JPH0339520Y2 - - Google Patents

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JPH0339520Y2
JPH0339520Y2 JP14778386U JP14778386U JPH0339520Y2 JP H0339520 Y2 JPH0339520 Y2 JP H0339520Y2 JP 14778386 U JP14778386 U JP 14778386U JP 14778386 U JP14778386 U JP 14778386U JP H0339520 Y2 JPH0339520 Y2 JP H0339520Y2
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【考案の詳細な説明】 〔産業上の利用分野〕 本考案はマークを形成する材料を紙料とともに
抄紙することによつて得られる抄込みマーク入り
紙に関する。さらに詳しくは所望の図形、記号、
文字等のマークが、予めフイルム状の多数の小片
として形成され、これが任意の地色の紙層に抄込
まれることによつて得られる抄込みマーク入り紙
に関する。
〔従来技術〕
従来、紙、板紙等の紙面に模様、文字、その他
のマークを浅くエンボス加工したものを、繊維製
品、菓子類、化粧品、その他商品の包装用紙、包
装用箱、ラベル、下げ札等に使用して偽造防止と
会社、商品等のマークを強調した宣伝効果を期待
している。また同様の目的でウオターマーク紙即
ち抄紙工程で「透かし」を抄き入れた抄き入れマ
ーク紙が製造され、証券用紙、高級便箋用紙など
に用いられている。
〔考案が解決しようとする問題点〕
エンボス加工マークは抄紙、製造された紙の各
商品ごとに押圧装置を用いてエンボシングするこ
とにより得られ、抄き入れマークは顧客が指定す
るマークを金属や熱硬化性樹脂を用いて成型し、
これを貼付けたダンデイロールなどを用いるため
に、かなりの固定費を必要とする。また生産効率
も低いこと、繊細なマークたとえば多数の散天状
マークを得難いため、断截された個々の紙製品の
面にマークを常に存在させるためには技術的に多
くの問題があつた。さらにエンボス加工マーク、
抄き入れマークはいずれも型マークに限られ色彩
豊かなマークとするには更に印刷が必要であつ
た。
〔考案の目的〕
本考案は、このような従来の問題点を解決する
ためになされたもので、マーク付与のための特別
の設備を必要とせず、色彩豊かな散天状マークを
有する紙、特に包装用紙を提供することを目的と
する。
〔問題点を解決するための手段〕
本考案では、水に溶解もしくは分散しやすい繊
維シート、たとえば水溶紙を基材とし、所定の画
像の形成には、たとえば油性インキを用い、印刷
手段としてはインキの裏抜け現象を利用する……
具体的にはインキを印刷面の反対面にまで滲透さ
せて形状が左右対照の画像を形成せしめる。この
部分は水に不溶性となつているので、水中で不要
部分を溶かすだけで所望のマークを得ることがで
きる。
かくして得られたマークはフイルム状物の小片
であり、その必要量を紙料と混合抄紙することに
より、マークが紙面に散在した本考案の抄込みマ
ーク入り紙を得ることができる。
即ち本考案によれば図形、記号、文字等の多数
のマークが紙面に散在するマーク入り紙におい
て、該マークは水に溶解もしくは分散しやすい透
気度10秒/100ml以下の繊維シートを基材とし、
該基材が画像形成後に水に不溶性のマスクフイル
ムを形成しうるインキまたは塗料の滲透により耐
水化され、その表裏に前記インキまたは塗料から
成り同一形状の左右対照画像を有するフイルム状
の小片であつて、任意の地色の紙層に抄込まれて
いることを特徴とする抄込みマーク入り紙が提供
される。
以下、図面に基づいて本考案を説明する。
図は本考案の一例を示すもので第1図は本考案
の抄込みマーク入り紙の斜視図、第2図はその断
面図、第3図はマークの構造を示す拡大断面図、
第4図はマークを印刷した繊維シートの平面図、
第5図はその拡大断面図である。1は抄込みマー
ク入り紙、2はマーク、2aは表面の画像、2b
は繊維シートのインキ滲透部分、2cは裏面の画
像、3は紙層、4は繊維シート、5は繊維シート
が水中で溶解、分散する状態を示す。
本考案ではマークの構造が1つの特徴であるの
で先ずマークを構成する素材、マーク構成手段等
につき説明し、しかる後本考案の抄込みマーク入
り紙に言及する。
(繊維シート) 本考案において用いる水に溶解もしくは分散し
やすい繊維シート4は以下、水溶性繊維シートと
分散性繊維シートに区分して説明する。水溶性繊
維シートは繊維状CMC、水溶性ポリビニールア
ルコール繊維などからなる紙、不織布で常温の
