JPH03215660A - 金属蒸着用るつぼ - Google Patents
金属蒸着用るつぼInfo
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- JPH03215660A JPH03215660A JP812190A JP812190A JPH03215660A JP H03215660 A JPH03215660 A JP H03215660A JP 812190 A JP812190 A JP 812190A JP 812190 A JP812190 A JP 812190A JP H03215660 A JPH03215660 A JP H03215660A
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Abstract
(57)【要約】本公報は電子出願前の出願データであるた
め要約のデータは記録されません。
め要約のデータは記録されません。
Description
【発明の詳細な説明】
〔産業上の利用分野〕
本発明は金属の蒸着装置に係わり,さらに詳しくは磁気
記録媒体などを真空蒸着法により製造する場合に好適に
用いられる金属蒸着用るつぼの改良に関する。
記録媒体などを真空蒸着法により製造する場合に好適に
用いられる金属蒸着用るつぼの改良に関する。
従来,主として磁気記録媒体を真空蒸着法によって製造
する場合に,例えば第4図に示される真空蒸着装置を使
用し,高分子材料よりなるフィルム基体15を,円筒状
のコーティングローラ7の周面に沿って走行させ,一方
,るつぼ12の中に磁性金属を装入し,これに電子銃1
3からの電子ビームl7を照射して溶融して金属蒸気を
発生させ,上記コーティングローラ7の外周面に沿って
走行するフィルム基体15の表面に磁性金属を蒸着させ
る方法が一般に採用されている。
する場合に,例えば第4図に示される真空蒸着装置を使
用し,高分子材料よりなるフィルム基体15を,円筒状
のコーティングローラ7の周面に沿って走行させ,一方
,るつぼ12の中に磁性金属を装入し,これに電子銃1
3からの電子ビームl7を照射して溶融して金属蒸気を
発生させ,上記コーティングローラ7の外周面に沿って
走行するフィルム基体15の表面に磁性金属を蒸着させ
る方法が一般に採用されている。
上述した従来の真空蒸着装置に用いられている金属蒸着
用のるつぼ12の構造は,例えば第2図に示すごとく,
電子ビーム17によって溶解された金属溶湯18は,る
つぼ上フレーム20とるつぼ下フレーム2lとによって
構成されるるつぼ12の内面に,セラミックライナ25
を内張リして,高温の金属溶湯18(例えば,1700
〜1900℃)との断熱および溶融金属との反応を抑制
する構造を採用している。このため,例えば特開昭63
− 50472号公報に提示されているごとく,上記
セラミックライナ25から発生するセラミックの微細な
粒状の破砕片などが金属溶湯18上に浮遊し,そのため
金属蒸気19の蒸発が妨げられるという問題があった。
用のるつぼ12の構造は,例えば第2図に示すごとく,
電子ビーム17によって溶解された金属溶湯18は,る
つぼ上フレーム20とるつぼ下フレーム2lとによって
構成されるるつぼ12の内面に,セラミックライナ25
を内張リして,高温の金属溶湯18(例えば,1700
〜1900℃)との断熱および溶融金属との反応を抑制
する構造を採用している。このため,例えば特開昭63
− 50472号公報に提示されているごとく,上記
セラミックライナ25から発生するセラミックの微細な
粒状の破砕片などが金属溶湯18上に浮遊し,そのため
金属蒸気19の蒸発が妨げられるという問題があった。
この問題は,特に金属の蒸着操作の終了時において,第
3図に示すごとく,金属溶湯が冷却され凝固される場合
に,凝固金属18′ とるつぼ上フレーム20に沿って
配列されたセラミックライナ25との間において,金属
溶湯の加熱が停止され冷却されて凝固金属18′に変わ
