JPH03296466A - 被塗装体の回転装置 - Google Patents

Abstract

(57)【要約】本公報は電子出願前の出願データであるた
め要約のデータは記録されません。

Description

【発明の詳細な説明】 産業上の利用分野 本発明は自動車のバンパー等の被塗装体を回転させなが
ら塗膜の乾燥を行うようにした被塗装体の回転装置に関
する。

従来の技術 自動車に高級感をだすためにはボディ等の塗装の程度が
非常に重要であり、各自動車メーカーでは塗装の効率化
と共に高級感をだすための塗装技術が開発されており、
バンパーも従来の板金製のバンパーに代えて合成樹脂製
の衝撃吸収Ａンノクーを使用し、このバンパーに塗装を
施すことにより自動車の高級感を高するようにしている
。合成樹脂１ｕバンパーの塗装プロセスは、−船釣には
、洗浄工程、マスキング工程、下塗り塗装及び乾燥工程
、上塗り塗装及び乾燥工程から構成される装置 抑えることが重要であり、この塗装不良の一種に被塗装
体の垂直面又は傾斜面に塗装するときに発生する塗料の
「タレ」がある。タレの原因としては、塗料の膜厚が厚
すぎるか粘度が低いためであり、塗料の一部が数ミリ流
下し、流下が止まった部分は塗膜が盛り上がりタレ模様
となる。このタレを防止する対策としては、膜厚を薄く
するか、塗料の粘度を上げるか、乾燥を早める等の方法
があるが、被塗装体を塗装直後から所定時間にわたり回
転させる方法もタレを防止するのに有効である。

例えば実開昭６３−１２６０６３号には、塗装ラインに
おける搬送台車と題して、自動車のボディを搬送台車に
よって搬送しなからボディを回転させるようにした技術
が開示されている。また、特開昭６　４−６　３　０　
７　５号には、自動車のボデ゛イを回転させなから揺動
運動を行う乾燥・焼付工程を含む塗装方法が開示されて
いる。

発明が解決しようとする課題 上述した公開公報に記載された技術は被塗装体の回転時
における塗装面の全てが水平状態で上に向かないため塗
料のタレが生じる部分があり、塗装の仕上がりが不十分
であった。

本発明はこのような点に鑑みてなされたものであり、そ
の目的とするところは、簡単な構成でバンパー等の細長
い被塗装体を回転させて全ての塗装面を水平状態で上方
に向けることにより、被塗装体の全ての面の塗装を美し
く仕上げることのできる被塗装体の回転装置を提供する
ことである。

課題を解決するための手段 上述した目的を達成するたｔに、本発明の被塗装体の回
転装置は、キャリアフレームと、第１軸線回りに回転可
能に前記キャリアフレームに取り付けられた回転フレー
ムと、前記第１軸線と直交する第２軸線回りに回転可能
に前記回転フレームに取り付けられた被塗装体保持部材
と、前記回転フレームと前記被塗装体保持部材とを共に
回転させる回転駆動手段とを具備している。

本発明の一つの望ましい構成によると、前記回転駆動手
段はキャリアフレームを一方向に搬送する搬送手段と、
該搬送手段による直線運動を回転運動に変換する変換手
段と、該回転運動を回転フレーム及び被塗装体保持部材
に伝達する第１及び第２伝達手段とを含んでいる。

作　　　用 塗料の乾燥時には、一つの回転駆動手段により回転フレ
ームを第１軸線回りに回転させると同時に、被塗装体保
持部材を第２軸線回りに回転させながら被塗装体保持部
材に保持された被塗装体の塗料の乾燥を行う。このよう
に二つの回転運動を組み合わせたことにより被塗装体の
全ての面を概略均等に水平状態で上方に向けて塗料（塗
膜）の乾燥を行うことができ、被−塗装体の全ての塗装
面を美しく仕上げることができる。

