JPH03265690A - 分散剤および固形燃料のスラリー組成物 - Google Patents

分散剤および固形燃料のスラリー組成物

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JPH03265690A
JPH03265690A JP2065865A JP6586590A JPH03265690A JP H03265690 A JPH03265690 A JP H03265690A JP 2065865 A JP2065865 A JP 2065865A JP 6586590 A JP6586590 A JP 6586590A JP H03265690 A JPH03265690 A JP H03265690A
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JP
Japan
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dispersant
solid fuel
formula
cement
water
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Pending
Application number
JP2065865A
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English (en)
Inventor
Keiichi Bessho
啓一 別所
Kiyonobu Kubota
清信 窪田
Tomio Nagatsuka
富雄 長塚
Toshio Ono
寿男 小野
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JSR Corp
Original Assignee
Japan Synthetic Rubber Co Ltd
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Publication date
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  • Emulsifying, Dispersing, Foam-Producing Or Wetting Agents (AREA)
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Abstract

(57)【要約】本公報は電子出願前の出願データであるた
め要約のデータは記録されません。

Description

【発明の詳細な説明】 [産業上の利用分野」 本発明は、固形燃料、セメント、染料、顔料、金属酸化
物、スケールなどの分散体を分散、分散安定化させるの
に有効な分散剤に関する。
[従来の技術] 近年、固形燃料、セメント、染料、顔料、カーボンブラ
ック、あるいは金属酸化物などの分散体に分散剤を配合
した分散剤組成物が種々提案されるようになった。例え
ば、従来、石油を主体としたエルネギ−構造がとられて
きたが、近年、石油資源の枯渇により、石炭、石油コー
クス、ピッチなどの固形燃料が再認識され、その利用法
が種々検討されている。
しかしながら、これらの固形燃料は、石油などの肢体燃
料と異なり固体であるため、通常のパイプライン、タン
クローリ−などによる輸送が困難である。このため、石
炭などの固形燃料を微粉化し、水に分散させスラリーと
して液体と同様に取り扱う技術が種々提案されている。
この場合、固形燃料濃度を低くし水を多量に使用したス
ラリーとすれば、低粘度のスラリーとすることも可能で
あるが、燃料の効率のうえで得策ではない。また、この
ようにして得られたスラリーは、静置すると固形燃料が
沈降してくるという欠点を有している。
固形燃料濃度を高める方法として、スラリー中に各種分
散剤を添加し、固形燃料の水への分散性を高める手段が
提案されている。この各種分散剤を添加した固形燃料ス
ラリーは、添加しない場合に比べ流動性が大幅に改善さ
れるので、分散剤を使用すれば高濃度の固形燃料スラリ
ーを製造することが可能となると報告されている。この
ようにして製造される固形燃料スラリーは、一般に輸送
、貯蔵され、燃料として使用されるため、スラリーの振
動安定性および長期間の静置安定性がよいことが必要と
されている。しかしながら、振動安定性および長期にわ
たる安定性については、未だ十分満足できる域に達して
いないのが現状である。
また、セメント組成物の場合、これより製造されるコン
クリートまたはモルタルの強度は、水/セメント比を小
さくするほど増大する反面、硬練りにすると流動性が低
下し、作業性が悪化してくる。この流動性の低下を改善
するために、あるいは一定の流動性を保ちながら水/セ
メント比を下げて高強度とするために、セメント組成物
中に分散剤を添加する方法についても、よく知られてい
る。
また、塗料および/または顔料の場合、例えば塩基性塗
料においては、この塩基性塗料に陰イオン界面活性剤を
配合することにより、分散性、均染性、機器汚染防止な
どに優れた塗料組成物も提案されている。
さらに、フェライトで代表される金属酸化物(セラミッ
クス)の場合、この成形方法としては、例えば金属酸化
物の原料を水と混合してスラリー組成物となし、ボール
ミル、サンドミルなどの粉砕機で粉砕しく粉砕工程)、
これを噴霧乾燥しく噴霧乾燥工程)、次いでプレス成形
して仮焼しく仮焼工程)、さらに水を加えてスラリー組
成物となして粉砕機で粉砕してバインダーを加え(粉砕
工程)、噴霧乾燥して顆粒状としく噴霧乾燥工程)、最
後にこれをプレス成形して焼結(焼結工程)する方法が
行なわれている。そして、前記粉砕工程では、金属酸化
物の水スラリー組成物中には、各種の分散剤が併用され
ている。この分散剤は、スラリー組成物の粘度を低下さ
せることを主目的としくすなわち、次工程である噴霧乾
燥工程でのエネルギー消費を押えるためスラリー組成物
の濃度を高めると、その結果、粘度が上昇する)、その
ほかバインダーと相溶性を有し、またプレス成形する際
に充填性を改善し、さらに焼結後は得られる最終成形物
中に残存せず、該成形物の特性を悪化させない、例えば
フェライトの場合は、磁気特性を悪化させないものであ
ることが必要である。
さらに、天然ゴム、合成ゴムなどには、その引張強度、
