JPH03239781A - 製本用硬化型接着剤および製本方法 - Google Patents

製本用硬化型接着剤および製本方法

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JPH03239781A
JPH03239781A JP3643390A JP3643390A JPH03239781A JP H03239781 A JPH03239781 A JP H03239781A JP 3643390 A JP3643390 A JP 3643390A JP 3643390 A JP3643390 A JP 3643390A JP H03239781 A JPH03239781 A JP H03239781A
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Abstract

(57)【要約】本公報は電子出願前の出願データであるた
め要約のデータは記録されません。

Description

【発明の詳細な説明】 〔産業上の利用分野〕 この発明は、製本用の接着剤、および、同接着剤を用い
た製本方法に関する。
〔従来の技術〕
製本用の接着剤としては、主に、ニカワ・ゼラチン接着
剤、エマルション系接着剤、および、ホットメルト系接
着剤が使用されている。
ニカワ・ゼラチン接着剤は、加温溶液にして用いられる
。この溶液を塗布すると直ちに冷却されてゾル−ゲル変
化を起こし、接着性を発揮する。
このため、ニカワ・ゼラチン接着剤は作業性が良いとい
う利点を有する。しかも、乾燥させると、耐熱性に優れ
た皮膜を形成する。
エマルション系1 着剤は、EVA (エチレン酢酸ビ
ニル共重合体)や酢酸ビニルなどの造膜性にすぐれた合
成樹脂をエマルションにしたものである。この接着剤皮
膜は耐久性にすぐれているという利点を有する。
ホットメルト系接着剤は、EVAやEEA (エチレン
−エチルアクリレート共重合体)などの熱可塑性樹脂を
主材料とする樹脂組成物からなる。
ホットメルト系接着剤は、加熱により溶融し、冷却によ
り固化するので、非常に短時間でセントを行うことがで
きる。このため、ホットメルト系接着剤を用いて製本を
行うと、ニカワ・ゼラチン接着剤やエマルション系接着
剤を用いるよりも生産スピードがはるかに速くなる。
(発明が解決しようとする課題) ニカワ・ゼラチン接着剤を用いて製本する場合、ゾル−
ゲル変化による接着時には接着強度が弱いため、このと
きに断裁を行うと、本の背にしわが生じるという問題が
ある。このため、ニカワ・ゼラチン接着剤を用いる場合
、実際には一夜放置して溶媒の乾燥を行っており、生産
スピードがさほど速くはなく、しかも、−夜装置してい
る間に表紙の戻りが発生することがある。ニカワ・ゼラ
チン接着剤を用いて製本された本を大きく開いたときに
、逆バソケが発生することがある。また、ニカワ・ゼラ
チン接着剤は、耐湿性が悪いという問題も有する。
エマルション系接着剤を用いて製本する場合、塗布して
から完全接着するまでの間に、乾燥工程を長くとる必要
があり、生産スピードが非常に遅いという問題がある。
また、エマルション系接着剤は、ニカワ・ゼラチン接着
剤と比べるとはるかに耐熱性に劣るという問題もある。
ホットメルト系接着剤は、加熱により軟化しやすいため
、ニカワ・ゼラチン接着剤に比べると耐熱性が非常に悪
いという問題がある。
このように、従来、製本に用いられている主要な3種の
接着剤は、いずれも、物性に一長一短がある。このため
、セットに時間がかかったり、作業性が悪かったり、耐
熱性、耐湿性および耐久性のいずれかが劣っていたりす
るといった問題を1つ以上有していた。
そこで、この発明は、短時間でセントを行うことができ
、作業性が良く、耐熱性、耐湿性および耐久性のいずれ
もが良好である製本用の接着剤を提供することを第1の
課題とし、耐熱性、耐湿性および耐久性のいずれもが良
好である製本を効率良く行うことができる製本方法を提
供することを第2の課題とする。
〔課題を解決するための手段〕
