製の機種
では強度上有利である。

〔実施例〕

第４図に示すように、機体フレーム１にエンジ
ンＥを搭載し、このエンジンＥの後方下部に縦長
状の板金製ミツシヨンケースＭを設け、このミツ
シヨンケースＭの下部に左右一対の走行用車輪
２，２を支承して設け、前記ミツシヨンケースＭ
の後部に、ロータリ耕耘装置Ａが取付けられる作
業装置接続用のヒツチ３及び操縦ハンドル４を設
けて、歩行型耕耘機を構成してある。

尚、前記ロータリ耕耘装置Ａについて詳述すれ
ば、第３図に示すように、左右に分割された下部
ケース５，５を接合するボルト群のうち上部に位
置する２個のボルト６，６に螺合するナツト７，
７にケース保護板８を溶接固定してあり、耕耘爪
９で持上げられた石がナツト７と耕耘爪９との間
に食い込んで回転ロツクされるのを防止してあ
る。

前記操縦ハンドル４は、縦軸支点Ｘ周りの旋回
によつて前後に向き変更自在に前記ヒツチ３の上
部に取付けられており、以下、その操縦ハンドル
４の取付構造について詳述する。

第１図及び第２図に示すように、左右の分割ケ
ース１１，１１からなる前記ミツシヨンケースＭ
のフランジ部１１ａに前記ヒツチ３が溶接固定さ
れた平面視コの字形のブラケツト１２を、スペー
サ１３を介して複数本のボルト１４……の締付け
により取付け固定してある。そして、前記ヒツチ
３の上部に、上方に行くほど前後巾に広くしたハ
ンドル支持台１５を設け、この支持台１５の上部
に、ブラケツト１２背面との間に上方開放の空間
部Ｓが形成される状態に後方に寄せて菊座１６を
設け、この支持台１５の上部に固着の菊座１６に
対して係合する菊座１７に前記操縦ハンドル４の
左右一対の基端部４ａ，４ａを、左右一対の菊座
１８，１９夫々を介して取付け、もつて、上下一
対の菊座１６，１７に貫通する第１操作ハンドル
２０を回転操作することにより操縦ハンドル４
を、縦軸支点Ｘ周りに旋回させて前後に向き変更
自在にすると共に、左右一対の２組の菊座１８，
１９に貫通する第２操作ハンドル２１を回転操作
することにより操縦ハンドル４を、横軸支点Ｙ周
りに揺動させて操縦ハンドル４の上下角度を変更
自在にしてある。さらに、作業装置のつけ替えの
ために上下に挿抜するヒツチピン２２を上方から
容易に挿抜できるように前記縦軸支点Ｘと前記ミ
ツシヨンケースＭとの間の前記空間部Ｓに望ませ
てヒツチピン挿通孔Ｋを前記支持台１５と前記ヒ
ツチ３とに亘つて形成してある。

【図面の簡単な説明】

図面は本考案に係る歩行型耕耘機の実施例を示
し、第１図は操縦ハンドルの取付構造を示す分解
斜視図、第２図は操縦ハンドルの取付部を示す平
面図、第３図はロータリケース下部の平面図、第
４図は歩行型耕耘機の全体側面図である。 ３……ヒツチ、４……操縦ハンドル、１５……
ハンドル支持台、２２……ヒツチピン、Ｅ……エ
ンジン、Ｋ……挿通孔、Ｍ……ミツシヨンケー
ス、Ｓ……空間部、Ｘ……縦軸支点。

Claims (1)

1. 【実用新案登録請求の範囲】 エンジンＥの後方下部にミツシヨンケースＭを
   設けると共に、操縦ハンドル４を縦軸支点Ｘ周り
   の旋回によつて前後に向き変更自在に設け、か
   つ、下記〔イ〕〜〔ハ〕に記載の構成を備えてい
   る歩行型耕耘機。 〔イ〕 前記ミツシヨンケースＭの後部位置に、
   作業装置取り付け用のヒツチ３と、操縦ハンド
   ル４の支持台１５とを、支持台１５がヒツチ３
   の上方に位置する状態で設けてある。 〔ロ〕 前記支持台５は、前記ミツシヨンケース
   Ｍの後端から離れた位置に、前記操縦ハンドル
   ４の縦軸支点Ｘを備えているとともに、この縦
   軸支点Ｘと前記ミツシヨンケースＭとの間で、
   かつ前記ヒツチ３の上部位置に上方開放の空間
   部Ｓを形成してある。 〔ハ〕 前記ヒツチ３のヒツチピン２２の挿通孔
   Ｋを、前記上方開放の空間部Ｓに臨ませて設け
   て、ヒツチピン２２を操縦ハンドル４の上方側
   から挿抜可能に構成してある。