JPH0331834Y2 - - Google Patents

Description

【考案の詳細な説明】 ［産業上の利用分野］ 本考案は、住宅等の建造物における出窓に建付
けられる電動式出窓用シヤツターに関するもので
ある。

［従来技術及び考案が解決しようとする問題点］ 従来、この種電動式出窓用シヤツターは、建造
物の出入口等の開口部に設ける出入口用シヤツタ
ーと基本的に略同様の構造をしており、従つて、
出窓の上部側に設けるシヤツターケース内には、
シヤツターカーテンを巻取る巻取ホイールと共
に、これを駆動する電動モータを備えた駆動機構
を同時に内装しなければならず、このためシヤツ
ターケースがどうしても大型なものにならざるを
得ず、出窓のように開口部のスペースが狭いもの
においては、設置スペースの制限を受けて事実上
取付けられなくなつたり、あるいは出窓採光スペ
ースを犠牲にして取付けるようなことがあり問題
となつていた。

［問題を解決する手段］ 本考案は上記の如き実情に鑑みこれらの欠点を
一掃することができる電動式出窓用シヤツターを
提供することを目的として創案されたものであつ
て、出窓に設けた左右のガイドレールをガイドと
してシヤツターカーテンが上下昇降動をして出窓
を開閉するに、シヤツターカーテンの上端部は、
出窓天井部に配設され、かつコイル弾機を介して
常時巻取り側に蓄勢せしめられた巻取りホイール
に連結せしめ、シヤツターカーテン下端の座板
を、ガイドレール内を通る作動ワイヤの上端部に
連結すると共に、該作動ワイヤの下端側が連結さ
れて作動ワイヤの巻取りー巻戻しをするための電
動式の駆動機構を出窓床板の下面に配設し、さら
に該駆動機構には、駆動機構の停止に連動して作
動するブレーキ機構を設けて昇降停止状態でのシ
ヤツターカーテンの上昇ロツクを行うように構成
したことを特徴とするものである。

そして本考案は、この構成によつて、出窓上部
に設けるシヤツターケースは、シヤツターカーテ
ンを巻取る巻取りホイール側のみを内装する極め
て小型なものにできるようにしたものである。

［実施例］ 次に、本考案の一実施例を図面に基づいて説明
する。図面において、１は本考案が実施せしめら
れた出窓であつて、該出窓１は、天井板２、屋根
板３、床板４等によつて構成されていること等は
いずれも従来通りであるが、該出窓１の正面には
左右及び上下の出窓枠５，６，７，８が取付けら
れている。そして、本実施例においては、左右の
出窓枠５，６と、建物側の柱９に設けた縦枠１０
との間には嵌め殺し状になつていて袖板１１が取
付けられている。また上出窓枠７及び下出窓枠８
にはガイドレール７ａ、８ａがそれぞれ形成され
ていて、引違い戸方式のガラス戸１２，１２を左
右方向摺動自在に嵌装しており、これによつて出
窓１を自由に開閉できるようになつている。

１３はガラス戸１２，１２の外側に位置すべく
配設された出窓シヤツターであつて、該出窓シヤ
ツター１３を構成しているシヤツターカーテン１
４は、前記左右の両出窓枠５，６にそれぞれ一体
形成せしめたガイドレール１５に案内されて上下
昇降するようになつているものであるが、シヤツ
ターカーテン１４の上端縁部は、上枠７の上方に
配設された巻取りホイール１６に連結されてい
る。この巻取りホイール１６は、その左右両端部
が上出窓枠７と屋根板３との間に内装されたシヤ
ツターケース１７のブラケツト１７ａに固定状に
軸承せしめられたシヤフト１８に回動自在に軸支
されるものであるが、さらに巻取りホイール１６
は、シヤフト１８に巻装したコイル弾機１９の蓄
勢力によつて常時シヤツターカーテン１４を巻取
る側に向けて付勢せしめられている。

一方、２０は床板４の底面に固定されたブレー
キ機構付きの駆動モータであつて本考案の駆動機
構を構成するものであるが、該駆動モータ２０は
チエン伝動２１を介してやはり床板４の底面に設
けたスプロケツト２２に連動連結されている。ス
プロケツト２２の支軸２２ａは左右方向に延長さ
れており、その両端部には巻取プーリ２３が一体
的に軸着せしめられている。また、前記シヤツタ
ーカーテン１４における最下端部の座板２４に
は、そのガイドレール１５に嵌入した左右両端部
位置に位置して一対の作動ワイヤ２５の上端部が
それぞれ連結されているが、該作動ワイヤ２５の
下端側は、ガイドレール１５内を通つて下枠６の
底面に設けたガイドローラ２５ａを経由し、前記
床板下面に組付けた巻取プーリ２３に巻装される
ようになつている。そして、室内側に設けた図示
しない下降用押釦スイツチを操作して駆動モータ
２０を駆動せしめることによつて作動ワイヤ２５
は巻取プーリ２３に巻取られ、これによつてシヤ
ツターカーテン１４はコイル弾機１９に抗して巻
取りホイールから巻降されて下降し出窓１を閉鎖
するようになつている。そして座板２４が、下枠
８に設けた水切板８ａに接当する閉鎖位置まで下
降すると、図示しないリミツトスイツチが切換つ
て駆動モータ２０への通電を停止すると共に、該
駆動モータ２０に対してブレーキ機構が作動して
コイル弾機１９の蓄勢力によるシヤツターカーテ
ン１４の自動巻取りのロツクをし、シヤツターカ
ーテン１４を閉鎖姿勢に保持するようになつてい
る。