上記第1の課題を解決するために、請求項1記載の発明
にかかる製本用硬化型接着剤は、重ね合わされた複数の
紙葉と表紙とを貼り合わせて製本するのに用いられ、主
剤と硬化剤との組み合わせからなり、前記主剤と硬化剤
とが接触することにより架橋反応が起きるようになって
いることを特徴とする 請求項2記載の発明にかかる製本用硬化型接着剤は、請
求項1のものにおいて、主剤がニカワ・ゼラチン溶液で
あり、硬化剤がニカワ・ゼラチンを架橋させる化合物を
含む溶液とされている。
請求項3記載の発明にかかる製本用硬化型接着剤は、請
求項1のものにおいて、主剤が、カルボキシル基、水酸
基、メチロールアミド基、エポキシ基およびアミノ基の
うちの少なくとも1つの官能基を有する合成樹脂エマル
ションであり、硬化剤が、前記官能基と架橋反応しうる
官能基を有する化合物の中から選ばれた少なくとも1つ
を含む溶液とされている。
請求項4記載の発明にかかる製本用硬化型接着剤は、請
求項3のものにおいて、ポリマレイ主ドおよびグリオキ
サールをも含んでいて、水分を含んだ状態でゲル化しう
るものとされている。
請求項5記載の発明にかかる製本方法は、重ね合わされ
た複数の紙葉と表紙とを貼り合わせて製本するにあたり
、請求項1から4までのいずれかに記載の製本用硬化型
接着剤の主剤および硬化剤のうちのいずれか一方を前記
複数の紙葉の貼り合わせ面に塗布するとともに、他方を
前記表紙の貼り合わせ面に塗布するようにしている。
請求項6記載の発明にかかる製本方法は、重ね合わされ
た複数の紙葉と表紙とを貼り合わせて製本するにあたり
、請求項1から4までのいずれかに記載の製本用硬化型
接着剤の主剤および硬化剤を、前記複数の紙葉および/
または表紙の貼り合わせ面に重ねて塗布するようにして
いる。
この発明にかかる製本用硬化型接着剤は、たとえば、ニ
カワ・ゼラチン系のもの、エマルション系のものの2種
が可能であるが、これらに限定されない。
この発明にかかる製本用硬化型接着剤がニカワ・ゼラチ
ン系の接着剤である場合、主剤はニカワ・ゼラチン溶液
である。ここで、ニカワ・ゼラチンとは、ニカワだけで
あってもよく、ゼラチンだけであってもよく、ニカワお
よびゼラチンの両方であってもよい。ニカワ・ゼラチン
としては、たとえば、製本用接着剤に通常用いられるも
のが挙げられる。この発明では、ニカワ・ゼラチン溶液
を主剤として用いる場合、ニカワ・ゼラチン溶液を単独
で用いることもできるが、いわゆるコンパウンドグルー
として市販されているニカワ・ゼラチン系接着剤などの
ように、ニカワ・ゼラチン以外の成分を適宜の割合でニ
カワ・ゼラチン溶液に配合したかたちで用いるようにし
てもよい。
ニカワ・ゼラチン溶液からなる主剤と組み合わせて使用
される硬化剤は、ニカワ・ゼラチンを架橋させる化合物
を含む溶液(たとえば、水溶液)である。ニカワ・ゼラ
チンを架橋させる化合物としては、アルデヒド化合物、
タンニン、エポキシ化合物、イソシアネート化合物、3
価のクロムおよび/または3価のアルミニウムを有する
ミョウバン、ジルコニウム塩などが挙げられ、これらの
うちの1つの化合物を単独で用いてもよいし、2以上の
化合物を併用してもよい。
前記アルデヒド化合物としては、1個以上のアルデヒド
基を有する化合物であれば何でもよく、たとえば、ホル
ムアルデヒド、グリオキサール、ジアルデヒドデンプン
などが挙げられる。
前記エポキシ化合物としては、2個以上のエポキシ基を
有する化合物であれば何でもよく、たとえば、ポリエチ
レングリコールジェポキサイド、ビスフェノールAジグ
リシジルエーテルなどが挙げられる。
前記イソシアネート化合物としては、2個以上の−N=
C=0基を有する化合物であれば何でもよく、たとえば
、トリレンジイソシアネート(TDI)、ジフェニルメ
タンジイソシアネート(MDI)、TDIアダクト、ヘ
キサメチレンジイソシアネートアダクトなどが挙げられ
る。
前記ジルコニウム塩としては、4価のジルコニウム塩が
挙げられ、より具体的には、たとえば、炭酸ジルコニル
