JPH0343567B2 - - Google Patents

Description

【発明の詳細な説明】 「産業上の利用分野」 本発明は、商品の単価を設定し、重量を計る
と、上記単価と重量とを乗算して価格を算出し、
この価格をデイジタル表示する複数のデイジタル
表示秤を相互に接続してなるデイジタル表示秤装
置に関する。

「従来の技術」 この種のデイジタル表示秤としては建値に対応
する単価を設定し、計量した重量に応じた価格を
自動的に算出表示させると共に、数点買いのとき
複数個の各商品の価格を個々の商品の計量ごとに
表示させる機能を有するものがある。

「発明が解決しようとする問題点」 しかしながら、上記の如き従来のデイジタル表
示秤にあつては、同一の客が、売り場の各所に配
置された複数台の秤で商品を購入した場合、商品
を購入した秤毎に、一々精算を行わなければなら
なかつた。このため、金銭の受け取り、つり銭の
支払い、レシートの発行等の作業が多くなり、客
側、店側の両者にとつて、きわめて非能率的で面
倒であつた。

本発明はこのような従来のデイジタル表示秤の
欠陥に鑑み、なされたものである。

「問題点を解決するための手段と作用」 上記問題点を解決するためにこの発明は、物品
を計量した結果得られる重量データを出力する計
量部と、前記各物品の単価データを設定するため
の設定手段と、前記重量データと単価データとに
基づいて前記物品の価格を算出する演算部と、算
出した価格をデイジタル表示する表示部と、該価
格データを顧客別に区別する属性データを入力す
るための入力手段とを有するデイジタル表示秤を
複数台設け、前記各デイジタル表示秤の相互間に
おいて、前記算出された価格データおよび属性デ
ータを転送し、同一の属性に入る価格データを累
計して顧客別の合計価格を算出し、前記表示部に
表示することを特徴とする。

「実施例」 以下、添付図面を参照しながら具体的に説明す
る。第１図に於いて、１は各表示部からなるパネ
ル表示部であり、２，３，４は、夫々、現在表示
されている重量が、商品の「正味量」、「風袋量」、
あるいは「エラー」の何れであるかを表示する為
のランプであり、通常は、「正味量」表示ランプ
２のみが点燈し、「風袋量」表示ランプ３は商品
の風袋のみを計量する時またはマイナス重量のと
きに点燈し、「エラー」表示ランプ４は誤操作が
あつた場合のみ点燈する如くなしてある。５は秤
皿９に載せた商品の重量を表示する為の重量表示
部であり、４桁表示ができるようになしてある。

また、６，７は夫々、単価表示部、価格表示部
であり、４桁若しくは５桁のデイジタル表示が可
能なように構成してある。８はＡ〜Ｄの４つのラ
ンプからなる顧客別合計表示ランプであり、４人
の顧客Ａ，Ｂ，Ｃ，Ｄを夫々、前記４つのランプ
Ａ，Ｂ，Ｃ，Ｄに対応させている。例えば、顧客
Ｂが購入する商品の計量を行う場合には、オペレ
ーターが秤に累計価格を表示させる際デイジタル
表示秤の後述する顧客別「Ｂ」キーを操作し、こ
の時刻ランプＢが点燈する如くなしてある。更に
１０は各種のキー、スイツチ等からなる操作部で
ある。

次に、第２図に於いてキー「Ｓ」は、プリセツ
トキーであり、キー「１〜XV」により指定され
る番地に15種類の単価または価格のプリセツトデ
ータを商品の計量前に予め前記メモリーに記憶さ
せる為のキーである。

１２はプリセツトデータ呼出しスイツチであ
り、該スイツチをONにし、且つキー「１〜XV」
のうちいづれかを押して番地を指定すれば単価ま
たは価格のプリセツトデータの呼出しをすること
ができ、また該スイツチをOFFにし、且つ「０
〜９」の数字キーを操作すれば、プリセツトデー
タ以外の単価または価格データをデイジタル表示
秤に入力させることができる。