耐摩耗性などの力学的強度を付与するため、カーボンブ
ラックが添加される。この際、力学的強度を付与するた
めには、カーボンブラックが十分に分散されなければな
らず、そのための分散剤が必要である。
さらに、ボイラー、熱交換器、凝縮器、配管などにおけ
る水と接触する金属表面の腐食やスケール生成の防止を
目的として、種々のスケール防止剤の開発が試みられて
いる。
しかしながら、従来のこの種の分散体組成物では、分散
剤として組成物の粘度低下、相溶性、充填性、最終成形
物の特性悪化防止などの要請を十分満足させるものには
未だに得られていないのが現状である。
[発明が解決しようとする課題] 本発明は、従来の技術的課題を背景になされたもので、
固形燃料、セメントなどの分散体に対して優れた分散性
、分散安定性を付与する特定の分散剤を提供するもので
ある。特に固形燃料に適用した場合、高濃度化性、振動
安定性、長期間の保存安定性に優れた固形燃料のスラリ
ー組成物を提供することにある。
[問題点を解決するための手段] 本発明は、 (a)一般式(I)で表わされる共役ジエンのスルホン
化物、および RI     R6 R2R3R4R5 (式中、R1−R6は水素原子、炭素数1〜8のアルキ
ル基、炭素数6〜20のアリール基マタは一5o3 x
であり、ここで、Xは水素原子、金属原子、アンモニウ
ム基もしくはアミノ基であり、R1−R6の少なくとも
1つは一8O3Xである。) (b)一般式(II)で表わされる化合物、および 7 CH2=C・・・・・・ (II) ooy (式中、R7は水素またはメチル基、Yは水素原子また
は金属原子、アンモニウム基もしくはアミノ基である。
) (C)一般式で(I[[)で表わされる化合物8 CH2=C・・・・ (m) COO−Z−R9 (式中、R8は水素またはメチル基であり、Zは開環付
加した2価の炭素数2〜4のアルキレンオキシド残基で
あり、R9は水素または炭素数1〜30のアルキル基で
ある。) を構成単位とする共重合体からなる分散剤、ならびにこ
れを用いた固形燃料のスラリー組成物を提供するもので
ある。
本発明に使用される共重合体の構成成分の1つである(
a)成分は、特開平1−263103に記載された方法
により得ることができる。
(a)成分に使用される共役ジエンとしては、例えば1
,3−ブタジェン、1,2−ブタジェン、1.2−ペン
タジェン、1,3−ペンタジェン、2.3−ペンタジェ
ン、イソプレン、1,2−へキサジエン、1,3−へキ
サジエン、1,4−へキサジエン、1,5−ヘキサジエ
ン、2,3−へキサジエン、2,4−へキサジエン、2
.3−ジメチル−1,3−ブタジェン、2−エチル−1
゜3−ブタジェン、1,2−へブタジェン、1,3−へ
ブタジェン、1,4−へブタジェン、1,5ヘプタジエ
ン、1,6−へブタジェン、2,3−へブタジェン、2
.5〜へブタジェン、3.4−へブタジェン、3,5−
へブタジェン、2−フェニルブタジェンなどのほか、分
岐した各種のジエン類が挙げられる。
これらの共役ジエンは、1種または2種以上を併用する
ことができる。
この共役ジエンをスルホン化するには、通常、二酸化イ
オウ単独のほか、三酸化イオウと電子供与性化合物との
錯体が使用される。
ここで、電子供与性化合物としては、N、N−ジメチル
ホルムアミド、ジオキサン、ジブチルエーテル、テトラ
ヒドロフラン、ジエチルエーテルなどのエーテル類;ピ
リジン、ピペラジン、トリメチルアミン、トリエチルア
ミン、トリブチルアミンなどのアミン類;ジメチルスル
フィド、ジエチルスルフィドなどのスルフィド類;アセ
トニトリル、エチルニトリル、プロピルニトリルなどの
ニトリル化合物などが挙げられ、このうちでもN。
N−ジメチルホルムアミド、ジオキサンが好ましい。
スルホン化剤の量は、共役ジエン1モルに対して、通常
、三酸化イオウ換算で0.1〜10モル、好ましくは0
.5〜3モルであり、0.1モル未満では反応収率が低
く、一方、10モルを超えると未反応三酸化イオウが多
くなり、アルカリで中和した後、多量の硫酸ナトリウム
を生じ、純度が低下するため好ましくない。
このスルホン化の際には、スルホン化剤である三酸化イ
オウに不活性な溶媒を使用することもでき、この溶媒と
しては、例えばクロロホルム、ジクロロエタン、テトラ
クロロエタン、テトラクロロエチレン、ジクロロメタン
などのハロゲン化炭化水素;ニトロメタン、ニトロベン
ゼンなどのニトロ化合物;液体二酸化イオウ、プロパン
、ブタン、ペンタン、ヘキサン、シクロヘキサンなどの
脂肪族炭化水素が挙げられる。
これらの溶媒は、適宜、2種以上混合して使用すること
ができる。
このスルホン化の反応温度は、通常、−70〜+200
℃、好ましくは一30〜+50℃であり、−70℃未満
ではスルホン化反応が遅くなり経済的でなく、一方、+
200℃を超えると副反応を起こし、生成物が黒色化す
る場合があり好ましくない。
かくて、共役ジエンに三酸化イオウが環状に結合した環
状中間体(共役ジエンの環状スルホン酸エステル、一般
名称スルトン、以下「環状中間体」という。)が生成す
る。
本発明で使用される前記一般式(I)で表わされるスル
ホン化物は、この環状中間体に塩基性化合物を作用させ
ることにより、この環状結合をスルホン基が結合した二
重結合に変化させることによって得られる(以下「二重
結合化」という)。
この塩基性化合物としては、水酸化ナトリウム、水酸化
カリウム、水酸化リチウムなどのアルカリ金属水酸化物
:ナトリウムメトキシド、ナトリウムエトキシド、カリ
ウムメトキシド、ナトリウム−1−ブトキシド、カリウ
ム−t−ブトキシドなどのアルカリ金属アルコキシド;
メチルリチウム、エチルリチウム、n−ブチルリチウム
、5ec−ブチルリチウム、アミルリチウム、プロピル
ナトリウム、メチルマグネシウムクロライド、エチルマ
グネシウムブロマイド、プロピルマグネシウムアイオダ
イド、ジエチルマグネシウム、ジエチル亜鉛、トリエチ
ルアルミニウム、トリイソブチルアルミニウムなどの有
機金属化合物;アンモニア水、トリメチルアミン、トリ
エチルアミン、トリプロピルアミン、トリブチルアミン
、ピリジン、ピペラジンなどのアミン類;ナトリウム、
リチウム、カリウム、カルシウム、亜鉛などの金属化合
物を挙げることができる。
これらの塩基性化合物は、1種単独で使用することも、
また2種以上を併用することもできる。
これらの塩基性化合物の中では、アルカリ金属水酸化物
