JPH0339081A - 無菌施設 - Google Patents

Abstract

(57)【要約】本公報は電子出願前の出願データであるた
め要約のデータは記録されません。

Description

【発明の詳細な説明】 〈産業上の利用分野〉 本発明は微生物、動・植物の細胞培養及び細胞融合や遺
伝子操作や医薬品の開発等の広範の分野で使用できる無
菌施設に関する。

〈従来の技術〉 近時生命工学（バイオテクノロジー）に関する研究開発
が盛んに行われている。

この種の研究開発はほぼ無菌に近い環境下で行われる場
合が多い。

第５図を基に従来の無菌施設について説明すると、無菌
施設は一般にバイオクリーンルーム（ＢＣＲ）と呼ばれ
る半無菌室ａを有しており、さらに半無菌室ａは被滅菌
物を滅菌処理するための滅菌装置す及び半無菌室ａ内の
空間を区画して形成したクリーンベンチ等の操作室ｄを
備えている。

そして、作業者は、雑菌の持ち込みを防止するために、
無菌衣に着替えてエアーシャワー室Ｃで除菌した後に半
無菌室ａに入室して、滅菌装置すから取り出した被滅菌
物を、操作室ｄへ移し変えて所定の操作（作業）を行っ
ている。

〈本発明が解決しようとする問題点〉 前記した従来の無菌施設には次のような問題点がある。

〈イ〉　無菌衣に着替えたりエアーシャワーを浴びても
作業者による雑菌の持ち込みを完全に阻止することはで
きない。

そのため、被滅菌物が半無菌室ａ内の空気に晒されたと
き再汚染する危険がある。

〈口〉　半無菌室ａ内に雑菌が侵入すると、高性能な滅
菌装置すによる滅菌効果が損なわれる。

〈ハ〉　被滅菌物の再汚染を防止する対策として、半無
菌室ａ全体をほぼ無菌状態に近付けることは技術的に可
能である。

しかし、その実現には高額の建設費と維持管理費を要す
る。

〈本発明の目的〉 本発明は以上の問題点を解決するために成されたもので
、その目的とするところは、被滅菌物が作業、加工処理
過程において再汚染される危険性がなく、滅菌装置の滅
菌効果を持続できると共に、安価に無菌空間を提供でき
、さらには半無菌室の維持管理費の低減が図れる、無菌
施設を提供することにある。

〈問題点を解決するための手段〉 即ち本発明は、被滅菌物を滅菌する滅菌手段を備えた滅
菌部と、前記滅菌部から取り出した被滅菌物を移送する
移送空間を有する無菌移送部と、作業空間を有し、外部
から無菌操作可能な無菌操作部と、前記無菌操作部から
取り出した被滅菌物を搬出する搬出空間を有する無菌取
出部とよりなり、無菌移送部と無菌操作部及び無菌取出
部内の各空間が相互に連続性を有し、前記連続した空間
内の陽圧を常時維持する給気手段と、前記連続した空間
内の空気を滅菌する手段と、前記連続した空間内の空気
を浄化する手段とを具備した、無菌施設である。

〈本発明の説明〉 以下、本発明の詳細な説明する。

〈イ〉無菌施設の構成 第１図に本発明の無菌施設の平面図を示す。

無菌施設は、被滅菌物の滅菌工程、操作（処理）工程、
取り出し工程までの一連の工程を、半無菌状態の半無菌
室１０から隔絶したほぼ無菌空間内で行えるように構成
したもので、滅菌部２０と、無菌移送部３０と、無菌操
作部４０と、無菌取出部５０とで構成する。

これらの無菌移送部３ｏ、無菌操作部４０及び無菌取出
部５０の間には、相互に連続する無菌空間Ａを形成して
いる。

無菌空間Ａは、後述するような滅菌手段により無菌空間
Ａ内の空気及び無菌空間Ａを区画する壁面等を滅菌し、
又、圧力調整手段により無菌空間Ａの内圧は半無菌室１
０より大きくなるように調整されている。