また１３は、秤指定切換えスイツチであり、特
定のデイジタル表示秤のプリセツトデータを、他
のデイジタル表示秤の演算部に呼出して使用する
場合には他の秤番号（１〜４）を指定するもので
ある。なお、使用中の秤内に記憶されているプリ
セツトデータを呼出す際には、秤指定切換えスイ
ツチ１３をその秤番号、たとえば秤１のときには
番号１に設定する。１４は各種の機能を有するキ
ー群である。キー群１４に於いてキー「０〜９」
は数字キーであり、プリセツトデータが記憶され
ている番地の指定、日付、並びにプリセツトデー
タ以外の単価または単品価格を該デイジタル表示
秤内に入力させる機能およびプリセツトデータを
入力させる機能を有する。同様にキー「Ｘ〜
XV」はプリセツトデータの番地指定を行う為の
キーであり「０〜９」及び「Ｘ〜XV」のキーで
15種類（１〜XVはメモリーの番地に相当する）
のプリセツトデータの呼出しが可能であるが、本
発明に係るデイジタル表示秤装置に於いては、４
台のデイジタル表示秤をスイツチ１３を切換えて
使用する為最大60種類の異つたプリセツトデータ
を一台の表示秤が呼出して使用できる。また、キ
ー「風」は風袋キーである。キー「pT」は風袋
プリセツトキーで、該キーは所定の風袋量をその
秤内に記憶させる際に使用する。キー「単」は単
品キーであり、重量をはからずに販売する商品の
単価を数字キー「０〜９」により秤に入力する際
に使用する。「消」は誤つて入力された情報をク
リアーするためのクリアーキーである。また＊キ
ーは顧客別メモリーの内容のクリアー用に使用さ
れる。プリセツト番地指定キーＳはキー「０」〜
「XV」とともに上記プリセツトデータを入力す
る際に使用する。「Ａ〜Ｄ」は顧客別キーであり、
各電子秤内の顧客別メモリと対応させられている
と共に顧客別のトータルキーを兼ねている。例え
ば顧客Ａに対する商品の販売時には、特定の秤に
て単価等を入力し、最後に前記顧客別キーＡを操
作すると、後述する第３図に図示した実施例のデ
イジタル表示秤装置を構成する全てのデイジタル
表示秤の顧客Ａに対応づけられた前記顧客別メモ
リの特定個所に前記入力データが記憶される。更
にキー「−」は訂正キーであり、前記顧客別キー
を誤操作した場合には該訂正キーの操作により、
前記顧客別メモリの内容を減算動作によつてその
指定を解除させることができる。なお、上記顧客
別キーは、店員別キーとして用いることも可能で
ある。

第３図は上述の如き機能を有する４台のデイジ
タル表示秤を相互に接続し、プリセツトデータを
デイジタル表示秤相互間で転送可能ならしめた本
発明に係るデイジタル表示秤装置の一実施例を図
示したものである。同図において、２０，２１，
２２，２３は、同一のデイジタル表示秤であり
（夫々、順に秤(1)、秤(2)、秤(3)、秤(4)と呼ぶ）、２
４は秤相互間を接続する為のケーブルである。

ここで上記実施例の動作をその操作方法ととも
に説明する。先ず、各秤(1)〜(4)に所定の単価を15
種類ずつ設定する場合につき説明する。たとえば
秤(1)のプリセツトデータを記憶するメモリの番地
１に単価100円を記憶させる場合、プリセツト呼
出しスイツチ１２をOFFにし、秤指定切換えス
イツチ１３を秤番号１に設定し、次いで数字キー
「１」、「０」、「０」を押して単価100円を入力し、
更に数字キー「１」、プリセツトキーＳを押して
番地１を指定する。メモリの他の番地２〜15や他
の秤(2)〜(4)のプリセツトの方法は全く同様にして
行えばよい。

上述のようにして単価または価格のプリセツト
操作の完了後、商品を顧客に販売する際の動作と
その操作方法を次に説明する。たとえば、顧客Ｂ
が秤(1)、(3)、(4)の３台を使用して買物をする場合
について説明する。

この場合において、顧客Ｂは、秤(1)で商品(a)
〔単価650円：単価プリセツトデータは秤(2)のメモ
リの11番地に記憶されている〕を500ｇ、秤(3)で
商品(b)〔単品売りの商品で価格500円：この価格
は秤(1)の５番地に記憶されている〕を１個、更
に、秤(4)で商品(c)〔どの秤にもプリセツトされて
いない単価458円の商品〕を200ｇ、夫々購入する
ものとする。

最初の秤(1)の秤皿９に商品(a)をのせ、プリセツ
ト呼出しスイツチ１２をONにし、更に秤指定切
換スイツチ１３を「２」に設定する。そしてキー
「XI」を操作すると、価格が算出され、単価表示
部６には「650」、重量表示部５に「500」、価格表
示部７には「3250」、と表示される。

次いで、顧客別キー「Ｂ」を操作すれば、現在
表示されている価格データ「3250」は、秤(1)の顧
客別メモリの顧客別キー「Ｂ」に対応するエリア
に加算されるとともに、顧客別キー「Ｂ」データ
とともに、他の秤(2)、(3)、(4)へ転送され、それぞ
れの顧客別メモリの顧客別キー「Ｂ」に対応する
エリアに加算される。そして、秤(1)の価格表示部
７には、加算された後の価格データが表示され
る。なお、今の場合、加算される前の記憶データ
は「０」であるため、上記価格表示部７には、
「3250」が表示されることになる。

