JPH0321949B2 - - Google Patents

Description

【発明の詳細な説明】 〔産業上の利用分野〕 本発明は、ハンデイタイプの小型の可搬式情報
処理装置に関する。

〔従来の技術〕

かかる可搬式情報処理装置は、ハンデイタイプ
のケースに表示器、入力用のキーボード、ICカ
ードリーダーライター等を設けたもので、ICカ
ードを装填してキーボードで種々の情報を入力し
このICカードに記憶させるようにしている。そ
の利用例としては例えば、パン、ハム等の食料品
等の卸売商品を自動車に搭載して小売店を回りこ
こに卸す、いわゆるルートマンとよばれる取引業
者等が携帯して使用し、取引先で取引の数量や金
額等の情報をその場でICカードに入力記憶させ
ておき、会社に戻つてからこの情報をここに別途
設置してある大型コンピユータに移し記憶させる
ようにしている。

ところで、従来の可搬式情報処理装置は、表示
器やキーボードのみならず、ICカードリーダー
ライターもケース表面に設けていた。

〔発明が解決しようとする問題点〕

しかし、ICカードは厚さは薄いが表面積が大
きいため、ICカードリーダーライターをケース
表面に設けると、ケース全体を大型にしなければ
ならず持ち運びにくくなり、また、入力操作には
必要のないICカードリーダーライターが表面に
存することとなつて操作しにくくなるおそれもあ
る。

本発明の目的は、前記従来例の不都合を解消
し、小型で持ち運びに便利で、しかも操作しやす
く、さらにICカードの読取り、書込みも確実に
行われる可搬式情報処理装置を提供することもあ
る。

〔問題点を解決するための手段〕

本発明は前記目的を達成するため、偏平ケース
の表面に表示器とキーボードとを設け、裏面に
ICカード装填部とこの装填部の上部を覆う蓋と
で構成するICカードリーダーライターを設け、
該ICカードリーダーライターの蓋側にはその一
方の端の両側にピンを突出し、他端に係止爪を突
設し、装填部側には一方の端部両側に前記ピンが
挿入する長孔を設け、かつこの端面に蓋端部を弾
圧する弾性部材を設け、他端には前記係止爪を保
持する保持手段を設け、またピンを突設した側の
蓋端にICカード端部と係合する係合手段を設け
るとともに前記保持手段を設けた側の装填部端に
ICカード位置規制手段を設け、装填部の底部に
はコンタクトヘツドを埋設したことを要旨とする
ものである。

〔作用〕

本発明によれば、偏平ケースの表面には表示器
とキーボード等の入力操作に必要なものが設けら
れるから操作が行いやすく、入力操作には直接必
要のないICカードリーダーライターをケース裏
面に設けることでケースの表面積を小さくして小
型のものとすることができ、またICカードは薄
いものであるからICカードリーダーライターを
裏面に設けてもこのためにケースが特に厚くなる
こともない。そして弾性部材で付勢されている蓋
が横に移動することで、装填部内に差し込んだ
ICカードは係合手段とカード位置規制部材とに
挟まれてこの間で正しい位置に置かれる。

〔実施例〕

以下、図面について本発明の実施例を詳細に説
明する。

第１図は本発明の可搬式情報処理装置の実施例
を示す正面図、第２図は同上側面図、第３図は同
上裏面図で、本発明の可搬式情報処理装置は偏平
ケース１の表側のほぼ中央に液晶その他の表示手
段を用いた表示器２を、その下方にテンキーその
他の操作キーで構成されるキーボード３を設け、
さらに他の表示手段としてのプリンター４や磁気
カードリーダー５を配設した。

偏平ケース１の裏面のほぼ中央にはICカード
リーダーライター６を設け、また電気消費量が特
に多いプリンター４に使用する乾電池の収納部７
を設ける。

そして、偏平ケース１の側部に他のPOSとの
接続端子８、コンピユータとの接続端子９及び偏
平ケース１に内蔵されているバツテリー（図示せ
ず）の充電端子１０を設けた。この充電式バツテ
リーは前記表示器２や偏平ケース１に内蔵のマイ
クロコンピユータ（図示せず）等の電源に用いる
ものである。