また、被塗装体保持部材の回転駆動手段の動力を搬送手
段から取るようにすれば、回転駆動手段についての動力
源を新たに設ける必要がない。

実　　施　　例 以下、本発明の実施例を図面を参照して詳細に説明する
。

まず第１図を参照すると、本発明実施例に係る被塗装体
の保持装置の断面図が示されている。本実施例に係る被
塗装体の回転装置は略左右対称に構成されているので、
左右で対応する構成部分については同一符号を付して説
明する。２は概略コの字形状のキャリアフレームであり
、連結部材４によりコンベア等を含んで構成される搬送
機構６に連結されている。キャリアフレーム２のアーム
部３の先端には両側のシャツ）２０．２０を介して回転
フレーム８が回転可能に取り付けられている。回転フレ
ーム８は一対の端部部材１０．１０を横方向部材１２で
一体的に連結し、横方向部材１２の概略中央部分に端部
部材１０と同一方向に取付部１４を一体的に突出させた
概略Ｅ形状をしている。

１６は搬送方向に沿って設けられたラックであり、この
ラック１６にはピニオン１８が噛合している。ピニオン
１８はシャフト２０の一端部に固着されており、シャフ
ト２０の他端部は回転フレーム８の端部部材１０に固着
されている。また、シャフト２０は図示しない軸受を介
してキャリアフレーム２のアーム部３に回転可能に取り
付けられている。回転フレーム８の端部部材１０には傘
歯車収容部１１が画成されており、この傘歯車収容部１
１中にキャリアフレーム２のアーム部３に溶接された傘
歯車２２がシャツ）２（）を回転可能に外嵌して配置さ
れている。キャリアフレーム２が搬送機構６により紙面
に垂直な手前方向に搬送されると、ピニオン１８は図示
矢印方向に回転し、回転フレーム８の横方向部材１２が
紙面の裏面側方向にシャフト２０を回転中心にして回転
される。

回転フレーム８の端部部材１０内に回転自在に軸支され
た連結棒２６の一端に固着された傘歯車２４が傘歯車２
２に噛み合うように配置されているが、傘歯車２２がア
ーム部３に固定されているため、回転フレーム８が紙面
の裏面側方向に回転されると、傘歯車２４及び連結棒２
６は図示矢印方向に回転し、連結棒２６の他端に固着さ
れた傘歯車２８も同一方向に回転される。傘歯車２８は
、回転フレーム８の横方向部材１２内に回転自在に軸支
された第１連結棒３２及び第２連結棒３３の一端に固着
された傘歯車３０．３０に噛み合っており、第１連結棒
３２の他端には傘歯車３４が固着されているとともに第
２連結棒３３の他端は傘歯車３４に連結されている。よ
って、傘歯車２４２８及び連結棒２６が図示矢印方向に
回転されると、傘歯車３０，３４、第１連結棒３２及び
第２連結棒３３は図示矢印方向に回転される。

回転フレーム１２の概略中央に設けられた取付部１４に
は被塗装体保持部材３６の支持バー３８が回転可能に挿
入されており、支持バー３８の一端部には傘歯車３４に
噛合する傘歯車４０が固着されている。よって、第１連
結棒３２及び第２連結棒３３が図示矢印方向に回転され
ると、支持バー３８は矢印で示した反時計回り方向に回
転される。支持バー３８の他端部は横方向ロッド４２の
中央部に固着されており、横方向ロッド４２の両端部に
は保持パッド４４が取り付けられている。

これらの保持パッド４４により２点鎖線で示したバンパ
ー４６等の被塗装体が保持される。

本実施例の被塗装体の回転装置は以上のように構成した
ので、キャリアフレーム２が搬送機構６により紙面の手
前側に搬送されると、回転フレーム８が紙面の裏面側方
向に回転し、これと同時に被塗装体保持部材３６は反時
計回り方向に回転する。

第２図及び第３図には、上述した被塗装体の回転装置と
同一構成の一対の被塗装体の保持装置５０．５０’を連
結部材５２により一体的に連結した実施例の概略平面図
、概略側面図がそれぞれ示されている。本実施例の説明
においては、上述した実施例と実質上同一構成部分につ
いては同一符号を付し、重複を避けるためその説明を省
略する。

また、第３図の側面図においては、明瞭化のためにバン
パー４６は省略されている。被塗装体の保持装置５０．
５０’は連結部材５２により一体連結され、台車５４上
に搭載されている。５６は第４図に示すように一対のレ
ール部材５８．５８により形成された案内レールであり
、台車５４を以下に説明する構成により第３図矢印へ方
向に案内する。