アンモニウム、酢酸ジルコニルアンモニウム、硝酸ジル
コニルアンモニウム、硫酸ジルコニルアンモニウムなど
である。
この発明にかかる製本用硬化型接着剤がエマルション系
の接着剤である場合、主剤は合成樹脂エマルションであ
る。この合成樹脂エマルションとしては、カルボキシル
基、水酸基、メチロールアミド基、エポキシ基およびア
尖ノ基のうちの少なくとも1つの官能基を有する合成樹
脂のエマルションが用いられる。ここでは、エマルショ
ンは、厳密な意味でのエマルションに限られず、サスペ
ンション、ディスバージョン、ラテックスなどと称され
るものなども含む。
前記合成樹脂エマルションの具体例をいくつか挙げると
、カルボキシル基を有する合成樹脂エマルション、ポリ
ビニルアルコールまたはHEC(ヒドロキシエチルセル
ロース)等を保護コロイドとする合成樹脂エマルション
、水酸基を有する合成樹脂エマルション、メチロールア
ミド基を有する合成樹脂エマルション、エポキシ基を有
する合成樹脂エマルション、および、アミノ基を有する
合成樹脂エマルションなどである。
前記カルボキシル基を有する合成樹脂エマルションとし
ては、たとえば、アクリル酸、メタクリル酸、マレイン
酸、イタコン酸など不飽和カルボン酸をアクリル酸エス
テル、メタクリル酸エステル、酢酸ビニル、スチレン等
と乳化重合して得られるエマルションがある。市販品に
は、旭化威工業株式会社製の商品名「ポリトロンA12
0J、ローム・アンド・ハース社製の商品名「プライマ
ルLC−40Jなどがある。
ポリビニルアルコールまたはHE Cを保護コロイドと
する合成樹脂エマルションとしては、たとえば、酢酸ビ
ニル樹脂、酢酸ビニル・ (メタ)アクリル系共重合体
、エチレン・酢酸ビニル共重合体(EVA)などの合成
樹脂をポリビニルアルコールの保護コロイドでエマルシ
ョン化したものが挙げられる。同エマルション中、合成
樹脂の割合は、たとえば、1〜10重量%である。市販
品には、昭和高分子株式会社製の商品名「ポリゾールS
−50Jなどがある。
水酸基を有する合成樹脂エマルションとしては、たとえ
ば、2−ヒドロキシエチルアクリレート、2−ヒドロキ
シエチルメタクリレート、2−ヒドロキシプロピルメタ
クリレート、アリルアルコールなど水酸基および不飽和
結合を有する単量体を乳化重合させて得られるエマルシ
ョンがある。
メチロールアミド基を有する合成樹脂エマルションとし
ては、メチロール化アクリルアミド、アルコキシメチル
アクリルアミドなどメチロールアミド基および不飽和結
合を有する単量体を乳化重合して得られるエマルション
などである。
エポキシ基を有する合成樹脂エマルションとしては、た
とえば、グリシジルアクリレート、グリシジルメタクリ
レート、アリルグリシジルエーテルなどエポキシ基およ
び不飽和結合を有する単量体を乳化重合して得られるエ
マルションなどがある。
アミノ基を有する合成樹脂エマルションとしては、たと
えば、アくノエチルメタクリレート、ジメチルアミノエ
チルメタクリレートなどアミノ基および不飽和結合を有
する単量体を乳化重合させて得られるエマルションがあ
る。市販品には、アイ・シー・アイ・レジン(ICIレ
ジン)社製の商品名「ネオクリルXA−5100Jなど
がある上記合成樹脂エマルションは、その有する官能基
と架橋反応しうる官能基を有する硬化剤と組み合わせて
使用される。このような合成樹脂エマルションと硬化剤
との組み合わせは、たとえば、第1表にみるとおりであ
る。
カルボキシル基を有する合t7.樹脂エマルションは、
エポキシ基、イソシアネート基、エチレンイミン基、水
酸基、メチロールアミド基、金属塩のうちの少なくとも
1つを含む硬化剤のはたらきで3次元架橋構造を形成す
る。
ポリビニルアルコールを保護コロイドとする合成樹脂エ
マルションは、アルデヒド基、エポキシ基、イソシアネ
ート基、エチレンイミン基、カルボキシル基、メチロー
ルアミド基のうちの少なくとも1つを含む硬化剤の働き
で、3次元架橋構造を形成する。
水酸基を有する合成樹脂エマルションは、アルデヒド基
