JPH0340627B2 - - Google Patents

Description

【発明の詳細な説明】 〔産業上の利用分野〕 本発明は、挿管器具に関し、さらに詳細には胃
液の吸い出しによりこの装置が正しく位置してい
るかどうかが決定できるような型式の挿管器具に
関するものである。

〔従来の技術〕

挿管用又は鼻−胃用器具は種々の型式のものが
過去数世紀にわたり知られており、さもなければ
その多くが滋養物を摂取することのできないよう
な患者に、滋養物を与えるために用いられてい
る。例えば、外科手術の後患者は回復中の短期
間、このような器具を必要とする。典型的にはこ
の器具は、４つの部品又は要素から、すなわち、
滋養物を運ぶための可撓性供給チユーブと、この
供給チユーブを位置させるための好ましくは金属
で作られた探り針と、十二脂腸又は空腸中に供給
チユーブを位置させるための食物塊（ボウラス・
Bolus）チユーブ又は錘と、滋養物供給源を供給
チユーブに取付けるための接続具とから、なつて
いる。

挿管もしくは鼻−胃用器具の使用においては、
もちろん、この器具が要求される機能を行うため
には正しく位置していることが、欠くことのでき
ない要件である。さらにまたこの器具ができるだ
け迅速にてつとり早く正しい位置に置かれること
が重要である。この器具が患者の体内に延びてい
るということのために、この器具をはつきり観察
することは不可能である。このため、患者の体内
の挿管器具の位置を決める方法及び手段を開発す
ることが必要となつた。

挿管器具の位置を決める１つの方法は、供給チ
ユーブを放射線不透過性材料で作りその位置をＸ
線その他により決めるようにすることである。こ
の方法は時間がかかりかつ患者に余分のＸ線を受
けさせるものである。

挿管器具の位置決めのためのもう１つの方法
は、供給チユーブを通つて空気を供給することで
ある。医師はそれにより聴診器その他で空気の泡
立ち音を聴くことができ、チユーブ位置を決め
る。

挿管器具の位置決めのためのさらに他の方法
は、供給チユーブを介して胃部を吸引し、注入器
その他により内容物を取り除くことによりそれを
決定することである。

上記のような挿管器具の位置決め方法の問題点
は、これらの方法の多くが、この方法が行われる
前に金属の探り針を取除く必要があるということ
である。もし挿管器具が間違つて位置されたなら
ば、その時はこの探り針は供給チユーブの中に再
度挿入されなければならない。この探り針の再挿
入は患者にとつて著しく不快でありまた患者に危
険をもたらすおそれもある。

挿管又は鼻−胃器具に関する多数の先行技術の
特許として、ハーゲスト（Hargest）の第
4249535号、ステイヴエンズ（Stevens）の第
3503385号、ペザツク（Pezak）の第3395711号、
ガス（Guss）の第4033331号、フエツテル
（Fettle）の第3896815号、リンダー（Linder）の
第3957055号、リング（Ring）の第3964488号、
ウエランス（Wallance）の第2688329号、デイツ
ク（Dick）の第3070089号がある。

さらに他の米国特許は、ウオーターズ
（Waters）の1982年６月14日に特許された特許第
4388076号である。この特許は、最初に誤つて位
置されたことがわかつた場合にこの挿管器具を再
度位置決めする問題に向けられるよう意図されて
いる。

この特許はその一端に放出口を持つた可撓性の
供給チユーブを開示している。金属の探り針が供
給チユーブの中に入れ子式に位置している。可撓
供給チユーブの基端が接続器に取付けられ、この
接続器は注入器に連結されるようにされ、それに
よりこの注入器が可撓供給チユーブの内部に連通
するようになつている。この金属製探り針は可撓
チユーブを通り接続器の穴の中に延びている。

