JPH0324990Y2 - - Google Patents

Description

【考案の詳細な説明】 〔産業上の利用分野〕 本考案は、燃料ガスと一次空気とを混合させる
混合管とこれの上に載設されるバーナートツプを
有しているガスバーナに関する。

〔従来技術〕

燃料ガスと一次空気とを混合させる混合管とこ
れの上に載設されるバーナートツプを有している
ガスバーナにおいて、バーナートツプをこれを載
設する混合管の環状部よりも大径にする場合に
は、小径の環状部を伝い登る二次空気の上昇流に
よつて大径のバーナートツプの外炎孔の炎が持ち
上がる等のリフト現象が生じる等して、バーナー
トツプの外周部に形成した外炎孔における燃焼が
阻害されものである。

〔考案が解決しようとする問題点〕

そこで、バーナートツプを混合管の環状部より
も小径にする場合には、環状部を伝い登る二次空
気の上昇流による燃焼阻害を回避できるが、煮汁
が大径の環状部の上面に滴下し、この煮汁がごみ
とともにバーナートツプの外周部に形成した外炎
孔に浸入し、外炎孔を詰まらせるという問題があ
つた。このような問題を解消するのに、特開昭54
−123741号公報及び実開昭60−2139号公報などの
ものが提案されているが、バーナートツプの外炎
孔における炎を連続した環状に良好に保つことが
できないものとなつていた。

〔問題点を解決するための手段〕

本考案のガスバーナは、バーナートツプ２を載
設する混合管１の環状部９の外径をバーナートツ
プ２の外径よりも大きくし、バーナートツプ２の
外周部に外炎孔６をバーナートツプ２の外側方及
び下面に開口させて連続した環状に形成し、環状
部９の外周部上面に外方程下方となる傾斜面２５
を形成し、この傾斜面２５を外炎孔６の外部下面
に至らせて外炎孔６の外部下面と傾斜面２５間に
保炎用の隙間ｃを形成することによつて、上記問
題を解消したものである。

〔作用〕

即ち本考案においては、バーナートツプ２を載
設する混合管１の環状部９の外径をバーナートツ
プ２の外径よりも大きくすることによつて、環状
部９の外周を伝い登る二次空気の上昇流による外
炎孔６における燃焼阻害を回避するものでありな
がら、環状部９の外周部上面に外方程下方となる
傾斜面２５を形成し、この傾斜面２５を連続した
環状に開口された外炎孔６の外部下面に至らせて
外炎孔６の外部下面と傾斜面２５間に保炎用の隙
間ｃを形成することによつて、環状部９の上面に
滴下した煮汁やごみが傾斜面２５を伝つて外方下
方に排出され、煮汁やごみにより外炎孔６が詰ま
ることもなく、しかも外炎孔６の外方下面と傾斜
面２５間の保炎用の隙間ｃによつてバーナートツ
プの外炎孔における炎を連続した環状に良好に保
炎を形成でき、バーナートツプ２の外周部におけ
る外炎孔６の燃焼を良好に行うものである。

〔実施例〕

混合管１は絞り加工した下板７と上板８とをか
しめた板金製であり、その先端部には環状部９が
形成されて、真ちゆう鋳物製のバーナートツプ２
を載設させることができるようにしてある。環状
部９の上面には供給孔５を周方向に間隔を隔てて
形成して、一次空気を混合させた燃料ガスをバー
ナートツプ２側に供給することができるようにし
てある。

バーナートツプ２は中央の筒状部１０の上端か
ら外方に向けて環状の上面部分３を外方程上り傾
斜するように形成し、この上面部分３に貫通させ
て内炎孔４を形成し、更に上面部分３の裏面周部
に小間隔をへだてて突部１１を周設し、これら突
部１１，１１間を外炎孔６…としたものである。
かかる場合、第６図に示すように、突部１１はバ
ーナートツプ２の外縁よりの内方に入り込んでい
て、突部１１，１１間の外炎孔６は周方向に環状
に連続し、その炎が連続した環状になるようにし
てある。

混合管１には上下にのみ開口する貫通孔１２を
形成してあり、この貫通孔１２内に点火器具１３
を下方から挿入し、点火器具１３を混合管１に取
付具を介して取付けてある。この点火器具１３は
圧電素子を使用するものである。又、貫通孔１２
内には点火器具１３に混合管１の径方向外方に間
隔を隔てて熱電対２１を並設してある。貫通孔１
２の周部は段落とし状に形成されていて、受段１
４となつている。一方、バーナートツプ２の上面
部分３の下面には外方に開口した略コ字状の垂下
壁２４を垂下して副燃焼室１５を形成してある。
副燃焼室１５の背壁２２には通孔２３を形成して
あり、副燃焼室１５内に最寄りの供給孔５から燃
料ガスを導入することができるようにしてある。
しかして副燃焼室１５のコ字状の垂下壁２４の下
面を貫通孔１２の周部の受段部１４に載設して、
混合管１とバーナートツプ２との周方向の位置決
めを行い、突部１１の下面をバーナートツプ２の
外周の略山型の突条部１６上に載設し、かつ筒状
部１０の下端面を混合管１の中央の凹入受面１７
上に載設して、混合管１上にバーナートツプ２を
載設してある。

