JPH0329139Y2 - - Google Patents

Description

【考案の詳細な説明】 産業上の利用分野 この考案は、流動性食品などを密封するための
紙製カートンのような有底筒状容器にこれの周壁
にあけられた孔に注出口となるフランジ付チユー
ブを周壁の内面がわからはめ入れることによつて
取付けるための装置に関する。

従来の技術 この種の装置としては、例えば、実開昭58−
92037号公報に開示されているように、チユーブ
挿入孔が右を向いた状態で容器を搬送する搬送装
置であつて、容器がチユーブ取付ステーシヨンに
順次停止するように容器を搬送する搬送装置と、
チユーブ取付ステーシヨンで停止している容器の
上方を左右方向にのびるように配置されている軸
方向に移動自在な水平軸と、同容器の上方に位置
するように水平軸に固定されかつ右向き吸着部材
が取付けられている吸着ヘツドと、吸着部材に、
下端左向き排出口を臨ませるように配置されてい
るチユーブ移送シユートと、吸着部材に、チユー
ブ挿入孔を臨ませるようにチユーブ取付ステーシ
ヨンにおいてここで停止している容器を搬送装置
から持ち上げるリフタと、リフタで容器を持ち上
げる前後にそれぞれ１回ずつ水平回転軸をその軸
方向に１往復動させる往復手段とよりなり、容器
を持ち上げる前の往復動でシユートから吸着部材
がチユーブを吸着し、容器を持ち上げた後の往復
動で吸着部材に吸着されたチユーブがチユーブ挿
入孔に挿入されるものが知られている。

考案が解決しようとする課題 上記装置では、１つのチユーブを容器に取付け
るのに、水平回転軸をその軸方向に２往復させる
ことが必要であり、そのため、サイクルタイムが
長く、チユーブ取付作業の高速化を図ることが困
難であつた。

この考案の目的は、チユーブ取付作業を高速で
行うことのできる装置を提供することにある。

課題を解決するための手段 この考案による容器への注出口用チユーブの取
付け装置は、筒状容器にこれの周壁にあけられた
チユーブ挿入孔に注出口となるフランジ付チユー
ブを取り付ける装置であつて、チユーブ挿入孔が
右を向いた状態で容器を搬送する搬送装置であつ
て、容器が２つずつチユーブ取付ステーシヨンに
順次停止するように容器を搬送する搬送装置と、
チユーブ取付ステーシヨンで停止している２つの
容器の中間上方を左右方向にのびるように配置さ
れている軸方向に移動自在な水平回転軸と、同２
つの容器の上方に位置するように水平回転軸に固
定されかつ２対の右向き吸着部材が水平回転軸の
軸心を中心とする円周上にそれぞれ位置しかつ対
をなす２つずつの吸着部材の間隔が同２つの容器
の間隔と等しくなるように取付けられている吸着
ヘツドと、対をなす２つずつの吸着部材が上下対
称の２つの上方位置と下方位置に交互に停止しう
るように水平回転軸を180度ずつ間欠的に回転さ
せる回転手段と、上方位置で停止している２つの
吸着部材に、下端左向き排出口をそれぞれ臨ませ
るように配置されている２列のチユーブ移送シユ
ートと、下方位置で停止している２つの吸着部材
に、チユーブ挿入孔をそれぞれ臨ませるようにチ
ユーブ取付ステーシヨンにおいてここで停止して
いる２つの容器を搬送装置から持ち上げるリフタ
と、回転手段で水平回転軸が間欠的に駆動される
毎に水平回転軸をその軸方向に１往復動させる往
復手段とよりなるものである。

作 用 この考案による容器への注出口用チユーブの取
付け装置では、水平回転軸が１往復動する間に、
２つのシユートから２つの吸着部材がそれぞれ
別々にチユーブを吸着し、これと同時に、前回の
サイクルで別の２つの吸着部材にそれぞれ吸着さ
れた２つのチユーブが２つの容器のチユーブ挿入
孔にそれぞれ挿入される。

