JPH0322315Y2 - - Google Patents

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JPH0322315Y2
JPH0322315Y2 JP1986005126U JP512686U JPH0322315Y2 JP H0322315 Y2 JPH0322315 Y2 JP H0322315Y2 JP 1986005126 U JP1986005126 U JP 1986005126U JP 512686 U JP512686 U JP 512686U JP H0322315 Y2 JPH0322315 Y2 JP H0322315Y2
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cord
filament
filaments
steel
fretting
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Description

【考案の詳細な説明】
(産業上の利用分野) 本考案は空気入りタイヤや工業用ベルトなどの
ゴム物品成形体の補強材として使用し、かかる物
品の耐久寿命の大幅に向上せしめる耐疲労性とく
に耐腐食疲労性、耐摩滅性の優れたスチールコー
ドに関するものである。 本考案のスチールコードは上記使途、なかでも
とくにトラツク・バス用、ライトトラツク用空気
入りラジアルタイヤのカーカスコード層の補強材
として適用するのに好ましい。 (従来技術と問題点) 従来スチールコードは空気入りタイヤ、工業用
ベルト等のゴム物品成形体に使用されているが、
タイヤ補強材、特にカーカスコード層のコード素
材として用いる場合その疲労性に問題があり、該
コードの疲労性を低下させる要因としてタイヤ転
動の際、コードが繰り返し変形するため (イ) コードを構成するフイラメントどうしの相互
接触とずれによる摩滅現象、いわゆるフレツテ
イング現象による強力保持率の低下、 (ロ) フイラメントどうしの相互接触から生ずる接
触圧による入力上昇に基づく疲労、特に水分環
境下における耐腐食疲労の低下 の問題がある。これ等のいずれの要因にも関係の
あるフイラメントどうしの相互接触圧を下げる為
従来よりスパイラルフイラメント以外の内部構造
に着目して、ゴム浸透の良いスチール・コード
(特開昭60−42028号公報)やフイラメントの型付
け率を適正化したスチール・コード(特開昭59−
124404号公報)を作製して上記相互接触圧を下げ
る方法がとられてきた。一方スパイラルフイラメ
ントについては締め付け圧が小さいほど、接触圧
が小さくなると考えられてきた。 (問題点を解決するための手段) しかし、本考案者らがスパイラルフイラメント
のこのような考え方に疑問を持ち、鋭意研究を重
ねた結果、2〜3本のスチールフイラメントから
成るコアフイラメントと7〜9本のスチールフイ
ラメントから成りシースよりなる同方向撚り2層
撚り構造のコードにおいて締め付け圧の代表特性
であるヒステリシスロスの観点から最適値がある
ことを見出し本考案を達成するに至つた。 従つて本考案は、直径d(mm)が0.19〜0.28mm
である2〜3本のスチール・フイラメントから成
るコアフイラメントのまわりにコアフイラメント
と同一径の7〜9本のスチールシースフイラメン
トをコアフイラメントと同一方向に撚り合せ、か
つ逆方向にスパイラルフイラメントをラツプした
新品ゴム物品、例えば新品タイヤから取り出した
ゴム付きコードについて、そのコードのヒステリ
シスロスL(g,mm)が−3284d2+2175d−243<
L<−3284d2+2175d−195の範囲であることを特
徴とするゴム物品補強用スチール・コードに関す
るものである。 本考案で言うヒステリシスロスとは、次の方法
により測定される。即ち第4図Aに示すように、
3点プーリー4(プーリー直径D20mm、プーリー
間距離l60mm間に加硫タイヤから取り出したゴム
付コード5を掛け、矢印の方向に真中のプーリー
を移動させると、第4図Bに示すようにS−S曲
線が描けるO1−O2。そして移動距離が10mmにな
つたところでもとの方向にもどすとO2−a−O3
−O1の曲線が描ける。次にまた矢印の方向にプ
ーリーを10mmまで移動させるとO1−O3−b−O2
の線が与えられる。この方法によつて得られたヒ
ステリシスカーブO3−a−O2−b−O3によつて
かこまれた面積のエネルギーロス(g・mm)であ
る。ところで、スパイラルフイラメントの締付け
圧が大きくなれば、上記ヒステリシスロスも大き
くなり、両者に相関関係を有することが知見され
た。すなわちスパイラルフイラメントの締め付け
圧からくるフレテイングや疲労性に関係のある応
力上昇は、フイラメント相互のずれ量とフイラメ
ント接触圧の両者の相乗作用の結果として表われ
るものである。具体的にはスパイラルフイラメン
トの締め付け圧が大きい、すなわちコードのヒス
テリシスロスL(g・mm)が大きくなる場合(L
>−3284d2+2175d−195)、フイラメントの接触
圧が増大し、その為フイラメントどうしが相互に
引きずられて発生するフイラメントどうしの相互
ずれ量が小さくなるが、接触圧と相互ずれ量で決
まるフレツテイング量はずれ量の減少に比較して
接触圧の増大が大きい為フレツテイング量が大き
くなる。この結果フレツテイングの生じ易さと接
触圧によつて決まる耐腐食疲労性が低下する。 一方、締め付け圧が小さいすなわちコードのヒ
ステリシスロスが小さくなる場合(L<−3284d2
+2175d−243)フイラメントの接触圧が減少し、
その為フイラメントどうしが引きずられて発生す
るフイラメントどうしの相互ずれ量が極端に大き
くなる。その為たとえ接触圧が減少してもフレツ
テイング量は大きくなる。又、フレツテイングが
生じ易いためスチールコードのメツキ層がすぐに
こすれてなくなり鉄地が露出する。その鉄地に腐
食環境がアタツクする為たとえ接触圧が減少して
も耐腐食疲労性は低下する。 以上より耐フレツテイング性及び耐腐食疲労性
を改善するためスパイラルフイラメントの締め付
け圧すなわちヒステリシスロスの最適化を計り、
ヒステリシスロスL(g・mm)を−3284d2+2175d
−243<L<−3284d2+2175d−195の範囲とする。 次にタイヤは圧力容器の為ある一定以上のカー
