JPH03210906A - 鋼板圧延用ダルロールの表面に凹凸パターンを形成する方法 - Google Patents

Abstract

(57)【要約】本公報は電子出願前の出願データであるた
め要約のデータは記録されません。

Description

【発明の詳細な説明】 （産業上の利用分野） この発明はプレス加工等に際して良好な成形性を有し、
かつ塗装鮮映性を有する鋼板もしくは表面処理鋼板を製
造するための鋼板もしくは表面処理鋼板圧延用ダルロー
ルの表面に凹凸パターンを形成する方法に関する。

（従来の技術） 自動車や家電製品に用いられる鋼板には塗装鮮映性が求
められ、商品価値を高めることが知られているが、従来
この塗装鮮映性の向上は塗料又は塗装方法の改善が重視
されてきた。

一方自動車用鋼板では塗料の密着性及びプレス加工性を
高めるために、その製造工程において微小な凹凸を設け
たダルロールによって圧延し、定の表面粗度が付与され
ている。

ワークロール表面にダル加工を施すには、鋼製グリッド
をロール表面に投射するショツトブラスト法や、ロール
表面を放電エネルギーで溶融して凹凸を形成する放電加
工法が実用化されている。

又近年ダル加工のエネルギー源として制御性に優れたレ
ーザ光を用いたレーザダル加工法が提案され、例えば特
公昭８２−１１９２２号公報あるいは特開昭６３−１１
２０８６号公報がある。

本発明者らはさきに圧延用ワークロールの表面に硬質金
属メッキ皮膜を形成し、該メッキ皮膜の表面に感光性レ
ジスト剤もしくは膜を被覆し、該ロールを回転しながら
断続的に高密度エネルギーを照射することにより、レジ
スト層を硬化させ、該ロールの未硬化部を洗浄してロー
ル表面に１つもしくは複数のモチーフを形成させ、該モ
チーフに硬質金属のメッキ層を形成して２層メッキ層と
する方法及び前記ロール表面に１つもしくは複数のモチ
ーフ形成後、化学腐食剤によって異方性エツチングを行
い、ロール母材にエッチピットを形成する方法を提案し
た。

（発明が解決しようとする課題） 圧延においてはロール表面の凹凸パターンを鋼板表面に
転写してダル鋼板か製造されているが、鋼板のプレス成
形性は鋼板のｒ値、伸び等の機械的特性の外に鋼板表面
粗度あるいは潤滑油等も影響が大きい。

一般的には凹凸パターンの四部にたまった潤滑油が均等
に凸部に供給されることにより潤滑条件が良くなり、プ
レス成形性、即ち型かじりが防止される。

一方表面粗度を大きくすることは鋼板の鮮映性が低下し
、商品価値に影響するので、プレス成形性と鮮映性とは
両立しにくいと考えられている。

本発明は深絞り等プレス成形性に優れるとともに、鏡面
に近い鮮映性を有する鋼板もしくは表面処理鋼板を製造
するためのダルロールの表面に凹凸パターンを形成する
方法を提起するものである。

（課題を解決するための手段） 本発明は圧延用ワークロールの表面に感光性レジスト剤
もしくは膜を被覆し、該ロールを回転しながら断続的に
高密度エネルギーを照射することにより、レジスト層を
硬化させ、該ロールの未硬化部を洗浄してロール表面に
１つもしくは複数のモチーフを形成させ、該モチーフに
硬質金属のメッキ層を形成して、その後レジスト硬化層
をはく離してパターンを形成する方法において、感光性
レジストのドライフィルムをロール表面に、隣接するフ
ィルムと継ぎ目を残してら旋状に連続巻き付け、ドライ
フィルムの継ぎ目を粘度１００〜３００ｃｐの液状感光
性レジストで被覆し、被覆層の厚み制御を行うことを特
徴とする鋼板圧延用ダルロールの表面に凹凸パターンを
形成する方法であり、ロール表面に１つもしくは複数の
モチーフを形成したロールを化学腐食剤によって異方性
エツチングを行い、ロール母材にエッチピットを形成す
る方法を含む。

以下本発明を図面について説明する。

本発明に用いる感光性レジスト剤は重合開始剤、感光性
モノマー、バインダーポリマー等から構成され、照射さ
れた光エネルギーによって感光性モノマー分子が重合し
高分子を形成するもので市販のフォトレジストを用いる
ことができる。

