JPH03212447A - 熱安定化ポリカーボネート樹脂組成物 - Google Patents

熱安定化ポリカーボネート樹脂組成物

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JPH03212447A
JPH03212447A JP749890A JP749890A JPH03212447A JP H03212447 A JPH03212447 A JP H03212447A JP 749890 A JP749890 A JP 749890A JP 749890 A JP749890 A JP 749890A JP H03212447 A JPH03212447 A JP H03212447A
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JP
Japan
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polycarbonate resin
sulfur
resin composition
molding
tetrakis
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JP749890A
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English (en)
Inventor
Ryoichi Kubo
良一 久保
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Tsutsunaka Plastic Industry Co Ltd
Original Assignee
Tsutsunaka Plastic Industry Co Ltd
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Abstract

(57)【要約】本公報は電子出願前の出願データであるた
め要約のデータは記録されません。

Description

【発明の詳細な説明】 産業上の利用分野 この発明は、熱安定化ポリカーボネート樹脂組成物に関
するものである。
従来の技術 一般に、ポリカーボネート樹脂は、電気特性、寸法安定
性に優れ、しかも自己消火性があり、かつ高い衝撃強度
、すぐれた耐熱性および透明性を有しているために、広
範囲の分野に使用されている。
しかしながら、一般にポリカーボネート樹脂は、ガラス
転移点が高く、高温で成形されるため、樹脂が成形工程
中に熱分解により黄変し、あるいは分子破壊(ゼイ性破
壊)が生じて、樹脂分子の一部が低分子に破断され、こ
のため成形品の機械的強度が著しく低下するという問題
があった。このような問題は、ポリカーボネート樹脂を
300℃以上の高温で成形した場合、さらに大きくなっ
た。
発明が解決しようとする課題 このような高温成形時におけるポリカーボネート樹脂の
黄変や、分子破壊による低分子化を防止するために、従
来、熱安定化剤として、フェノール系酸化防止剤、リン
系酸化防止剤、およびジアルキルチオジプロピオネート
のようなイオウ系酸化防止剤を配合することが行なわれ
ていた。
しかしながら、これらの配合物のうち、まずフェノール
系酸化防止剤は、これをポリカーボネ−1・樹脂中に添
加すると、熱安定化の効果が少ないばかりか、フェノー
ルの水酸基がポリカーボネート樹脂の分解を促進する作
用があり、好ましくないという問題があった。
また上記リン系酸化防止剤は、これをポリカーボネート
樹脂中に添加した場合、熱安定化にはすぐれているもの
\、空気中で加水分解を起こし易いため、取扱いが難し
く、またとくに高温では、自己分解を起こして、ポリカ
ーボネート樹脂が変色したり、あるいは樹脂中に気泡が
発生する原因になるという問題があった。
なおここで、変色とは、高温成形時において、本来透明
であるポリカーボネート樹脂が、該樹脂の分子破壊によ
りあるいはこれに添加された酸化防止剤の自己分解によ
って着色される場合、および本来的に着色されている透
明ポリカーボネート樹脂の色が変化する場合の、双方を
含んで意味するものとする。
さらにまた、従来のジアルキルチオジプロピオネートの
ようなイオウ系酸化防止剤は、これをポリカーボネート