尚、第１図中１１は前処理室、１２はメンテナンススペ
ース、１３はエアーシャワー室である。

以下、各部について詳述する。

〈口〉滅菌部 滅菌部２０は被滅菌物を滅菌処理するもので、例えば高
圧蒸気滅菌装置やガス滅菌装置等の被滅菌物に適した公
知のものを選択して使用する。

滅菌部２０は内部に滅菌処理室２１を有し、滅菌処理室
２１内で被滅菌物を滅菌する。

滅菌処理室２１は投入扉２２と仕切扉２３とにより密封
構造になっている。

〈ハ〉無菌移送部 無菌移送部３０は、滅菌部２０の滅菌処理室２１内から
取り出した被滅菌物を次の無菌操作部４０へ移送するた
めのものである。

無菌移送部３０の内部には移送空間３１を形成している
。

尚、無菌移送部３０は所謂パスボックス的な役割をする
ものであるから、無菌移送部３０を省略して滅菌部２０
と無菌操作部４０を連結する場合もある。

〈二〉無菌操作部 無菌操作部４０はその内部に移送空間３１と連通した作
業空間４１を有する。

無菌操作部４０の前面には、作業者の腕が入る寸法のグ
ローブ４２が作業空間４１の気密性を損ねない状態で取
り付けである。

尚、作業空間４１内は被滅菌物の操作目的に応じた最適
な構造にしておく。

〈ホ〉無菌取出部 無菌取出部５０は操作を終えた被滅菌物を無菌操作部４
０から半無菌室１０内へ取り出すための装置である。

無菌取出装置５０は取出空間５１を有する。

取出空間５■の各開口端には中間扉５２及び取出扉５３
が開閉自在に設けられている。

中間扉５２及び取出扉５３は一方が開いているときに他
方が必ず閉じているようになっている。

〈へ〉無菌空間内の滅菌手段 無菌空間Ａを構成する各移送空間３１、作業空間４１、
取出空間５１内の空気が強制的に循環するように、これ
らの各空間３１．４１．５１の上下及び背部には夫々連
続した通路を形成している。

又、これらの各移送空間３１、作業空間４１、取出空間
５１の上方には、殺菌灯６０と照明灯と高性能のフィル
タ６１とを配備している。

さらに、循環用通路の一部には循環用ファン６２及び給
気用ファン６３を複数組配備している。

殺菌灯６０は、無菌空間Ａ内の無菌環境を維持するため
の補助具で、無菌操作や取出操作等の作業を行わないと
きに照射して無菌空間Ａ内の空気を殺菌する。

フィルタ６１は無菌空間Ａ内の循環空気を浄化するもの
である。

各循環用ファン６２は各移送空間３１、作業空間４１、
取出空間５１内の空気を強制的に循環させるファンで、
常時稼働している。

給気用ファン６３の吸引側に図示しないフィルタを配置
しておくと、半無菌室１０内の空気を浄化して無菌空間
Ａ内に取り込める。

又、無菌空間Ａ内におる初期（立上時）の滅菌について
は、図示しない公知のガス滅菌装置等を用いて滅菌処理
するか、若しくは薬液による噴霧及び拭き取りによって
行う。

〈ト〉無菌空間内の圧力調整手段 無菌空間Ａ内の圧力調整手段を設けないと、第１．２図
に示す仕切扉２３又は取出扉５３を開けたとき、無菌空
間Ａ内へ滅菌処理室２１内のガスや半無菌室１０内の空
気が不用意に侵入するおそれがある。

そこで本発明は、移送空間３１と作業空間４１用及び取
出空間５１川に給気用ファン６３を夫々配備する。

そして、適時給気用ファン６３で以て半無菌室１０内の
空気を無菌空間Ａ内に給気して、無菌空間Ａ内の陽圧を
常時維持する。

無菌空間Ａ内を常時陽圧に保つことで、無菌空間Ａ内を
高レベルの無菌環境に維持する。

〈チ〉滅菌部からの防菌手段 第２図に示すように仕切扉２３には気密性の高い戸袋２
４を設けることが望ましい。

ところが戸袋２４を設けた場合、戸袋２４内に滅菌処理
室２１から漏洩した蒸気や滅菌ガス等が溜まり、戸袋２
４内に溜まった蒸気や滅菌ガス等が仕切Ｅ２ｉｒ２３の
開閉時に無菌空間Ａ内に排出されることが予想される。

