JPH03239422A - ワイヤ放電加工機のワイヤ走行装置 - Google Patents

Abstract

(57)【要約】本公報は電子出願前の出願データであるた
め要約のデータは記録されません。

Description

【発明の詳細な説明】 ［発明の目的コ （産業上の利用分野） 本発明は、ワイヤ放電加工機のワイヤ走行装置に係り、
さらに詳細には放電加工に使用されるワイヤ（ワイヤ電
極）のテンションローラと送り出しリールとの間に発生
するワイヤ張力の変動を吸収するワイヤ走行装置に関す
る。

（従来の技術） 従来、ワイヤ放電加工機におけるワイヤ走行系の一部に
おいて、ワイヤ電極に付与される張力は、テンションロ
ーラと巻き上げローラとの間で制御されていた。また、
このテンションローラと送り出しリールとの間には、ワ
イヤが緩まない程度の張力が作用するのみであった。な
お、テンションローラと送り出しリールとの間には、固
定式案内ローラが設けられていたが、単にワイヤの案内
用であった。

（発明が解決しようとする課題） ところで、このワイヤ張力は、ワイヤが送り出しリール
から引き出された瞬間には緩み、巻上げ速度の変動また
は加工状態の変動等により、テンションローラと送り出
しリールとの間で耐えず変動している。すなわち、この
変動により、ワイヤは絶えず引張られたり、緩められた
り繰り換えしている。また、ワイヤ張力は、ワークピー
スを加工する放電加工部の上下ワイヤガイド間のワイヤ
張力に変動を及ぼし、ワイヤガイド間のワイヤ走行速度
にも変動を及ぼし、ワイヤ断線を誘発する恐れがあった
。なお、ワイヤガイド間のワイヤの振動も増大させるこ
ととなり、加工精度の劣化を招く恐れもあった。

本発明の目的は、上述の点に鑑み、従来技術の問題点を
有効に解決し、その構成が簡単で、テンションローラと
送り出しリールとの間のワイヤ張力の変動が吸収され、
その加工精度が向上し得るワイヤ放電加工機のワイヤ走
行装置を提供することにある。

［発明の構成］ （課題を解決するための手段） 上記目的を達成するために、本発明は、放電加工に使用
されるワイヤを搬送するべく配設されたテンションロー
ラと送り出しリールとの間に上下方向に移動可能な移動
案内ローラを設け、この移動式案内ローラの重量が前記
ワイヤの張力により発生する前記ローラへの反力とほぼ
等しいものとすると共に、前記テンションローラと送り
出しリールとの間に発生するワイヤ張力の変動を容易に
吸収すべく構成されているワイヤ放電加工機のワイヤ走
行装置である。

（作用） 本発明のワイヤ放電加工機のワイヤ走行装置を採用する
ことにより、放電加工に使用されるワイヤを搬送するべ
く配設されたテンションローラと送り出しリールとの間
に、移動式案内ローラを上下方向に移動可能に設け、ワ
イヤの張力により発生する前記ローラへの反力とほぼ等
しい重量を有し、テンションローラと送り出しリールと
の間に発生するワイヤ張力の変動を吸収することにより
、その構成が簡単で、テンションローラと送り出しリー
ルとの間のワイヤ張力の変動が容易に吸収され安定化さ
れ、その加工精度が向上し得る。

（実施例） 以下、本発明の実施例を図面に基づいて、詳細に説明す
る。

第４図は本発明が実施されたワイヤ放電加工機の概略構
成図を示す。ワイヤ放電加工機１は、基台３上に加工液
受け５を備えると共に、コラム７を備えている。加工液
受け５の上方には、ワークピースＷを固定支持するワー
ククランプ９を備えた移動テーブル１１が、Ｘ軸方向と
Ｙ　１６方向の２次元的に動きができるように支持され
ている。

コラム７の上部側面には、上部アーム１３が取付けられ
、この上部アーム１３の先端部には、上下動するスライ
ド１５が上下位Ｗ調整自在に装着されている。スライド
１５の下端部には、上部ノズルホルダ１７が取付けてあ
り、この上部ノズルホルダ１７には上部加工液供給ノズ
ル１つが装着される。

また、コラム７の下部付近の側面には、上部アーム１３
と平行に下部アーム２１が取付けられている。下部アー
ム２１の先端部には、上部加工液供給ノズル１つと対向
して下部加工液供給ノズル２３が下部ノズルホルダ２５
を介して装着されている。上部および下部加工液供給ノ
ズル１９．２３は、ワークピースＷの放電加工部に蒸溜
水のごとき加工液を噴射供給すると共に、電極としての
ワイヤ２７を案内保持する作用をなすものである。

コラム７の上部には、微細なワイヤ２７を放電加工部に
連続的に供給する送出しリール２つが回転自在に装着さ
れている。

ワイヤ走行装置３１として、送出しリール２つからのワ
イヤ２７は、一対のテンションローラ３３コラム７から
上部ノズルホルダ１７に亘って設けられた回転自在な複
数の上部ガイドローラ３５を経て上部加工液供給ノズル
１９に至り、この上部加工液供給ノズル１つからワーク
ピースＷの放電加工部を通過して下部加工液供給ノズル
２３に至るものである。

