JPH0330849A - ベル型回転噴霧装置 - Google Patents

Abstract

(57)【要約】本公報は電子出願前の出願データであるた
め要約のデータは記録されません。

Description

【発明の詳細な説明】 〔産業上の利用分野〕 本発明は静電塗装装置に用いて好適なベル型回転噴霧装
置に関する。

〔従来の技術〕

一般に、ベル型回転噴霧装置を用いた静電塗装装置は、
ベル型の回転霧化頭を高速回転すると共に被塗物との間
に高電圧を印加し、該回転霧化頭の塗料平滑化面に塗料
を供給して回転霧化し、霧化された帯電塗料粒子を軸方
向前方にある被塗物との間に形成された静電界に沿って
該被塗物に飛行塗着せしめるようになっている。

このようなベル型回転噴霧装置を用いた静電塗装装置と
して従来第８図ないし第１１図に示すものが知られてい
る。

まず、第８図において、１は塗装装置の本体をなすケー
シングで、該ケーシングｌ内には回転軸２を高速回転せ
しめるエアモータ、エア軸受、塗料弁等（いずれも図示
せず）を内蔵すると共に、該ケーシング１には高電圧ケ
ーブルを介して高電圧が印加されるようになっている。

そして、前記回転軸２の先端側には前述したベル型の回
転霧化頭３が取付けられていると共に、前記回転軸２に
は該回転霧化頭３に塗料を供給する塗料供給管４が挿通
されている。５は図中の点線で示すように回転霧化頭３
の前方に向けてシェービングエア６を噴出するシェーピ
ングエアリングで、該シェーピングエアリング５の一端
はケーシング１に固着され、その他端は回転霧化頭３の
外周を囲むように配設されている。図中、７はコンベア
から吊下された被塗物を示す。

このように構成される静電塗装装置において、ケーシン
グ１に高電圧を印加することによって回転軸２、回転霧
化頭３を高電圧に帯電させ、被塗物７との間に静電界を
形成する。これと共に、ケーシング１内のエアモータに
よって回転軸２、回転霧化頭３を高速回転させる。

この状態で、塗料弁を開弁させることにより、塗料供給
管４を介して回転霧化頭３に塗料を供給し、塗料平滑化
面に沿って展延させた後、その放出端縁３Ａから帯電塗
料粒子として噴霧させる。

この際、回転霧化頭３は高速回転しているから、遠心力
によって塗料粒子は放出端縁３Ａから半径方向に飛ばさ
れようとする。しかし、シェーピングエアリング５から
シェーピングエア６を噴出しているから、帯電塗料粒子
はシェーピングエア６によって前方に向けて噴霧するよ
うにパターン成形され、第８図中の符号８に示すような
実線矢示方向の塗料噴霧パターンとなって、静電界に沿
って飛行し、被塗物７に塗着する。なお、シェーピング
エア６によってパターン成形されているから、被塗物７
に対する塗着パターンは第９図に示すように円形なパタ
ーンとなる。

〔発明が解決しようとする課題〕

然るに、回転霧化頭３の放出端縁から塗料粒子が噴霧さ
れるとき、当該塗料粒子の粒径は不均一である。この結
果、大径な塗料粒子、即ち荒い塗料粒子には大きな遠心
力が作用して遠くに飛ばされようとし、小径な塗料粒子
、即ち細かい塗料粒子には小さな遠心力が作用して遠く
に飛ばされることはない。

このように、回転霧化頭３が高速回転するときに、塗料
粒子の粒径に応じて当該塗料粒子に作用する遠心力に差
が生じる。そこで、第８図、第９図に示すように、被塗
物７の塗着パターンをみると、回転霧化頭３の軸中心部
分では細かい塗料粒子８が塗着し、周辺部分では荒い塗
料粒子９が塗着することになる。

かくして、細かい塗料粒子８が塗着した中心部分は第１
０図に拡大して示すような状態となり、被塗物７の下地
を隠す膜厚（隠蔽膜厚）が均一となると共に、グロスと
よばれている表面の仕上り性が良好となる。これに対し
、荒い塗料粒子９が塗着した周辺部分は第１１図に拡大
して示すような状態となり、隠蔽膜厚となるばかりでな
（、表面の仕上りが悪く、良好な塗膜を得ることができ
ないという問題がある。なお、シェーピングエアリング
５からシェーピングエア６を噴出しているが、シェーピ
ングエア６のエア圧では荒い塗料粒子に対する前方への
パターン成形作用は小さいものであり、第９図に示すよ
うな塗着パターンとなってしまう。

また、静電塗装装置にあっては、塗料粒子は静電界に沿
って飛行し、被塗物７に塗着するものであるから、静電
界（電気力線）による吸引力のみで被塗物７の塗装面に
衝突するにしかすぎない。