樹脂中に添加すると、熱安定化の効果が非常に少ないも
のであり、従ってこのようなイオウ系酸化防止剤につい
て、上記リン系酸化防止剤の場合と同等の熱安定化効果
を得ようとすれば、その使用量を非常に多くする必要が
あり、このため、多量のイオウ系酸化防止剤によってポ
リカーボネート樹脂が変色したり、イオウ系酸化防止剤
が樹脂表面にブリードしたりするという問題が新たに生
じるうえに、非常にコスト高になるという問題があった
ここで、従来のジアルキルチオジプロピオネートのよう
なイオウ系酸化防止剤としては、具体的には、例えばジ
ラウリルチオジプロピオネート、ジステアリルチオジプ
ロピオネート、シミリスチルチオジプロピオネート、ラ
ウリルステアリルチオジプロピオネート、およびジステ
アリルβ、β′−チオジブチレートがあげられる。
これらのことから、現在は、ポリカーボネート樹脂の熱
安定化剤として、不本意ながらも、リン系酸化防止剤が
多用されているが、高温におけるリン系酸化防止剤の自
己分解を防止するために、成形時の上限温度をできるだ
け低くし、かつ厳しい温度制御を行なって、低温下でか
つ高粘度の状態で成形することを余儀なくされ、その結
果、成形品の歪が大きくなったり、薄肉の成形品を得る
ことが困難であるという問題があった。
この発明の目的は、ポリカーボネート樹脂に分子量の大
きい特定のイオウ系化合物を配合することにより、上記
の従来技術の問題を解決し、高温成形時での熱安定性を
向上することができて、高温成形時において、熱分解に
より変色したりあるいは樹脂中に気泡が発生したりする
ことなく、また成形品の残留応力(歪)を低減すること
ができるとともに、分子破壊により樹脂分子の一部が低
分子化されて、成形品の機械的強度が低下するというよ
うなこともなく、品質の良い成形品を得ることができる
うえに、成形可能な温度範囲が非常に広くなり、従来の
ような厳しい温度制御が必要でなくなり、従って成形条
件が大幅に緩和されるだけでなく、薄肉の成形品の成形
もきわめて容易であり、しかも特定のイオウ系化合物は
、少量の添加量で大きな熱安定化効果が得られるため、
樹脂表面へのブリードがなく、かつコストが安くつき、
また空気中において非常に安定であるため、取扱いが容
易であり、製造をきわめて作業性良く、容易に行ない得
る、熱安定性ポリカーボネート樹脂組成物を提供しよう
とすることにある。
課題を解決するための手段 この発明は、上記の目的を達成するために、−最大: %式%] (式中、Rは炭素数10〜20のアルキル基、nは1〜
5の整数) で表わされるペンタエリスリトール・テトラキス・イオ
ウ系化合物を含有してなる、熱安定化ポリカーボネ ト樹脂組成物を要旨としている。
上記ポリカーボネート樹脂は、−最大 %式% で表わされる炭酸と2価フェノールとのポリエステルを
意味するが、通常、ポリカーボネート樹脂とよばれるも
のは、ビスフェノールからのポリ炭酸エステルをい\、
っぎの構造式で表わされる。
H3 [OC>  −C−1c>  −0−Co−]  nH
3 このようなポリカーボネート樹脂を製造する方法として
は、2,2−ビス(4−オキシフェニル)プロパンすな
わちビスフェノールAとホスゲンとを、ピリジンまたは
苛性アルカリ等の酸素結合剤および塩化メチレン、クロ
ルベンゼン、キシレン等の溶剤の存在下に反応させて、
ポリカーボネート樹脂を製造する、いわゆるソルベント
法、並びにビスフェノールAと、ジフェニルカルボネー
トとを不活性ガス中で反応させてポリカーボネート樹脂
を製造する、いわゆるメルト法などが知られており、こ
の発明によるポリカーボネート樹脂組成物には、このよ
うな一般に知られているすべてのポリカーボネート樹脂
を使用し得るものである。
また、上記ペンタエリスリトール・テトラキス・イオウ
系化合物は、−最大: %式%] で表わされる。式中、Rは炭素数10〜20のアルキル
基、nは1〜5の整数である。
ここで、イオウ系化合物のアルキル基Rの炭素数が9以
下であれば、成形時に昇華しやすく、成形品および成形
機を汚染してしまう。逆にアルキル基Rの炭素数が21
以上であれば、ポリカーボネート樹脂との相溶性が悪く
なり、イオウ系化合物のブリード現象を生ずるので、好
ましくない。
また、上記イオウ系化合物の一般式中、整数nが0、ま
たは6以上であれば、熱分解による変色および低分子化
の防止効果がみられない。