金属探り針の終端は、接続器の通路内に位置し
かつ固定されているフツクに形成される。この探
り針は患者に液体の滋養物を供給する前に取除か
れる。

フツク部材の位置決めは一定の手先の器用さを
要する仕事であり、この位置における探り針と共
に通路を塞ぐことがある。

〔発明が解決しようとする問題点〕

前記の点に鑑み、本発明の目的は簡単で、容易
に組立てることのできる挿管器具を提供すること
である。

本発明の他の目的は、挿管器具を正しい位置に
置きまた液体滋養物を患者に供給するための新規
な改良された挿管器具を提供することである。

本発明のまた他の目的は、可撓の金属探り針
が、接続器に固定された可撓チユーブを位置決め
するのに用いられそれにより接続器を通る通路を
塞ぐことがないようにする、新規で改良された挿
管器具を提供することである。

本発明のさらに他の目的は、簡単かつ迅速に製
造かつ組立てできる新規で改良された挿管器具を
提供することである。

本発明のまた他の目的は、可撓チユーブと接続
器と位置決め探り針とを有し、この接続器が可撓
チユーブへの塞がれない通路を持つている。新規
で改良された挿管器具を提供することである。

本発明のさらにもう１つの目的は、可撓チユー
ブと接続器と探り針とを有しこの探り針が接続器
の中に埋め込まれ液体用の通路を妨害しないよう
にしている、新規で改良された挿管器具を提供す
ることである。

本発明のその他の目的及び利点は以下の記載に
おいて述べられ、そしてまたその一部について
は、この記載から自明であり、これらの目的及び
利点は、特に特許請求の範囲に示されている器具
の使用、部品、装置、要素及び構造によつて理解
され、また達成されるものである。

〔問題点を解決するための手段〕

簡単に言えば、本発明は、患者に滋養物を運ぶ
ようにした可撓供給チユーブと、この可撓チユー
ブと作動関係にあつてこれを作動関係に位置決め
するようにしたボウラス（食物塊）チユーブ又は
錘とを備えている。接続器部材があり、その一端
は注入器のような滋養物の供給源に連結されるよ
うになつている。接続器の他端は可撓チユーブに
連通している。本発明は、好ましくは金属で作ら
れ、かつ接続器に固定するよう取付けられ接続器
の中に延びることなしに又は接続器を通る通路を
塞ぐことなしに可撓供給チユーブの中に延出する
ようになつている、探り針を含んでいる。

本発明は、図示され説明されるような、新規な
部品、構造及び装置からなつている。

本明細書の一部に包含されまたその一部を構成
する添付図面は、本発明の一実施態様を、本発明
の原理を説明する記載と共に示している。

〔実施例〕

図面を参照すると、ポリ塩化ビニール、ポリエ
チレン又はポリウレタンのような、ある適当なプ
ラスチツクで作ることができる可撓供給チユーブ
４が示されている。可撓供給チユーブの終端は、
このチユーブを通過する液体滋養物の放出のため
の適当な開口を有している。

一端が注入器のような液体滋養物の供給源に連
結されるようになつている、接続器部材６があ
る。

この接続器部材６の他端は可撓供給チユーブ４
に連結されるようになつている。接続器部材６の
一端は可撓供給チユーブ４を受け入れるための雌
凹所８を有し、チユーブ接続器の他端は後述する
金属の位置決め探り針の雄部材を受け入れるため
の雌凹所１０を有している。

不使用時にこの挿管器具を閉鎖するために、こ
の器具は、可撓帯金部材１４に取付けられた栓１
２が設けられている。このため、チユーブ接続器
６は雌凹所１８内部に嵌合するようになつている
雄部材１６を有している。可撓供給チユーブ４の
終端は、複数の小さな錘２２を有する食物塊チユ
ーブ（ボウラスチユーブ）２０と入れ子式の関係
にある。ボウラスチユーブと錘の目的は患者体内
の所要の位置に供給チユーブを位置決めする助け
とするためである。このボウラスチユーブと錘は
この目的のため可撓供給チユーブにある程度の堅
さを与える。

本発明によれば、可撓供給チユーブを患者の体
内に正しく位置決めするのを保証する手段が設け
られる。具体例として、この手段は延出した円形
フランジを有する探り針保持器２４を含んでい
る。この円形フランジは、手先の操作でこの器具
を位置決めするのに用いられる。探り針保持器
は、注入器その他のような液体滋養物の供給源か
らの雄チユーブ又はノズルを受け入れるようにな
つているその終端に雌凹所２６を含んでいる。流
体通路２８が探り針を通つて延びている。この通
路２８の目的は３つある。すなわち、潤滑剤とし
て水を供給するために用いられ、探り針の位置を
決定するための胃の内容物を吸い出すのに用いら
れ、そして配置を決定するため聴診に用いられ
る。探り針保持器の他端はハブ３０を含んでい
る。