このため、塗料粒子の衝突スピードが小さ（、第１０図
、第１１図に示すように当該塗料粒子は球形のまま塗着
してしまい、特に荒い粒子の場合塗料粒子間に隙間が生
じてしまうという問題がある。

さらに、第１２図は回転霧化頭３の放出端縁３Ａから塗
料が液系１０となって噴霧される状態を拡大して示すも
のであるが、当該液系１０が塗料粒子１０Ａ、ＩＯＢ、
・・・ＩＯＮとなって微粒化される過程で、回転霧化頭
３の遠心力のみによって微粒化されるものである。従っ
て、液系１０から微粒化された塗料粒子１０Ａ〜ＩＯＮ
は大小の粒径のものが入り乱れ、粒径が均一とならない
という問題点もある。

本発明はこのような従来技術の問題点に鑑みなされたも
ので、均一な塗膜をもって隠蔽性を良好ならしめるばか
りでなく、エア圧を利用して衝突力を与えると共に粒径
な均一としうるようにしたベル型回転噴霧装置を提供す
ることを目的とする。

〔課題を解決するための手段〕

上記目的を達成するために、本発明が採用する構成の特
徴は、回転霧化頭の外周面側に該回転霧化頭の放出端縁
から被塗物に向けて軸方向に流れるエア流を発生させる
羽根を列設したことにある。

〔作用〕

回転霧化頭を高速回転させると、エアボンピング現象に
よって該回転霧化頭の前面側に負圧領域が発生するが、
前述のように回転霧化頭の外周面側に列設した羽根から
発生し、軸方向に流れるエア流のエア圧により、細かい
塗料粒子と荒い塗料粒子とが負圧領域に巻込まれるよう
にして混合される。そして、この混合塗料粒子はエア圧
によって被塗物に衝突するようにして塗着される。さら
に、羽根から発生するエア流によって液系を汲置たせる
ように微粒化を促進させるから、粒径な均一にすること
が可能となる。

〔実施例〕

以下、本発明の実施例を第１図ないし第７図を参照しつ
つ詳細に説明する。なお、前述した従来技術と同一構成
要素には同一符号を付し、その説明を省略する。

まず、第１図ないし第５図は本発明の第１の実施例を示
す。

まず、第１図および第２図において、１１は本実施例に
用いるベル型の回転霧化頭、１２は該回転霧化頭１１の
本体をなす霧化頭本体で、該霧化頭本体１２の外周面１
２Ａは筒状ないしカップ状をなしている。一方、前記霧
化頭本体１２の内周面側は、軸方向中間に設けたリム１
２Ｂを挟んで軸方向−側が雌ねじを有する回転軸２の取
付部１２Ｃとなり、軸方向他側が朝顔状に拡開する塗料
平滑化面１２Ｄとなり、該平滑化面１２Ｄの先端は放出
端縁１２Ｅとなり、かつ該平滑化面１２Ｄの途中にはハ
ブ部材取付溝１２Ｆが形成されている。そして、前記霧
化頭本体１２は取付部１２Ｇの雌ねじを介して回転軸２
の先端側に取付けられ、この取付状態においては、塗料
供給管４の先端はリム１２Ｂよりもわずかに突出した位
置に延在するようになっている。なお、放出端縁１２Ｅ
内周側には全周にわたって７字状溝を形成してもよい。

１３はほぼ円板状に形成され、霧化頭本体１２のハブ部
材取付溝１２Ｆに嵌着されたハブ部材を示し、該ハブ部
材１３の一側面は塗料供給管４からの塗料が供給される
凸円錐状の塗料供給面となり、他側面は平坦面１３Ｂと
なっている。１４゜１４、・・・はハブ部材１３の周辺
部に全周にわたって多数個穿設された塗料流出穴で、該
各塗料流出穴１４は平滑化面１２Ｄに接して該平滑化面
１２Ｄの前後を連通ずるようになっている。

なお、前述の構成は従来技術のものと格別変わるところ
がない。

然るに、１５，１５．・・・は霧化頭本体１２の外周面
１２Ａ側であって、放出端縁１２Ｅから若干奥まった位
置に設けられた８個の羽根で、本実施例の場合、該各羽
根１５は４５°間隔で、かつ霧化頭本体１２の軸線に対
して４５°の角度をもって列設されている。そして、回
転霧化頭１１を第３図中の矢示Ａ方向に高速回転させた
とき、被塗物７に向かう軸方向のエア流１６を発生する
ようになっている。ここで、本実施例の羽根１５は霧化
頭本体１２の外周面１２Ａかられずかに突出した長方形
状体を斜めに等間隔で列設することにより構成され、回
転霧化頭１１の高速回転に対しては大きな抵抗とはなら
ず、所要のエア圧をもったエア流１６の発生が可能な形
状となっている。