第３図において６０はチェーンであり、チェーン６０に
はドグ６２が取り付けられている。案内レール５６には
４個のローラ６６が取り付けられた牽引ローラユニット
６４が嵌合されて案内される。牽引ローラユニット６４
にはチェーン６０側のドグ６２に係合するドグ６８が設
けられている。

牽引ローラユニット６４は連結部材７０を介して台車５
４に連結されている。台車５４には牽引ローラユニット
６４と類似した構成の一対のローラユニッ）７２．７４
が取り付けられており、各々のローラユニット７２．７
４は４個のローラ６６を有して構成され、案内レール５
６に嵌合して案内される。符号８４は床を示しており、
チェーン６０は図示しないモータ及びスプロケット等を
介して回転駆動される。

第４図は第３図のＩＶ−ＩＶ線断面図であり、ローラユ
ニット７４の詳細構造を示している。台車５４の下端に
固定されたシャフト７６に取付部材７８が摺動可能に外
嵌しており、取付部材７８には４個のローラ６６が回転
可能に取り付けられている。これらのローラ６６はそれ
ぞれレール部材５８に嵌合されて案内される。シャフト
７６の下端側からリング板８０がシャフトに挿入され、
ビン８２をシャフト７６の端部に差し込むことにより、
リング板８０の抜けが防止される。

次に第５図を参照して、上述した実施例の動作について
説明する。この図においては、一つの被塗装体の回転装
置５０が右側方向に搬送されながらバンパー４６を回転
する例について説明するが、第２図及び第３図に示した
２つの被塗装体の回転装置５０．５０’を連結した場合
も、その動作は同様である。

第５図（ａ）はバンパー４６の回転サイクルの原点位置
を示している。即ち、回転フレーム８はラック１６に直
交する面内でアーム部３の先端を上方に向けて下方に垂
れ下がっており、バンパー４６はその前面Ａを水平状態
で上に向けて回転フレーム８の回転軸線２１から４５°
傾斜した姿勢で被塗装体保持部材３６により保持されて
いる。バンパー４６がどのように回転されるがを明らか
にするために、バンパー４６の前面をＡ１右側面を８１
左側面をＣ１上面をＤ１下面をＥとして以下の説明を行
う。回転フレーム８と被塗装体保持部材３６との回転比
は１：１．５に設定されており、第５図（ａ）の状態で
回転フレーム８及び被塗装体保持部材３６の回転角を共
に０°とする。

被塗装体の回転装置５０が右方向に搬送されて第５図（
ｂ）の状態になると、回転フレーム８は時計回り方向に
９０’　　（１／４回転）回転する。このとき、被塗装
体保持部材３６は１３５°　（０，３７５回転）回転し
、バンパー４６の左側面Ｃが水平状態で上を向くように
なる。第５図（Ｃ）の状態は回転フレーム８が１８０°
　〈１／２回転）回転した状態を示しており、このとき
被塗装体保持部材３６は２７０°　（０，７５回転）回
転され、バンパー４６の裏面が上を向くようになる。さ
らに搬送されて第５図（ｄ）の状態になると、回転フレ
ーム８は２７０°　（３／４回転）回転し、被塗装体保
持部材３６が４０５°　（１，１２５回転）回転するた
め、バンパー４６の上面りが水平状態で上を向くように
なる。さらに搬送されて第５図（ｅ）の状態になると、
回転フレーム８が３６０°　（１回転〉回転され、被塗
装体保持部材３６が５４ｏ。

（１，５回転）回転されるため、バンパー４６の前面Ａ
が水平状態で再び上を向くようになる。

第５ｔｌ（ｆ）ｌｔ回転フレーム８カ４５０’　　（１
，２５回転）回転した状態を示しており、このとき被塗
装体保持部材３６は６７５°　（１，８７５回転）回転
されるため、バンパー４６の右側面Ｂが水平状態で上を
向くようになる。さらに搬送されて第５図（（至）の状
態になると、回転フレーム８が５４０°　（１，５回転
）回転され、被塗装体保持部材３６が８１０°　（２，
２５回転）回転されるため、バンパー４６の裏面が再び
上を向くようになる。さらに搬送されて第５図（社）の
状態になると、回転フレーム８が６３０”　　（１，７
５回転）回転され、被塗装体保持部材３６が９４５°　
（２，６２５回転）回転されるため、バンパー４６の下
面Ｅが水平状態で上を向くようになる。さらに搬送され
て、回転フレーム８が７２０’　　（２回転）回転し、
被塗装体保持部材３６が１０８０”　　（３回転）回転
すると、第５図（Ｂ）に示す原点位置に復帰し、バンパ
ー４６の前面Ａが再び水平状態で上を向（ようになる。

