JPH03271519A - ２サイクルエンジンの排気タイミング制御装置 - Google Patents

Abstract

(57)【要約】本公報は電子出願前の出願データであるた
め要約のデータは記録されません。

Description

【発明の詳細な説明】 〔産業上の利用分野〕 本発明は、ポート掃気方式２サイクルエンジンの排気ポ
ートに排気ロータリ弁を備えてなるものにおいて、排気
タイミングを可変にした２サイクルエンジンの排気タイ
ミング制御装置に関する。

〔従来の技術〕

従来、ポート掃気方式２サイクルエンジンにおいて、排
気ポートに排気ロータリ弁を備えて排気タイミングを制
御するようにしたものが種々提案されており、例えば特
開昭６２−１８２４２４号公報、実開昭６２−４１８３
０号公報、および特開昭６３−２２７９２２号公報等の
先行技術が知られている。

〔発明が解決しようとする課題〕

ところで、上述した先行技術のものは、いずれも排気タ
イミングを制御するものではあるが、排気タイミングが
ピストンの下死点に対して対称であるから、運転条件に
応じて最適に排気タイミングを得ることはできず、高速
域では掃気ポンプの駆動損失が大きくなる等の問題があ
る。

そこで、特開昭５９−２５０３１号公報に示すように、
排気タイミングをピストンの下死点に対して非対称に得
られるようにしたものも提案されてはいるが、運転条件
に応じて排気タイミングを最適状態に変化させることは
できず、全運転域で高トルクを得ることはできないとい
う問題がある。

本発明は、上述した問題点を課題として提案されたもの
で、排気ポートの途中に排気ロータリ弁を設け、排気ポ
ートの開閉時期と開口面積およびクランク軸に対する排
気ロータリ弁の位相とを変え、全運転域において高トル
クを得ることができるようにした２サイクルエンジンの
排気タイミング制御装置を提供することを目的とする。

〔課題を解決するための手段〕

上記目的を達成するため本発明は、排気ポート下流側の
排気通路の排気ポート近傍に、エンジンのクランク軸に
同期して駆動される排気ロータリ弁を設置してなる２サ
イクルエンジンにおいて、上記排気ポートと排気ロータ
リ弁との間に、排気ポートの上縁位置を可変にするタイ
ミングフラップを設け、上記排気ロータリ弁の駆動軸と
クランク軸から巻掛伝動装置を介して駆動される排気ロ
ータリ弁プーリのプーリ軸との間に、上記クランク軸に
対する上記排気ロータリ弁の回転位相を可変にする排気
ロータリ弁位相可変機構を設け、上記タイミングフラッ
プを、所定のエンジン回転数に基づいて上記排気ロータ
リ弁に同期して回動してなることを特徴とするものであ
る。

〔作　　　用〕

本発明による２サイクルエンジンの排気タイミング制御
装置は、所定エンジン回転数に基づいてタイミングフラ
ップの位置と排気ロータリ弁の位相とを同期させて排気
タイミングを可変にするものであり、低速域では、タイ
ミングフラップを下げて排気ポートの開口面積を小さく
し、かつ排気ロータリ弁は掃気ポートより先に閉じるこ
とで、過給効果も得られて高トルクを得ることができる
。

さらに、高速回転域では、タイミングフラップを上げて
排気ポートの開口面積を大きくし、かつ排気ロータリ弁
の位相を遅らせ、掃気ポートが閉じた後に排気ロータリ
弁を閉じるので、排気ポートの時間面積が十分に得られ
、エンジン運転の全領域で高トルクを得ることができる
。

〔実　施　例〕

以下、本発明の実施例を添付図面に基づいて説明する。

第１図は本発明の一実施例を示す２サイクルエンジンの
全体構成図である。図において、符号■はエンジンであ
り、シリンダ２にピストン３が往復動自在に挿入され、
クランク室４のクランク軸５に対し偏心して取付けられ
たコネクティングロッド６にピストン３が連結されてい
る。

エンジン１の燃焼室７の頂部には、点火プラグ８および
インジェクタ９が取付けられており、シリンダ２には、
ピストン３によって所定のタイミングで開閉される掃気
ポート１０および排気ポート１１が開口し、この掃気ポ
ート■０の上流側には掃気系が設けられると共に、排気
ボー）１１の下流側には排気系が設けられている。

