JPH0322662B2 - - Google Patents

Description

【発明の詳細な説明】 技術分野 本発明は磁気デイスク装置に関し、特に剛性を
有する筐体状に形成され、磁気デイスクを収容し
た磁気デイスクカセツトを用いる磁気デイスク装
置に関する。

従来技術 この種の磁気デイスク装置に用いられる磁気デ
イスクカセツト（以下カセツトと略称する）にお
いては、記録再生時に磁気ヘツドがカセツト内の
磁気デイスクに摺接するための開口部であるヘツ
ドウインドが設けられており、通常このヘツドウ
インドを記録再生時には開放し非使用時には閉鎖
して内部の磁気デイスクを保護するシヤツターが
設けられている。

一方磁気デイスク装置には磁気デイスクを挿
入、排出する機構部にカセツトの挿入、排出に連
動して上記のシヤツターを開閉する機構が設けら
れる。このシヤツター開閉機構はカセツトの挿
入、排出に連動して確実にシヤツターを開閉させ
るとともに、挿入後のカセツトの保持位置におい
てシヤツターを開放位置に正確にかつ安定して保
持するものでなければならない。

ところが以上の動作を確実に行なうために従来
のシヤツター開閉機構は複雑な構造に構成されて
おり、またカセツトの排出機構と別の機構として
設けられていることが多く、コストが高くついて
いた。

目 的 本発明は以上のような事情に鑑みてなされたも
ので、上述の種類のシヤツターを備えたカセツト
を用いる磁気デイスク装置において、簡単で安価
な構成により、カセツトの挿入排出に連動してシ
ヤツターの開閉を確実に行なえ、かつカセツト装
着時のシヤツターの開放位置を正確にかつ安定し
て保持でき、さらにカセツトの排出をも行なうシ
ヤツター開閉機構を備えた磁気デイスク装置を提
供することを目的としている。

実施例 以下図に示した実施例に基づいて本発明の詳細
を説明する。

第１図は本発明による磁気デイスク装置に用い
られるオートシヤツター機構付の磁気デイスクカ
セツトの上面図である。

図において符号１で示すものは磁気デイスクカ
セツト（以下カセツトと略称する）で、剛性を有
するプラスチツク等から上面が略正方形の薄い直
方体の筐体状に形成されており、内部に不図示の
磁気デイスクが収容されている。

このカセツトの上面の一方の端部には、わずか
に窪んだ矩形状のスライド面１ａが形成されてお
り、その略中央部には、不図示の磁気ヘツドがカ
セツト１内の磁気デイスクに摺接するための開口
部であるヘツドウインド１ｂが形成されている。
また、スライド面１ａの図中左上端に隣接したカ
セツト１の端面には後述するシヤツター開閉機構
のピンを案内する凹部１ｃが形成されており、こ
の凹部１ｃに連続して上述のピンを保持するＶ字
形をなす溝状のノツチ１ｄが形成されている。

一方図において符号２で示すものはヘツドウイ
ンド１ｂを閉鎖するシヤツターであり、スライド
面１ａに対して矢印Ａ，Ｂ方向に移動自在に取り
付けられ、不図示の付勢手段により常時Ｂ方向に
付勢されている。このシヤツター２の中央部より
図中左寄りの所には上記のヘツドウインドに対応
するヘツドウインド２ａが形成されている。シヤ
ツター２が矢印Ａ方向にスライドしてそのヘツド
ウインド２ａの位置がヘツドウインド１ｂの位置
と一致すると、両ヘツドウインド１ｂ，２ａを介
して磁気ヘツドが磁気デイスクに摺接できる。

次に本発明による磁気デイスク装置の磁気デイ
スク挿入、排出機構部の構成を第２図に示し説明
する。

図において符号３で示すものはカセツトガイド
で、不図示のカセツトの挿入口に連続して設けら
れており、挿入口から挿入されるカセツト１をカ
セツト装着位置に案内する。カセツト１は上面を
第１図に示す方向にしてカセツトガイド３内に矢
印Ｃ方向に挿入され、矢印Ｄ方向に排出される。

カセツトガイド３は形状がカセツト１に対応し
て矩形の薄い箱状に形成されており、上面の図中
上端部の略中央にはカセツト１のヘツドウインド
１ｂに対応した切り欠き部３ａが形成されてい
る。この切り欠き部３ａの右側に連続して、切り
欠き部３ｂが形成されており、その端部には突起
３ｃが切り起こされている。切り欠き部３ｂは次
に述べるシヤツター開閉機構のピン６が動作でき
るようにするための逃げ溝であり、突起３ｃはピ
ン６のストツパとなる。

以上のカセツトガイド３上には略Ｌ字形のレバ
ー４が回動自在に取り付けられている。レバー４
の一端は切り欠き部３ａの図中左下端に隣接して
固定されたピン５に回動自在に軸承されており、
他端には前述のシヤツタ２を押圧してスライドさ
せるピン６が植設されている。またレバー４の一
辺の右側縁に設けられた突起４ａとカセツトガイ
ド３の上面右端部に設けられた突起３ｄとの間に
はスプリング７が張架されている。

スプリング７は、レバー４を常時図中時計方向
に付勢しており、それによりレバー４はカセツト
１の非装着時にピン６側の端部が突起３ｃに当接
して図中に示す位置に配置されている。この時の
ピン６の位置はカセツト１の凹部１ｃの右端に対
応している。

次に以上の構成からなる本実施例の動作を第２
図〜第５図に従つて説明する。

ここで第３図〜第５図においては動作を判り易
くするためにカセツトガイド３自体の図示を省略
してある。

磁気デイスク装置にカセツト１を装着する場
合、不図示の挿入口からカセツト１を挿入し、カ
セツト１をカセツトガイド３の内側面に沿つて第
２図に示すように矢印Ｃ方向に押し込む。