、エポキシ基、イソシアネート基、エチレンイミン基、
カルボキシル基、メチロールアミド基のうちの少なくと
も1つを含む硬化剤の働きで、3次元架橋構造を形成す
る。
メチロ−ルアえド基を有する合成樹脂エマルションは、
エポキシ基、イソシアネート基、エチレンイミン基、水
酸基、カルボキシル基、メチロールアミド基(メチロー
ル化アミド)のうちの少なくとも1つを含む硬化剤のは
たらきで、3次元架橋構造を形成する。ただし、メチロ
−ルア主ド基と反応する官能基との組み合わせは、硬化
に際し加熱が必要であるため、製本機による高速無線綴
じなどを行う場合には常温で瞬時にゲル化する必要があ
り、他の組み合わせの方が好ましい。
エポキシ基を有する合成樹脂エマルションは、カルボキ
シル基、水酸基、アミノ基、メチロールアミド基のうち
の少なくとも1つを含む硬化剤のはたらきで、3次元架
橋構造を形成する。
アミノ基を有する合成樹脂エマルションは、エポキシ基
、イソシアネート基、エチレンイミン基、メチロールア
ミド基、アルデヒド基のうちの少なくとも1つを含む硬
化剤のはたらきで、3次元架橋構造を形成する。
なお、この発明にかかる製本用硬化型接着剤がエマルシ
ョン系の接着剤である場合には、ポリマレイ主ドおよび
グリオキサールをも含んでいて、ニカワ・ゼラチン溶液
のように、熱により可逆的なゾル−ゲル反応を示すよう
になっているのが好ましい。たとえば、同接着剤の主剤
および/または硬化剤がポリマレイミドおよびグリオキ
サールをも含むようにしたり、ポリマレイミドおよびグ
リオキサールのいずれか一方が主剤に含まれ他方が硬化
剤に含まれるようにしたりすることが可能である。この
ようにすると、エマルション系の接着剤の初期強度、製
本直後での強度を補充することができる。特に、前者の
場合、ポリマレイミドおよびグリオキサールをも含む主
剤および/または硬化剤を被塗布物に塗布したときにた
だちに冷却されてゲル化し、流動しなくなる。これによ
り、塗布厚みが不均一になったり、不必要な場所へ流れ
ていったりするということが起こりにくくなる。前記ポ
リマレイミドとしては、たとえば、■クラレ製の「イソ
パン304」等が使用される。
また、ポリマレイミドおよびグリオキサールの使用割合
は、特に制限はないが、ポリマレイミド100重量部に
対し、グリオキサール2〜50重量部となるようにポリ
マレイミドを主剤へ混入し、グリオキサールを硬化剤へ
混入するのが好ましい。この範囲よりもポリマレイミド
が過剰になると、接着剤の柔軟性が不足するおそれがあ
り、グリオキサールが過剰になると、接着剤のゲル強度
が不足するおそれがある。なお、この発明の製本用硬化
型接着剤がニカワ・ゼラチン系の接着剤である場合、主
剤にポリマレイミドを加え硬化剤としてグリオキサール
を用いたり、硬化剤にポリマレイミドおよびグリオキサ
ールを加えたりして、上記のような効果を得ることもで
きる。
この発明の製本用硬化型接着剤は、主剤と硬化剤の2液
を合わせて接着力を発揮するので、いわばハネムーン型
であり、硬化が速く、強度の立ち上がりが速いという利
点がある。
主剤と硬化剤との配合割合は化学M論的に当量となるよ
うに設定するのがよいが、実用的には、硬化剤に含まれ
ている官能基が、主剤に含ま九ている官能基1当量に対
して1〜2当量となるように主剤と硬化剤との配合割合
を設定するのがよい。硬化剤が不足しすぎると、架橋が
不十分となって強度不足のおそれがあり、硬化剤が過剰
すぎると、剰余の硬化剤により接着不良、強度低下を生
じるおそれがある。
なお、この発明の製本用硬化型接着剤は、主剤および/
または硬化剤には、製本用接着剤に通常使用される配合
物が必要に応じて、適宜の割合で添加されるようになっ
ていてもよい。
この発明にかかる製本用硬化型接着剤は、たとえば、つ
ぎのようにして製本に用いられる。
■ 主剤および硬化剤のうちのいずれか一方が、重ね合
わされた複数の紙葉の貼り合わせ面(たとえば、背部)
に塗布され、主剤および硬化剤のうちのもう一方が、表
紙の貼り合わせ面に塗布され、主剤と硬化剤とが合わさ