水、温水などに溶解する。場合により稀薄アルカ
リに溶解する繊維からなる紙、不織布も用いるこ
とができる。一般に水溶性繊維シートは液体に速
かに溶解することが要求されるので透水性が大き
くインキの滲透も速かである。本考案では裏面の
画像2cを形成するのにインキの裏抜け現象を利
用しており、表面に画像2aを印刷するとインキ
の一部は紙中に滲透し裏面に達して画像2cを形
成するもので、そのため水溶性繊維シートは、一
定以上のインキ滲透能力が必要である。本考案で
はこのインキ滲透能力を便宜上透気度(空気マイ
クロメーター型試験器、J.TAPP1紙パルプ試験
法No.5m−74)であらわし、30秒/100ml以下が必
要で10秒/100ml以下が特に好ましい。水溶性繊
維シートの具体例として水溶紙(たとえば特公昭
48−27605号)デイゾルボ(商標、三島製紙製)
を挙げることができる。このものは繊維状CMC
(エーテル化度0.43、ニチリン化学工業(株)製)と、
溶解パルプ(合成繊維用パルプ)とからなる紙
で、その30g/m2品(繊維状CMC80、溶解パル
プ20各重量部)は透気度5秒/100ml以下、また
水中での溶解、分散が容易であり本考案の目的に
十分使用できた。水溶性繊維シートの坪量は上記
透気度を満し、溶解分散が容易である限り制限は
ないが通常20〜60g/m2の範囲が用いられる。
分散性繊維シートは未叩解パルプや遊離状に叩
解したパルプを用いサイズ剤その他結合剤を用い
ることなく抄紙した紙、不織布を用いることがで
きる。透気度の要件は前記水溶性繊維シートと同
様に必要である。このような分散性繊維シート
は、たとえば丸鋼抄紙機を用い坪量10〜30g/m2
で製造することができる。このものは水中で軽く
撹拌すれば容易に分散する。なお、分散が事実
上、容易である限り、前記サイズ剤その他結合剤
等の少量を用いることは任意である。
(画像の印刷) 本考案において画像2a,2cを形成する手段
としては、多量のインキを供給できることが必要
である。そのためには画像の印刷はグラビア、凹
版印刷などによつても行いうるが、インキをスキ
ージ(ブレード)によつて圧入できるスクリーン
印刷が特に好適である。使用するインキは、溶剤
蒸発タイプのインキ、2液反応タイプのインキ、
ペーストレジン、UV硬化型インキ、発泡性合成
樹脂塗料など画像形成後に水に不溶性のマスクフ
イルムを形成するものはいずれも使用することが
できる。これらはマスクフイルム形成成分となる
合成樹脂に顔料、安定剤、可塑剤、発泡剤、溶剤
などが混合されており、濃度、粘度などをスクリ
ーン印刷用に調整されたものを用いる。たとえば
溶剤蒸発タイプのインキでは一般のスクリーン印
刷と同様に合成樹脂(塩化ビニル樹脂、ウレタン
樹脂、酢酸ビニル樹脂など)濃度20〜45重量%の
ラツカー溶液を用いることができる。この際スク
リーン印刷機のメツシユも一般のスクリーン印刷
と同様に希望するマークにあわせて形成される。
前記したマスクフイルムの厚さは通常のスクリ
ーン印刷では、一般にプラスチツクフイルムのよ
うな不滲透性のシートを用いた場合100μm程度
のものは容易に得ることができる。本考案におい
ても同様の手段によりマスクフイルムを形成させ
るが、ラツカー溶液は繊維シートに滲透し、裏面
にまで達して裏面に形状同一の左右対照画像が形
成されることを必要とするので(第4図、第5
図)、たとえば坪量30g/m2(厚さ約50μm)の
水溶紙を用いた場合、概念的にはラツカー溶液の
約半量がほぼ50μm厚さのマスクフイルム表面画
像を形成し、残余が紙中に滲透して繊維シートの
滲透部分のみを耐水化(不溶性または非分散性に
する)するとともに裏面にまで達して裏面の画像
をあらわすことになる。
なお、通常のスクリーン印刷と同様に、ラツカ
ー溶液の2回の重ね印刷により画像の全体にわた
つて、または部分的に肉厚を形成し、画像に立体
感を与えること、画像上層に無色のオーバーコー
ト層を設けて光沢を付与すること等は自由であ
る。印刷後は室温乾燥、加熱乾燥、UV照射、発
泡処理等インキの種類により樹脂硬化処理を行
う。マークを印刷した繊維シートは水中に投入す
ると第5図の5に示したように崩かいし、そして
水溶性の繊維は溶解し、分散性の繊維は絮状に分
散するので、マーク部分がフイルム状の小片とし
て分散した液が得られる。以上、スクリーン印刷
により画像を形成する手段について詳説したが、
その他の手段、たとえば前記グラビア方式による
場合、製紙、加工紙メーカーでは、前記インキと
実質上同一の組成物を油性塗料、水性塗料または
塗工液などと呼が、前記と同一の技術的思想によ
り画像を形成することができる。この場合におい
て、たとえば、繊維シートの画像形成位置に、予
め、尿素ホルマリン樹脂溶液などを塗工して耐水