る際に容積の収縮が生じ,セラミックライナ25の長さ
方向の収縮(収縮代ΔL)と幅方向の収縮(収縮代ΔW
)が生じる。この時,セラミックライナ25と凝固する
金属とが接する面において,温度降下するにしたがって
凝固金属18′ の外周面による引張りと滑り作用が生
じセラミックライナ25の内側の面を,あたかも削り取
るような面削力が働き微細なセラミックの粒状破砕片が
生じる。このため,るつぼ12内で金属を溶解させる頻
度(蒸着作業の回数)に比例して,上記セラミックの粒
状破砕片がしだいに増加して金属溶湯18上に浮遊し金
属の蒸発を妨げるのみならず,6〜8回程度の金属の溶
解で,セラミックライナ25の厚さが半減してクラック
などが発生し,セラミックライナ25の初期の機能(断
熱と溶融金属との反応防止)を果さなくなり,その寿命
が極めて短いという問題があった。
3図に示すごとく,金属溶湯が冷却され凝固される場合
に,凝固金属18′ とるつぼ上フレーム20に沿って
配列されたセラミックライナ25との間において,金属
溶湯の加熱が停止され冷却されて凝固金属18′に変わ
る際に容積の収縮が生じ,セラミックライナ25の長さ
方向の収縮(収縮代ΔL)と幅方向の収縮(収縮代ΔW
)が生じる。この時,セラミックライナ25と凝固する
金属とが接する面において,温度降下するにしたがって
凝固金属18′ の外周面による引張りと滑り作用が生
じセラミックライナ25の内側の面を,あたかも削り取
るような面削力が働き微細なセラミックの粒状破砕片が
生じる。このため,るつぼ12内で金属を溶解させる頻
度(蒸着作業の回数)に比例して,上記セラミックの粒
状破砕片がしだいに増加して金属溶湯18上に浮遊し金
属の蒸発を妨げるのみならず,6〜8回程度の金属の溶
解で,セラミックライナ25の厚さが半減してクラック
などが発生し,セラミックライナ25の初期の機能(断
熱と溶融金属との反応防止)を果さなくなり,その寿命
が極めて短いという問題があった。
上述したごとく,従来の金属蒸着装置に用いられる金属
蒸着用るつぼの内面の断熱および溶湯との反応防止に用
いるセラミックライナは,数回ないしは8回程度の蒸着
操作,すなわちるつぼ内の金属の溶解頻度によって,金
属の加熱溶融および冷却凝固に伴う膨張と収縮のために
,セラミックライナの内面が削り取られ微細な粒状の破
砕片が発生し,これが金属溶湯の表面に浮遊して金属蒸
気の発生量を低下させたり,あるいはセラミックライナ
の厚さが半減してクラックなどが発生し,セラミックラ
イナによる断熱効果および溶湯との反応抑制効果が低減
するなどの問題があった。
蒸着用るつぼの内面の断熱および溶湯との反応防止に用
いるセラミックライナは,数回ないしは8回程度の蒸着
操作,すなわちるつぼ内の金属の溶解頻度によって,金
属の加熱溶融および冷却凝固に伴う膨張と収縮のために
,セラミックライナの内面が削り取られ微細な粒状の破
砕片が発生し,これが金属溶湯の表面に浮遊して金属蒸
気の発生量を低下させたり,あるいはセラミックライナ
の厚さが半減してクラックなどが発生し,セラミックラ
イナによる断熱効果および溶湯との反応抑制効果が低減
するなどの問題があった。
本発明の目的は,上記従来技術における問題点を解消す
るものであって,金属蒸着用るつぼの内張りに用いられ
るセラミックライナの損耗を抑制し,微細な粒状セラミ
ック破砕片の浮遊による金属蒸気の蒸発量の低減および
金属溶湯の汚染を防止することができる耐久性に優れた
セラミックライナを設けた金属蒸着用るつぼを提供する
ことにある。
るものであって,金属蒸着用るつぼの内張りに用いられ
るセラミックライナの損耗を抑制し,微細な粒状セラミ
ック破砕片の浮遊による金属蒸気の蒸発量の低減および
金属溶湯の汚染を防止することができる耐久性に優れた
セラミックライナを設けた金属蒸着用るつぼを提供する
ことにある。
金属蒸着用るつぼの内張りに用いられるセラミックライ
ナの材質としては,マグネシア(MgO),アルミナ(
A112os),ジルコニア(zrozLカルシア(C