が好ましく、特に水酸化ナトリウムが好ましい。
塩基性化合物の使用量は、共役ジエン1モルに対して、
通常、0.1〜3モル、好ましくは0、 5〜3モルで
あり、0.1モル未満では、環状結合の二重結合化が促
進されず、環状化合物のままで残ったり、一般式 %式% で表わされるヒドロオキシオレフィンを生成し、重合性
能をほとんど有しない化合物が生成する。
一方、10モルを超えると、未反応アルカリが多く残り
製品の純度が低下し好ましくない。
この環状中間体の二重結合化の際には、前記塩基性化合
物を水溶液の形で使用することもでき、あるいは塩基性
化合物に不活性な有機溶媒に溶解して使用することもで
きる。
この有機溶媒としては、前記各種の有機溶媒のほか、ベ
ンゼン、トルエン、キシレンなどの芳香族炭化水素化合
物;メタノール、エタノール、プロパツール、イソプロ
パツール、エチレングリコールなどのアルコール類など
が挙げられる。
これらの溶媒は、適宜、2種以上混合して使用すること
ができる。
塩基性化合物を水溶液または有機溶媒溶液として使用す
る場合には、塩基性化合物濃度は、通常、1〜70重量
%、好ましくは10〜50重量%程度である。
また、二重結合化の反応温度は、通常、−30〜+15
0℃、好ましくは一10〜+70℃、より好ましくはO
〜+50℃で行なわれ、また常圧、減圧あるいは加圧下
のいずれでも実施することができる。
さらに、二重結合化の反応時間は、通常、0.1〜24
時間、好ましくは0.5〜5時間である。
また、この二重結合化に際しては、環状中間体に水ある
いはアルコールを加えた後、脱水反応や脱アルコール反
応によっても、目的とする一般式(I)で表わされるス
ルホン化物が得られる。
なお、このようにして得られるスルホン化物のカチオン
種は特に限定されるものでないが、水溶性にするために
は、水素、アルカリ金属、アルカリ土類金属、アンモニ
ウム、アミンなどが好ましい。
前記アルカリ金属としては、ナトリウム、カリウムなど
を、アミンとしてはメチルアミン、エチルアミン、プロ
ピルアミン、ジメチルアミン、ジエチルアミン、トリエ
チルアミン、ブチルアミン、ジブチルアミン、トリブチ
ルアミンなどのアルキルアミン、エチレンジアミン、ジ
エチレントリアミン、トリエチレンテトラミンなどのポ
リアミン、モルホリン、ピペリジンなどを、アルカリ土
類金属としてはカルシウム、マグネシウムなどを例示す
ることができる。
また、これらのカチオン種は、種々のイオン交換技法に
より他種のカチオン種と相互に交換することが可能であ
る。
次に、本発明に使用される共重合体の(b)成分の例と
しては、アクリル酸(塩)あるいはメタクリル酸(塩)
が挙げられる。
また、本発明に使用される共重合体の(C)成分の例と
しては、ポリエチレングリコールモノ(メタ)アクリレ
ート、ポリプロピレングリコールモノ(メタ)アクリレ
ート、ポリブチレングリコールモノ(メタ)アクリレー
ト、ポリエチレングリコールーポリプロビレングリコー
ルモノ(メタ)アクリレートなどのポリアルキレングリ
コールモノ(メタ)アクリレート;メトキシポリエチレ
ングリコール(メタ)アクリレート、メトキシポリエチ
レングリコール−ポリプロピレングリコール(メタ)ア
クリレート、メトキシポリプロピレングリコール(メタ
)アクリレート、エトキシポリエチレングリコール(メ
タ)アクリレート、エトキシポリエチレングリコール−
ポリプロピレングリコール(メタ)アクリレートなどの
炭素数1〜3のアルキル基でアルコキシ化されたアルコ
キシポリアルキレングリコール(メタ)アクリレート;
アリロキシポリエチレングリコール(メタ)アクリレー
トなどの炭素数2〜3のアルケニル基でアルケノキシ化
されたアルケノキシポリアルキレングリコール(メタ)
アクリレート、ブトキシポリエチレングリコール(メタ
)アクリレート、ブトキシポリプロピレングリコール(
メタ)アクリレート、オクチロキシポリエチレングリコ
ール(メタ)アクリレート、オクチロキシポリエチレン
グリコール−ポリプロピレングリコール(メタ)アクリ
レート、フェノキシポリエチレングリコール(メタ)ア
クリレート、ノニルフェノキシポリエチレングリコール
(メタ)アクリレート、ナフトキシポリエチレングリコ
ール(メタ)アクリレート、フェノキシポリプロピレン
グリコール(メタ)アクリレート、ナフトキシポリエチ
レングリコール−ポリプロピレングリコール(メタ)ア
クリレート、p−メチルフェノキシポリエチレングリコ
ール(メタ)アクリレート、ベンジロキシポリエチレン
グリコール(メタ)アクリレート、シクロヘキソキシポ
リエチレングリコール(メタ)アクリレート、シクロペ
ンテノキシポリエチレングリコール(メタ)アクリレー
ト、ピリシロキシポリエチレングリコール(メタ)アク
リレート、チェニロキシポリエチレングリコール(メタ
)アクリレートなどのほか、ポリアルキレングリコール
類の末端基として炭素数4〜30のアルキル基、アルケ
ニル基、アリール基を置換基として持つアルキル基、環
状アルキル基、環状アルケニル基、複素環式化合物より
誘導された1価の有機基を有する末端エーテル型ポリア
ルキレングリコールモノ(メタ)アクリレートか挙げら
れる。
(a)、(b)および(c)成分は、公知のラジカル重
合開始剤を用いて共重合することができる。
ラジカル重合開始剤としては、過硫酸カリウム、過硫酸
ナトリウム、過硫酸アンモニウムなどの過硫酸塩系開始
剤;過酸化水素などの無機系開始剤;クメンハイドロパ
ーオキサイド、イソプロピルベンゼンハイドロパーオキ
サイド、パラメンタンハイドロパーオキサイド、ベンゾ
イルパーオキサイドなどの有機過酸化物:あるいはアゾ
ビスイソブチロニトリルなとのアゾ系開始剤で代表され
る有機系開始剤を挙げことができる。
また、ラジカル重合に使用される溶媒としては、例えば
水あるいはメタノール、エタノール、イソプロパツール
などのアルコール類;キシレン、トルエン、ベンゼンな
どの芳香族炭化水素;ブタン、ペンタン、ヘキサン、シ
クロヘキサン、ヘプタンなどの脂肪族炭化水素を挙げる
ことができる。
これらの重合用溶媒の中では、水またはメタノールが好
ましい。
ラジカル重合に際しては、前記ラジカル開始剤のほかに
、必要に応じて各種電解質、pH調整剤、連鎖移動剤な
どを併用し、単量体の総計量で100重量部に対して水
50〜1.000重量部、あるいは有機溶媒50〜1.
