JPH0341495Y2 - - Google Patents

Description

【考案の詳細な説明】 〔概要〕 二つに分割できるように形成された第１と第２
のカバーにおいて、第２のカバーには突起部を、
第１のカバーには爪部を有するレバーをそれぞれ
設け、該レバーをスライドさせることにより、該
突起部と該爪部とが噛合または噛合解除が行わ
れ、該第１と第２のカバーの閉塞、分割が必要に
応じて、ワンタツチで行えるように形成したもの
である。

〔産業上の利用分野〕

本考案は電子機器などを構成する筐体の第１と
第２のカバーの二つに分割できるように形成され
たカバーの固定機構に係り、特に、該第１と第２
のカバーの互いの閉塞、分割がワンタツチで行え
るように形成されたカバーの固定機構に関する。

電子機器などを構成する小型の筐体としては内
設された電子部品の保守点検が容易なように上部
カバーと下部カバーとの二つに分割されるように
形成されたものが多く用いられている。

このような上下部カバーの閉塞、分割は、閉塞
時に外部からの外力などによつて分割されること
があると内設された電子部品などの調整を乱した
り、損傷させることが生じるため、閉塞時には分
割されることのないよう閉塞が確実に行われ、ま
た、保守点検に際しては容易に分割ができること
が必要である。

したがつて、このような上下部カバーの閉塞，
分割は確実な閉塞が行われ、しかも、容易に閉
塞，分割の操作が行えることが望まれている。

〔従来の技術〕

従来は第３図の従来の説明図に示すよう構成さ
れていた。第３図のａは側面図、ｂは要部拡大図
である。

第３図のａに示すように、下部カバーの第１の
カバー１０の前部１０Ａには取付穴１０Ｄが、後
部１０Ｂには穴１０Ｃがそれぞれ設けられ、上部
カバーの第２のカバー１１の前部１１Ａには座１
１Ｃが、後部１１Ｂにはフツク１２が固着される
ことで設けられて構成されている。

そこで、ｂに示すようにフツク１２の先端部１
２Ａを穴１０Ｃに挿入することで加害の後部１０
Ｂと１１Ｂとを係止し、前部１０Ａと１１Ａとは
取付穴１０Ｄにネジ１３を挿入し、座１１Ｃにド
ライバーなどの工具によつて螺着することで閉塞
されるように形成されている。

したがつて、分割する場合はネジ１３をドライ
バーなどの工具によつて取り外すことで行われ
る。

〔考案が解決しようとする問題点〕

このような構成では、閉塞はネジ１３の螺着に
よつて確実に行うことができるが、このようなネ
ジ１３の取り付け、および、取り外しにはドライ
バーでどの工具を要する。

特に、ドライバーの回動に際しては、第１のカ
バーが上部に位置されるよう上下を引つ繰り返す
ことで、行う必要があり、簡単に閉塞、分割が行
えない問題を有していた。

〔問題点を解決するための手段〕

第１図は本考案の原理正面図である。

第１図に示すように、第２のカバー２には内壁
部２Ｃより突出される複数の突起部２Ｂを設け、
第１のカバー１には貫通穴１Ｂと、該第１のカバ
ー１の内壁部１Ｃに固着された支持具４とを設け
ると共に、該突起部２Ｂのそれぞれに噛合される
複数の爪部３Ａと、貫通穴１Ｂより突出される摘
み５とが設けられ、該支持具４によつて所定方向
Ａのスライドが可能に係止されるレバー３が具備
されるように構成したものである。

このように構成することによつて前述の問題点
は解決される。

〔作用〕

即ち、第２のカバーには突起部を設け、第１の
カバーには該突起部に噛合される爪部を有するレ
バーを支持具によつてスライドが可能なように設
け、第１のカバーより突出した摘みを操作するこ
とで該突起部と爪部との噛合が行えるように形成
したものである。