aO)などの耐熱材料が挙げられるが,これらの最高使
用温度は1700〜1900℃程度である。一方,蒸着
に使用される合金,例えばCo−Ni (80−20%
,重量比》合金からなる金属溶湯の温度も最高1900
℃程度に達するため,上記耐熱材料のほぼ耐熱許容限界
温度で使用していることになる。したがって,セラミッ
クライナの表面と金属溶湯との間では激しい反応を起こ
すことになる。この反応を回避することと,金属溶湯の
冷却凝固の際の収縮力によるセラミックライナの損耗を
防止するために,本発明者は鋭意検討の結果,セラミッ
クライナの表面硬度を上げ,かつ表面の平滑度を上げて
金属溶湯の冷塊化時における摩擦係数を下げることによ
り,セラミックライナの寿命を著しく延長させることが
できることを見い出した。そして,このセラミックライ
ナの表面性状の改善には,二オブ(Nb),モリブデン
(Mo),タンタル(Ta),タングステン(W)など
の金属もしくはこれらの金属を主成分とする合金などの
高融点金属材料を,セラミックライナの表面に蒸着など
によるコーティングもしくは高融点金属材料からなる薄
板を内張りすることにより,高温下における金属溶湯と
の反応を抑制することができ,かつ溶湯の冷却収縮時に
おける凝固金属によるセラミックライナの面削り作用を
回避することができるので,金属蒸着用るつぼの寿命を
著しく延長させることができる。
ナの材質としては,マグネシア(MgO),アルミナ(
A112os),ジルコニア(zrozLカルシア(C
aO)などの耐熱材料が挙げられるが,これらの最高使
用温度は1700〜1900℃程度である。一方,蒸着
に使用される合金,例えばCo−Ni (80−20%
,重量比》合金からなる金属溶湯の温度も最高1900
℃程度に達するため,上記耐熱材料のほぼ耐熱許容限界
温度で使用していることになる。したがって,セラミッ
クライナの表面と金属溶湯との間では激しい反応を起こ
すことになる。この反応を回避することと,金属溶湯の
冷却凝固の際の収縮力によるセラミックライナの損耗を
防止するために,本発明者は鋭意検討の結果,セラミッ
クライナの表面硬度を上げ,かつ表面の平滑度を上げて
金属溶湯の冷塊化時における摩擦係数を下げることによ
り,セラミックライナの寿命を著しく延長させることが
できることを見い出した。そして,このセラミックライ
ナの表面性状の改善には,二オブ(Nb),モリブデン
(Mo),タンタル(Ta),タングステン(W)など
の金属もしくはこれらの金属を主成分とする合金などの
高融点金属材料を,セラミックライナの表面に蒸着など
によるコーティングもしくは高融点金属材料からなる薄
板を内張りすることにより,高温下における金属溶湯と
の反応を抑制することができ,かつ溶湯の冷却収縮時に
おける凝固金属によるセラミックライナの面削り作用を
回避することができるので,金属蒸着用るつぼの寿命を
著しく延長させることができる。
そして,セラミックライナの表面を蒸着もしくはその他
の方法でコーティングする高融点金属材料からなる被覆
層の厚さは,10Ilmないし1mm程度が好まし<,
104未満であると剥離あるいは熱変形が生じ易く,ま
た1mmを超えると蒸着時間などが長くかかり,かつ高
価な高融点金属材料を多量に必要とすることから作製工
数の増大とコスト高になるので好ましくない。
の方法でコーティングする高融点金属材料からなる被覆
層の厚さは,10Ilmないし1mm程度が好まし<,
104未満であると剥離あるいは熱変形が生じ易く,ま
た1mmを超えると蒸着時間などが長くかかり,かつ高
価な高融点金属材料を多量に必要とすることから作製工
数の増大とコスト高になるので好ましくない。
そして,セラミックライナの表面に高融点金属材料から
なる薄板を内張りする場合の薄板の厚さは,0.1 〜
5mm程度の範囲が好まし<,0.1mm未満であると
熱変形や剥離などが生じ易く,また5mmを超えるとコ
スト高となり実用的でない。
なる薄板を内張りする場合の薄板の厚さは,0.1 〜