本実施例によるベル型回転噴霧装置はこのように構成さ
れるが、回転霧化頭１１を用いて第３図に示す静電塗装
装置として構成した場合の基本的な作用については、従
来技術のものと変わるところがないので、その説明は省
略する。

然るに、本実施例の回転霧化頭１１は、その霧化頭本体
１２の外周面１２Ａ側であって放出端縁１２Ｅから若干
奥まった位置に８個の羽根１５を列設し、回転霧化頭１
１の高速回転により被塗物７に向かう軸方向のエア流１
６を発生する構成となっている。一方、回転霧化頭１１
を高速回転すると、放出端縁１２Ｈの前面側には、第３
図中に点線に示すように、エアボンピング現象による負
圧領域１７が生じる。なお、エアボンピング現象とは、
回転霧化頭１１を高速回転させたとき、遠心力によって
放出端縁１２Ｅ前方の空気が半径方向に飛ばされること
によって生じる負圧現象と、この負圧現象を補うため放
出端縁１２Ｈに向けて前方の空気を補給するような逆流
現象をいう。

このような状態で、霧化頭本体１２の放出端縁１２Ｅか
ら塗料を噴霧すると、この噴霧パターン１８は羽根１５
によるエア流１６のエア圧とエアボンピング現象による
負圧領域１７との間の圧力差により、前記放出端縁１２
Ｅからの塗料噴霧パターン１８は負圧領域１７で巻込ま
れるようになり、この塗料噴霧パターン１８は第３図に
示すようなうず巻状態となる。

この結果、回転霧化頭１１から噴霧された塗料粒子は、
細かい粒子と荒い粒子とが前述の巻込み作用によって混
合され、混合塗料粒子となる。そして、この混合した塗
料粒子は静電界に沿って飛行し、被塗物７に塗着するこ
とになる。従って、本実施例では第３図または第４図に
示すように、細かい粒子１９と荒い粒子２０とが混在し
た状態で被塗物７に塗着することになり、該被塗物７の
全面にわたって隠蔽膜厚を均一とすることができると共
に、表面の仕上り性を良好ならしめることができる。

また、羽根１５によって所要のエア圧をもった軸方向の
エア流１６を発生させることができるから、このエア圧
を利用して塗料粒子の飛行速度を早めることができ、被
塗物７への衝突スピードを高めることができる。これに
より、塗料粒子は被塗物７に叩きつけられるように塗着
し、第４図に拡大して示すように荒い塗料粒子２０でも
偏平に変形した状態で塗着し、塗料粒子間の隙間の発生
を防止し、良質な塗着面を得ることができる。

さらに、第５図は霧化頭本体１２から塗料が液系２１と
なって噴霧される状態を拡大して示すものであるが、本
実施例では羽根１５によって軸方向のエア流１６を発生
しているから、このエア流１６によって液系２１を汲置
たせるようにして微粒化を促進する。この結果、霧化頭
本体１２の遠心力とエア流１６とが協働して、液系２１
から微粒化された塗料粒子２１Ａ、２１Ｂ、・・・２１
Ｎはその粒径が均一なものが生成され、塗装品質の向上
を図ることができる。

さらにまた、従来技術によるものはシェーピングエアノ
ズル５からシェーピングエア６を噴出しないと、被塗物
７に塗°料が塗着したときのパターンがドーナツ状（リ
ング状）となって中心部分に空洞が生じるが、本実施例
ではシェーピングエアを用いなくても中心部分に空洞の
ない塗着パターンとすることができる。

次に、第６図および第７図は本発明の第２の実施例を示
す。なお、第１の実施例と同一構成要素にはダッシュ（
′）を付し、その説明を省略する。

然るに、本実施例による霧化頭本体１２′にあっては、
その外周面側に設けた羽根１５′１５′、・・・を７．
５°の間隔で、かつ軸線に対して４５°の角度をもって
４８個列設したことにある。

本実施例はこのように構成されるが、その作用効果につ
いては第１の実施例と変わるところがない。

ここで、前述した第１．第２の実施例による回転霧化頭
１１．１１’　と羽根のない従来技術の回転霧化頭３と
を高速回転せしめた場合に、放出端縁から１ｃｍ離間し
た位置でのエア流の流速（ｍ／５ｅｃ）を測定した結果
は、下記表の通りである。

表　流速の比較 上記表からもわかるように、従来技術による回転霧化頭
３を４５．０００　ｒ　ｐｍで回転させたとき、６ｍ／
ｓｅｃのエア流速しか得られなかったものが、第１．第
２実施例による回転霧化頭１１．１１’ではそれぞれ１
２ｍ／ｓｅｃ。