化しておくこと、繊維シートに色紙を用い、画像
の形成にクリア塗料を用いることなどは任意であ
り、いずれも本考案の目的を達成することができ
る。
(抄込みマーク入り紙の製造法) 前記のマーク分散液を抄入みマーク入り紙用の
紙料中に投入し均一に混合して抄紙機に送る。抄
紙方式には制限はなく丸鋼、短鋼、長鋼など公知
の方式が用いられ、単層抄き、多層抄きを問わな
い。多層抄きの場合にはトツプ層のみにマーク混
合紙料を用いることが好都合である。紙匹が圧搾
脱水工程、ブレーカースタツク、カレンダーなど
の加圧工程を通過することにより、マークは紙匹
と一体化するが、さらにサイズプレスなどを用い
て表面サイズを施し一体性を強化することが望ま
しい。なおマークの側面四周には、微視的には膨
潤した水溶性繊維もしくは分散性繊維が残存し、
これが紙層3の構成繊維と搦み合つている。マー
クは第2図に示したように紙層に抄込まれ紙面全
体にほぼ平均に散在している。散在したマークに
は方向性がなく表裏のどちら側が紙面にあらわれ
ても同一のマークが示される。なお投入したマー
クの一部は抄紙技術上紙層内部にも分散するが、
インキ等の固形分の構成によりマークの比重が紙
層3の構成繊維より小さければ浮び、大きければ
沈み易くなるため、いずれも抄紙によつて紙層の
一方の面に偏在し易く、また前記のように多層抄
きしても得られたシートの一方の面に偏在するの
で第2図のように片側面に集中させることができ
る。
本考案の抄込みマーク入り紙は前記の方法によ
り製造できるから以下に例示する如く用途に応じ
た各種のデザインで提供することができる。
A 意匠的効果のある包装紙 ● さくら、もみじ、ひまわり、雪つばき等の
四季の花マークと四季の地色とを組合せた四
季別包装紙。
● 各種のキヤラクターマーク抄込み包装紙。
B 商標、サービスマーク、商品名等の広告の用
途に供する包装紙、包装用箱その他各種の紙。
以上に例示したマークはいずれも散天状であ
る。
〔考案の効果〕
本考案の抄込みマーク入り紙は次に列挙するよ
うなすぐれた効果が奏される。
本考案の抄込みマーク入り紙は、マーク素材
の形成に手数やコストのかゝる打抜きや成型を
必要としないこと、またエンボスマークや抄入
れマークに不可欠な固定設備を必要としないか
ら製法の簡素化が図られる。
抄込みマークは型マークではなく、色彩豊か
な意匠的マークであり、これを一工程で得るこ
とができる。
散天状マークとしうるから、平版の紙製品と
した場合にも常にマークを確保することができ
るので、断截仕上げ上の技術的問題は生じな
い。
【図面の簡単な説明】
第1図は本考案の抄込みマーク入り紙の一例を
示す斜視図、第2図はそのA−A線切断断面図、
第3図はマークの構造を示す拡大断面図、第4図
はマークを印刷した繊維シートの平面図、第5図
はそのB−B線切断拡大断面図である。 1……抄込みマーク入り紙、2……マーク、2
a……表面の画像、2b……繊維シートのインキ
滲透部分、2c……裏面の画像、3……紙層、4
……繊維シート、5……繊維シートの溶解、分散
状態を示す想像図。

Claims (1)

    【実用新案登録請求の範囲】
  1. 図形、記号、文字等の多数のマークが紙面に散
    在するマーク入り紙において、該マークは水に溶
    解もしくは分散しやすい透気度10秒/100ml以下
    の繊維シートを基材とし、該基材が画像形成後に
    水に不溶性のマスクフイルムを形成しうるインキ
    または塗料の滲透により耐水化され、その表裏に
    前記インキまたは塗料から成り同一形状の左右対
    照画像を有するフイルム状の小片であつて、任意
    の地色の紙層に抄込まれていることを特徴とする
    抄込みマーク入り紙。
JP14778386U 1986-09-29 1986-09-29 Expired JPH0339520Y2 (ja)

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JP14778386U JPH0339520Y2 (ja) 1986-09-29 1986-09-29

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JPS6356300U JPS6356300U (ja) 1988-04-15
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JPS63219698A (ja) * 1987-03-05 1988-09-13 東海パルプ株式会社 模様入り特殊紙
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