JPH03465A - 中子除去方法 - Google Patents

Abstract

(57)【要約】本公報は電子出願前の出願データであるた
め要約のデータは記録されません。

Description

【発明の詳細な説明】 〔産業上の利用分野１ 本発明は中子除去方法、更に詳しくは鋳型に金型を用い
る鋳造法において、鋳造後に中子を除去する方法に関す
るものである。

［従来の技術１ 有機粘結剤を用いた中子を使用した鋳造法において、鋳
造後に鋳包まれた中子を容易に除去するために空気など
の酸素含有ガスを中子に供給する方法が知られている０
例えば特開昭６２−２５９６６１号公報には、中子を用
いた金型鋳造において、溶湯による鋳造品の凝固がほぼ
完了した時点で金型内の中子に空気を供給し、離型剤の
金型内にて中子を崩壊させる方法が開示されている。又
、特開昭６３−１５７７５５号公報には、前記方法とほ
ぼ同様の方法による軽合金製シリンダブロックの製造方
法が開示されている。

又、本出願人は特開昭５８−１４１８１４号公報に記載
された、有機粘結剤を用いた中子にガス供給口を当接さ
せ、次いで注湯により前記ガス供給口を鋳包み、この後
前記ガス供給口から酸素含有ガスを供給する中子除去方
法を提案した。

しかし、前記方法においては金型のそり、加工精度、金
型合せ面における異物かみ等の原因によって金型合せ面
に隙間を生じる。中子内に空気等の酸素含有ガスを供給
するためには中子の通気抵抗に打ち勝つ圧力で供給しな
ければならないため、供給時に大きな圧力が必要となる
。このとき金型合せ面に隙間があると、供給ガスはより
通気抵抗の小さい隙間を流れ、中子内を通過しないとい
う不都合を生ずる。又、通気抵抗を小さくするため中子
内に通気孔を設けると、酸素含有ガスは主に通気孔のみ
を流れ、中子全体に行渡り難くなる。

本出願人は前記不都合を解決するため、酸素含有ガスを
供給するパイプの先端を中子中木部の外周に嵌合させ、
パイプの先端を鋳造時に鋳包んでシール性を確保し、製
品部の凝固完了後パイプから酸素含有ガスを供給する方
法も提案したが、パイプを外周に嵌合させるために中子
中木部と金型との間にパイプの肉厚分に相当する隙間を
設ける必要があり、このような隙間が存在すると中子の
ずれによる寸法不良が発生し易い。

それ故１本出願人は更に特願平１−４４９１６号におい
て、中子中木部に通ずる金型合せ面の隙間を注湯した溶
湯を導くことによって閉塞するための溝を予め金型及び
／又は中子に形成しておき、鋳造後の型開き前に中子中
木部から中子に酸素含有ガスを供給して有機粘結剤を燃
焼させる中子除去方法を提案した。

特願平１−４４９１６号明細書記載の方法によれば、注
湯した溶湯が溝によって導かれて中子中本部周辺の中子
中木部に通ずる金型合せ面の隙間を閉塞するので、鋳造
後の型開き前に中子中木部から中子に酸素含有ガスを供
給したとき、金型合せ面の隙間から洩れることなく、中
子全体に酸素含有ガスを供給して有機粘結剤を燃焼させ
、中子を具合よく崩壊させることができる。

〔発明が解決しようとする課題］ 前記特開昭５８−１４１８１４号公報及び特願平１−４
４９１６号明細書記載の方法においては、中子に単に酸
素含有ガスを供給するだけで制御を全く行わないので、
注湯により　３５０〜４５０℃まで加熱された中子が有
機粘結剤の燃焼により更に加熱されて、　５００〜７０
０℃まで急激に温度が上昇する。そしてこの際、中子に
接する部分の粗材は、−旦凝固していても再度加熱され
ることにより再溶融や結晶変態などの凝固形態の異常を
起し、−鋳造不良を生ずる。

本発明は前記従来技術における問題点を解決するための
ものであり、その目的とするところは、酸素含有ガスを
供給する際に中子の急激な温度上昇による過熱を防ぎ、
且つ中子の有機粘結剤を十分燃焼させることができる中
子除去方法を提供することにある。

〔課題を解決するための手段１ すなわち本発明の中子除去方法は、鋳造後の型開き前に
中子に酸素含有ガスを供給して有機粘結剤を燃焼させる
際に、中子温度が所定の温度範囲内となるように、前記
酸素含有ガスの供給を間欠的に行なうか、又は前記酸素
含有ガスの供給量を増減させることを特徴とする。

酸素含有ガスは空気が実用上都合がよいが、有機粘結剤
を燃焼させ得る程度に酸素を含有するものであれば他の
組成のガスでもよい、その圧力や温度等の性状は適宜選
択する。

制御すべき中子の温度範囲は、鋳造用金属の種類、有機
粘結剤の種類、制御方法等を考慮して決定する。

酸素含有ガスは、その供給を間欠的に行なってもよいし
、又はその供給量を増減させてもよい。前記二つの方法
を適宜組合せて行なっても勿論よい。

酸素含有ガスの供給を間欠的に行なうには、例えば予め
行なったプレテストで確認した時間ごとに、自動又は手
動で酸素含有ガス配管に設けた弁を開閉するか、又は中
子の温度を検出するためのセンサを適する箇所に設け、
その温度に基づいて自動又は手動で前記弁を開閉すると
よい。