次に、秤(3)の前記プリセツト呼出しスイツチを
ONにし、前記秤指定切換えスイツチ１３を
「１」に設定すると共に、キー「５」、単品キー
「単」を操作すると、前記価格表示部には「500」
と表示される。次いで、顧客別キー「Ｂ」を操作
すれば、上記と同様にして、各秤のそれぞれの顧
客別メモリの顧客別キー「Ｂ」に対応するエリア
に、価格表示部７に表示されている価格データ
「500」が加算され、加算された後の価格データ
「3750」が秤(3)の価格表示部７に表示される。

最後に、秤(4)で商品(c)を購入する場合には、商
品(c)を秤皿にのせ、前記プリセツト呼出しスイツ
チ１２をOFFにし、数字キー「４」、「５」、「８」
と操作すれば単価表示部６には「458」、重量表示
部５には「200」、単価表示部７には「916」と表
示される。次いで顧客別キー「Ｂ」を操作すれ
ば、上記と同様にして、価格表示部７に表示され
ている価格データ「916」が、各秤のそれぞれの
顧客別メモリの顧客別キー「Ｂ」に対応するエリ
アに加算され、加算された後の価格データ
「4666」が、秤(4)の価格表示部７に表示される。

このようにして、顧客Ｂが秤(1)、(3)、(4)で購入
した商品(a)、(b)、(c)の合計金額が「4666」である
ことが、最後に商品を購入した秤(4)で知られる。
従つて、客が複数台の秤で商品を購入する場合で
も、各秤毎に精算を行う必要はなく、最後の商品
を購入した秤でまとめて精算することが可能とな
る。

なお、精算を終了した後、＊キーを操作するこ
とにより、前記顧客別メモリの顧客別キー「Ｂ」
に対応するエリアの内容がクリアされ、以後、顧
客別キー「Ｂ」を他の客に割り当てることができ
る。

なお、上記実施例では、顧客別メモリに顧客別
の累計値を記憶する構成としたが、累計値に代え
て、購入商品の個々のデータを顧客別に記憶し、
この記憶されたデータをその都度累計することに
より、顧客別の累計値を算出し表示するように構
成することも考えられる。このように構成するこ
とによつて、累計価格だけでなく、客が購入した
商品の明細が印字されたレシートを精算時に発行
することが可能となる。

また、上記実施例では、各秤の顧客別メモリに
は、それぞれ同じデータを記憶させる構成であつ
たが、これに限定されるものではない。例えば、
各秤の顧客別メモリには、その秤で購入された顧
客別の商品データを記憶しておき、ある秤で顧客
別キーが操作されたとき、操作されたキーに対応
する顧客別データを他の各秤から転送し、累計値
を算出するように構成しても良い。

「発明の効果」 以上に説明した如く、本発明に係るデイジタル
表示秤装置によれば、同一の客が、売り場の各所
に配置された複数台の秤で商品を購入する場合で
も、商品を購入した各秤毎に、一々精算を行う必
要はなく、最後の商品を購入した秤でまとめて精
算することが可能となる。

この結果、金銭の受け取り、つり銭の支払い、
レシートの発行等の作業を大幅に減らすことが可
能となり、客側、店側の両者にとつて、きわめて
能率的なデイジタル表示秤装置を提供することが
できる。

【図面の簡単な説明】

第１図は、本発明に係るデイジタル表示秤装置
に使用されるデイジタル表示秤の外観図であり、
第２図は該デイジタル表示秤の操作部の拡大図で
ある。また第３図は本発明の一実施例を示すブロ
ツク図である。 ６……単価表示部、７……価格表示部、１０…
…操作部、１２……プリセツト呼出しスイツチ、
１３……秤指定切換えスイツチ、１４……キー
群、２０，２１，２２，２３……デイジタル表示
秤、２４……ケーブル、Ｓ……プリセツト番地指
定キー、Ａ〜Ｄ……顧客別キー。

Claims (1)

【特許請求の範囲】
1. １ 物品を計量した結果得られる重量データを出
   力する計量部と、前記各物品の単価データを設定
   するための設定手段と、前記重量データと単価デ
   ータとに基づいて前記物品の価格を算出する演算
   部と、算出した価格をデイジタル表示する表示部
   と、該価格データを顧客別に区別する属性データ
   を入力するための入力手段とを有するデイジタル
   表示秤を複数台設け、前記各デイジタル表示秤の
   相互間において、前記算出された価格データおよ
   び属性データを転送し、同一の属性に入る価格デ
   ータを累計して顧客別の合計価格を算出し、前記
   表示部に表示することを特徴とするデイジタル表
   示秤装置。