そこで、エアーバランスを考慮した排気ファン２５を戸
袋２４内に設け、戸袋２４内の空気を半無菌室１０へ排
気して対処する。

尚、無菌空間Ａの陽圧を確保するため、第３図に示す給
気用ファン６３の風量を、排気ファン２５より大きいも
のとしておく必要がある。

又、取出扉５３側から被滅菌物を投入する場合に対処す
るため、中間扉５２にも上記仕切扉２３と同様に戸袋や
排気ファンを設けてもよい。

〈作用〉 次に本発明に係る無菌施設の使用方法について説明する
。

〈イ〉被滅菌物の滅菌工程 第１．２図に示す投入扉２２を開閉して被滅菌物を滅菌
処理室２１内に入れる。

滅菌処理室２１内に被滅菌物を入れる際、無菌空間Ａと
の境界の仕切扉２３は閉じておく。

そして、滅菌処理室２１内で被滅菌物に所定の滅菌処理
を施す。

〈口〉操作工程 滅菌作業中、無菌空間Ａ内は、殺菌灯６０及びフィルタ
６１によりほぼ無菌環境が維持されている。

そして、滅菌部２０で滅菌処理を終了した被滅菌物を、
仕切扉２３を開閉して滅菌処理室２１から移送空間３１
内へ取り出し、更に無菌操作部４０の作業空間４１内へ
移送する。

このとき、中間扉５２は閉している。

被滅菌物を移送空間３１へ取り出す際、第３図に示す給
気用ファン６３が稼働して無菌空間Ａ内の陽圧が維持さ
れているから、被滅菌物を取り出すために仕切扉２３を
開閉しても滅菌処理室２１内のガスが無菌空間Ａ内に侵
入することはない。

従って、高い清浄度が維持された作業空間４１内で被滅
菌物に所定の操作を加えられる。

〈ハ〉取出工程 次に中間扉５２を開閉操作して、被滅菌物を作業空間４
１から取出空間５１へ移す。

この際、取出空間５１内は第４図に示す循環用及び給気
用フ・ｒン６２．６３が常時作動してねり、循環空気を
フィルタ６１で除菌してほぼ無菌状態に維持されている
。

次に、中間扉５２を閉めきった状態で第１．２図に示す
取出扉５３を開閉して取出空間５１内から被滅菌物を半
無菌室１０内へ取り出す。

尚、被滅菌物を半無菌室１０内へ取り出した後も被滅菌
物の無菌状態を維持したいときは、無菌操作部４０で操
作した後に被滅菌物を気密容器或は高性能なフィルタを
装蹄した容器内に収容して取り出すとよい。

〈本発明の効果〉 本発明は以上説明したように被滅菌物の滅菌処理から操
作までの無菌工程を、高い清浄度に維持された限定空間
内で行えることから、次の効果が得られる。

〈イ〉　丙染源である作業者の介在をまったく排除した
環境下で所定の無菌操作を行える。

そのため、作業者に起因した被滅菌物の再汚染の心配が
なくなる。

〈口〉　本発明は従来のように半ｍ菌室全体を高レベル
の無菌状態にする必要がない。

従って、無菌施設を設置する半無菌室内が低レベルでよ
いから建設費及び維持管理費を低減できる。

〈ハ〉　滅菌処理から無菌操作を終了するまでの間に、
被滅菌物を半無菌室内の空気に直接晒さないで済む。

そのため、高性能な滅菌装置による滅菌効果を損なわな
い。

〈二〉　本発明は被滅菌物の無菌操作に必要な必要最小
限の空間だけを無菌状態にすればよい。

従って、限定空Ｅｌこおける高い清浄度の維持が容易で
ある。

【図面の簡単な説明】

第１図二本発明に係る無菌施設の平面図第２図：その縦
断面図 第３図：第２図のｍ−ｍの断面図 第４図：第２図のＩＶ−ｒＶの断面図 第５図：従来技術の説明図

Claims (1)

【特許請求の範囲】
1. （１）被滅菌物を滅菌する滅菌手段を備えた滅菌部と、 前記滅菌部から取り出した被滅菌物を移送する移送空間
   を有する無菌移送部と、 作業空間を有し、外部から無菌操作可能な無菌操作部と
   、 前記無菌操作部から取り出した被滅菌物を搬出する搬出
   空間を有する無菌取出部とよりなり、無菌移送部と無菌
   操作部及び無菌取出部内の各空間が相互に連続性を有し
   、 前記連続した空間内の陽圧を常時維持する給気手段と、 前記連続した空間内の空気を滅菌する手段と、前記連続
   した空間内の空気を浄化する手段とを具備した、 無菌施設。