一般に接着剤を片面に塗布した感光性レジスト剤のドラ
イフィルムが知られているが、本発明においては第１図
に示すように、圧延ロール１にドライフィルム３０をら
旋状に巻き付ける。ドライフィルム３０は隣接フィルム
と継ぎ目３２を残して設けられる。本発明においてはド
ライフィルムを継ぎ目を残してら旋巻きするので、ドラ
イフィルムの重なりによるむらが予防しうる。

ついで、ドライフィルムを貼着されたロール１は、図示
しない回転台に載置されて回転を与えられ、回転中にホ
ッパー２から液状の感光性レジスト剤１０が前記継ぎ目
３２にスプレーされる。３１は調節弁である。感光性レ
ジスト剤は粘度１００〜３００ｅｐ、好ましくは２００
ｃｐの液状レジストがよい。

液状レジストはロールのドライフィルムの継ぎ目で固化
して、ドライフィルム厚みを与えられて均一な面をうる
。このため厚み制御が行われる。

第２図はドライフィルムの継ぎ目に供給する液状レジス
トをドライヤ１３で乾燥する例を示す。

第３図は液状レジストの厚み制御をスキージ３で行う例
を示す。１２は熱源である。

ドライフィルム及びその継ぎ目の液状レジストは膜厚Ｉ
Ｄ０ｍ以下とする。液状レジストの厚み制御は平板、曲
板、リング等の剛体スキージあるいは熱風等の流体スキ
ージでもよい。

本発明は予め調整されたドライフィルムを隣接フィルム
と継ぎ目を残してら旋巻きし、継ぎ目に液状レジストを
補給するので、レジスト層を均一厚みにロール全域に形
成することができる。

第４図は凹形モチーフ形成のフローである。

ロール１に均一に被覆された感光性レジスト層９に、高
密度エネルギー源を照射する。高密度エネルギー源とし
ては例えば紫外線やＡｒレーザ４を用い、チョッパー５
を介して断続的に照射することができる。チョッパー５
に所望の回転運動を与えるとチョッパー５に設けたスリ
ット６によりレーザ光は一定のピッチで照射される。従
ってチョッパー５の回転に見合うレーザ光の断続照射に
よってレジスト層に連続的に硬化域が形成される。

連続の硬化域を設けたレジスト膜はついで現像液例えば
トリクロルエタン８を使用し、噴霧器７により現像する
ことにより、未硬化部を洗い流してモチーフを形成させ
る。

レジスト未硬化部の洗浄によって凹形モチーフ（主調）
　１１がロール表面に形成される。

又、レジスト層の硬化層と非硬化層との境界が非常にシ
ャープに形成されるので、後処理の異方性エツチング時
に母材のシャープさが得られ、平坦度面積比を大きくす
ることに有効となる。

実験によるとレジスト膜厚は１００μｓ以下であればレ
ーザ照射により硬化層を形成することが可能である。

又、通常の圧延ロールであれば異方性エツチングによる
凹凸段差を１０１１ｎ以上必要とする場合には、レジス
ト膜厚は１５〜３０Ｌの範囲が良好かつ必要である。

レジスト層による模様形成後例えばＣｒあるいはＮ１ベ
ースの硬質金属のメッキを行う。メッキは浸漬メッキ、
電気メッキいずれでもよい。

本発明者らの実験によると高鮮映性確保のために要求さ
れる平坦率Ａ≧８５％であることが好ましい。

一般に焼付は塗装面の光沢として写像鮮明度光沢は、表
面に写る物の鏡像が明確で鮮明である度合がとられてい
るが、例えば塗膜の光沢の程度は６０″鏡面光沢度試験
法がある（Ｉｔｓ　Ｚ　８７４１）。本発明の・「損率
Ａは６０°１！面光沢度で測定される。

そして従来鋼板において平坦率Ａ≧８５％を付与された
鋼板はこれまで知見されなかった。

本発明においては凹形モチーフに硬質金属のメッキ層を
ロール母材に得た後洗浄液、例えば強アルカリ溶液でレ
ジスト硬化層をはく離する。

得られたロール表面には硬質金属メッキ層からなる凹凸
パターンかロール全域に得られる。モチーフの形成は一
定のパターンで規則正しいが、必すしもこれに限定され
ない。即ち非連続の状態で形成されてもよい。

又、本発明の方法によって製作されたダルロールにて圧
延した鋼板もしくは表面処理鋼板は、ロール表面に形成
されたエッチピットが転写し、加工時に加工油の保持性
を高め良好な加工度を示す。