000重量部と、前記ラジカル開始剤、連鎖移動剤など
を前記範囲内の量で使用して、重合温度−50〜+20
0℃、好ましくしは0〜+150℃、特に好ましくは+
5〜+80℃、重合時間0,1〜40時間の重合条件下
でラジカル重合される。
前記スルホン化物を主成分とする単量体の添加方法は特
に制限されるものではなく、−括添加法、連続添加法あ
るいは分割添加法などの任意の方法が採用される。
本発明の分散剤は、固形燃料(粉末)、セメント、顔料
などの分散剤として有用である。
本発明の分散剤を固形燃料のスラリーの分散剤として用
いる場合、使用される共重合体中の(a)成分の割合は
、通常、40〜95重量%、好ましくは70〜90重量
%であり、40%未満ではスラリーの振動安定性が悪く
なり、また、95%を超えると長期の保存安定性が十分
でなくなる。
また、(b)成分の割合は、通常、3〜50重量%、好
ましくは10〜30重量%であり、3%未満では長期の
保存安定性が十分でなく、50%を超えると振動安定性
が悪くなる。
一方、(c)成分の割合は、通常、2〜30重量%、好
ましくは5〜20重量%であり、2%未満では長期の保
存安定性が十分でなく、30%を超えると良好な分散状
態を作るために必要な共重合体の添加量が多く必要とな
り、経済的でない。
本発明に使用される共重合体の重量平均分子量は、通常
、1.000〜1,500,000、好ましくは3.0
00〜1,000,000である。
本発明の共重合体に使用できる固形燃料としては、石炭
、石油コークス、ピッチ、および木炭である。このうち
、石炭は、褐炭、亜瀝青炭、瀝青炭、無煙炭などいずれ
であってもよく、またこれらをクリーン化した石炭でも
よく特に制限はない。
石油コークスは、石油精製の際に蒸留による重質残留と
して得られるアスファルト、ピッチなどをさらに高温で
熱分解して分解油を留出させた残留コークスのことであ
り、一般に無機質を含有する石炭に比較すると極めて水
に濡れ難いものである。
ピッチは、石油蒸留の際の重質残留物および石炭乾留に
より得られるタールを蒸留し、油分を残した重質残留物
であり、その軟化点は50〜180℃のものが好ましく
、50℃より低いと粉砕が困難である。ピッチは、石炭
に較べると灰分および水分をほとんど含まず、高発熱量
のスラリー燃料にすることができる。
これらの固形燃料の粒度は、粉末であればどのような粒
度であってもよいが、現在、火力発電所で燃焼される微
粉炭は、200メツシュパス分70重量%以上のもので
あるから、この粒度が一応の目安となる。しかし、本発
明に使用される共重合体は、粒度および固形燃料の種類
によって影響されるものではなく、どのような固形燃料
粉末に対しても優れた効果を発揮する。
前記共重合体は、必要に応じて後記する界面活性剤、添
加剤などと併用して特に限定されないが、固形燃料濃度
50〜80重量%、好ましくは60〜75重量%の固形
燃料組成物に添加される。
共重合体の添加量が大きくなるほど固形燃料組成物の粘
度は低下するため、所望の粘度に応じた添加量を選ぶこ
とができ、組成物全量に対して、通常、0.01〜10
重量%でよいが、作業性および経済性の観点から0.0
5〜1重量%が好ましい。
なお、この固形燃料組成物には、必要に応じてノニオン
系あるいはアニオン系分散剤が併用される。
ノニオン系分散剤としては、例えばアルキルポリエーテ
ルアルコール、アルキルアリルポリエーテルアルコール
、ポリオキシエチPン脂肪酸エステル、ポリオキシエチ
レンソルビタン脂肪酸エステル、ポリアルキレンオキサ
イドブロック共重合体などがあり、それらを配合したエ
チレンオキサイド系、ジェタノールアミン系、アンヒド
ロソルビトール系、グリコシド系、グルコンアミド系、
グリセリン系、グリシドール系などの市販の製品を分散
剤あるいは粒子の湿潤剤として用いることができる。中
でも、アルキルフェノール、アルキルフェノールのホル
マリン縮合物にエチレンオキサイドおよび/またはプロ
ピレンオキサイドなどの酸化アルキレンを付加して得ら
れるポリエーテル化合物が好ましい。このうち、酸化ア
ルキレンの付加モル数が4〜800モルのものが好まし
く、20〜600モルがさらに好ましく、50〜300
モルのものが特に好ましい。
アニオン系分散剤としては、例えばドデシルベンゼンス
ルホン酸塩、オレイン酸塩、アルキルベンゼンスルホン
酸塩、ジアルキルスルホコハク酸塩、リグニンスルホン
酸塩、アルコールエトキシサルフエイト、第2級アルカ
ンスルホネート、α−オレフィンスルホン酸、タモール
などがあり、それらを配合したカルボン酸系、硫酸エス
テル系、スルホン酸系、燐酸エステル系、アルキルアリ
ルスルホネート系などの市販の製品を、分散剤あるいは
湿潤剤として用いることができる。
中でも、アニオン系分散剤としては、例えばアルキルベ
ンゼンスルホン酸塩、リグニンスルホン酸塩、アルキル
ナフタレンスルホン酸塩およびそれらのホルマリン縮合
物、スチレンスルホン酸塩およびその重合体、α−オレ
フィンスルホン酸塩およびその重合体、脂肪族ジエン(
共)重合体のスルホン化物、(メタ)アクリル酸(塩)
とポリアルキレンオキサイドモノ(メタ)アクリレート
の共重合体、オレイン酸塩、ジアルキルスルホコハク酸
塩、トリポリリン酸塩、ヘキサメタリン酸、ピロリン酸
、ホスホン酸などである。
固形燃料組成物中には、そのほかさらにキサンタンガム
、グアーガムなどの天然高分子、あるいはカルボキシメ
チルセルロース、ヒドロキシエチルセルロースなどの変
性セルロース誘導体、あるいはモンモリロナイト、アタ
パルジャイト、セピオライト、ヘクトライト、カオリン