さらに、ワイヤ２７は下部ノズルホルダ２５に設けた高
硬度の例えばセラミックス等で製作されたワイヤ送込み
用送すローラ３７と、ワイヤ２７を挟持して搬送する搬
送ベルト３９．４１と、この搬送ベルト３９．４１の送
込み側に設けられた送り込みローラ３７と同材質の巻上
げローラ（ブレーキＭ付き）４３よりなる一連のワイヤ
排出装置４５によって、基台３の側面に設けた回収箱４
７に排出処理される。

次に、第１図は本発明のワイヤ走行装置の概略説明図を
示す。ワイヤ走行装置３１は、主として送り出しリール
（ブレーキＭ付き）２９、移動式案内ローラ４１、テン
ションローラ３３、固定式案内ローラ３５、ワイヤガイ
ド５１．５３およびワイヤ排出装置４５から構成され、
ワイヤ２７に付与される張力Ｔを、送り出しり−ル２つ
とテンションロール３３との間に配置された移動式案内
ローラ４９て吸収し、安定化させるものである。

第２図は第１図に示す移動式案内ローラの断面構成図で
ある。移動式案内ローラ４９は、軸心に軸受５５が嵌込
まれ、この案内ローラ４９を支持するシャフト５７との
間には、隙間５つが確保されている。従って、案内ロー
ラ４９は、全円周方向に隙間５９の量だけ移動可能で、
走行するワイヤ２７上で、上下方向に移動する。

第３図に示すように、ワイヤ２７が緩まない程度の張力
Ｔが作用し、案内ローラ４９の重量Ｗは、ワイヤ２７の
張力Ｔによって発生する反力Ｆと同等程度とする。Ｗ−
Ｔのとき、案内ローラ４９は静止状態を保持する。ワイ
ヤ２７が緩むと張力Ｔが小さくなり、反力Ｆも小さくな
る。このとき、Ｆ＜Ｗとなり、案内ローラ４９は下降す
る。張力Ｔが大きくなると、反力Ｆが大きくなり、Ｆ＞
Ｗになると、案内ローラ４９は上昇する。

このように、ワイヤ張力Ｔは、ワイヤ２７が送り出しリ
ール２つから引き出された瞬間には緩み、巻上げ速度の
変動または加工状態の変動等により、テンションローラ
３３と送り出しり−ル２つとの間で耐えず変動するも、
移動式案内ローラ４９を配設したことにより、ワイヤ２
７の張力の変動が吸収され、減少される。また、ワイヤ
張力Ｔの減少により、放電加工部の上下ワイヤガイド５
１゜５３間のワイヤ張力の変動もまた減少し、ワイヤガ
イド５１．５３間のワイヤ走行速度も安定化し、ワイヤ
２７の断線が防止され、加工精度が向上し得る。

なお、本発明は、上記実施例に限定されるものではなく
、適宜の設計的変更により、他の態様においても実施し
得るものである。

［発明の効果］ 上記の説明ですでに明らかなように、本発明のワイヤ走
行装置は、放電加工に使用されるワイヤを搬送するべく
配設されたテンションローラと送り出しリールとの間に
、移動式案内ローラを上下方向に移動可能に設け、ワイ
ヤの張力により発生するローラへの反力とほぼ等しい重
量を有し、テンションローラと送り出しリールとの間に
発生するワイヤ張力の変動を吸収することにより、従来
技術の問題点が有効に解決され、従来の固定式案内ロー
ラに代り、その構成が簡単で、テンションローラと送り
出しリールとの間のワイヤ張力の変動が容易に吸収され
安定化され、その加工精度が向上し得る等の効果を奏す
る。

【図面の簡単な説明】

第１図は本発明のワイヤ走行装置の概略説明図、第２図
は第１図に示す移動式案内ローラの断面構成図、第３図
は同じく移動式案内ローラの動作説明図、第４図は本発
明が実施されたワイヤ放電加工機の概略構成図である。 １・・・ワイヤ放電加工機 ２７・・・ワイヤ ２９・・・送出しリール ３３・・・テンションローラ ３９．４１・・・搬送ベルト ４３・・・巻上げローラ 代　　理　　人

Claims (1)

【特許請求の範囲】
1. 放電加工に使用されるワイヤを搬送するべく配設された
   テンションローラと送り出しリールとの間に上下方向に
   移動可能な移動案内ローラを設け、この移動式案内ロー
   ラの重量が前記ワイヤの張力により発生する前記ローラ
   への反力とほぼ等しいものとすると共に、前記テンショ
   ンローラと送り出しリールとの間に発生するワイヤ張力
   の変動を吸収すべく構成されていることを特徴とするワ
   イヤ放電加工機のワイヤ走行装置。