この保持性は、加工油の粘度により各種の大きさ、密度
が要求されるが、本発明は任意にそれらをコントロール
することか可能である。

調質圧延のワークロールは一般に高炭素鍛鋼焼入れロー
ルであるが、本発明のダルロールに硬質金属メッキ例え
ばＣｒ、Ｎｉベースのメッキ浴を用いてメッキ層を被覆
してもよい。

本発明の他の例はレジスト膜による模様形成後化学腐食
剤によって異方性エツチングを行う。

本発明においては公知の鋼腐食剤によってエツチングを
行うが、エツチングには異方性を与える。

異方性エツチングによって母材にエッチピットが形成さ
れる。例えば塩化第２鉄をシャワー状に噴霧するときは
、所望の異方性エツチングが得られる。

エツチングによってエッチピットが形成されると、例え
ば強アルカリ液でレジスト硬化層をはく離する。得られ
たロール表面には非連続の凹凸パターンが形成される。

（実　施　例） 高炭素系鍛鋼焼入れロール表面に感光性レジストを被覆
して４０虜の皮膜層を形成した。のちＡｒレーザ発振器
でレーザ光を照射した。

ロール表面の感光性レジストにφ１１００Ｉの硬化域を
形成した後、弱アルカリ溶液を用いて現像処理した。つ
いでウェットエツチング（主剤　塩化第２鉄）を行い、
ロールに丸帯模様（第５図）の形成を行った。

本発明のダルロールで極厚０．７ｍの自動車用冷延鋼板
の晶質圧延（圧下率０．８％）を行った結果、鋼板の平
坦率Ａ−９０％で、プレス成形性、塗装鮮映性が従来例
（鋼球ショツトブラスト法）のダルロールに比し、優れ
ていることが確認された。

（発明の効果） 本発明はロール表面に、感光性レジストのドライフィル
ムを継ぎ目を残して、連続ら旋状に巻き付け、前記継ぎ
目に液状レジストを適量被覆して、皮膜厚みを制御する
ので、レジスト層を均一厚みにロール全域に形成するこ
とができる。

従って凹形モチーフを利用したメッキもしくは化学的腐
食による凹凸パターンの形成の途中、レジストの硬化層
がロール表面からはく離する恐れがないので、優れたダ
ル模様をうることができる。

【図面の簡単な説明】

第１図は本発明の斜視図、第２図は本発明の詳細な説明
図、第３図は本発明の更に他の例の説明図、第４図は本
発明のフロー図、第５図は本発明のロールの写真である
。 代　理　人　　弁理士　　茶野木　立　夫第４図 第す因 手 続 補 正 書 （方式） ％式％ ２、発明の名称 鋼板圧延用ダルロールの表面に凹凸 パターンを形成する方法 ３、補正をする者 事件との関゛係　特許出願人 住所　東京都千代田区大手町二丁目６番３号名称　（６
６５）新日本製鐵株式会社 代表者　山　本　　全　作 ４、代　理　人 住所　東京都台東区蔵前３丁目４番５号平成２年４月２
４日 ６、補正の対象 ７、補正の内容 （１） 明細書１２頁１ ５行の 「写真」 を 「模式図」 に補正する。

Claims (2)

【特許請求の範囲】
1. １．圧延用ワークロールの表面に感光性レジスト剤もし
   くは膜を被覆し、該ロールを回転しながら一定ピッチで
   高密度エネルギーを照射することにより、レジスト層を
   硬化させ、該ロールの未硬化部を洗浄してロール表面に
   １つもしくは複数のモチーフを形成させ、該モチーフに
   硬質金属のメッキ層を形成して、その後レジスト硬化層
   をはく離してパターンを形成する方法において、感光性
   レジストのドライフィルムをロール表面に、隣接するフ
   ィルムと継ぎ目を残してら旋状に連続巻き付け、ドライ
   フィルムの継ぎ目を粘度１００〜３００ｃｐの液状感光
   性レジストで被覆し、被覆層の厚み制御を行うことを特
   徴とする鋼板圧延用ダルロールの表面に凹凸パターンを
   形成する方法。
2. ２．ロール表面に１つもしくは複数のモチーフを形成し
   たロールを化学腐食剤によって異方性エッチングを行い
   、ロール母材にエッチピットを形成する請求項１記載の
   鋼板圧延用ダルロールの表面に凹凸パターンを形成する
   方法。