本発明によれば、金属の探り針を探り針保持器
に永続的に連結して上記の目的の流体の流れを妨
げないようにする手段が設けられる。

具体的には、この手段は、ねじられた金属ワイ
ヤ３２からなる探り針を含んでいる。便利には、
このワイヤはざらざらした表面を備えるようにね
じられている。ハブ部材３０は金属探り針３２の
外径よりも小さな内径の盲孔３４を有している。
金属探り針はこの盲孔３４の中に固定されるよう
に埋め込まれ、金属探り針のざらざらしたねじら
れた表面は探り針保持器に対する探り針の固定さ
れた位置を確保する。探り針保持器とハブ部材の
中心から偏倚した位置で金属探り針が探り針のハ
ブに取付けられているため、探り針は通路２８を
通る流体の流れを妨げない。

使用中、探り針保持器のハブ３０はチユーブ接
続器の雌凹所の中に置かれそれにより金属探り針
は可撓チユーブに位置され挿管器具組立体を構成
する。この組立体は患者の体内に置かれそれが正
しく位置されたと信じられるまで操作される。患
者は注入器その他で吸い出され、その内容物が分
析され挿管組立体が正しく位置されたかどうかが
決定される。もし挿管器具が正しく位置していな
い場合は、探り針を取除くことなく再度位置決め
られ、この操作が、挿管組立体が正しく位置され
るまで繰返される。

この器具が正しく位置された後、探り針は取除
かれ液体滋養物は通常の方法で患者に供給され
る。

【図面の簡単な説明】

第１図は本発明の平面図、第２図は本発明の探
り針部材の側面図、第３図は第２図の３−３線に
沿う本発明の断面図である。 ４……可撓供給チユーブ、６……接続器、８，
１０，１８，２６……雌凹所、１２……栓、１６
……雄部材、２０……ボウラスチユーブ、２２…
…錘、２４……探り針保持器、２８……流体通
路、３０……ハブ、３２……金属探り針、３４…
…盲孔。

Claims (1)

1. 【特許請求の範囲】 １ 探り針を有し該探り針がこれを取除くことな
   しに患者の体内に位置させることのできる挿管器
   具であつて、該挿管器具が、 ａ 患者に液体滋養物を運ぶための可撓供給チユ
   ーブ４と、 ｂ その一端が可撓供給チユーブ４に連結され、
   その他端に開口１０を有するチユーブ接続器６
   と ｃ 手で操作するための延在する円形フランジ部
   と液体滋養物の供給を受け取るための一端に設
   けられた開口２６とを有する探り針保持器２４
   と、 ｄ 前記円形フランジから延出する、前記探り針
   保持器２４の他端に設けられたハブ３０と、 ｅ 前記円形フランジに向かつて前記ハブ３０の
   端部から延出しかつ前記ハブ３０の中心から偏
   倚している、前記ハブ３０に設けられた盲孔３
   ４と、 ｆ 前記探り針保持器２４を通つて延在する流体
   通路２８と、 ｇ 前記盲孔３４の中に埋め込まれかつこれから
   延出する金属探り針３２と、 を具備し、 ｈ 前記探り針保持器２４と探り針３２とが前記
   チユーブ接続器６と前記供給チユーブ４に入れ
   子式の関係に位置し前記流体通路２８を塞がな
   いようにし、 ｉ 挿管器具が最初に配置された時吸い出し作用
   が、塞がれていない流体通路２８を通して行わ
   れ、また挿管器具が正しく位置された後液体滋
   養物が、前記通路２８を通つて邪魔されずに流
   れることができるようにしている 挿管器具。 ２ 前記金属探り針３２がざらざらの外側表面を
   有している特許請求の範囲第１項記載の器具。 ３ 前記金属探り針３２がねじられたワイヤであ
   る特許請求の範囲第２項記載の器具。