5mm程度の範囲が好まし<,0.1mm未満であると
熱変形や剥離などが生じ易く,また5mmを超えるとコ
スト高となり実用的でない。
本発明は,金属を加熱溶融して蒸気を発生させ,特定の
基体上に金属の蒸着を行う金属蒸着用るつぼにおいて,
高温の金属溶湯と接するるつぼの内面の一部もしくは全
部に,上述した高融点金属材料からなる被覆層を蒸着な
どの方法でコーティングしたセラミックライナを装着す
るか,あるいは高融点金属材料からなる薄板を内張りし
たセラミックライナを,金属蒸着用るつぼの溶湯と接す
る内面の一部もしくは全部に装着するものである。
基体上に金属の蒸着を行う金属蒸着用るつぼにおいて,
高温の金属溶湯と接するるつぼの内面の一部もしくは全
部に,上述した高融点金属材料からなる被覆層を蒸着な
どの方法でコーティングしたセラミックライナを装着す
るか,あるいは高融点金属材料からなる薄板を内張りし
たセラミックライナを,金属蒸着用るつぼの溶湯と接す
る内面の一部もしくは全部に装着するものである。
本発明の金属蒸着用るつぼは,各種の金属の蒸着に用い
られるすべてのるつぼに適用することが可能であり,通
常よく用いられている水冷式鋼るつぼ,あるいは船底型
るつぼに好適に用いることができる。そして,セラミッ
ク製の船底るつぼにおいては,その内面の一部もしくは
全部に,直接上記高融点金属材料からなる被覆層を蒸着
などの方法でコーティングするか,もしくは高融点金属
材料からなる薄板を直接内張りすることにより,本発明
の目的を達成することができる。
られるすべてのるつぼに適用することが可能であり,通
常よく用いられている水冷式鋼るつぼ,あるいは船底型
るつぼに好適に用いることができる。そして,セラミッ
ク製の船底るつぼにおいては,その内面の一部もしくは
全部に,直接上記高融点金属材料からなる被覆層を蒸着
などの方法でコーティングするか,もしくは高融点金属
材料からなる薄板を直接内張りすることにより,本発明
の目的を達成することができる。
以下に本発明の一実施例を挙げ,図面を参照しながらさ
らに詳細に説明する。
らに詳細に説明する。
(実施例1)
第1図に,本発明の水冷式銅るつぼの断面構造の一例を
示す。図において,蒸着に用いる金属溶湯l8は,高融
点金属材料からなるメタルライナ26を内面に設けたセ
ラミックライナ25を介在させて,るつぼ上フレーム2
0およびるつぼ下フレーム21で囲まれる範囲に収納さ
れており,高真空状態に保持しながら,その表層部を電
子ビーム17によって溶融点以上の温度に連続的に加熱
することにより金属溶湯18の表面部から金属蒸気19
が連続的に発生される。金属蒸気19が連続的に発生さ
れると金属溶湯18の質量が経時的に減少するため,る
つぼ下フレーム21の中心部の下方向から溶解用の原料
金属棒28を漸次上昇させて補給し,金属溶湯l8の湯
面高さ(H)を一定に保持する。
示す。図において,蒸着に用いる金属溶湯l8は,高融
点金属材料からなるメタルライナ26を内面に設けたセ
ラミックライナ25を介在させて,るつぼ上フレーム2
0およびるつぼ下フレーム21で囲まれる範囲に収納さ
れており,高真空状態に保持しながら,その表層部を電
子ビーム17によって溶融点以上の温度に連続的に加熱
することにより金属溶湯18の表面部から金属蒸気19
が連続的に発生される。金属蒸気19が連続的に発生さ
れると金属溶湯18の質量が経時的に減少するため,る
つぼ下フレーム21の中心部の下方向から溶解用の原料
金属棒28を漸次上昇させて補給し,金属溶湯l8の湯
面高さ(H)を一定に保持する。
上述した構造の金属蒸着用るつぼ12 (長さ750×
幅150×高さ50mm)において,セラミックライナ
25(マグネシア≧96重量%,長さ47×幅44X厚
さ10mm)にメタルライナ26(タンタルの蒸着層を
200ρの膜厚に形成)を設けて金属蒸着用るつぼを構
成し,溶解用の原料金属棒28としてGo−Ni (8
0−20重量%)合金(融点; 1460℃)を用い,
1700〜1900℃の温度に加熱溶融(約1時間)シ