ここて、掃気ポート１（ｌに連通する掃気系には、掃気
ポー）１０の上流側の掃気通路】２に、掃気ポートＬＯ
の開閉時の掃気圧力波を減衰させる掃気チャンバ１３．
給気を冷却するインタークーラ１４を介して容積型の掃
気ポンプ１５が連設されている。また、掃気ポンプ１５
のエアクリーナ１Ｂ側とインタークーラ１４の下流側と
の間には、バイパス通路１７が連通し、このバイパス通
路１７に負荷制御用の制御弁１８が設けられている。

上記制御弁１８は、開度変更手段】９を介してアクセル
ペダル２０に連結され、アクセルペダル２０のアクセル
開度に対して反比例的に開閉制御される。

また排気ポートＩＩに連通ずる排気系には、排気ポート
１１下流側の排気通路２１の排気ポートＨに近接して排
気ロータリ弁２２が配設され、その下流側に触媒装置２
３．排気チャンバ２４．マフラ２５が配設されている。

そして排気ポート１１と排気ロータリ弁２２との間には
、フラッパ室２７ａが形成されている。このフラッパ室
２７ａには、軸２６によって回動し、排気ポ−ト１１の
上縁１１ａの位置を制御するタイミングフラップ２７が
配設されている。またフラッパ室２７ａには、タイミン
グフラッパ２７の側面２７ｂに対向してスイッチ２７ｃ
が設けられている。

排気ロータリ弁２２は、筒形ロータ２２ａに駆動軸２９
に対し直角方向に開口する開口部２２ｂを形成し、クラ
ンク軸５のクランクプーリ５ａ、巻掛伝動装置２８、排
気ロータリ弁プーリ３０．後述する排気ロータリ弁位相
可変機構３２を介してハウジング２２ｃ内を、クランク
軸５の回転数と同一の回転数で回転し、所定のタイミン
グで排気通路２１を開閉する。

なおインジェクタ９には、燃料通路３５が連通されてお
り、フィルタ３６．燃料ポンプ３７を介して燃料タンク
３８に連通し、燃料通路３５の途中に調圧弁３９が設け
られ、常に一定の燃圧が生じている。また掃気ポンプ１
５は、クランク軸５に取付けられたクランクプーリ４０
とポンププーリ４１との間に巻掛けた巻掛伝動装置４２
を介して駆動されるものである。

排気ロータリ弁位相可変機構３２は、例えば第２図、第
３図に示すように、排気ロータリ弁２２の駆動軸２９に
形成されたストレートスプライン２９ａと、排気ロータ
リ弁プーリ３０のプーリ軸３１に形成されたヘリカルス
プライン３１ａとの間に、スリーブ３３が嵌合されてお
り、スリーブ３３の環状溝３３ａに、ねじ孔３４ｂを穿
孔したボス部３４ａから二叉に分岐した係止部３４ｃ　
、　３４ｃにて形成されたフォーク３４が係合している
。そしてフォーク３４のねし孔３４ｂは、ステッピング
モータ４２の回転ねじ軸４２ａに螺合している。

一方、排気ポート１１の上縁１１ａの位置を可変にする
タイミングフラップ２７は、所定の角度を有する扇形筒
形状に形成され、軸２６の一端に、ステッピングモータ
４２の回転軸４２ｂに固設された駆動歯車４３ａにて駆
動される被駆動歯車４３ｂが固設されている。

ステッピングモータ４２は、エンジン回転数センサ４４
からの信号に基づいてエンジン回転数を判定する制御ユ
ニット４５からの信号が入力する。そしてタイミングフ
ラップ２７は、排気ロータリ弁２２の位相と同期して軸
２６によって回動するものであり、エンジン回転数が所
定の低回転領域では、タイミングフラップ２７を排気ポ
ート１１の上縁１１ａより下げるように第１図の位置に
回動させると共に、エンジン回転数が所定の回転数より
高くなると、タイミングフラップ２７はフラッパ室り７
ａ内に入り込み、排気ポート１１の開口面積が大きくさ
れる。

次いて、このように構成された実施例に基づいて作用を
説明する。

エンジン回転数センサ４４からの信号が制御ユニット４
５へ入力すると、制御ユニット４５てエンジン１の回転
数を算出し、所定エンジン回転数と比較して所定回転数
以下の低速回転時は、オフ信号がステッピングモータ４
２へ入力する。従ってステッピングモータ４２は停止状
態にあり、タイミングフラップ２７は第１図に示す位置
にあって、排気ポート１１の開口面積を小さくしている
。この場合、エンジンの低速回転域では時間面積に余裕
があるので、排気ポートの開口面積を小さくしてもよい
。