、ベントナイトなどの粘土鉱物などを併用することによ
って、さらに優れた安定性が得られる場合がある。
添加剤としては、例えば固形燃料中の灰分に含まれる多
価金属トラップ用のキレート剤、テトラポリ燐酸カリウ
ム、クエン酸ソーダ、グルコン酸ソーダ、ポリアクリル
酸ソーダ、ポリカルボン酸などがある。また、発泡を抑
えるために消泡剤を添加することもできる。消泡剤とし
ては、例えばシリコンエマルジョンなどが用いられる。
冬期の凍結を防止するため、凝固点降下剤を添加するこ
とも可能である。凝固点降下剤としては、例えばエチレ
ングリコールなどの低級アルコールまたは多価アルコー
ルなどが用いられる。
なお、固形燃料組成物の製造方法は特に限定されず、所
望の方法で共重合体、固形燃料および水を混合すること
からなる。例えば、固形燃料をあらかじめ乾式で粉砕し
た後、共重合体を溶かした水溶液中に混合する方法、ス
ラリーを作った後、共重合体を添加する方法、ミル中に
固形燃料、水、共重合体を加えて、該燃料を粉砕しなが
ら混合する方法など、任意の方法が実施できる。
なお、本組成物中の共重合体は、固形燃料だけではなく
、セメント、染料、顔料、金属酸化物などに対しても優
れた分散性能を持つ。
本発明の共重合体をセメントの分散剤として用いる場合
、セメントとしては、普通ポルトランドセメント、早強
ポルトランドセメント、超早強ポルトランドセメント、
中庸熱ポルトランドセメント、耐硫酸塩ポルトランドセ
メント、白色鉄ポルトランドセメントなどの各種ポルト
ランドセメント;高炉セメント、シリカセメント、フラ
イアッシュセメント、アルミナセメント、ソリジット、
ケイ酸カルシウムなどの公知のセメント;あるいはこれ
らを2種以上組み合わせてなる混合セメント;このほか
これらのセメントに石膏などの無機物を混合したセメン
トなどを挙げることができる。
本発明に用いる分散剤は、これらのセメントを水中に分
散させるものであり、砂あるいは砂利を含んだモルタル
あるいはコンクリートに用いることもできる。また、使
用目的に応じて用いられるセメント混和材料、例えば空
気連行剤、AE減水剤、急結剤、防水剤、防錆剤、セメ
ント用エマルジョンなどを任意に加えることもできる。
また、このセメント組成物には、従来から知られている
高性能減水剤、流動化剤、例えばナフタレンスルホン酸
縮合物、メラミンスルホン酸縮合剤、リグニンスルホン
酸などと組み合わせて用いることもできる。
セメント組成物に用いる本発明の分散剤の使用量は、そ
の使用目的やセメントの種類、配合量などによって種々
変化させることができるため、成約に決定できないが、
通常、セメントに対して0.002〜5重量%、好まし
くは0.05〜2重量%用いると、骨材の分離、ブリー
ジングの少ないセメント組成物が得られる。
また、セメントに加えられる水は、硬化後の組成物の物
性面などから決定され、特に限定されるものではないが
、通常、セメント100重量部に対して20〜80重量
部、好ましくは25〜60重量部加えられ、水の量にか
かわらず、本発明の分散剤は水へセメントを高度に分散
させることができ、かつ、スランプロスが小さい。
なお、セメント組成物において、モルタルまたはコンク
リートとして使用される場合、セメントに砂または砂利
が加えられた骨材/セメント比は、使用目的によって種
々変化させられるため、一義的に決定はできないが、通
常、1dあたり150吋以上のセメントが使用される。
セメント組成物を調製するには、セメント、水あるいは
必要に応じて加えられる砂、砂利を混練りした後、硬化
する以前に前記分散剤を添加し、さらに撹拌する方法(
後添加方式)、セメント、水および必要に応じて加えら
れる砂、砂利と同時に分散剤を添加して、混練りする方
法(同時添加方式)により製造することができる。この
とき、公知のセメント混和材料を必要に応じて加えても
よい。このようにして得られるセメント組成物は、通常
の養生により硬化させることができる。
また、蒸気養生、遠心成形して高強度のセメント二次製
品を製造することもできる。
このセメント組成物は、本発明に用いられる前記分散剤
が添加されていることに特徴を有し、同一配合で本発明
の分散剤を添加したものは、極めて高い流動性が得られ
るため作業性が著しく改善され、一方、流動性を同一に
すると、本発明の分散剤を添加したものは、水/セメン
ト比を低下させることができるため、高強度でひび割れ
の少ないセメント組成物を製造することができる。
従って、このセメント組成物は、高い作業性、高品質を
要求される多くの用途に使用でき、コンクリートにおい
ては人工軽量コンクリート、膨張コンクリート、水蜜コ
ンクリート、遮蔽用コンクリート、暑中コンクリート、
寒中コンクリート、プレストコンクリート、プレキャス
トコンクリート、舗装コンクリート、ダムコンクリート
、海水の作用を受けるコンクリート、海砂を用いるコン
クリート、スライディングフオーム工法を用いるコンク
リート、打放し仕上げを行なうコンクリート、タイル打
ち込み仕上げを行なうコンクリート、流動化コンクリー
トなどに応用される。
次に、本発明の分散体に使用される染料および/または
顔料としては、ジおよびトリアリルメタン染料、ビニロ
ン染料、ローダミン染料、アクリジン染料、サフラニン
染料、オキサジン染料、キノリン染料、チアゾール染料
、塩基性のアゾ染料、アゾメチン染料およびポリメチン
またはアゾポリメチン染料、塩基性のアントラキノン染
料、キノフタロン染料、フタロシアニン染料などの塩基
性染料、酸性染料、含クロム染料、クロム染料、分散染
料などの染料;群青、カドミウムイエローベンガラ、ク