,その温度で約2時間保持して金属の蒸着を行い,その
後冷却凝固(約1時間)するというサイクルを繰返して
行い,メタルライナ26を設けたセラミックライナ25
の寿命(メタルライナ26が損耗されるまでの回数)を
求めた。その結果,本実施例における金属蒸着用るつぼ
においては30回以上耐えることができ,従来のるつぼ
の寿命が5〜8回程度であるのに対し,約4〜6倍程度
以上という長寿命の金属蒸着用るつぼを得ることができ
た。
幅150×高さ50mm)において,セラミックライナ
25(マグネシア≧96重量%,長さ47×幅44X厚
さ10mm)にメタルライナ26(タンタルの蒸着層を
200ρの膜厚に形成)を設けて金属蒸着用るつぼを構
成し,溶解用の原料金属棒28としてGo−Ni (8
0−20重量%)合金(融点; 1460℃)を用い,
1700〜1900℃の温度に加熱溶融(約1時間)シ
,その温度で約2時間保持して金属の蒸着を行い,その
後冷却凝固(約1時間)するというサイクルを繰返して
行い,メタルライナ26を設けたセラミックライナ25
の寿命(メタルライナ26が損耗されるまでの回数)を
求めた。その結果,本実施例における金属蒸着用るつぼ
においては30回以上耐えることができ,従来のるつぼ
の寿命が5〜8回程度であるのに対し,約4〜6倍程度
以上という長寿命の金属蒸着用るつぼを得ることができ
た。
(実施例2)
実施例1で用いたマグネシア製のセラミックライナの代
りに,アルミナ(≧95重量%,長さ47×幅44X厚
さ10IIlm)製のセラミックライナを用い,これに
Ta−W (9 0 − 1 0重量%)合金よりなる
蒸着層2001Mの膜厚に形成したメタルライナを用い
た他は,上記実施例1と同様にしてセラミックライナの
寿命を求めた。その結果,本実施例における金属蒸着用
るつぼにおいては,36回以上耐えることができ,従来
のるつぼの寿命と比較して約5〜7倍程度以上の寿命の
長い金属蒸着用るつぼが得られた。
りに,アルミナ(≧95重量%,長さ47×幅44X厚
さ10IIlm)製のセラミックライナを用い,これに
Ta−W (9 0 − 1 0重量%)合金よりなる
蒸着層2001Mの膜厚に形成したメタルライナを用い
た他は,上記実施例1と同様にしてセラミックライナの
寿命を求めた。その結果,本実施例における金属蒸着用
るつぼにおいては,36回以上耐えることができ,従来
のるつぼの寿命と比較して約5〜7倍程度以上の寿命の
長い金属蒸着用るつぼが得られた。
(実施例3)
実施例1で用いたマグネシア製のセラミックライナの代
りに,ジルコニア(≧92重量%,長さ47×幅44×
厚さ10mm)製のセラミックライナを用い,これに0
.5mmの板厚のタングステン薄板からなるメタルライ
ナを内張りしたセラミックライナを用いた他は,上記実
施例1と同様にしてセラミックライナの寿命を求めた。
りに,ジルコニア(≧92重量%,長さ47×幅44×
厚さ10mm)製のセラミックライナを用い,これに0
.5mmの板厚のタングステン薄板からなるメタルライ
ナを内張りしたセラミックライナを用いた他は,上記実
施例1と同様にしてセラミックライナの寿命を求めた。
その結果,本実施例における金属蒸着用るつぼは20回
以上耐えることができ,従来のるつぼよりも約3〜4倍
程度以上の長寿命の金属蒸着用るつぼが得られた。
以上耐えることができ,従来のるつぼよりも約3〜4倍
程度以上の長寿命の金属蒸着用るつぼが得られた。
なお,以上の実施例1〜3において,フイルム基体に蒸
着された金属層には,セラミックライナからの元素成分
を全然検出することができず,極めて高品質の金属層が
得られた。
着された金属層には,セラミックライナからの元素成分
を全然検出することができず,極めて高品質の金属層が
得られた。
以上詳細に説明したごとく,本発明の高融点金属材料か
らなるメタルライナを有するセラミックライナを用いた
金属蒸着用るつぼは,以下に示す効果がある。
らなるメタルライナを有するセラミックライナを用いた