実施例 この考案の実施例を、図面を参照してつぎに説
明する。

この明細書において、前後とは、搬送装置で容
器が運ばれて進む側を前（第２図の左方）、これ
と反対側を後といい、、左右とは前に向かつてそ
の左右を左右（第１図および第３図の左右）とい
うものとする。

第４図を参照すると、容器１は、内面にアルミ
ニウム箔層を有する紙製であつて、全体が有底角
筒状に形成されている。容器１の周壁２上部の折
れ目線３で区画された頂部閉鎖部となる部分に、
チユーブ４のはめ入れられるチユーブ挿入孔５が
あけられている。チユーブ４は、軟質合成樹脂製
であつて、胴部６とこれの一端に一体的に設けら
れたフランジ部７とからなる。胴部６の外径は孔
５の内径に〓間をおいてはめ入れられる大きさで
あり、その外周面には雄ねじ８が形成されてい
る。胴部６の基部には大径部９が形成されてお
り、この大径部９が孔５に密にはめ入れられる。
さらに胴部６のフランジ部７がわの開口端には閉
鎖壁１０が一体的に設けられている。閉鎖壁１０
には扇形の部分１１を取り囲む切断用環状Ｖ溝１
２が形成されるとともに、扇形の部分１１にこれ
の要の部分より立ち上がつた引張りリング１３が
一体的に設けられている。この扇形の部分１１が
開口されて注出口となる。フランジ部７は、チユ
ーブ４の移送時の姿勢を一方向に向けさせるため
に外形が直線部分を含む釣り鐘形に形成されてい
る。上記チユーブ４は、これにキヤツプ１４が被
せられた状態で容器１に取付けられる。キヤツプ
１４は、硬質合成樹脂製であつて、チユーブ４の
胴部６先端開口を閉鎖しかつその外周面の全体を
覆うように有底筒状に形成されており、雄ねじ８
にねじはめられる雌ねじ（図示略）を有してい
る。キヤツプ１４の胴部外径はチユーブ４の大径
部９の外径とほぼ同一である。またキヤツプ１４
の胴部外周面先端には、複数の抜止め突起１５が
形成されている。容器１に取付けられたチユーブ
４は、容器１の内面にフランジ部７が超音波シー
ルされる。

つぎに、第１図から第３図を参照して容器への
注出口用チユーブの取付け装置について説明す
る。

同取付け装置は、容器１が２つずつチユーブ取
付ステーシヨンに順次停止するように容器１を搬
送する搬送装置１６と、チユーブ取付ステーシヨ
ンで停止している２つの容器１の中間上方を左右
方向にのびるように配置されている軸方向に移動
自在な水平回転軸２０と、同２つの容器１の上方
に位置するように水平回転軸２０に固定されかつ
２対の右向き吸着部材２１が取付けられている吸
着ヘツド７６と、上向き位置で停止している２つ
の吸着部材２１に、下端左向き排出口１８をそれ
ぞれ臨ませるように配置されている２列のチユー
ブ移送シユート１９と、下向き位置で停止してい
る２つの吸着部材２１に、チユーブ挿入孔５をそ
れぞれ臨ませるようにチユーブ取付ステーシヨン
においてここで停止している２つの容器１を搬送
装置１６から持ち上げるリフタ１７とを備えてい
る。

搬送装置１６は、チエーンコンベヤであり、こ
れは、左右の水平エンドレスチエーン２２と、エ
ンドレスチエーン２２に一定間隔で取付けられた
多数のホルダ２３と、ホルダ２３の移動経路の下
方にこれと平行に配置されかつホルダ２３に保持
された容器１の底を受けて案内するレール２４と
を備えている。ホルダ２３は、容器１の水平方向
の移動は拘束するが垂直方向の移動は自由とする
ように、容器１の角部にそわされる垂直片からな
る。ホルダ２３に容器１はそのチユーブ挿入孔５
を右に向けた状態で保持されている。