カス強度(=コード強力×打込み数)が必要であ
る。 そこでカーカス強度がある値以上が必要であ
り、フイラメント径dにおのずと下記理由で上限
値と下限値が存在する。 まずフイラメント径dの上限値であるが、曲げ
剛性はフイラメント径の4乗に比例する為フイラ
メント径が0.28mmより大きくなるとコードを未加
硫ゴムで被覆した生トリートの曲げ剛性が極端に
増大する。 生タイヤを成形した後、加硫まで数時間放置す
るとその増大した曲げ剛性のためコード層端部が
浮き上がりエアー入り等の欠陥の原因となり又、
作業性にも問題が生ずる。また同時にフイラメン
ト径が太くなると曲げによるフイラメント入力が
増大し耐腐食疲労性も悪くなる。特にフイラメン
ト径が0.28mmより大になると極端に低下する。 次にフイラメント径dの下限値であるがフイラ
メント径が0.19mmより小になると2層撚り構造の
場合打込み限界以上の打込み数が必要となり実際
に必要なカーカス強度が得られなくなる。 本発明のコードは、上記0.19〜0.28mmの範囲の
直径を有する2〜3本のコアフイラメントを、こ
れと同一径の7〜9本のシースフイラメントをコ
アフイラメントと同一方向に撚り合せ、かつ逆方
向にラツプして成るコードを用いたもので、第1
〜3図に代表的な例を示す。図面中1は、コアフ
イラメント、2はシースフイラメント、3はスパ
イラルフイラメントである。 スパイラルフイラメントのしめ付け圧力はコー
ドにスパイラルを巻き付ける場合におけるスパイ
ラルバツクテンシヨンで調節した。すなわちバツ
クテンシヨンが大きいと強く締め付けられ、小さ
いとゆるく締めつけられる。 バツクテンシヨンの調節の仕方としてスバイラ
ル用フイラメントが巻いてあるスプールの芯棒に
摩擦力を付与することにより調整する。摩擦力を
大きくすればバツクテンシヨンが大きくなりその
結果スパイラルのしめつけ圧が大きくなる。 (実施例) 本考案を次の実施例および比較例により説明す
る。 実施例1〜4,比較例1〜4 第1表に示す撚り方向、ピツチおよび構造を有
する実施例1〜4および比較例1〜4の8種類の
コードを試作した。これ等のコードにつき下記評
価方法により試作評価を行い、得た結果を第1表
に併記する。 〔強力低下度合〕 強力低下度合はオリジナルフイラメント強力対
比走行後のフイラメント強力がどの程度低下した
かを示すものであり、フイラメント強力はタイヤ
から(走行タイヤも新品タイヤも同じ方法)ビー
トからビートまでのゴム付きカーカスコード層の
コードを引き抜き、クラウンセンター部で半分切
断する。次にゴムを溶媒で溶解して除去しフイラ
メント1本ずつにほぐす。そのほぐした各フイラ
メントについてクラウンセンターとビードをチヤ
ツクではさみ引張試験機で強力を測定することに
より得られる。 もちろん強力低下度合が大きいものほど悪く、
測定条件はコード10本分を測定して平均した値を
用いた。 〔フレツテイング量〕 上記フイラメント引張試験で得られたシースフ
イラメントの破断面を真上から見られるように顕
微鏡にセツトし、拡大写真をとり、拡大写真に方
眼紙をかぶせフレツテイングの生じていない部分
のふちに合せて円を描き、第5図にフレツテイン
グの生じない非摩滅部分6に対しフレツテイング
を生じた部分7のh量をμ単位で測定したものを
コード10本分平均した値である。 〔耐腐食疲労性(低下度合)〕 フイラメント強力低下度合と同じように新品コ
ード、対比走行後コードの低下度合の値を、新品
コードを100として示したものである。テスト法
としてはタイヤから取り出したゴム付きコード8
を直径40mmのプーリの3プーリー9に第6図のよ
うにかけ、固定プーリー10を介して新品コード
破断荷重の10%のおもり11に引張荷重をかけ3
プーリーを左右にくり返し20cmで移動させコード
にくり返し曲げ歪を与えてコードを疲労破断させ
る方法であり、10本のコードの平均破断回数を求
め、新品対比の低下度合をもとめた値が、耐腐食
疲労性低下度合である。 尚供試コードはタイヤサイズTBR1000R20リ
ブパターンを100%荷重で走行距離20万Km良路走
行させたタイヤを解剖して得た。
【表】
【表】 第1表の結果から次のことがわかる。即ち実施
例1,2および比較例1,2は第2図に示す構造
3+9×0.23+1×0.15コードの例であり、実施
例1,2はフレツテイング深さも浅く強力保持率
も良好であり、かつ耐腐食疲労性も良好であるの
に対して比較例1,2ではヒステリシスロスが本
発明の規定範囲からはずれたことによりフレツテ
イング深さも深くなり、強力保持率も悪くなり、
かつ耐腐食疲労性も悪い。 実施例3および比較例3は第3図に示す構造1
×12×0.23+1×0.15コードの例であり、実施例
3ではフレツテイング深さも浅く、強力保持率、
耐腐食疲労性も良好であるが、比較例3ではヒス
テリシスロスが本考案の規定範囲より小さいので
上記の比較例1と同様にフレツテイング深さも深
くなり、強力保持率、耐腐食疲労性も悪くなつて
いる。 実施例4、比較例4は第2図に示す構造3+9
×0.19+1×0.15コードの例であり、実施例4は
フレツテイング性、耐腐食疲労性も良好である
が、比較例4はそれに対して悪くなつている。 (考案の効果) 以上説明してきたように、本考案のスチールコ
ードは前記構造を有し、コードのヒステリシスロ
スL(g・mm)を−3284d2+2175d−243<L<−
3284d2+2175d−195の範囲としたことにより、比
較例対比実施例からも明らかなように強力保持
率、耐腐蝕疲労性、耐摩滅性が著しく改善され、
ゴム物品の補強材として使用して物品の耐久寿命
を大幅に向上し得たという効果が得られる。
【図面の簡単な説明】
第1図、第2図および第3図は夫々本考案の一
例のコードの断面図、第4図Aは本考案における
ヒステリシスロスの測定装置の側面図、第4図B
は第4図Aの装置で測定されたヒステリシスロス
に関するS−S曲線図、第5図はシースフイラメ
ントの破断面のフレツテイングを生じた部分の拡
大図、第6図は本考案において耐腐食疲労性(低
下度合)を測定する方法の説明図である。 1……コアフイラメント、2……シースフイラ
メント、3……スパイラルフイラメント、4……
プーリー、5,8……ゴム付コード、9……プー
リー、10……固定プーリー。