るようにして前記複数の紙葉と表紙とを圧着し、架橋反
応させて接着し、製本する方法。
■ 主剤および硬化剤を、重ね合わされた複数の紙葉お
よび/または表紙の貼り合わせ面に重ねて塗布し、ただ
ちに前記複数の紙葉と表紙とを圧着して、硬化反応させ
て接着し、製本する方法。
上記■の製本方法は、請求項5の方法であり、上記■″
の製本方法は、請求項6の方法である。
以下に、請求項5の製本方法の1実施例を表す図面を参
照しながら詳しく説明する。
第1図は、請求項5の発明にかかる製本方法の1実施例
を模式的に表す工程図である。この実施例では、第2図
にみるように、製本用硬化型接着剤5は、主剤3と硬化
剤4との2液型である。主剤3は、タンク8に溜められ
ており、ローラ7゜7で塗布されるようになっている。
硬化剤4は、スプレー用ノズル(図示省略)により塗布
されるようになっている。ただし、主剤および硬化剤の
塗布方法は、これに限定するものではない。
第1図にみるように、重ね合わされた複数の紙葉(本文
)lが順次供給されているとともに、表紙2が順次供給
されている。複数の紙葉lには、必要に応じて、背けず
りが行われる。紙葉1が折り丁である場合には、折り丁
の背に刃物でスリットを開けるようにしてもよい。複数
の紙葉lの貼り合わせ面(ここでは背部)11に製本用
硬化型接着剤の主剤3が塗布される。他方、表紙2の貼
り合わせ面(ここでは背となる部分の内側)21には、
前記製本用硬化型接着剤の硬化剤4が塗布される。そし
て、第2図にもみるように、塗布された主剤3と硬化剤
4とが合わさるようにして、前記複数の紙葉lと表紙2
とを圧着する。これにより、架橋反応が起こり、複数の
紙葉1と表紙2とはただちに製本用硬化型接着剤5を介
して強く接着される。つぎに、プレス手段9に移して背
固めを行う。背固めの終えた本6は、そのままで仕上げ
られたり、必要に応じて、所望の処理を施して仕上げら
れる。
以上の説明では、この発明にかかる製本用硬化型接着剤
の主剤3を複数の紙葉1の貼り合わせ面11に塗布し、
硬化剤4を表紙2の貼り合わせ面21に塗布していた。
しかし、逆に、複数の紙葉の貼り合わせ面11に硬化剤
4を塗布し、主剤3を表紙2の貼り合わせ面21に塗布
するようにしてもよい。あるいは、複数の紙葉の貼り合
わせ面11および/または表紙2の貼り合わせ面21に
、主剤3および硬化剤4を重ねて塗布するようにしても
よい。なお、主剤3と硬化剤4とを重ねて塗布する場合
には、後から塗布する方(主剤3または硬化剤4)をス
プレー塗布するのが好ましい。これは、塗布手段に両者
が付着して架橋反応してしまうのを防ぐためである。
なお、この発明の製本用硬化型接着剤および製本方法は
、無線綴じに利用するときに有用であるが、他の綴じ方
、たとえば、糸綴じなどにも通用できるものである。
〔作   用〕
請求項1から4までの各発明にかかる製本用硬化型接着
剤は、硬化剤を用いて主剤を架橋反応させることにより
、3次元架橋構造を形成する。この反応により、製本時
の接着力の立ち上がりが早くなるため、作業性が良くな
り、短時間でセントが行える。形成された接着剤皮膜は
、強靭なものとなる。また、熱や水分などによる主剤の
軟化、融解、溶出、劣化が起こりにくいので、耐熱性、
耐湿性および耐久性のいずれにも優れている。
ニカワ・ゼラチンは、分子中にカルボキシル基、アミノ
基、水酸基を有しており、特定の硬化剤の作用でこれら
の基がすみやかに反応して3次元架橋構造を形成する。
主剤がニカワ・ゼラチンである製本用硬化型接着剤は、
特定の硬化剤を用いてニカワ・ゼラチンを架橋させるこ
とにより、ゾルからゲルへと変化させて溶媒を除去して
いないときでも、接着強度が強くなる。このため、乾燥
を行わずに、断裁を行うことができ、製本スピードがは
やくなる。しかも、この断裁時に本の背にシワが生じに
くく、プレスを解除したときに表紙の戻りが起こりにく
くなる。また、強靭な接着剤皮II! (硬膜)が得ら
れ、逆バソケが起こりにくくなる。前記3次元架橋構造
は、水分によってこわされにくいので、耐湿性も良くな
