JPH0349608Y2 - - Google Patents

Description

【考案の詳細な説明】 産業上の利用分野 本案はキヤツプの嵌合構造に気密機能を付与せ
しめた棒状化粧料容器に関する。

従来の技術及び考案が解決しようとする問題点 揮発性化粧料の乾燥固化を防止する観点から気
密構造を組込んだ種々の容器が開発されている
が、従来のこの種容器は気密防止という機能面に
ついては特別問題とされるところは見当らないも
のの構造面の複雑化に伴うコスト高を招く欠点が
ある。

本案はキヤツプの嵌合構造に気密機能を組込む
ことによつて従来の欠点を一掃すると共に容器の
部品数を削減し、組立容易且つ廉価に製造し得る
棒状化粧料容器の提供を目的とするものである。

問題点を解決するための手段 本案は、キヤツプの嵌合係止構造に気密機能を
兼有させた点に特長を有し、内周面に螺旋溝２を
有する回転可能な袴筒１と、該袴筒１に挿嵌さ
れ、外周面に突設した環状鍔４が前記袴筒１の上
方内周面に設けた環状段部５に係止してなる身筒
３と、該身筒３と前記袴筒１との間に介在され、
袴筒１側に嵌着固定すると共にその下端部が前記
環状鍔４の上面に衝合接触し、前記身筒３の抜出
を阻止するようになる中具筒６と、身筒３内に上
下動自在に収納され、外周面に突設した環状リブ
８が身筒３の内壁面に密摺接するようになる化粧
料皿７と、該化粧料皿７の下部に一体垂下され、
下部両側に突設したピン１０が前記身筒３の下半
部両側に穿つた縦孔１１を貫通して前記螺旋溝２
に係合してなる脚筒９とからなり、前記中具筒６
に着脱自在に嵌合する筒状のキヤツプ１２の内側
に該キヤツプ１２と同形状をなす樹脂製の帽体１
３を固定し、その周胴部とキヤツプ１２との間に
適宜の間隙１４を介在せしめると共に帽体１３の
下部に内径拡幅部１５を形成して適度の弾力性を
有する嵌合壁１６と、その下部に外側に屈折し先
端がキヤツプ１２の内周面に接触する接片１７を
設け、該嵌合壁１６の内周面に穿接した環状凹部
１８に前記中具筒６の外周面に突設した環状凸部
１９が密嵌係合するようになる構成を要旨とする
ものである。

実施例 以下本案の詳細を図面に示す実施例について説
明すると、１は内周面に螺旋溝２を有する回転可
能な袴筒、３は袴筒１内に挿嵌され、外周面に突
設した環状鍔４が前記袴筒１の上方内周面即ち螺
旋溝２の上部に設けた環状段部５に係止してなる
身筒、６は身筒３と袴筒１との間に介在されて袴
筒１側に固定され、その下端部が前記環状鍔４の
上面に衝合接触し、身筒３の抜出を阻止するよう
になる中具筒、７は上部の環状リブ８が身筒３の
内周面に密摺接するようになる上下動自在の化粧
料皿であつて、下部に一体的に垂下された脚筒９
は下部両側に突設したピン１０が身筒３の下半部
両側に穿つた縦孔１１を貫通して前記螺旋溝２に
係合し、袴筒１を回転することによつて化粧料皿
７が身筒３内を上下動するようになる。１２は中
具筒６に着脱自在に嵌合する筒状のキヤツプ、１
３はキヤツプ１２の内側に頂壁部１３′を接着剤
等によつて固定した樹脂製の帽体であつて、その
周胴部とキヤツプ１２との間に適宜の間隙１４を
介在せしめると共に下部に内径拡幅部１５を形成
して適度の弾力性を有する嵌合壁１６とその下部
に外側に屈折し先端がキヤツプ１２の内周面に接
触する接片１７を設け、この嵌合壁１６の内周面
に穿つた環状凹部１８に前記中具筒６の外周面に
突設した環状凸部１９が密嵌係合するようにな
る。

考案の作用、効果 而して本案は袴筒１を回転することによつて化
粧料皿７が上下動し、化粧料の繰出及び収納が円
滑に遂行し得ると共に化粧料皿７の環状リブ８が
身筒３の内周面に密摺接し、容器の下部から身筒
３内に対する空気の侵入を遮断し、又身筒３の環
状鍔４が袴筒１の環状段部５に係止され、袴筒１
側に固定した中具筒６の下端面が前記環状鍔４の
上面に衝合接触しており、身筒３の抜出が完全に
阻止され、袴筒１に対し安定的に組込み得るばか
りでなく袴筒１の回転作用に何等支障を及ぼす虞
れがなく袴筒１の円滑な回転が得られるものであ
る。

又、キヤツプ１２を装着すると帽体１３の嵌合
壁１６が中具筒６に嵌合し、嵌合壁１６の環状凹
部１８に中具筒６の環状凸部１９が密嵌係合し、
キヤツプ１２の脱落を阻止して安定的な嵌合状態
が得られると共に前記環状凹凸部１８，１９の密
嵌係合によつてキヤツプ１２内に対する外気の侵
入が遮断され、充分な気密効果が得られ、更に帽
体１３の周胴部とキヤツプ１２との間に適宜の間
隙１４を介在し、しかも嵌合壁１６の下部に設け
た接片１７は外側に屈折しその先端がキヤツプ１
２の内周面に接触するようになり、前記嵌合壁１
６の弾力が充分に生かされ、キヤツプ１２の着脱
が容易に行え且つ前記環状凹凸部１８，１９の良
好な密嵌係合状態が得られ、気密効果を一層助長
せしめ得る利点を有するものである。

【図面の簡単な説明】

図面は本案の実施例を示すもので、第１図は容
器の縦断面図、第２図は要部の拡大断面図であ
る。 １……袴筒、２……螺旋溝、３……身筒、６…
…中具筒、７……化粧料皿、９……脚筒、１２…
…キヤツプ、１３……帽体、１４……間隙、１６
……嵌合壁、１７……接片、１８……環状凹部、
１９……環状凸部。

Claims (1)

【実用新案登録請求の範囲】
1. 内周面に螺旋溝２を有する回転可能な袴筒１
   と、該袴筒１に挿嵌され、外周面に突設した環状
   鍔４が前記袴筒１の上方内周面に設けた環状段部
   ５に係止してなる身筒３と、該身筒３と前記袴筒
   １との間に介在され、袴筒１側に嵌着固定すると
   共にその下端部が前記環状鍔４の上面に衝合接触
   し、前記身筒３の抜出を阻止するようになる中具
   筒６と、身筒３内に上下動自在に収納され、外周
   面に突設した環状リブ８が身筒３の内壁面に密摺
   接するようになる化粧料皿７と、該化粧料皿７の
   下部に一体垂下され、下部両側に突設したピン１
   ０が前記身筒３の下半部両側に穿つた縦孔１１を
   貫通して前記螺旋溝２に係合してなる脚筒９とか
   らなり、前記中具筒６に着脱自在に嵌合する筒状
   のキヤツプ１２の内側に該キヤツプ１２と同形状
   をなす樹脂製の帽体１３を固定し、その周胴部と
   キヤツプ１２との間に適宜の間隙１４を介在せし
   めると共に帽体１３の下部に内径拡幅部１５を形
   成して適度の弾力性を有する嵌合壁１６と、その
   下部に外側に屈折し先端がキヤツプ１２の内周面
   に接触する接片１７を設け、該嵌合壁１６の内周
   面に穿設した環状凹部１８に前記中具筒６の外周
   面に突設した環状凸部１９が密嵌係合するように
   なることを特徴とする棒状化粧料容器。