金属蒸着用るつぼは,以下に示す効果がある。
(1)セラミックライナの寿命が,メタルライナを設け
ない従来のるつぼと比較して約3〜7倍延長できるため
,設備の稼動率が約15%以上向上すると共に,るつぼ
の交換頻度が減少するので蒸着の作業性が著しく改善さ
れる。
ない従来のるつぼと比較して約3〜7倍延長できるため
,設備の稼動率が約15%以上向上すると共に,るつぼ
の交換頻度が減少するので蒸着の作業性が著しく改善さ
れる。
(2)金属溶湯の表面に,破砕された粒状のセラミック
破片が浮遊することが無くなり,従来のるつぼに比べて
金属蒸気の蒸発量が約5〜20%増加するので,蒸着す
るフィルム基体の送り速度を約5〜20%速くすること
が可能となり生産性が向上する。
破片が浮遊することが無くなり,従来のるつぼに比べて
金属蒸気の蒸発量が約5〜20%増加するので,蒸着す
るフィルム基体の送り速度を約5〜20%速くすること
が可能となり生産性が向上する。
(3)フィルム基体(幅500mm)に蒸着される金属
の幅方向の膜厚さの分布が,最高4〜10%向上し,製
品歩留りを3〜8%向上させることができた。
の幅方向の膜厚さの分布が,最高4〜10%向上し,製
品歩留りを3〜8%向上させることができた。
(4)従来のるつぼで蒸着する場合に比べ,製造原価の
低減率を少なくとも10%達成することができ,かつ蒸
着されたフィルム基体の金属層に,セラミックライナか
らの元素成分の混入が全く無いので,高品質の製品が得
られる。
低減率を少なくとも10%達成することができ,かつ蒸
着されたフィルム基体の金属層に,セラミックライナか
らの元素成分の混入が全く無いので,高品質の製品が得
られる。
第1図は本発明の実施例1において例示した水冷式銅る
つぼの構造の一例を示す断面図,第2図は従来の水冷式
銅るつぼの構造の一例を示す断面図,第3図は従来の水
冷式銅るつぼにおける凝固金属の状態を示す平面図,第
4図は従来の真空蒸着装置の構造の一例を示す模式図で
ある。 1・・・真空チャンバ 2・・・真空ポンプ3・・
・フィルム基体巻出し軸 4・・・巻出しローラ 5・・・入側センタリングローラ 6・・・入側案内ローラ 7・・・コーティングロー
ラ8・・・出側案内ローラ 9・・・出側センタリングローラ 10・・・巻取リローラ 11・・・フィルム基体巻取り軸 12・・・るつぼ 13・・・電子銃14・
・・巻出しロールフィルム基体 15・・・フィルム基体 16・・・巻取りロールフィ 17・・・電子ビーム 18′ ・・・凝固金属 ルム基体 18・・・金属溶湯 19・・・金属蒸気 2l・・・るつぼ下フレーム 23・・・上フレーム冷却水穴 20・・・るつぼ上フレーム 22・・・締付けボルト 24・・・下フレーム冷却水穴 25・・セラミックライナ 26・・・メタルライナ2
8・・・原料金属棒
つぼの構造の一例を示す断面図,第2図は従来の水冷式
銅るつぼの構造の一例を示す断面図,第3図は従来の水
冷式銅るつぼにおける凝固金属の状態を示す平面図,第
4図は従来の真空蒸着装置の構造の一例を示す模式図で
ある。 1・・・真空チャンバ 2・・・真空ポンプ3・・
・フィルム基体巻出し軸 4・・・巻出しローラ 5・・・入側センタリングローラ 6・・・入側案内ローラ 7・・・コーティングロー
ラ8・・・出側案内ローラ 9・・・出側センタリングローラ 10・・・巻取リローラ 11・・・フィルム基体巻取り軸 12・・・るつぼ 13・・・電子銃14・
・・巻出しロールフィルム基体 15・・・フィルム基体 16・・・巻取りロールフィ 17・・・電子ビーム 18′ ・・・凝固金属 ルム基体 18・・・金属溶湯 19・・・金属蒸気 2l・・・るつぼ下フレーム 23・・・上フレーム冷却水穴 20・・・るつぼ上フレーム 22・・・締付けボルト 24・・・下フレーム冷却水穴 25・・セラミックライナ 26・・・メタルライナ2
8・・・原料金属棒
Claims (6)
- 1. 金属を加熱溶融して蒸気を発生させ、特定の基体
上に金属の蒸着を行うるつぼにおいて、高温の金属溶湯
