JPH0349154Y2 - - Google Patents

Description

【考案の詳細な説明】 （産業上の利用分野） 本考案は、一般に、バケツト用歯、特に、過度
の摩耗から側壁部材を保護しバケツトの地面への
くい込みを容易にするためにバケツトの隅に固定
されるコーナツースに関する。

（従来の技術） バケツト、特に掘削機のバケツトの側壁部材
は、掘削作業中の地面との連続的な接触によつて
過度に摩耗する。この問題を克服するために側壁
に結合される特別のサイドカツタを使用すること
がある。

（考案が解決しようとする問題点） これらの特別なカツタは有用ではあるが材料お
よび製作の点で費用が増加する。他のものはバケ
ツトの前面隅に固定される種々な形状のツースを
使用することもある。これは側壁の保護に役立
ち、硬い地面で作業するバケツトの性能を向上さ
せるがその構造は良好な掘削をするのに敵してい
ない。これらの一形態は、最良の合計摩耗寿命を
得るために一つの隅から他の隅へ歯を移動するこ
とを必要とする二つの取付個所を有している。こ
の形態のツースは、一つの隅から他の隅へツース
を交換するための休止時間を必要とし、又余分な
個所によつて掘削を妨げる。他の形態のツース
は、バケツトの一つの隅にのみ装着される様に作
られる。従つて、修理または交換のために二つの
異なる型式のものを製造して貯蔵することが必要
である。

本考案は、上述の様な問題の一つまたはそれ以
上を克服することに指向される。

（問題点を解決するための手段） 本考案によればコーナツースは、バケツトのエ
ツジに取付けられ、常態の作業位置にツースを維
持する様にバケツトに係合する取付け部分を有し
ている。コーナツースは取付け部分の長手方向中
心軸線に沿う第１平面を含む。第１平面は、歯の
常態の作業位置に対して垂直に方向づけられる。
さらに第１平面に対して垂直且つ取付け部分の中
心軸線に沿う第２平面を含む。また、コーナツー
スは第１平面から離れて、取付け部分に結合さ
れ、この部分から延びる単一のほゞ平坦な部材
と、平坦な部材から垂直に延び平坦な部材および
取付け部分の両者に結合される単一の補強リブと
を有する地面係合部分を備えている。コーナツー
スは、第２平面のまわりに対称的であり、従つ
て、バケツトのエツジの両端に取付け可能であ
る。

（作用） 本考案は、バケツトの側壁を保護して地面を一
層容易に掘削するコーナツースの性能を維持する
ためにたとえ摩耗しても「鋭い」まゝであるコー
ナツースを提供する。本考案のコーナツースは、
隅から隅へ相互に交換可能であり、従つて、バケ
ツトの二つの側壁を保護するために二つの異なる
形状のコーナツースを製造して貯蔵する必要がな
い。

（実施例） 図面、特に、第１図を参照すると、コーナツー
ス１０は、バケツト１２の隅に使用する様に示さ
れる。他のコーナツース１０′は、反対側の隅に
示される。両者のツースは同一であるため、一つ
のみを詳細に説明する。

バケツト１２は、体部１４と、第１、第２側壁
部材１６，１８と、体部１４および第１、第２側
壁部材１６，１８に固定されるエツジ２０とを有
している。第１、第２アダプタ２２，２４は、エ
ツジに両端において固定され、複数の中央のアダ
プタ２６は、第１、第２アダプタ２２，２４の間
で間隔を設けられてエツジ２０に固定される。任
意の数の中央アダプタ２６の数は、バケツト１２
の巾に比例して使用される。掘削作業をするとき
は複数の中央アダプタには通常のツースが装着さ
れる。

第２、第３図に一層明瞭に示す様に、コーナツ
ース１０は、取付け部分３０と、地面係合部分３
４とを有している。取付け部分３０は、端部４０
によつて一端で結合される第１、第２対の横方向
に離れた側部３６，３８を有している。ソケツト
４２は、側部３６，３８および端部４０によつて
限定される。ソケツト４２は、アダプタ２２に係
合して地面に対する常態の作用位置に歯を維持す
る様に構成される。孔４４は、第１対の横方向に
離れた側部部材３６に限定され、ソケツト４２内
に開口する。

第１対の横方向に離れた側部３６は、相互に
ほゞ平行である。鋳造または鍛造の要件により、
各側部における3°乃至5°の通常の抜き角度が許容
される。第２対の横方向に離れた側部３８は、約
25°乃至35°の範囲の鋭角を形成する様に内方へ傾
斜する。従つて、第１対の側部３６の巾は、端部
４０との交差部において狭くなる。

中心軸線４６は、ソケツト４２の中心を長手方
向に通つてコーナツース１０に限定される。第１
平面４８は、中心軸線４６に沿つて限定され、コ
ーナツース１０の常態の作用位置に対して垂直に
方向づけられる。第２平面５０は、コーナツース
１０の中心軸線４６に沿つて限定され、第１平面
４８に対して垂直である。