ロムイエロー、鉛白、チタン白、カーボンブラックなど
の無機顔料:アゾ系、トリフ二二ルメタン系、キノリン
系、アントラキノン系、フタロシアン系などの有機顔料
などが挙げられる。
染料および/または顔料組成物の場合、前記分散剤は、
必要に応じて前記界面活性剤などの添加剤などと併用し
て特に限定されないが、染料および/または顔料濃度0
.01〜59重量%、好ましくは0.1〜40重量%の
組成物に添加される。
分散剤の添加量は、組成物全量に対して、通常、0.0
1〜50重量%でよいが、作業性および経済性の観点か
ら0.1〜30重量%が好ましい。
なお、この染料および/または顔料組成物の製造方法は
特に限定されず、所望の方法で分散剤、染料および/ま
たは顔料、ならびに水を混合することからなる。例えば
、顔料をあらかじめ乾式で粉砕した後、分散剤を溶かし
た水溶液中に混合する方法、スラリーを作った後、分散
剤を添加する方法、ミル中に顔料、水、分散剤を加えて
顔料を粉砕しながら混合する方法など、任意の方法が実
施できる。
この染料および/または顔料組成物は、分散性が優れて
いるとともに、例えば塩基性染料組成物の場合、水溶性
塩基性染料の陽イオンと陰イオン型分散剤の陰イオンと
が比較的強固な結合力を有し、難溶性錯塩を形成してお
り、通常の温度では従来の塩基性染料のようなイオン解
離をしない。
従って、塩基性染料の粉末および液状品にみられるよう
な人体ならびに各種の器物に対する汚染、付着は全くみ
られず、また比較的安定な作戦の形成により、いわゆる
経時変化は極めて少ない。また、この塩基性染料組成物
は、前記のように難溶性錯塩を形成し、これが過剰の陰
イオン分散剤の力で微細に分散化されているが、染浴中
では温度の上昇とともに徐々にこの錯塩が分解され、基
体の塩基性染料のみが繊維に吸着されるため、著しく均
染性が良好であるので、一般に使用されている均染剤を
必ずしも必要としない。また、この塩基性染料組成物は
、塩基性染料が錯体を形成しやすいため、一般に塩基性
染料と一緒に使用できない染料、例えば酸性、分散また
は直接染料との複合染色も可能であり、かつpHにも安
定で中性染色が可能であるという大きな特徴を有してい
る。
さらに、本発明の分散剤を含有する染料または顔料には
、色が鮮やかであり、均染性がよい。
次に、本発明の分散体として使用される金属酸化物とし
ては、周期律表第■〜■族、好ましくは周期律表第■、
■および■族の水(こ不溶もしくは難溶性の金属酸化物
であり、この好ましい具体例を示せば、Fed5Fe2
03、MnO,ZnO。
CooSNipSA1203.5i02、MgO。
CaOなどの単品または混合物などであり、特にM′0
−Fe2O3(ここで、M′は2価金属で、例えばMn
、Fe5Co、N15CuSZnなど)で表わされるフ
ェライトが好適なものとして挙げられる。また、この金
属酸化物のほかに、チッ化ケイ素や単価ケイ素などのケ
イ素化合物の分散にも好ましい。
金属酸化物の粒径としては特に制限はないが、好ましく
は0.01〜500μm1さらに好ましくは0.01〜
30μm、特に好ましくは0. 1〜10μmである。
この金属酸化物の温度は、分散剤の添加によって高める
ことができるが、通常、金属酸化物組成物全体に対して
50〜90重量%、好ましくは60〜85重量%の範囲
である。
分散剤の添加量は、金属酸化物の種類および粒径にもよ
るが、該金属酸化物に対して0.01〜10重量%、好
ましくは0. 1〜5重量%であり、0.01重量%未
満では組成物の粘度低下が十分でなく、一方、10重量
%を超えても粘度低下効果が比例的に大とならず、しか
も得られる成形品の特性を低下させる恐れもある。
金属酸化物組成物は、前記分散剤、金属酸化物および水
を必須成分とし、これに必要に応じて前記界面活性剤、
添加剤、さらにバインダーなどの第3成分を含有してな
るが、その調製方法としては、分散剤水溶液中に金属酸
化物粉末を加えて撹拌する方法、あるいは金属酸化物粉
末に少量の水を加えてケーキ状とし、これに分散剤の水
溶液を加えて撹拌する方法などが挙げられる。
この金属酸化物組成物は、粘度を低下させることができ
、従って高濃度のスラリー組成物が得られ、最終成形品
の特性、例えばフェライトの場合、磁気特性を悪化させ
ることがない。また、この金属酸化物組成物は、バイン
ダーなどの添加剤と相溶性があり、プレス成形する際の
充填性も良好であるという作用効果を奏する。こpため
、この金属酸化物組成物は、例えばアルミナなどのセラ
ミックス素材の粉末スラリーの場合には、そのままであ
るいは処理をして、成形、焼結して磁芯の成形や磁器テ
ープの製造に好適に利用することができる。
そのほか、本発明の分散体として、ボイラー熱交換器、
凝縮器、配管などに生成するスケールが挙げられる。本
発明のスルホン化物(塩)は、従来のスケール分散剤と
同様に、対象水系に一時にまたは間欠的に注入すること
ができる。その添加量は、水系により変わるが、通常、
0. 1〜1ooppm程度用いられる。
なお、使用にあたって、さらに必要に応じて公知のスケ
ール防止剤や金属腐食防止剤、アルカリ剤、殺菌剤など
を配合することができる。
公知のスケール防止剤としては、ポリアクリル酸塩、ポ
リアクリルアミドの部分加水分解物、マレイン酸系重合
体、イタコン酸重合体、ヒドロキシエチルメタクリレー
トを含むアクリル酸系共重合体などを、また金属腐食防
止剤としては、オキシカルボン酸類、チアゾール類、ト
リアゾール類、アミン類、ヒドロキサム類などがそれぞ
れ例示される。
また、本発明の分散体として、カーボンブラックを挙げ