と接する上記るつぼ内面の一部もしくは全部に、高融点
金属材料からなる被覆層を設けたセラミックライナもし
くは高融点金属材料からなる薄板を内張りしたセラミッ
クライナを装着したことを特徴とする金属蒸着用るつぼ
。 - 2. 請求の範囲第1項において、高融点金属材料がN
b、Mo、Ta、Wの単体金属もしくはこれらを主成分
とする合金のうちより選択される少なくとも1種の金属
または合金よりなることを特徴とする金属蒸着用るつぼ
。 - 3. 請求の範囲第1項または第2項において、セラミ
ックライナに設ける高融点金属材料からなる被覆層の膜
厚が10μmないし1mmの範囲であることを特徴とす
る金属蒸着用るつぼ。 - 4. 請求の範囲第1項または第2項において、セラミ
ックライナに内張りする高融点金属材料からなる薄板の
厚さが0.1〜5mmの範囲であることを特徴とする金
属蒸着用るつぼ。 - 5. 請求の範囲第1項ないし第4項のいずれか1項に
おいて、金属蒸着用るつぼが水冷式銅るつぼもしくは船
底型るつぼであることを特徴とす金属蒸着用るつぼ。 - 6. 請求の範囲第1項ないし第4項のいずれか1項記
載の高融点金属材料からなる被覆層もしくは高融点金属
材料からなる薄板を、セラミック製の船底型るつぼの高
温の金属溶湯と接する内面の一部もしくは全部に装着し
たことを特徴とする金属蒸着用るつぼ。
Priority Applications (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP812190A JPH03215660A (ja) | 1990-01-19 | 1990-01-19 | 金属蒸着用るつぼ |
Applications Claiming Priority (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP812190A JPH03215660A (ja) | 1990-01-19 | 1990-01-19 | 金属蒸着用るつぼ |
Publications (1)
Publication Number | Publication Date |
---|---|
JPH03215660A true JPH03215660A (ja) | 1991-09-20 |
Family
ID=11684459
Family Applications (1)
Application Number | Title | Priority Date | Filing Date |
---|---|---|---|
JP812190A Pending JPH03215660A (ja) | 1990-01-19 | 1990-01-19 | 金属蒸着用るつぼ |
Country Status (1)
Country | Link |
---|---|
JP (1) | JPH03215660A (ja) |
Cited By (1)
Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
---|---|---|---|---|
TWI425692B (zh) * | 2006-03-29 | 2014-02-01 | Global Oled Technology Llc | 均勻汽化金屬與有機材料 |
-
1990
- 1990-01-19 JP JP812190A patent/JPH03215660A/ja active Pending
Cited By (1)
Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
---|---|---|---|---|
TWI425692B (zh) * | 2006-03-29 | 2014-02-01 | Global Oled Technology Llc | 均勻汽化金屬與有機材料 |
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