る。なお、溶媒は、3次元架橋構造の網目の中から容易
にぬけ出ていく。
主剤が上記特定の合成樹脂エマルションである製本用硬
化型接着剤は、溶媒を除去していないときでも、3次元
架橋構造を形成することにより、凝集力の立ち上がりが
はやく、強い初期接着強度る。このため、塗布してから
接合するまこ乾燥を行う必要がなくなり、断裁するまで
015間を短縮できるため、製本スピードがはやくなり
、設備のコンパクト化を可能にする。前記3次元架橋構
造は、熱によってこわされにくいので、接着剤皮膜の耐
熱性も良くなる。また、強靭な接着剤皮膜が得られ、逆
バッケが起こりにくくなる。なお、溶媒は、3次元架橋
構造の網目の中から容易にぬけ出ていく。
合成樹脂エマルションは、一般にゾル−ゲル反応を起こ
さないが、ポリマレイミドとグリオキサールとを含ませ
ておくことにより、ゾル−ゲル反応を起こすようになる
。このため、この発明にかかる接着剤において、主剤が
合成樹脂エマルションである場合には、同接着剤にポリ
マレイミドとグリオキサールも含まれていると、水分を
含んだ状態でゲル化することにより、初期強度や製本直
後での強度が補充される。
この発明にかかる製本用硬化型接着剤を用いて製本する
場合、主剤と硬化剤とを複数の紙葉と表紙との貼り合わ
せ面に別々に塗布しておいて、主剤と硬化剤とが合わさ
るようにするか、あるいは、複数の紙葉と表紙との貼り
合わせ面に、主剤と硬化剤とを重ねて塗布するようにす
ると、製本用硬化型接着剤がすみやかに3次元架橋構造
を形成する。これにより、接着力の立ち上がりがはやく
、作業性が良くなる。しかも、生成した接着剤皮膜は、
強靭であり、耐熱性、耐湿性および耐久性に優れたもの
となっている。
〔実 施 例〕
以下に、この発明のより具体的な実施例および比較例を
示すが、この発明は下記の実施例に限定されない。
一実施例1〜6− 第2表に示す配合で2液型の製本用硬化型接着剤を調製
した。
一比較例1− 硬化剤を配合しないこと以外は、実施例1と全く同様に
して製本用接着剤を調製した。
一実施例7〜11− 第3表に示す配合で2液型の製本用硬化型接着剤を調製
した。
一比較例2.3− 硬化剤を配合しないこと以外は、第3表に示す配合で実
施例7〜11と全く同様にして製本用接着剤を調製した
実施例1〜11および比較例1〜3の各製本用接着剤を
用いて製本を行った。実施例1〜4.6〜11の接着剤
は、第1図に示す方法で使用した。主剤(実施例1〜6
では加熱溶融し、実施例マ〜11では加熱溶融しなかっ
た)3を複数の紙葉1の貼り合わせ面11にロールで塗
布し、硬化剤4を表紙2の貼り合わせ面21にスプレー
、ノズルまたはロールで塗布した後、直ちに、複数の紙
葉1と表紙2とを貼り合わせ面1工および21で貼り合
わせ、製本した。
実施例5の接着剤は、第1図に示す方法において、主剤
3と硬化剤4とをこの順番で、複数の紙葉lの貼り合わ
せ面11に重ねて塗布し、直ちにその上から表紙2の貼
り合わせ面21を重ね合わせて貼り合わせ、製本した。
なお、主剤3はロールにより塗布し、硬化剤4はスプレ
ー塗布により塗布した。
各接着剤について、初期セント性、作業性、耐熱性、耐
湿性および耐久性をそれぞれ調べて、結果を第2表およ
び第3表に示した。
初期セント性は、製本直後のバラケの有無を調べ、全く
なしをO(良)、5n以下のバラヶ有りを△(可)、5
Nより大きいバラヶ有りを×(不可)で評価した。
作業性は、製本後、10秒後に断裁し、バラタの有無を
調べ、全くなしを○(良)、5m++以下のバラケ有り
を△(可)、5閣より大きいバラヶ有りを×(不可)で
評価した。
耐熱性は、ページプルテスター(テスターサービスセン
ター社製)で室温と60’Cの製本強度を測定し、60
℃での製本強度が室温での製本強度の100〜70%を
○(良)、70%未満50%以上をΔ(可)、50%未
満を×(不可)で評価した。
耐湿性は、製本後、20’C160% RHテ3日間放
置し、その後、50’C19o%RHに3日間放置し、