２３ｍ／ｓｅｃのエア流速を得ることができ、塗料粒子
の混合を促進せしめ、膜厚が均一で、仕上りの良好な塗
膜を得ることができる。また、６０、ＯＯＯｒｐｍで回
転させた場合も同様である。

なお、本発明は羽根の形状、列設個数について実施例の
ものに限ることなく、種々の形状、個数をもったものを
採用しつるものであり、要は放出端縁から被塗物に向け
て流れる軸方向のエア流を発生することができれば、他
の形状をもった軸流用羽根を用いてもよい。

また、各実施例では霧化頭本体の放出端縁から若干奥ま
った位置に羽根を列設するものとして述べたが、当該羽
根は放出端縁に隣接して列設してもよく、また霧化頭本
体の軸方向中間位置に列設してもよい。

一方、霧化頭本体は筒状ないしカップ状をなしておれば
よ（、外形が円錐状、半球状をなしたものも含むもので
ある。

さらに、実施例では回転軸を霧化頭本体の取付部に固着
し、塗料供給管を該回転軸内に挿通する形式を例示した
が、回転軸をハブ部材に取付け、該回転軸とは別個に配
設した塗料供給管を該ハブ部材の塗料供給面に臨ませる
ように構成した形式のベル型回転霧化頭にも適用しうる
ことは勿論である。

〔発明の効果〕

本発明に係るベル型回転噴霧装置は以上詳細に述べた如
（であって、回転霧化頭の外周面側に被塗物に向けて軸
方向に流れるエア流を発生させる羽根を列設する構成と
したから、被塗物の塗着パターン内で大小の粒径をもっ
た塗料粒子が混在した状態の塗膜を得ることができ、均
一な膜厚をもった仕上り性の良好な塗膜とじつる。また
、エア流を利用して塗料粒子に衝突スピードを与えるこ
とができるから、個々の塗料粒子は偏平に変形して塗着
することができ、粒子間の隙間の発生を防止しつる。一
方、放出端縁から噴霧された液系はエア流によってちぎ
れやすくなり、回転霧化頭の高速回転による遠心力と相
まって、均一な粒径をもった塗料粒子を得ることができ
る。さらに、回転霧化頭の前方で塗料粒子が混合される
から、塗着パターンに空洞ができることがなく、高品質
な塗装を行うことができる等の効果を奏する。

【図面の簡単な説明】

第１図ないし第５図は本発明によるベル型回転噴霧装置
の第１の実施例に係り、第１図は本実施例による回転霧
化頭の全体構成を示す半断面図、第２図は第１図の左側
面図、第３図は第１図に示す回転霧化頭を用いた静電塗
装装置の構成図、第４図は被塗物に塗料粒子が塗着する
状態を示す第３図中のａ部拡大図、第５図は放出端縁か
らの液系の噴霧状態を示す第３図中のｂ部拡大図、第６
図および第７図は本発明によるベル型回転噴霧装置の第
２の実施例に係り、第６図は本実施例による回転霧化頭
の全体構成を示す半断面図、第７図は第６図の左側面図
、第一８図ないし第１１図は従来技術に係り、第８図は
従来技術による回転霧化頭を用いた静電塗装装置の構成
図、第９図は第８図中の被塗物への塗着パターンを示す
平面図、第１０図は被塗物に細かい塗料粒子が塗着する
状態を示す第８図中のＣ部拡大図、第１１図は被塗物に
荒い塗料粒子が塗着する状態を示す第８図中のｄ部拡大
図、第１２図は放出端縁からの液系の噴霧状態を示す第
８図中のｅ部拡大図である。 １１．１１′・・・回転霧化頭、１２．１２′・・・霧
化頭本体、１２Ａ、１２Ａ’　・・・外周面、１２Ｃ９
１２０′・・・取付部、１２Ｄ、２１Ｄ′・・・塗料平
滑化面、１３．１３′・・・ハブ部材、１４．１４′・
・・塗料流出穴、１５．１５’・・・羽根。

Claims (1)

【特許請求の範囲】
1. 外周面側が筒状ないしカップ状をなし、内周面側に塗料
   平滑化面が形成されたベル型の回転霧化頭を備え、該回
   転霧化頭を高速回転させた状態で、供給された塗料を前
   記塗料平滑化面を介して先端の放出端縁から前方の被塗
   物に噴霧するようにしてなるベル型回転噴霧装置におい
   て、前記回転霧化頭の外周面側には、前記放出端縁から
   被塗物に向けて軸方向に流れるエア流を発生させる羽根
   を列設したことを特徴とするベル型回転噴霧装置。