水平回転軸２０は、左右方向に相互に所定間隔
をおいて支持板５９上に取付けられた一対の軸受
け６０，６１によつて回転自在に支持されてい
る。支持板５９は、上述の水平取付板４５の下方
にこれと平行に相互に所定距離をおいて配置さ
れ、かつ一対のエンドレスチエーン２２のうち、
右側のエンドレスチエーン２２の循環ループを挿
通した主支柱６２とこれの右方に立てられた２つ
の副支柱６３の上端に渡し止められている。水平
回転軸２０の両端部は両軸受６０，６１よりそれ
ぞれ左方および右方に突出している。水平回転軸
２０の左側の軸受６１より右方に突出した部分に
は従動歯車６４がキー止めされている。従動歯車
６４には、支持板５９上に左向きに支持されたロ
ータリーアクチユエータ６５の出力軸６６に固定
された駆動歯車６７がかみ合わされている。さら
に水平回転軸２０の左端部は従動歯車６４より突
出しており、その突出端部は平面視コの字形の連
結部材６８を介して流体圧シリンダ６９のロツド
７０に連結されている。連結部材６８は水平回転
軸２０の先端を回転自在に受け、かつ水平回転軸
２０にこれとともに軸方向に移動するように連結
されている。連結部材６８の前面は支持板５９上
に取付けられた案内部材７１に摺動自在に受けら
れている。水平回転軸２０の両軸受６０，６１の
間には４つの空気供給口７２を有する筒体７３が
はめ被せられている。この筒体７３は水平回転軸
２０にこれとともに軸方向に移動するように取付
けられ、かつ回転しないように支持板５９上に固
定された摺動案内板７４によつて受けられてい
る。水平回転軸２０の内部には詳しく図示しない
が空気供給口７２に通じた空気導入孔７５があけ
られている。

吸着ヘツド７６は、側面から見てＨ形で、平行
部および連結部を有する垂直板よりなりかつその
連結部中央において水平回転軸２０の左端部に固
定されている。

２対の吸着部材２１は、吸着ヘツド７６の平行
部両端であつて、水平回転軸２０の軸心を中心と
する円周上にそれぞれ位置しかつ対をなす２つず
つの吸着部材２１の間隔が取付ステーシヨンで停
止している２つの容器１の間隔と等しくなるよう
に位置させられている。また、吸着ヘツド７６に
は空気導入孔７５とチユーブ吸着部材２１の間を
連絡する連通孔７７があけられている。

水平回転軸２０を180度ずつ間欠的に回転させ
ることにより、第２図に示すように、吸着ヘツド
７６の平行部が垂直となつて、対をなす２つずつ
の吸着部材２１が上下対称の２つの上方位置と下
方位置に交互に停止する。

２列のチユーブ移送シユート１９は、同一構造
のものであるから、一方のシユート１９について
説明すると、これは、左向きに開口した横断面コ
形で垂直にのびた本体３９と、本体３９にブラケ
ツト４０を介して取付けられかつ本体３９の開口
端の幅方向中央部を垂直にのびた押え棒４１と、
本体３９の下端開口縁部にねじ止められた端面閉
鎖板４２と、本体３９の開口縁部の複数位置にね
じ止められた案内板４３，４４とからなる。なお
シユート１９の上部は図示しないがチユーブ供給
装置に接続されている。また押え棒４１が本体３
９の下端より所要長さにわたつて切除されること
により、そこにできた開口部が排出口１８とされ
ている。本体３９は、水平回転軸２０の上方に設
けられた水平取付板４５にブラケツト４６を介し
て支持されている。本体３９の内部は開口端より
近い順にチユーブ４のフランジ部７の通る広幅部
４７とチユーブ４に被せられたキヤツプ１４の通
る狭幅部４８の２段に形成されている。チユーブ
４のフランジ部７の直線部分が広幅部４７の前が
わの側面にそわされることによつて、チユーブ４
の移送時の姿勢が一定に保たれる。