このような構成によれば、操作釦（図示せず）
を押し込んで回転させて、混合管１に接続された
ガス供給管２６の途中に設けたバルブ（図示せ
ず）を開くとともに圧電素子を使用して点火器具
１３により、副燃焼室１５において点火を行い、
副燃焼炎により、外炎孔６及び内炎孔４において
着火が行なわれるのである。そして操作釦から手
を離して操作釦がばね力によつて戻され、そして
バルブはばねで閉成状態に戻されようとするが、
副燃焼炎の着火状態を熱電対２１にて受熱し、そ
の起電力によつてバルブの閉成方向の作動を抑制
し、バルブの開状態を維持するのである。このよ
うな熱電対２１によるバルブの操作構造は公知の
ものを使用するものである。。かかる場合、熱電
対２１は副燃焼室１５内に入り込んでいて、副燃
焼炎が着火されているのに、熱電対２１が作動し
ないことがなく、熱電対２１は確実に作動して、
バルブを不測に閉成させることがないものであ
る。

そして本考案においては、バーナートツプ２の
外径を混合管１の環状部９の外径よりも小さくし
てあり、このようにバーナートツプ２の外径を環
状部９の外径より小さくすることによつて、環状
部９の外周を伝い登る二次空気の上昇流による外
炎孔６における燃焼阻害を回避することができる
ようにしてある。更に、環状部９の外周部上面に
外方程下方となる傾斜面２５を形成して、環状部
９の上面に滴下した煮汁やごみが傾斜面２５を伝
つて外方下方に排出することで、煮汁やごみによ
り外炎孔６が詰まることがないようにしてある。
そして傾斜面２５を外炎孔６の外部下面に至らせ
て外炎孔６の外部下面と傾斜面２５間に保炎用の
隙間ｃを形成して、外炎孔６の外方下面と傾斜面
２５間の保炎用の隙間ｃによつて保炎を連続した
環状に形成することができるようにしてあり、こ
のようなバーナートツプ２は略全周にわたる保炎
によつて、バーナートツプ２の外周部における外
炎孔６の燃焼を良好に行うことができるようにし
てある。

〔考案の効果〕

以上要するに本考案は、バーナートツプを載設
する混合管の環状部の外径をバーナートツプの外
径よりも大きくしてあるから、環状部の外周を伝
い登る二次空気の上昇流による外炎孔における燃
焼阻害を回避することができるものでありなが
ら、環状部の外周部上面に外方程下方となる傾斜
面を形成し、この傾斜面を連続した環状に形成さ
れた外炎孔の外部下面に至らせて外炎孔の外部下
面と傾斜面間に保炎用の隙間を形成してあるか
ら、環状部の上面に滴下した煮汁やごみが傾斜面
を伝つて外方下方に排出させることができ、煮汁
やごみにより外炎孔が詰まることもなく、しかも
外炎孔の外方下面と傾斜面間の保炎用の隙間によ
つて保炎を連続した環状に形成することができ、
バーナートツプの外周部における外炎孔の燃焼を
良好に行うことができ、加えて操作釦の操作によ
り燃料ガスの供給を断つ消炎時においては、環状
部を伝い登る冷たい二次空気が外炎孔に入り、こ
の箇所における火残りを無くすことができるとい
う利点がある。

【図面の簡単な説明】

第１図は本考案の一実施例の混合管の平面図、
第２図は同上の断面図、第３図は同上の側面図、
第４図は同上のバーナートツプの平面図、第５図
は同上の断面図、第６図は同上の底面図、第７図
は第５図のＡ−Ａ線断面図、第８図は第５図のＢ
−Ｂ線断面図、第９図は同上の混合管にバーナー
トツプを載設させた断面図、第１０図は同上の部
分正面図、第１１図は同上の平断面図であり、 １は混合管、２はバーナートツプ、６は外炎
孔、９は環状部、２５は傾斜面、ｃは隙間であ
る。

Claims (1)

【実用新案登録請求の範囲】
1. 燃料ガスと一次空気とを混合させる混合管とこ
   れの上に載設されるバーナートツプを有している
   ガスバーナであつて、バーナートツプを載設する
   混合管の環状部の外径をバーナートツプの外径よ
   りも大きくし、バーナートツプの外周部に外炎孔
   をバーナートツプの外側方及び下面に開口させて
   連続した環状に形成し、環状部の外周部上面に外
   方程下方となる傾斜面を形成し、この傾斜面を外
   炎孔の外部下面に至らせて外炎孔の外部下面と傾
   斜面間に保炎用の隙間を形成して成るガスバー
   ナ。