地面係合部分３４は、第１対の横方向に離れた
側部３６の一つに結合される単一のほゞ平坦な部
材５２と、第２平面５０に沿つて中心に配置され
平坦な部材５２および端部４０の両者に結合され
る単一の補強リブ５４とを有している。平坦な部
材５２は、第２図に明らかに示すように長手方向
軸線４６に平行ではないが、第２平面５０に対し
てほゞ垂直である。その上、平坦な部材５２は、
第１平面４８から離れていて、横方向に離れた一
つの側部３６との交差個所において第１平面４８
に最も接近する。平坦な部材５２の巾は、一つの
側部との交差個所において一つの側部の巾にほゞ
等しく、一つの側部の巾の1/3以下の他端におけ
る狭い巾まで次第に勾配を設けられる。他端の巾
は、補強リブ５４の厚さよりも狭いのが好まし
い。

補強リブ５４は、他の側部３６から延び平坦な
部材５２の狭い端部に隣接して終る最長辺を有す
るほゞ３角形の形状を備えている。

第４図は、本考案の他の実施例を示す。コーナ
ツース１０″は、その平坦な部材５２″が第１平面
４８に平行である点を除き、前述のコーナツース
１０と同一である。

第１アダプタ２２に取付けられるコーナツース
１０と、第２アダプタ２４に取付けられる他のコ
ーナツース１０′とを有するバケツト１２で掘削
するとき、夫々のコーナツース１０，１０′の平
坦な部材５２は、地面にくい込んで溝の側壁を掘
削し、従つて、溝の側部への第１、第２側壁１
６，１８の接触を著しく低減する。エツジにおけ
る平坦な部材５２の狭い巾は、地面にくい込むコ
ーナツース１０の性能を向上し、一方、補強リブ
５４は、掘削性能に悪影響を及ぼすことなくコー
ナツースに強度を加える。なお、コーナツース１
０″は、コーナツース１０または１０′の代りにバ
ケツト１２に使用されてもよい。

コーナツース１０／１０″は、第２平面５０に
沿つて対称的であるため、単に、中心軸線４６の
まわりに180°回転して第２アダプタ２４に装着す
ることにより、いづれの隅にも使用可能である。

（考案の効果） 上述のコーナツース１０／１０″は、側壁部材
１６／１８の保護および大きい強度を与えると共
に、摩耗する際に良好な掘削性能を有している。
コーナツースは対称であるから両方の隅に使用さ
れ、従つて、製作および貯蔵するに当つて部品番
号が減少する。

【図面の簡単な説明】

第１図は本考案の一実施例のコーナツースを有
するバケツトの図、第２図はバケツトへの結合部
を示す平面図、第３図は同上の歯の側面図、第４
図は他の実施例の正面図で、図中、１０，１０″
はコーナツース、１２はバケツト、１６，１８は
第１、第２側壁部材、２０はエツジ、２２，２４
は第１、第２アダプタ、３０は取付け部分、３４
は地面係合部分、３６，３８は第１、第２対の側
部、４０は端部、４２はソケツト、４４は孔、４
６は中心軸線、４８，５０は第１、第２平面、５
２は平坦な部材、５４は補強リブを示す。

Claims (1)

1. 【実用新案登録請求の範囲】 １ バケツト１２のエツジ２０に装着されるコー
   ナツース１０，１０″において、該ツース１０，
   １０″を前記バケツト１２に係合して通常の作
   動位置に維持する取付け部分３０と該取付け部
   分３０の長手方向中心軸線４６に沿つて前記コ
   ーナツース１０，１０″に限定される第１平面
   ４８とを備え、該平面４８が前記コーナツース
   １０，１０″の通常の作動位置に対して垂直に
   方向づけられ、更に、前記第１平面４８から離
   れて該第１平面に垂直に方向づけられ前記取付
   け部分３０に結合されて該取付け部分３０から
   延びる単一のほゞ平坦な部材５２と、該平坦な
   部材５２から垂直に延び該平坦な部材５２及び
   前記取付け部分３０の両者に結合される単一の
   補強リブ５４とを有する地面に接触する部分３
   ４と、前記第１平面４８に対して垂直に前記中
   心軸線４６に沿つて前記コーナツース１０，１
   ０″に限定される第２平面５０とを備え、前記
   補強リブ５４が該第２平面５０に沿つて中心に
   配置され、前記コーナツース１０，１０″が前
   記第２平面５０のまわりに対称的であり、従つ
   て、前記バケツト１２のエツジ２０の両端に取
   付け可能であるコーナツース１０，１０″。 ２ 実用新案登録請求の範囲第１項記載のコーナ
   ツース１０，１０″において、前記補強リブ５
   ４は前記取付け部分３０との前記平坦な部材５
   ２の結合部に対して反対側の取付け部分３０か
   ら該取付け部分３０に結合する前記平坦な部材
   ５２の端部の反対側の端部まで延びる最長辺を
   有するほゞ３角形の形状を備えるコーナツース
   １０，１０″。 ３ 実用新案登録請求の範囲第２項記載のコーナ
   ツース１０，１０″において、前記平坦な部材
   ５２は前記取付け部分との結合箇所における広
   い巾から他端における狭い巾まで巾に勾配を設
   けられるコーナツース１０，１０″。 ４ 実用新案登録請求の範囲第３項記載のコーナ
   ツース１０，１０″において前記平坦な部材５
   ２の他端における幅が前記補強リブ５４の厚さ
   よりも広くないコーナツース１０，１０″。 ５ 実用新案登録請求の範囲第４項記載のコーナ
   ツース１０，１０″において前記平坦な部材５
   ２が前記第１平面４８に平行でなく、前記取付
   け部分３０との交差部において該第１平面４８
   に最も接近するコーナツース１０，１０″。