従って、第４図に示すように、排気タイミングは例えば
下死点から±７０°位とする。これによって膨張比を大
きくとり、しかも排気ロータリ弁２２は掃気ポート１０
の閉より早く閉しるので過給効果も得られ、かつ実圧縮
比も高くなるので高トルクを得ることができる。

制御ユニット４５て所定回転数以上と判定されると、制
御ユニット４５からのオン信号かステッピングモータ４
２へ入力し、ステッピングモータ４２は回転する。そし
て高速回転域での排気ポー［１の時間面積を十分に得る
ために、駆動歯車４３ａ、被駆動歯車４３ｂ、軸２６を
介してタイミングフラップ２７が回動されてフラッパ室
り７ａ内に収められ、排気ポート１１の開口面積が大き
くされる。またタイミングフラップ２７の側面２７ｂが
スイッチ２７ｃに当接することで、ステッピングモータ
４２は停止する。

他方、ステッピングモータ４２の回転ねじ軸４２ａの回
転により、フォーク３４は回転ねし軸４２ａの軸方向に
移動することで、スリーブ３２も軸方向に移動する。し
かもスリーブ３２はプーリ軸３１にヘリカルスプライン
３１ａで嵌合されているため、スリーブ３２の移動によ
って排気ロータリ弁２２の位相が、クランク軸５に対し
て遅れ側に変えられ、第５図に示すように、排気ロータ
リ弁２２の位相が遅らされる。

従って第５図に示すように、排気タイミングは例えば下
死点から±９０°になり、排気ポート１１の時間面積を
大きくすることができる。

なお、この場合、排気ロータリ弁２２は掃気ポート１０
が閉じた後に閉じることになるが、高速回転域では排気
ポート１１からの新気の吹き抜けは、時間遅れが大きく
なるのでほとんど生じない。

〔発明の効果〕

以上説明したように、本発明による２サイクルエンジン
の排気タイミング制御装置では、排気ポート上縁の位置
を可変にするタイミングフラップと排気ロータリ弁の位
相を可変にする排気ロータリ弁位相可変機構とを有し、
エンジン回転数に基づいて排気ポートの時間面積を変更
すると共に、排気ロータリ弁の位相を変えて排気タイミ
ングを可変にしたので、低速回転域では、排気ポート開
口面積が小さくされるため膨張比を大きくすることがで
き、掃気ポート閉の前で排気ロータリ弁が閉となるため
過給効果が得られ、高トルクを得ることができる。

さらに、高速回転域では、排気ポートの時間面積を十分
に大きくすることができるため出力を向上することがで
きる。

【図面の簡単な説明】

第１図は本発明の一実施例を示す２サイクルエンジンの
全体構成図、第２図は排気ロータリ弁。 タイミングフラップの配置を示す断面図、第３図は第２
図の■−■断面図、第４図は低速回転域における排気タ
イミング特性図、第５図は高速回転域における排気タイ
ミング特性図である。 ■・・・エンジン、１０・・・掃気ポート、１１・・・
排気ポート、１５・・・掃気ポンプ、２２・・・排気ロ
ータリ弁、２９・・駆動軸、２９ａ・・・ストレートス
プライン、３０・・・排気ロータリ弁プーリ、３１・・
・プーリ軸、３１ａ・・・ヘリカルスプライン、３２・
・・排気ロータリ弁位相可変機構。 ズ・社駈モ ーＬ性駅ローフ休体ロミ！

Claims (1)

1. 【特許請求の範囲】 排気ポート下流側の排気通路の排気ポート近傍に、エン
   ジンのクランク軸に同期して駆動される排気ロータリ弁
   を設置してなる２サイクルエンジンにおいて、 上記排気ポートと排気ロータリ弁との間に、排気ポート
   の上縁位置を可変にするタイミングフラップを設け、 上記排気ロータリ弁の駆動軸とクランク軸から巻掛伝動
   装置を介して駆動される排気ロータリ弁プーリのプーリ
   軸との間に、上記クランク軸に対する上記排気ロータリ
   弁の回転位相を可変にする排気ロータリ弁位相可変機構
   を設け、 上記タイミングフラップを、所定のエンジン回転数に基
   づいて上記排気ロータリ弁に同期して回動してなること
   を特徴とする２サイクルエンジンの排気タイミング制御
   装置。