ることができる。使用されるカーボンブラックとしては
、)iAF%l5AFSSAFなどのカーボンブラック
が挙げられ、好ましくはヨウ素吸着量(IA)が60■
/g以上、かつ吸油量(DBP)が80m1/100g
以上のカーボンブラックが用いられる。本発明の分散剤
の添加量は、カーボンブラックの種類によって変わり、
一義的に決めることはできないが、通常、カーボンブラ
ック100gに対して0.01〜10gである。
[実 施 例コ 以下、実施例を挙げ本発明をさらに具体的に説明する。
なお、実施例中、%とあるのは重量基準である。
また、実施例中、各種の測定は下記に従って測定したも
のである。
分散性は、スラリーの初期粘度を25℃において測定す
ることにより評価した。
静置安定性は、初期スラリー粘度と静置後のスラリー粘
度の変化、および静置後のスラリーの上層部と下層部の
石炭濃度差で評価した。
すなわち、粘度変化は、石炭スラリーを30日間放置し
、放置後の粘度を測定し、初期粘度との比較により評価
した。なお、30日後の粘度/初期粘度=Pとし、Pが
1以下を○、1を超える場合を×と評価した。
また、石炭濃度差は、石炭スラリーを上層、中層、下層
に分離できる円筒に入れ、30日間静置後、その上層部
と下層部の石炭濃度差で評価した。
下層部の石炭濃度(%)−上層部の石炭濃度差(%)=
Qとし、Qが2以下の場合○、Qが2を超える場合を×
と評価した。
低添加性は、分散剤あるいは共重合体量を、対石炭0.
3%の石炭スラリー粘度と、対石炭0.5%の石炭スラ
リー粘度の比較により評価した。なお、0. 3%での
石炭スラリーの粘度10.5%での石炭スラリーの粘度
=Sとし、Sが1.3以下を○とし、1.3を超える場
合を×と評価した。
振動安定性は、スラリーに200cpm、振幅20m1
の振動を10時間与え、ハードパックの生成の有無で評
価した。なお、ハードパックが全く生成されていない場
合を○、少しでもハードパックが生成していれば×と評
価した。
参考例1 内容積12の4つ目フラスコをチッ素置換した後、あら
かじめ脱水、脱酸素処理を施した塩化メチレン400m
j!を入れ、次に、脱水、脱酸素処理を施したジオキサ
ン31−を加え、撹拌しながら5〜10℃に冷却した。
次に、三酸化イオウ15d (28,8g=0.36モ
ル)を滴下し、三酸化イオウとジオキサンの錯体を形成
させた。さらに、15分間反応させた。
この溶液にイソプレン(2−メチル−1,3−ブタジェ
ン)24.5g (0,36モル)を溶かした塩化メチ
レン溶液150dを、1時間かけて滴下し、滴下終了後
、さらに30分間撹拌を続けた。
次に、水酸化ナトリウム14.4gを溶解させた水溶液
100−を加え、フラスコ内圧を減圧にし、徐々にウォ
ーターバスで加熱し、溶媒およびジオキサンを留出させ
、除去し、乾固させることによって、生成物(粗2−メ
チルー1,3−ブタジェン−1−スルホン酸ナトリウム
)50.2gを得た。この生成物をモノマー(a)と称
する〔(a)成分〕。
参考例2〜3.6〜8 表−1に示す仕込み比で、(a)成分、(b)成分、(
C)成分、水および過硫酸カリウムを耐圧ビンに入れ、
90℃の温度で10時間重合を行なった。重合後、水酸
化ナトリウムを用いて中和し、水を除去して、黄色粉末
である生成物を得た。
参考例4〜5 完全にチッ素置換された300−の丸底フラスコに、表
−1に示す割合で、(a)成分、水、過硫酸カリウムを
仕込んだ。内温を70℃の温度に保った後、(b)成分
、(c)成分の混合物を6時間かけて滴下した。滴下後
4時間撹拌を続け、重合を行なった。重合後、アンモニ
アを用いて中和した後、水を除去して黄色粉末である生
成物を得た。
実施例1〜7、比較例1〜5 石炭は、オーストラリア産で200メツシュパス分を8
0%含有し、灰分6.5%、イオウ1.6%を含むもの
を用いた。
水の中にあらかじめ表−2に記載した共重合体、無機安
定剤あるいは分散剤を入れ、その中に所定量の石炭粒子
を徐々に入れ、ホモミキサーによって3.00Orpm
で15分間撹拌して、濃度70%の石炭スラリーを調整
した。
また、このようにして得られた石炭スラリーを評価した
。その結果を表−2に示す。
表−2から明らかなように、本発明によって得られるス
ラリー組成物は、粘度が低く、静置安定性、振動安定性
および低添加性に優れている。
また、公知の石炭スラリー用分散剤と併用することで、
緒特性の優れたスラ、リーが得られる(実施例5、比較
例4)。
さらに、無機系安定化剤と併用しても問題ない(実施例
6.7)。
以下余白 実施例8〜10、比較例6〜7 内容積251の強制練りミキサーに、O〜5Illの細
骨材(三重県内部川川砂)7.91kg、粗骨材(三重
県内部川川砂) 9. 74kg (5〜10mm、1
0〜15mmおよび15〜20■の重量混合割合=3:
4:3)と、普通ポルトランドセメント〔アサノセメン
ト■製:三菱セメント■製:小野田セメント■製(重量
比)=1:1:1)3.20kgと、水1. 75kg
、および空気連行剤(ピンソール)0.48kgとを、
3.5分間混練りし、生コンクリートを得た。このもの
のスランプと連行空気量を測定したところ、8.0cm
と4.3%であった。
15分後、このものに参考例2〜4で得られたスルホン
化物(基)の40%水溶液を加え、30秒撹拌した後の
スランプを18cm±1 cmとしたときの添加量およ
び連行空気量、また撹拌後30分のスランプの値を表−
3に示す。
また、比較のため、市販のナフタレンスルホン酸ナトリ
ウムの縮合物、メラミンスルホン酸ナトリウムの縮合物
を同様に添加した場合の結果を表−3に示す。この結果