以下、（ａ）から（５）の状態を繰り返しながらバンパ
ー４６が回転されるたｔ１バンパー４６の全ての面を概
略−様に水平状態で上方に向けて塗料（塗膜）の乾燥を
行うことができる。

その結果、バンパーの全ての塗装面を美しく仕上げるこ
とが可能となる。

上述した実施例では、回転フレーム８を中実な部材から
形成した例について説明したが、回転フレームは第６図
に示すように板金製の回転フレーム８′から構成するこ
とも可能である。このように回転フレーム８′を板金か
ら形成すれば、その重量が軽減されるため回転するのに
有利となる。

上述した各実施例においては、チェーン６０による搬送
力を回転フレーム８及び被塗装体保持部材３６の回転駆
動手段に利用した例について説明したが、本発明の回転
駆動手段はこれに限定されるものではなく、例えばキャ
リアフレーム２を固定し、回転フレーム８及び被塗装体
保持部材３６を同時に回転するモータ等の駆動源及び動
力伝達機構を別に設けるようにしても良い。

さらに第１図の実施例において、該第１図の左半分の駆
動伝達装置を省き、右半分の駆動装置と傘歯車４０とに
よって回転フレーム８及び被塗装体保持部材３６を回転
させるようにすることも可能である。この場合、回転フ
レーム８の左側の端部部材１０はキャリアフレーム２の
アーム部３に単に回転可能に支持する。

発明の効果 本発明は以上詳述したように、被塗装体を塗装機所定時
間回転させることにより、塗装面の全てを上方に向ける
とともに塗膜に加わる重力の方向を随時変えることがで
きるため、塗料のタレを有効に防止して被塗装体の全て
の面について平滑で見栄えの優れた塗装面を得ることが
できるという効果を奏する。

【図面の簡単な説明】

第１図は本発明実施例の断面図、 第２図は被塗装体の回転装置を２つ連結した本発明実施
例の平面図、 第３図はバンパーを省略した第２図の側面図、第４図は
第３図のＩＶ−ＩＶ線断面図、第５図は本発明実施例の
動作を説明するための説明図、 第６図は回転フレームを板金で形成した実施例を示す断
面図である。 ５６・・・案内レール、 ６０・・・チェーン。

Claims (1)

1. 【特許請求の範囲】 １、被塗装体を塗装完了後に回転させながら塗膜の乾燥
   を行うようにした被塗装体の回転装置であって、 キャリアフレームと、 第１軸線回りに回転可能に前記キャリアフレームに取り
   付けられた回転フレームと、 前記第１軸線と直交する第２軸線回りに回転可能に前記
   回転フレームに取り付けられた被塗装体保持部材と、 前記回転フレームと前記被塗装体保持部材とを共に回転
   させる回転駆動手段とを具備したことを特徴とする被塗
   装体の回転装置。 ２、前記回転駆動手段は前記キャリアフレームを一方向
   に搬送する搬送手段と、該搬送手段による直線運動を回
   転運動に変換する変換手段と、該回転運動を前記回転フ
   レーム及び前記被塗装体保持部材に伝達する第１及び第
   ２伝達手段とを含んでいることを特徴とする請求項１記
   載の被塗装体の回転装置。 ３、前記変換手段は搬送方向に沿って設けられたラック
   と、該ラックに噛合するピニオンとから構成されること
   を特徴とする請求項２記載の被塗装体の回転装置。 ４、前記回転フレームと前記被塗装体保持部材との回転
   比を１：１．５に設定したことを特徴とする請求項１〜
   ３のいずれかに記載の被塗装体の回転装置。