取り出してすぐベージプルテスターにて製本強度を測定
し、この時の製本強度が室温での製本強度の100〜6
0%をO(良〉、60%未満40%以上を△(可)、4
0%未満を×(不可)で評価した。
耐久性は、マルチーニテスター(MARTINI TE
STER)社製フレークテスター(Flake Te5
ter)にて、製本中の1枚に3kg/枚の荷重をかけ
、90”の角度で左右に一定速度で繰り返し折り曲げ、
1枚が抜けるまでの回数を測定した。1枚が抜けるまで
の回数が1000回以上を○(良)、500〜1000
回をΔ(可)、500回未満を×(不可)で評価した。
第2表および第3表かられかるように、実施例1〜11
の接着剤は、初期セント性、作業性、耐熱性、耐湿性お
よび耐久性がいずれも良好であった。これに対し、比較
例1では、それら全ての特性が悪く、比較例2では、初
期セント性、作業性および耐湿性に劣っていた。また、
実施例7と11とを比べると、実施例7の接着剤がポリ
マレイミドとグリオキサールを含んでいて水分を含んだ
状態でゲル化したので、実施例11のものよりも、初期
セント性および作業性に優れていた。比較例3は、ポリ
マレイミドとグリオキサールからなる接着剤であり、上
記すべての特性が実施例よりも劣っていた。
〔発明の効果〕
請求項1から4までの各発明にかかる製本用硬化型接着
剤は、以上に述べたように、主剤と硬化剤とを接触させ
て架橋反応が起こるようになっているので、セント時間
が短く、作業性、耐熱性、耐湿性および耐久性がいずれ
も良好である。
請求項5および6の各発明にかかる製本方法は、請求項
1から4までの各発明にかかる製本用硬化型接着剤を用
いており、貼り合わせたときに架橋反応が始まるので、
効率良く製本でき、接着剤の耐熱性、耐湿性および耐久
性がいずれも良好である。
【図面の簡単な説明】
第1図は請求項5の発明にかかる製本方法のl実施例の
模式的な工程図、第2図は同実施例における1工程の模
式的な拡大断面図である。 l・・・複数の紙葉 2・・・表紙 3・・・主剤 4
・・・硬化剤 11・・・複数の紙葉の貼り合わせ面 
21・・・表紙の貼り合わせ面

Claims (1)

  1. 【特許請求の範囲】 1 重ね合わされた複数の紙葉と表紙とを貼り合わせて
    製本するのに用いられる接着剤であって、主剤と硬化剤
    との組み合わせからなり、前記主剤と硬化剤とが接触す
    ることにより架橋反応が起きるようになっていることを
    特徴とする製本用硬化型接着剤。 2 主剤がニカワ・ゼラチン溶液であり、硬化剤がニカ
    ワ・ゼラチンを架橋させる化合物を含む溶液である請求
    項1記載の製本用硬化型接着剤。 3 主剤が、カルボキシル基、水酸基、メチロールアミ
    ド基、エポキシ基およびアミノ基のうちの少なくとも1
    つの官能基を有する合成樹脂エマルションであり、硬化
    剤が、前記官能基と架橋反応しうる官能基を有する化合
    物の中から選ばれた少なくとも1つを含む溶液である請
    求項1記載の製本用硬化型接着剤。 4 ポリマレイミドおよびグリオキサールをも含んでい
    て、水分を含んだ状態でゲル化しうる請求項3記載の製
    本用硬化型接着剤。 5 重ね合わされた複数の紙葉と表紙とを貼り合わせて
    製本するにあたり、請求項1から4までのいずれかに記
    載の製本用硬化型接着剤の主剤および硬化剤のうちのい
    ずれか一方を前記複数の紙葉の貼り合わせ面に塗布する
    とともに、他方を前記表紙の貼り合わせ面に塗布するよ
    うにすることを特徴とする製本方法。 6 重ね合わされた複数の紙葉と表紙とを貼り合わせて
    製本するにあたり、請求項1から4までのいずれかに記
    載の製本用硬化型接着剤の主剤および硬化剤を、前記複
    数の紙葉および/または表紙の貼り合わせ面に重ねて塗
    布するようにすることを特徴とする製本方法。
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