Claims (1)

    【実用新案登録請求の範囲】
  1. 直径d(mm)が0.19〜0.28mmである2〜3本の
    スチール・フイラメントから成るコアフイラメン
    トのまわりにコアフイラメントと同一径の7〜9
    本のスチールシースフイラメントをコアフイラメ
    ントと同一方向に撚り合せ、かつ逆方向にスパイ
    ラルフイラメントをラツプした新品ゴム物品から
    取り出したゴム付きコードについて、そのコード
    のヒステリシスロスL(g,mm)が−3284d2
    2175d−243<L<−3284d2+2175d−195の範囲
    であることを特徴とするゴム物品補強用スチー
    ル・コード。
JP1986005126U 1986-01-20 1986-01-20 Expired JPH0322315Y2 (ja)

Priority Applications (1)

Application Number Priority Date Filing Date Title
JP1986005126U JPH0322315Y2 (ja) 1986-01-20 1986-01-20

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Application Number Priority Date Filing Date Title
JP1986005126U JPH0322315Y2 (ja) 1986-01-20 1986-01-20

Publications (2)

Publication Number Publication Date
JPS62118195U JPS62118195U (ja) 1987-07-27
JPH0322315Y2 true JPH0322315Y2 (ja) 1991-05-15

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ID=30786420

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JP1986005126U Expired JPH0322315Y2 (ja) 1986-01-20 1986-01-20

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Citations (4)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JPS5430942A (en) * 1977-08-12 1979-03-07 Kanai Hiroyuki Production of twisted metal wire lapping cord
JPS5530499A (en) * 1978-08-22 1980-03-04 Sodetal Metal cord and method
JPS56163905A (en) * 1980-05-21 1981-12-16 Toyo Tire & Rubber Co Ltd Heavy duty radial tyre
JPS57160702A (en) * 1981-03-31 1982-10-04 Bridgestone Corp Improved pneumatic tire

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JPS62118195U (ja) 1987-07-27

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