前記ICカードリーダーライター６の構造を第
４図〜第７図についてさらに詳細に説明すると、
図中１１は偏平ケース１内に形成されたICカー
ド１２の装填部、１３はこの装填部１１の上部を
覆う蓋を示し、装填部１１の底部には上面にコン
タクトピン１５を出没自在に設けたコンタクトヘ
ツド１４が埋込まれる。蓋１３の開閉機構として
蓋１３側にはその一方の端の両側にピン１６を突
出し、他端に係止爪１７を突設し、装填部１１側
にはその一方の端部両側に前記ピン１６が挿入す
る長孔１８を設け、かつこの端面に内側に向かつ
て山型にふくらみ蓋１３の端面を押圧する板バネ
１９を装着し、また他端には前記係止爪１７が嵌
合する凹部２０を形成した。

また装填部１１の底部のほぼ中央に上方に向か
つて伸張する板バネ２１を設け、さらに、蓋１３
の開閉規制部材として蓋１３の両側のほぼ中央位
置に下方に突出し先端を外側に折曲げて係止部２
２ａとした細長突片２２を設け、装填部１１には
この細長突片２２が挿入し係止部２２ａよりも巾
狭の孔２３を穿設しておく。

さらにICカード１２の装着位置を規制するテ
ーパー状のガイド部２４，２５をそれぞれ蓋１３
と装填部１１の端に設けるとともに、ガイド部２
４を設けた側の反対側の端の蓋１３に、ICカー
ド１２端部と係合する係合手段として下向きに突
条２７を突設した。そして、この突条２７には前
記板バネ１９が当接することとなる。なお、本実
施例ではテーパー部２４は係止爪１７に続けて形
成したが、これに限定されるものではなく、蓋１
３の開閉端部の任意の個所に設ければよい。

このようにして蓋１３はピン１６が長孔１８内
に挿入され、一方の端にある係止爪１７が装填部
１１側の凹部内に嵌合し、他端の側部が板バネ１
９で係止爪１７側へと押圧される状態で、装填部
１１の上面に取付られここを覆う。

なお、図中２６は指掛け部で、この形状は図示
の例は切欠きに形成してあるが、これに限定され
ることなく細かな凹凸面に形成するなど、指が係
止するようなものであればよい。

次に使用法及び動作について説明すると、この
ように構成される可搬式情報処理装置を携帯して
取引先を回るものであるが、これに先立ち、まず
ICカード１２を装填部１１に装着するには、指
掛け部２６に指先を掛けて蓋１３を板バネ１９の
弾力に抗して図において右方へ押せば、係止爪１
７が凹部２０から抜出し、蓋１３は板バネ２１の
弾力でピン１６を軸として上方に持ち上げられ
る。この際、細長突片２２も蓋１３とともに孔２
３内を上方へ移動するが、係止部２２ａが孔２３
の縁に引掛かるから、蓋１３の最大開き角が決定
されると同時に、蓋１３全体がケース１から外れ
ることはなく、またこの状態ではコンタクトヘツ
ド１４のコンタクトピン１５は上方に突出してい
る。

こうして蓋１３が開いたならば、ICカード１
２を板バネ２１と蓋１３との間に挿入することで
装填部１１内へ差込み、そのまま蓋１３を板バネ
１９の弾力に抗して右方へ押しつつ下方へと押せ
ば、前記開ける場合とは逆の動作で係止爪１７が
装填部１１の端縁から凹部２０内へと嵌入し蓋１
３が閉じられ、ロツクされる。その際、係止爪１
７が凹部２０内に嵌入する時、蓋１３は板バネ１
９の弾力で突条２７が押されて左方に横移動し、
これにより端部が突条２７の内側に当接している
ICカードも左方に移動すると同時に、ICカード
１２の端部上縁及び下縁はそれぞれガイド部２
４，２５のテーパー面と当接しながら装填部１１
の底部に向けて蓋１３により押し込められ、蓋１
３を閉じた状態ではガイド部２４，２５のテーパ
ー面の端とICカード１２の端とが当接して、IC
カード１２の収納位置が正しい位置に規制され
る。また、ICカード１２が正しい位置に収納さ
れる際、このICカード１２が装填部１１内で横
移動するため、コンタクトヘツド１４のコンタク
トピン１５とICカード１２の端子部とがこすれ
合い、これにより双方の端子が自動的にクリーニ
ングされる。