したがつて、摘みを操作することで第１と第２
のカバーの閉塞，分割を従来のようにドライバー
などの工具を用いることなく容易に行うことがで
きる。

〔実施例〕 以下本考案を第２図を参考に詳細に説明する。

第２図は本考案による一実施例の説明図で、ａ
は側面図、ｂは正面図、Ｃは要部側面図、ｄ，ｅ
は要部斜視図である。全図を通じ、同一符号は同
一対象物を示す。

第２図のａに示すように、下部カバーの第１の
カバー１の前部１Ｄには支持具４によつてスライ
ドされるようにレバー３が設けられ、上部カバー
の第２のカバー２の前部には突起部２Ｂが設けら
れることで構成したものであり、また、第１と第
２のカバー１，２のそれぞれの後部１Ｅ，２Ｅに
は前述と同様のフツク１２が穴１Ｆに挿入される
ことで係止されている。

このレバー３はｄに示すように、ボス４Ａとバ
ネ板４Ｂとによつて構成された支持具４によつて
レバー３に設けられた長円穴３Ｂにボス４Ａの首
部４Ｅを挿入して、バネ板４Ｂを重根てネジ４Ｃ
をネジ穴４Ｄに螺着することでスライドが可能な
ように係止されている。

したがつて、ｂに示すように第１のカバー１の
所定箇所に貫通穴１Ｂを設け、貫通穴１Ｂよりレ
バー３に固着された摘み５を突出させるように形
成すると摘み５を矢印Ａのように操作することで
レバー３をスライドさせ、突起部２Ｂとレバー３
の爪部３Ａとの噛合を解除させることができる。

また、摘み５を矢印Ａと逆方向にスライドさせ
ると突起部２Ｂと爪部３Ａとの噛合を行うことが
できる。

したがつて、第１と第２のカバー１，２に互い
の曲折端面部１Ａ，２Ａが当接されるように閉塞
する場合は、摘み５を矢印Ａ方向の逆方向に操作
することで突起部２Ｂと爪部３Ａとを噛合させる
ことで行え、分割する場合は、摘み５を矢印Ａ方
向に操作することで突起部２Ｂと爪部３Ａとの噛
合を外すことで行うことができる。

この場合、摘み５をＣに示すように、第１にカ
バー１の曲折面Ｃ部に近接するように位置させて
突出させるとより操作性を良くすることができ
る。

また、突起部２Ｂの先端部にはｅに示すＢ部の
テーパーを形成し、爪部３Ａとの噛合がスムーズ
に行われるようにする必要がある。

〔考案の効果〕

以上説明したように、本考案によれば、摘みを
操作することで突起部と爪部との噛合および噛合
解除が行われ、第１と第２のカバーの閉塞，分割
を行うことができる。

したがつて、従来のように、ドライバーなどの
工具を用いることなく、また上下を引つ繰り返す
などを行うことがなく、摘みを操作することで閉
塞，分割を容易に、しかも、確実な閉塞を行うこ
とができ、実用的効果は大である。

【図面の簡単な説明】

第１図は本考案の原理正面図、第２図は本考案
による一実施例の説明図で、ａは側面図、ｂは正
面図、ｃは要部側面図、ｄ，ｅは要部斜視図、第
３図は従来の説明図で、ａは側面図、ｂは要部側
面図を示す。 図において、１は第１のカバー、２は第２のカ
バー、３はレバー、４は支持具、５は摘み、１
Ａ，２Ａは曲折端面部、１Ｂは貫通孔、１Ｃ，２
Ｃは内壁部、２Ｂは突起部、３Ａは爪部を示す。

Claims (1)

1. 【実用新案登録請求の範囲】 第１のカバー１と、第２のカバー２とを備え、
   必要に応じて該第１と第２のカバー１，２の互い
   の曲折端面部１Ａ，２Ａを当接するように閉塞す
   るカバーの固定機構であつて、 前記第２のカバー２には内壁部２Ｃより突出さ
   れる複数の突起部２Ｂを設け、 前記第１のカバー１には貫通穴１Ｂと、該第１
   のカバー１の内壁部１Ｃに固着された支持具４と
   を設けると共に、 該突起部２Ｂのそれぞれに噛合される複数の爪
   部３Ａと、貫通穴１Ｂより突出される摘み５とが
   設けられ、該支持具４によつて所定方向Ａのスラ
   イドが可能に係止されるレバー３が具備されたこ
   とを特徴とするカバーの固定機構。