ペンタエリスリトール・テトラキス・イオウ系化合物の
具体例としては、ペンタエリスリトール−テトラキス(
β−ラウリルチオプロピオネート)、ペンタエリスリト
ール−テトラキス(ステアリルチオプロピオネート)、
ペンタエリスリトール−テトラキス(ラウリルチオブチ
レート)、ペンタエリスリトール−テトラキス(ミリス
チルチオプロピオネート)、ペンタエリスリトール−テ
トラキス(ラウリルチオアセテート)などがあげられる
また、上記ペンタエリスリトール・テトラキス・イオウ
系化合物の配合量は、ポリカーボネート樹脂の重量を基
準として0.05〜1.0重量%であるのか、望ましい
ここで、ペンタエリスリトール会テトラキス・イオウ系
化合物の配合量が、0.05重量%未満では、熱分解に
よる変色および低分子化の防止効果が認められない。ま
たイオウ系化合物の配合量が1.0重量%を越えると、
これらの効果は認められるが、イオウ系化合物のブリー
ド現象を生ずるので、好ましくない。
この発明による熱安定化ポリカーボネート樹脂組成物は
、ポリカーボネート樹脂にペンタエリスリトール・テト
ラキス・イオウ系化合物を配合することにより得られる
が、その配合方法としては、一般に知られている配合手
段を利用すれば良い。
これには、混合機を利用してポリカーボネート樹脂の粉
末またはベレットとペンタエリスリトール・テトラキス
・イオウ系化合物を加熱混合する方法、および熔融押出
機を利用してポリカーボネート樹脂の粉末またはペレッ
トとイオウ系化合物を熔融混合したのち、押出してペレ
ット化する方法などがあげられる。
なお、上記混合機としては、円筒型混合機、ナウタ型混
合機、二重円錐型混合機、V型混合機、ヘンシェルン型
混合機、およびリボン型混合機などがあげられる。
なお、この発明による熱安定化ポリカーボネート樹脂組
成物には、通常ポリカーボネート樹脂に添加される紫外
線吸収剤、着色剤、滑剤等を同様に添加しても、勿論良
い。
作     用 この発明のポリカーボネート樹脂組成物によれば、ペン
タエリスリトール拳テトラキス・イオウ系化合物は、1
分子中に4つのイオウ原子を何するもので、これをポリ
カーボネート樹脂に添加することにより、非常にすぐれ
た熱安定化効果が得られ、しかも従来、一般にポリカー
ボネート樹脂に用いられているジアルキルチオジプロピ
オネートのようなイオウ系酸化防止剤からなる熱安定化
剤よりも少量の添加量で、大きな熱安定化効果が得られ
る。すなわち、この発明のペンタエリスリトール・テト
ラキス・イオウ系化合物を含むポリカーボネート樹脂組
成物は、従来に比べ高温成形時の熱安定性が向上するた
め、高温での成形が可能となり、成形品の残留応力(歪
)を低減できる。また、成形可能な温度範囲が非常に広
くなり、従来のような厳しい温度制御が必要でなくなり
、従って成形条件が大幅に緩和されるだけでなく、薄肉
の成形品の成形もきわめて容易となる。
実  施  例 つぎに、この発明の実施例を比較例とともに説明する 実施例1〜4 予め乾燥した重量平均分子量27000のポリカーボネ
ート樹脂粉末(商品名「ニーピロン」三菱瓦斯化学株式
会社製)に、ペンタエリスリトール−テトラキス(β−
ラウリルチオプロピオネート)(イオウ系化合物A)(
商品名スミライザーTP−D、住友化学株式会社製)を
、0.05重量%(実施例1)、0.3重量%(実施例
2) 、0.5重量%(実施例3)、および1.0重量
%(実施例4)の割合で配合し、これらのポリカーボネ
ート樹脂粉末とイオウ系化合物AとをそれぞれV型混合
機を用いて混合したのち、射出成形機により成形温度3
40℃で成形して、厚み2■の本発明の3種類のポリカ
ーボネート樹脂板を製造した。
比較例1〜12 つぎに、比較のために、上記実施例1と同じポリカーボ
ネート樹脂粉末を使用するが、熱安定化剤を全く添加し
ない点以外は、実施例1の場合と同様にしてポリカーボ
ネート樹脂板を製造した(比較例1)。
また比較のために、上記実施例1と同じポリカーボネー
ト樹脂粉末に、従来のフェノール系酸化防止剤(比較例
2,3.4) 、リン系酸化防止剤(比較例5,6.7
) 、およびジアルキルチオジプロピオネートよりなる
イオウ系酸化防止剤(比較例8,9.10)を、それぞ
れ0.05重量%、0.3重量%、および0.5重ji
196の割合で配合する外は、実施例1の場合と同様に