シユート本体２９の排出口１９を臨む前後両側
壁のうち、後がわの側壁の上下に大小２つの方形
の孔４９，５０があけられている。一方、シユー
ト本体３９の若干後方には、その右方より両孔４
９，５０を臨む位置までのびてきた上下一対のチ
ユーブ受け止めレバー５１，５２が設けられてい
る。両レバー５１，５２は、ともに上述の水平取
付板４５の下面がわに垂直軸５３を介して水平方
向に揺動自在に支持されている。両レバー５１，
５２の左端部は、両孔４９，５０を挿通してシユ
ート１９の内部に入り込みうるように、前向きに
ほぼ直角に折曲されている。両レバー５１，５２
の左端部は、平面視ハの字形の一対のリンク５
４，５５を介して流体圧シリンダ５６のロツド５
７にそれぞれ連結されている。同シリンダ５６は
水平取付板４５にブラケツト５８を介して左向き
に支持されている。シユート１９の内部に進入し
た下部のレバー５２はシユート１７内の最下位の
チユーブ４に被せられたキヤツプ１４の部分を受
け止め、上部のレバー５１は最下位より１つ上の
チユーブ４に被せられたキヤツプ１４の部分を受
け止める。

流体圧シリンダ５６を作動させてそのロツド５
７を進退させると、両レバー５１，５２が相互に
反対方向に揺動してその先端が交互にシユート１
９の内部に進入し、かつそこから退去する。これ
によつて、シユート１９の最下位のチユーブ４が
その上位のチユーブ４から分離される。

リフタ１７は、可動レール２５と、上端が可動
レール２５に連結された相互に平行な一対の昇降
棒２６とからなる。可動レール２５は、チユーブ
取付けステーシヨンで停止させられた２つの容器
１の底を受けるためのものであつて、容器案内用
レール２４が所定長さにわたつて分離されること
によつて形成されたもので、昇降ストロークの下
限位置ではその前後のレール２４と一直線状につ
らなる。両昇降棒２６は、フレーム２７に取付け
られた案内筒２８に摺動自在にはめ入れられ、か
つ下端部において水平棒２９によつて相互に連結
されている。水平棒２９は図示しない手段によつ
て昇降させられ、これによつて可動レール２５が
昇降する。可動レール２５の直上には、ここで停
止した２つのホルダ２３の上部につらなるように
前後一対の容器ガイド３０が設けられている。容
器ガイド３０はチエーンガイド３１に２種類のＬ
形片３２，３３を介して支持されている。一方可
動レール２５には正面から見てＬ形の取付部材３
４を介して相互に平行な一対の垂直棒３５が取付
けられている。垂直棒３５は、一対のエンドレス
チエーン２３のうち、左がわのエンドレスチエー
ン２２の循環ループ内を挿通してその上方に突出
している。両垂直棒３５の上端にはブロツク片３
６を介して横断面Ｌ形の連結部材３７が渡し止め
られるとともに、連結部材３７の上面にホルダ２
３の取付間隔に等しい間隔をおいて前後一対の容
器押し下げ片３８が片持状態に取付けられてい
る。両押し下げ片３８は、可動レール２５によつ
て受けられた容器１の頂部より上方に若干間隔を
おいて水平にのびており、その先端は両容器ガイ
ド３０の内部に入り込んでいる。