叙述の如く構成された本考案の実施例におい
て、いま、出窓シヤツター１３を閉鎖するには、
下降用押釦スイツチを操作して駆動モータ２０を
駆動せしめると、これに連動して巻取りプーリ２
３が回動して作動ワイヤ２６を巻取ることとな
る。この結果、シヤツターカーテン１４は、コイ
ル弾機１９に抗してシヤツターケース１７から繰
出されて出窓１を閉鎖することとなる。そしてシ
ヤツターカーテン１４が最下降して図示しないリ
ミツトスイツチを切換えることによつて駆動モー
タ２０が停止すると同時にブレーキ機構が作動
し、これによつてシヤツターカーテン１４は閉鎖
姿勢にロツク保持せしめられることとなる。一
方、出窓１を開放するには、上記とは別個の図示
しない上昇用押釦スイツチを操作してブレーキ機
構を解除すればよく、この場合には、シヤツター
カーテン１４はコイル弾機１９の蓄勢力によつて
自動的に上昇し、出窓１を開放することとなる。

この様に本考案にあつては、出窓１に設けた出
窓シヤツターでありながら、この出窓シヤツター
は、駆動モータ２０を従来の如く出窓１上端部の
巻取りホイール１６側に設けたものではなく出窓
１下端側における床板４の底面に設け、かつ駆動
モータ２０の駆動で座板２４に一端部を連結した
作動ワイヤ２５を巻取りプーリ２３に巻取ること
によつてコイル弾機１９に抗してシヤツターカー
テン１４を強制的に降下せしめて閉鎖するように
構成したものであるので、巻取りホイール１６等
を内装するシヤツターケース１７を軽量コンパク
ト化されたもので構成することができ、従つて設
置スペースが殊更制限されるようなことが全くな
い。

しかも本考案の出窓シヤツター１３は、作動ワ
イヤ２５はガイドレール１５内を通過するように
なつていて外側には出ていないので、作動ワイヤ
２５が邪魔になつたりあるいは外部から目視され
たりするようなことがない。そのうえ、作動ワイ
ヤ２５が何らかの理由によつて切れたりした場合
には、シヤツターカーテン１４は、従来のシヤツ
ターの如く自重降下してしまうような不都合は全
くなく、従つて極めて安全なものである。

［作用効果］ 以上要するに、本考案は叙述の如く構成したも
のであるから、出窓用シヤツターでありながら、
シヤツターカーテンの昇降を行うための駆動機構
は、従来のように出窓天井部内ではなく、出窓床
面の下側に配設されることになり、従つて、出窓
天井部に配設される出窓天井部は、シヤツターカ
ーテンを巻取る巻取りホイールを収容すれば足る
程度の小さいものにすることができる。そして開
閉作動させるための駆動機構を、出窓床面下方の
採光スペース確保に影響を与えることが殆どない
デツドスペースを有効に利用して配設することが
でき、従つて、出窓の採光スペースを殆ど犠牲に
することなく出窓用シヤツターを建付けることが
できる。

しかもこの駆動機構は、シヤツターカーテンを
コイル弾機に抗して下側に引張ることによつて閉
鎖するようにしたので、シヤツターカーテンを引
張る作動ワイヤが何らかの理由で切断した場合
に、シヤツターカーテンが自重降下してしまうよ
うなことがなく安全性に優れたものになるうえ
に、全閉状態となつたときには、ブレーキ機構が
自動的に作動して巻取りホイールのワイヤ繰出し
回動のロツクをすることになり、このため全閉状
態となつた後、電動モータを停止する際に、施錠
する等してシヤツターカーテンの上昇ロツクをい
ちいちする必要がなく、操作性に極めて優れたも
のになる。

さらに作動ワイヤはガイドレール内側にあつて
外側に露出することがないから、外観上何ら問題
がない許りか、邪魔になつたりすることなく、シ
ヤツターカーテンの上下昇降動を極めて円滑に行
なうことができるものである。

【図面の簡単な説明】

図面は本考案に係る電動式出窓用シヤツターの
一実施例を示したものであつて、第１図は出窓の
要部側面断面図、第２図は同上要部の平面断面
図、第３図は出窓シヤツターの概略正面図であ
る。 図中、１は出窓、２は天井板、３は屋根板、４
は床板、５，６，７，８は出窓枠、９は柱、１０
は縦枠、１１は袖板、１２はガラス戸、１３は出
窓シヤツター、１４はシヤツターカーテン、１５
はガイドレール、１６は巻取りホイール、１７は
シヤツターケース、１８はシヤフト、１９はコイ
ル弾機、２０は駆動モータ、２１はチエン伝動機
構、２２はスプロケツト、２３は巻取りプーリ、
２４は座板、２５は作動ワイヤである。

Claims (1)

【実用新案登録請求の範囲】
1. 出窓に設けた左右のガイドレールをガイドとし
   てシヤツターカーテンが上下昇降動をして出窓を
   開閉するに、シヤツターカーテンの上端部は、出
   窓天井部に配設され、かつコイル弾機を介して常
   時巻取り側に蓄勢せしめられた巻取りホイールに
   連結せしめ、シヤツターカーテン下端の座板を、
   ガイドレール内を通る作動ワイヤの上端部に連結
   すると共に、該作動ワイヤの下端側が連結されて
   作動ワイヤの巻取り−巻戻しをするための電動式
   の駆動機構を出窓床板の下面に配設し、さらに該
   駆動機構には、駆動機構の停止に連動して作動す
   るブレーキ機構を設けて昇降停止状態でのシヤツ
   ターカーテンの上昇ロツクを行うように構成した
   ことを特徴とする電動式出窓用シヤツター。