してポリカーボネート樹脂板を製造した。
ここで、フェノール系酸化防止剤としては、テトラキス
[メチレン−’5(3−5−−ジtブチルー4゛−ヒド
ロキシフェニル)プロピオネ−トコ(フェノール系酸化
防止剤B)(商品名イルガノックス−1010、チバガ
イギ株式会社製)を使用した。
また、リン系酸化防止剤としては、トリス(2,4−ジ
ー上ブチル−フェニル)フォスファイト(リン系酸化防
止剤C)(商品名スミライザーP−16、住友化学株式
会社製)を使用した。
ジアルキルチオジプロピオネートよりなるイオウ系酸化
防止剤としては、ジステアリル−3゜3″−チオジプロ
ピオネート(イオウ系酸化防止剤D)(商品名スミライ
ザーTPS、住友化学株式会社製)を使用した。
また、比較のために、上記実施例1と同じポリカーボネ
ート樹脂粉末に、実施例1と同じペンタエリスリトール
−テトラキス(β−ラウリルチオプロピオネート)(イ
オウ系化合物A)を、それぞれ0.02重量%(比較例
11)、および1.5重量%(比較例12)の割合で配
合する外は、実施例1の場合と同様にしてポリカーボネ
ート樹脂板を製造した。
比較試験1 つぎに、上記実施例および比較例において得られた各種
ポリカーボネート樹脂板の試料について、熱安定性を評
価するために、色差計を用いて黄変度(ΔYI)を測定
した。
すなわち、上記各側において、射出成形機のシリンダー
中にポリカーボネート樹脂配合物を、10分間滞留させ
たのち、成形したポリカーボネート樹脂板から得た各種
試料片の黄色度を、色差計で測定し、このときの黄色度
をY I 、oとした。これに対し、各射出成形機のシ
リンダー中のポリカーボネート樹脂配合物の滞留時間を
、0分間として、それぞれ成形したポリカーボネー1樹
脂板から得た各種試料片の黄色度を、色差計で測定し、
このときの黄色度をYIoとし、これらの黄色度Y11
oと黄色度YIoとの差を、各種試料片の黄変度、すな
わち 黄変度ΔY I ” Y I 1o  Y I oとし
、得られた結果を表Iにまとめて示した。
また、射出成形機による成形のさい、樹脂中に発泡が生
じるか、どうかをあわせて検査し、得られた結果を、表
I中の「発泡」の欄に、340℃で成形したさいに、発
泡が生じながったものを○、発泡が生じて、黄色度の測
定ができなかったものを×として、記号で記載した。
また同様に、成形後のポリカーボネート樹脂板に、ブ・
リードが生じるか、どうかをあわせて検査し、得られた
結果を、同表中の「ブリード」の欄に、ブリードが生じ
なかったものはQ1ブリードが生じたものを×として、
記号で記載した。
この表Iの結果から分かるように、この発明の実施例に
おいて得られたポリカーボネート樹脂組成物の成形板は
、黄変度ΔYlの値が非常に小さく、従って高温成形時
での熱安定性が向上しており、340℃という高温条件
下での成形においても、熱分解による変色が非常に少な
く、またポリカーボネート樹脂中に気泡が発生せず、か
つ成形後のポリカーボネート樹脂板にブリードを生じる
こともなく、非常にすぐれた品質を有していることが明
らかである。
これに対し、各比較例において得られた従来のポリカー
ボネート樹脂成形板は、黄変度ΔY■の値がいずれも非
常に大きく、従って高温成形時での熱安定性が悪く、熱
分解により変色が生じていた。
とくに従来のフェノール系酸化防止剤とリン系酸化防止
剤を用いた比較例3,4,6.7においては、ポリカー
ボネート樹脂中に気泡が生じており、また、従来のイオ
ウ系酸化防止剤りをポリカーボネート樹脂に添加した比
較例9゜10、およびペンタエリスリトール・テトラキ
ス・イオウ系化合物Aであっても、その添加量を多くし
た比較例12においては、成形後のポリカーボネート樹
脂板にブリードが生じ、いずれも品質の劣るものであっ
た。
比較試験2 やはりポリカーボネート樹脂成形板の熱安定性を評価す
るために、上記実施例2におけるポリカーボネート樹脂
配合物、並びに比較例3、比較例6および比較例9にお
ける各種ポリカーボネート樹脂配合物を、それぞれ■型
混合機を用いて混合したのち、射出成形機により、成形
温度280℃および340℃の条件下で成形して、各種
ポリカーボネート樹脂板を製造した。
こうして得られた各種ポリカーボネート樹脂板の試料に
ついて、偏光顕微鏡を用いて光学的な歪(複屈折率rv
)を測定し、得られた結果を表Hにまとめて示した。