いま、図示の状態のように、バキユームヘツド
７６はその進退ストロークの左限位置にあり、４
つのチユーブ吸着部材２１のうち、上がわの２つ
のチユーブ吸着部材２１はチユーブ４を吸着して
おらず、下がわの２つのチユーブ吸着部材２１は
チユーブ４を吸着しているものとする。この状態
で容器搬送コンベア１６を１ピツチ駆動すると、
リフタ１７上から前回のサイクルでチユーブ４の
取付けられた２つの容器１が送り出され、リフタ
１７の上にチユーブ４の取付けられていない２つ
の容器１が送り込まれてくる。そうするとリフタ
１７を上昇させることにより、これにのせられた
２つの容器１のチユーブ挿入孔５が２つの吸着部
材２１にそれぞれ吸着された２つのチユーブ４に
相対する位置まで容器１が上昇させられる。そし
て流体圧シリンダ６９のロツド７０を退入させる
ことによつて吸着ヘツド７６を右向きに移動させ
ると、その右限位置において下方位置の２つの吸
着部材２１にそれぞれ吸着されていた２つのチユ
ーブ４がチユーブ挿入孔５にそれぞれはめ入れら
れるとともに、２つのシユート１９のチユーブ排
出口１８よりチユーブ４が上方位置の２つの吸着
部材２１に吸着される。ついでバキユームヘツド
７６を左向きに移動させるとともに、リフタ１７
を下降させることによつてチユーブ４の取付けら
れた２つの容器１を下降させる。このときに容器
１がホルダ２３に引掛かることなどによつて自重
で下降しない場合は押し下げ片３８によつて容器
１が強制的に下降させられる。そしてロータリー
アクチユエータ６５を作動させることによつてバ
キユームヘツド７６を180度回転させると、１サ
イクルの動作を完了する。

考案の効果 この考案によれば、水平回転軸が１往復動する
間に、２つのシユートから２つの吸着部材がそれ
ぞれ別々にチユーブを吸着し、これと同時に、前
回のサイクルで別の２つの吸着部材にそれぞれ吸
着された２つのチユーブが２つの容器のチユーブ
挿入孔にそれぞれ挿入されるから、チユーブ取付
作業を高速で効率よく行なうことができる。

【図面の簡単な説明】

図面はこの考案の実施例を示し、第１図は正面
図、第２図は側面図、第３図は平面図、第４図は
容器とこれに取付けられるチユーブを示す斜視図
である。 １……容器、２……周壁、４……チユーブ、５
……孔、１７……リフタ、１８……排出口、１９
……シユート、２０……水平回転軸、２１……吸
着部材、７６……吸着ヘツド。

Claims (1)

1. 【実用新案登録請求の範囲】 筒状容器１にこれの周壁２にあけられたチユー
   ブ挿入孔５に注出口となるフランジ付チユーブ４
   を取り付ける装置であつて、 チユーブ挿入孔５が右を向いた状態で容器１を
   搬送する搬送装置１６であつて、容器１が２つず
   つチユーブ取付ステーシヨンに順次停止するよう
   に容器１を搬送する搬送装置１６と、 チユーブ取付ステーシヨンで停止している２つ
   の容器１の中間上方を左右方向にのびるように配
   置されている軸方向に移動自在な水平回転軸２０
   と、 同２つの容器１の上方に位置するように水平回
   転軸２０に固定されかつ２対の右向き吸着部材２
   １が水平回転軸２０の軸心を中心とする円周上に
   それぞれ位置しかつ対をなす２つずつの吸着部材
   ２１の間隔が同２つの容器１の間隔と等しくなる
   ように取付けられている吸着ヘツド７６と、 対をなす２つずつの吸着部材２１が上下対称の
   ２つの上方位置と下方位置に交互に停止しうるよ
   うに水平回転軸２０を180度ずつ間欠的に回転さ
   せる回転手段と、 上方位置で停止している２つの吸着部材２１
   に、下端左向き排出口１８をそれぞれ臨ませるよ
   うに配置されている２列のチユーブ移送シユート
   １９と、 下方位置で停止している２つの吸着部材２１
   に、チユーブ挿入孔５をそれぞれ臨ませるように
   チユーブ取付ステーシヨンにおいてここで停止し
   ている２つの容器１を搬送装置１６から持ち上げ
   るリフタ１７と、 回転手段で水平回転軸２０が間欠的に駆動され
   る毎に水平回転軸２０をその軸方向に１往復動さ
   せる往復手段と、 よりなる、容器への注出口用チユーブの取付け装
   置。