そして、閉状態では、コンタクトヘツド１４の
コンタクトピン１５は蓋１３の閉力によつてIC
カード１２を介して下方へと押されICカード１
２に形成されているコンタクトに接触する。

このようにしてICカード１２が装填された可
搬式情報処理装置を用いて、例えば取引先等で取
引数量や金額等の取引情報を入力するには、偏平
ケース１の表側に設けてあるキーボード３を操作
すれば、情報はICカード１２に記憶されると同
時に、表示器２に表示される。なお必要に応じて
プリンタ−４で情報をプリントし、また、取引先
の所有している磁気カードを用いてICカード１
２に記憶されている情報を引出すこともでき、プ
リンター４の電源には偏平ケース１の裏側の収納
部７にある乾電池を使用し、表示器２等他の機器
は充電式バツテリ−を使用するようにした。

こうして、取引先毎にその場で情報を入力し、
会社に戻つたならば、前記とは逆の操作でICカ
ード１２をICカードリーダーライター６から取
出し、ここに設置してある大型のコンピユータに
情報を移し記憶させる。

〔発明の効果〕

以上述べたように本発明の可搬式情報処理装置
は、ケースの表側はキーボード等入力操作に直接
必要なものだけを設け、入力操作に直接必要がな
く、しかも表面積の大きいICカードリーダーラ
イターを裏側に設けるようにしたから、ケースを
さらにコンパクトにでき、携帯しやすくなるばか
りか、操作性も向上する。

そして、ICカードリーダーライターを裏側に
設けてもICカードは薄いものであるから、ケー
スの厚みが特に増すことはなく、使い勝手のよい
ものである。また、ICカードは係合手段及び位
置規制手段により装填時には必ず正しい位置に置
かれるから、ICカードへの書込み、データ読取
りが確実になされるものである。

【図面の簡単な説明】

第１図は本発明の可搬式情報処理装置の実施例
を示す正面図、第２図は同上側面図、第３図は同
上裏面図、第４図は同上要部であるICカードリ
ーダーライター部分の平面図、第５図は同上縦断
正面図、第６図は同上要部の縦断側面図、第７図
はICカードリーダーライターの蓋開状態を示す
縦断正面図である。 １…偏平ケース、２…表示器、３…キーボー
ド、４…プリンター、５…磁気カードリーダーラ
イター、６…ICカードリーダーライター、７…
乾電池の収納部、８…POSとの接続端子、９…
コンピユータとの接続端子、１０…充電端子、１
１…装填部、１２…ICカード、１３…蓋、１４
…コンタクトヘツド、１５…コンタクトピン、１
６…ピン、１７…係止爪、１８…長孔、１９…板
バネ、２０…凹部、２１…板バネ、２２…細長突
片、２２ａ…係止部、２３…孔、２４，２５…ガ
イド部、２６…指掛け部、２７…突条。

Claims (1)

【特許請求の範囲】
1. １ 偏平ケースの表面に表示器とキーボードとを
   設け、裏面にICカード装填部とこの装填部の上
   部を覆う蓋とで構成するICカードリーダーライ
   ターを設け、該ICカードリーダーライターの蓋
   側にはその一方の端の両側にピンを突出し、他端
   に係止爪を突設し、装填部側には一方の端部両側
   に前記ピンが挿入する長孔を設け、かつこの端面
   に蓋端部を弾圧する弾性部材を設け、他端には前
   記係止爪を保持する保持手段を設け、またピンを
   突設した側の蓋端にICカード端部と係合する係
   合手段を設けるとともに前記保持手段を設けた側
   の装填部端にICカード位置規制手段を設け、装
   填部の底部にはコンタクトヘツドを埋設したこと
   を特徴とする可搬式情報処理装置。