これにより、カセツト１の先端がレバー４のピ
ン６に当接した状態を第３図に示す。ここで、ピ
ン６はカセツト１の凹部１ｃの右端に当接する。

この状態から第２図中Ｃ方向に更にカセツト１
を押し込むと、カセツト１の先端によりピン６が
図中上方向に押されるため、レバー４はスプリン
グ７の付勢力に抗して図中反時計方向に回動す
る。

この動作によりピン６は第４図に示すように図
中矢印Ａ方向に変位して凹部１ｃ中に嵌合し、さ
らにＡ方向に変位することによりシヤツター２の
図中右上端を矢印Ａ方向に押してシヤツター２を
Ａ方向にスライドさせる。これによりシヤツター
２のヘツドウインド２ａはヘツドウインド１ｂの
方向に移動する。

さらにカセツト１を押し込むと、レバー４の回
動によりピン６はシヤツター２をさらにスライド
させつつ矢印Ａ方に変位し、第５図に示すように
ノツチ１ｄ中に嵌合しシヤツター２をこの位置に
保持する。この時不図示の保持機構によりカセツ
ト１がこの位置に保持される。この時点ではシヤ
ツター２の変位によつてヘツドウインド２ａの位
置がヘツドウインド１ｂの位置に一致し、ヘツド
ウインド１ｂが完全に解放される。これによりカ
セツト内部の磁気デイスクへ磁気ヘツドが摺接し
記録、再生を行なうことが可能になる。

第５図の状態でカセツト１が保持されている限
り、ピン６が深いノツチ１ｄ中に保持されている
ため、レバー４は矢印Ｅ方向に回動できない。こ
のためシヤツター２はピン６に保持され、ヘツド
ウインド１ｂの開放状態が安定して保持される。
カセツト１を排出する場合は、不図示の排出ボタ
ンを押下することにより、不図示の保持機構によ
るカセツト１の保持が解除され、それとともに排
出ボタンに連動した同様に不図示の排出レバーが
カセツト１を押圧して第５図中矢印Ｄ方向に移動
させる。

これによりピン６はノツチ１ｄから外れるため
レバー４はスプリング３の付勢力により第５図中
矢印Ｅ方向に回動する。この回動によりピン６が
カセツト１の図中の上端面を押圧し矢印Ｄ方向に
移動させて排出する。

この時ピン６がカセツト１に対して矢印Ｂ方向
に変位するため、シヤツター２は自身の不図示の
付勢手段の付勢力によつてＢ方向に変位し、その
ヘツドウインド２ａもＢ方向に変位する。これに
よりカセツト１のヘツドウインド１ｂが完全に閉
鎖される。

以上の構成によれば、先端にピン６を植設さ
れ、スプリング７により付勢されたレバー４をカ
セツトガイド２上に回動自在に設けた簡単なシヤ
ツター開閉機構により、カセツト１の挿入、排出
に連動してシヤツター２を確実に開閉することが
できる。しかもカセツト１の装着、保持状態にお
いては、カセツト１のノツチ１ｄに嵌合されるピ
ン６によりシヤツター２が保持されるので、この
時のシヤツター２の位置はノツチ１ｄの位置とピ
ン２の太さにより一義的に決定される。従つて開
放時のシヤツター２の位置は正確に決められ安定
して保持される。

効 果 以上の説明から明らかなように、本発明によれ
ば、上述の種類の磁気デイスク装置において、カ
セツトを磁気デイスク装置の挿入口から装着位置
まで案内するカセツトガイドに、カセツトの装置
内への進退にともない回動するレバーを設け、カ
セツト挿入時にはレバーを一方向に回動させてカ
セツトのシヤツターを開放させ、カセツト排出時
にはレバーを逆方向に回動させてシヤツターを閉
鎖させる構成を採用したので、簡単で安価に実施
できる構成により、カセツトのシヤツターの開閉
をカセツトの挿入、排出に連動して確実に行なえ
る。しかも前記シヤツターの開閉手段であるレバ
ーがカセツトガイドに設けられてカセツト装着部
のスペース内に設けられるので、磁気デイスク装
置の小型化が図れるという優れた効果が得られ
る。

【図面の簡単な説明】

第１図は本発明の磁気デイスク装置に用いられ
る磁気デイスクカセツトの上面図、第２図は本発
明による磁気デイスク装置の要部の上面図、第３
図から第５図はそれぞれ順に本発明の磁気デイス
ク装置のカセツト挿入、排出動作を説明する説明
図である。 １……磁気デイスクカセツト、１ｂ，２ａ……
ヘツドウインド、１ｃ……凹部、１ｄ……ノツ
チ、２……シヤツター、３……カセツトガイド、
３ａ，３ｂ……切り欠き部、３ｃ……突起、４…
…レバー、５，６……ピン、７……スプリング。

Claims (1)

1. 【特許請求の範囲】 １ ヘツドウインド開閉用シヤツターを備えた磁
   気デイスクカセツトを装着する磁気デイスク装置
   において、 カセツトを磁気デイスク装置の挿入口から装着
   位置まで案内するカセツトガイドに、カセツトの
   装置内への進退にともない回動するレバーを設
   け、カセツト挿入時にはレバーを一方向に回動さ
   せてカセツトのシヤツターを開放させ、カセツト
   排出時にはレバーを逆方向に回動させてシヤツタ
   ーを閉鎖させることを特徴とする磁気デイスク装
   置。 ２ レバーのシヤツターとの係合部にピンを設
   け、カセツトの装着位置においてこのピンをカセ
   ツトに形成されたノツチに嵌合させることによ
   り、シヤツターを開放位置に保持することを特徴
   とする特許請求の範囲第１項に記載の磁気デイス
   ク装置。