から、市販の流動化剤に比べて、本発明のスルホン化物
(塩)からなる分散剤は、少ない添加量でコンクリート
に高い流動性および低スランプロス性を与えることがわ
かる。
さらに、前記のようにして得られた生コンクリートおよ
び流動化コンクリートを標準養生し、JIS  A11
08に従って材令28日後の圧縮強度を測定した結果を
表−3に示す。生コンクリート(スランプ18cm)の
圧縮強度は375〜385kg/cmであり、本発明の
スルホン化物(塩)からなる分散剤を添加したコンクリ
ートは、スランプ18cm±1 cmと流動化されてい
るにもかかわらず、生コンクリートとほぼ等しい圧縮強
度が得られることがわかる。
以下余白 実施例11、比較例8 α−半水石膏(凝結遅延剤を含む)100部に、水30
部および表−4に示す分散剤をそれぞれ表−4に示す量
を添加し、30秒間撹拌した後、ただちに分散性測定(
フロー値測定、粘度測定)およびブリージング水量測定
を行ない、表−4の結果を得た。
ここで、フロー値測定は、ガラス板上に置かれた直径4
0cm、内容積90m1の円筒状の筒内に石膏スラリー
を注入し、筒を引き上げ、ガラス板上での石膏スラリー
の広がりを測定した。
また、粘度測定は、BL型粘度計を用い、ローターNo
、3.60rpmで測定した。
さらに、ブリージング水量は、直径25關の200m1
メスシリンダー中に、石膏スラリーを100m1投入し
、静置1時間後、スラリー表面にブリージングした水量
を測定した。
表 4 実施例12 塩基性黄色染色C01,ベーシック・イエロー11 (
C,1,48055)の40部を水400部に加え、よ
くかきまぜた。
これに、分散剤として参考例2で得たスルホン化物塩6
0部を徐々に加えると、難溶性の染料錯塩が生成し、順
次微細に分散化され、これは液状品として市販の製品と
することができた。
また、この微細な分散物を公知の慣用技術、例えば噴霧
乾燥方式で乾燥することによって、いずれの分散剤を用
いた場合でも前記黄色染料の分散物100部を得た。
本実施例においての分散化は、慣用技術、例えばコロイ
ドミルを使用するか、砂の存在でこの染料錯塩混合物を
かきまぜるなどの混合作用にかけることによって、さら
に容易に前記染料錯塩を分散化できた。
実施例13 塩基性橙色染料C,I、ベーシックオレンジ21 (C
,1,48035)の30部を水350部に加えてよく
かきまぜ、無水炭酸ナトリウム2部を加えてpHを中性
にした。これに、分散剤として参考例3で得たスルホン
化物塩70部を加えると、難溶性染料塩が析出してきた
さらに、前述のような公知の分散技術を応用して微分散
し、乾燥することによって前記橙色染料の分散物100
gを得た。
実施例14〜15、比較例9 次の手順により、本発明の分散剤からなるスケール防止
剤のスケール防止効果を調べた。
すなわち、内容積250m1の三角フラスコに水170
gを入れ、塩化カルシウム三水塩の1.56%水溶液1
0g1ならびに参考例1および2で得られたスルホン化
物(塩)のそれぞれ0. 04%水溶液を10g(得ら
れる過飽和炭酸カルシウム水溶液に対して20ppm)
混合し、さらに重炭酸ナトリウムの3%水溶液10gを
加えた後、全量を水で200gとした。得られた炭酸カ
ルシウム530 ppmの過飽和溶液を密栓して70℃
で3時間加熱処理した。次いで、冷却した後、沈殿物を
0.45μmメンブランフィルタ−でP別し、P液をJ
IS  KOIOIに従って分析した。
結果を表−4に示す。以上の結果から、本発明のスルホ
ン化物(塩)は、炭酸カルシウムのスケール析出を抑制
する効果において優れていることがわかる。
表−5 本抑制率=〔(試験後のP液中のカルシウム濃度)−(
分散剤無添加試験後のP液中のカルシウム濃度’))/
 [530−(分散剤無添加試験後のP液中のカルシウ
ム濃度)〕 [発明の効果コ 本発明の分散剤は、従来の分散剤に比べ、固形燃料、セ
メント、顔料、染料、金属酸化物、スケール、カーボン
ブラックなどの分散および安定化効果に優れる。
特に本発明の分散剤を用いた固形燃料のスラリ−は、 従来技術によって得られるスラリーに比較して、 初期の分散性、静置安定性、振動安定性に優れる。

Claims (2)

    【特許請求の範囲】
  1. (1)(a)一般式( I )で表わされる共役ジエンの
    スルホン化物、および ▲数式、化学式、表等があります▼・・・・・・( I
    ) (式中、R^1〜R^6は水素原子、炭素数1〜8のア
    ルキル基、炭素数6〜20のアリール基または−SO_
    3Xであり、ここで、Xは水素原子、金属原子、アンモ
    ニウム基もしくはアミノ基であり、R^1〜R^6の少
    なくとも1つは−SO_3Xである。) (b)一般式(II)で表わされる化合物、および ▲数式、化学式、表等があります▼・・・・・・(II) (式中、R_7は水素またはメチル基、Yは水素原子ま
    たは金属原子、アンモニウム基もしくはアミノ基である
    。) (c)一般式で(III)で表わされる化合物 ▲数式、化学式、表等があります▼・・・・(III) (式中、R_8は水素またはメチル基であり、Zは開環
    付加した2価の炭素数2〜4のアルキレンオキシド残基
    であり、R_9は水素または炭素数1〜30のアルキル
    基である。) を構成単位とする共重合体からなる分散剤。
  2. (2)請求項(1)の分散剤を使用してなる固形燃料の
    スラリー組成物。
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