前記方法の代わりに、酸素含有ガスの供給量を増減させ
てもよい。この場合も、酸素含有ガス配管に設けた弁を
開閉する代りにその開度を調節すること以外は前記方法
と同様に行なうことができる。

コンピュータを温度センサ、電磁弁、流量制両弁等と組
合せて利用すれば、複雑な制御でも自動的に行ない得る
ので更によい。

〔作　用〕

中子温度を所定の温度範囲内に制御することにより、粗
材の再溶融などの中子砂焼き時の不具合が解消される。

［実施例］ 以下の実施例において本発明を更に詳細に説明する。な
お、本発明は下記実施例に限定されるものではない。

実施例１ 自動車エンジン用インテークマニホールドのアルミニウ
ム金型鋳造に本発明を適用した実施例を第１図及び第２
図に示す。

第１図及び第２図中の１は有機粘結剤を結合材としたイ
ンテークマニホールド用砂中子であり、２は金型（上型
及び下型）である。

そして第１図は、中子１を水平割りの金型２中にセット
したときの側面図を、第２図は平面図を示す。

前記の状態で、注湯口３より、７００±１０℃の鋳造用
アルミニウム合金を注湯した。溶湯は金型２と中子１に
よって形成される製品部４へ流入し、充満する。アルミ
ニウム合金溶湯が注湯口３に充満した時点で注湯を停止
し、金型２内で溶湯を凝固させる。

製品部４の凝固が完了した時点で、酸素含有ガスとして
空気を４　Ｋｇ／ａｍ”の圧力で、吹込口５より矢印で
示す如く金型２中の中子１に吹込んだ。吹込んだ空気は
、注湯時の熱ですでに加熱されている中子ｌの有機粘結
剤を燃焼させながら、排出口６より金型２の外へ排出さ
れる。上記において、予めプレテストで設定した値をタ
イマー７に入力しておき、これにより電磁弁８を開閉し
た。

このときの中子ｌの１ａ部の温度の経時変化を第３図に
実線で示す。第３図から明らかなように、所定時間毎に
電磁弁８を開閉する（オン−オフ制御）ため、１３部の
温度はアルミニウム合金の凝固温度５６０℃を越えるこ
とはなく、有機粘結剤を十分に燃焼させるまで所定の温
度範囲内に制御される。なお、単に空気を吹込んだだけ
で制御を全く行わない従来の方法の場合には、第３図に
破線で示す如く、１３部の温度はアルミニウム合金の凝
固温度５６０°Ｃを越えて７００°Ｃにも達し、粗材に
対して再溶融などの悪影響を与える。

実施例２ 第４図に示すように、金型２（上型）に設けた温度セン
サ９からの信号に基づいて流量制御弁ＩＯの開度な調節
すること以外は、実施例１と同様にして空気を吹込んだ
。本実施例の場合は、実施例１よりも空気吹込み開始後
の中子１の温度変動が更に少ない状態で、所定の温度範
囲内に中子１の温度を制御することができる。

〔考案の効果１ 上述の如く本発明の中子除去方法は、鋳造後の型開き前
に中子に酸素含有ガスを供給して有機粘結剤を燃焼させ
る際に、中子温度が所定の温度範囲内となるように、前
記酸素含有ガスの供給を間欠的に行なうか、又は前記酸
素含有ガスの供給量を増減させるため、中子が粗材の凝
固温度を越えて加熱されるのを防ぐことができ、それ故
、粗材の再溶融などによる鋳造品の不良を生じることな
く中子を容易に除去することができる。

これにより、従来の鋳造工程の中で中子砂焼き工程を兼
ねることが可能となり、中子砂の除去を目的とした砂焼
き工程を別途設ける必要が無くなり、工場設備スペース
の有効活用及び省エネルギーに多大な効果を示す。

【図面の簡単な説明】

第１図は本発明の中子除去方法の実施例１の、中子を金
型中にセットしたときの側面図、 第２図は実施例１の平面図、 第３図は本発明の方法及び従来の方法における中子温度
の経時変化を示す図、 第４図は本発明の方法の実施例２の、中子を金型中にセ
ットしたときの側面図である。 図中、 ｌ ・・・中子 ２・・・金型 ３・・・注湯口 ４・・・製品部 ５・・・吹込口 ６・・・排出口 ア・・・タイマー ８・・・電磁弁 ９・・・温度センサ エロ・・・流量制御弁 特 許 出 願 人 トヨタ自動車株式会社 （ほか２名） 図 第２ 図

Claims (1)

【特許請求の範囲】
1. 鋳造後の型開き前に中子に酸素含有ガスを供給して有機
   粘結剤を燃焼させる際に、中子温度が所定の温度範囲内
   となるように、前記酸素含有ガスの供給を間欠的に行な
   うか、又は前記酸素含有ガスの供給量を増減させること
   を特徴とする中子除去方法。