なお、複屈折率は、小さいほど歪の少ないことを意味す
るものである。
また表■中に、射出成形機による340℃の条件下での
成形のさい、樹脂中に発泡が生じるか、どうかを検査し
た結果を、表Iの場合と同様に付記した。
二の表■の結果から分かるように、この発明の実施例2
において得られたポリカーボネート樹脂組成物の成形板
は、成形温度280℃および340℃のいずれの場合に
も、複屈折率の値が非常に小さく、従って高温成形時で
の熱安定性が向上しており、ポリカーボネート樹脂成形
板の歪か少なく、非常にすぐれた品質を有していること
が明らかである。
これに対し、比較例3と6において得られた従来のポリ
カーボネート樹脂成形板は、成形温度280℃の場合に
、複屈折率の値が非常に大きいものであり、ポリカーボ
ネート樹脂成形板の歪が大きく、従って高温成形時での
熱安定性が悪いものであった。なお、これらの比較例に
おいて成形温度340℃の場合には、樹脂中に気泡が生
じるため、複屈折率の測定が不可能であった。
また比較例9において得られた従来のポリカポネート樹
脂成形板は、成形温度280℃の場合には、複屈折率の
値が小さく、ポリカーボネート樹脂成形板の歪は少ない
ものであるが、成形温度340℃の場合には、複屈折率
の値が、この発明の実施例2に比べて、非常に大きいも
のであり、ポリカーボネート樹脂成形板の歪が大きく、
従って高温成形時での熱安定性が悪いものであるといえ
る。
発明の効果 この発明による熱安定化ポリカーボネート樹脂組成物は
、上述のように、−最大: %式% (式中、Rは炭素数10〜20のアルキル基、nは1〜
5の整数) て示されるイオウ系化合物を含有してなるもので、ポリ
カーボネート樹脂に分子量の大きい特定のイオウ系化合
物を配合することにより、高温成形時での熱安定性を向
上することができて、高温成形時において、熱分解によ
り変色したりあるいは樹脂中に気泡が発生したりするこ
となく、また成形品の残留応力(歪)を低減することが
できるとともに、分子破壊により樹脂分子の一部が低分
子されて、成形品の機械的強度が低下するというような
こともなく、品質の良い成形品を得ることができるうえ
に、成形可能な温度範囲が非常に広くなり、従来のよう
な厳しい温度制御が必要でなくなり、従って成形条件が
大幅に緩和されるだけでなく、薄肉の成形品の成形もき
わめて容易であり、しかも特定のイオウ系化合物は、少
量の添加量で大きな熱安定化効果が得られるため、樹脂
表面へのブリードがなく、かつコストが安くつき、また
空気中において非常に安定であるため、取扱いが容易で
あり、製造をきわめて作業性良く、容易に行ない得る、
という効果を奏する。
以  上

Claims (2)

    【特許請求の範囲】
  1. (1)一般式: [RS−(CH_2)_n−COOCH_2]_4C(
    式中、Rは炭素数10〜20のアルキル基、nは1〜5
    の整数) で示されるイオウ系化合物を含有してなる、熱安定化ポ
    リカーボネート樹脂組成物。
  2. (2)上記イオウ系化合物の添加量が0.05〜1.0
    重量%である請求項1記載の熱安定化ポリカーボネート
    樹脂組成物。
JP749890A 1990-01-16 1990-01-16 熱安定化ポリカーボネート樹脂組成物 Pending JPH03212447A (ja)

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Cited By (2)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JP2008174655A (ja) * 2007-01-19 2008-07-31 Teijin Chem Ltd ポリカーボネート樹脂シートまたはフィルム
US20220041805A1 (en) * 2018-11-30 2022-02-10 Shpp Global Technologies B.V. Sulfur-stabilized thermoplastic compositions, methods of making, and articles formed therefrom

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