JPH03205016A - 電子レンジ用発熱材料 - Google Patents

Abstract

(57)【要約】本公報は電子出願前の出願データであるた
め要約のデータは記録されません。

Description

【発明の詳細な説明】 産業上の利用分野 本発明は、電子レンジ用発熱材料、さらに詳しくは、電
子レンジによる食品の調理または加熱に際し、食品の加
熱と同時に食品に焦げ目や香ばしさを与えることのでき
る発熱材料に関するものである。

従来の技術 マイクロ波を利用して食品を迅速加熱する電子レンジは
、最近急速に普及している。

電子レンジによる加熱原理は、食品中に含まれる水分の
振動摩擦により食品自体を加熱することにあるため（容
器自体はマイクロ波吸収性を有しないため直接には発熱
しない）、通常の調理法によっては食品に焦げ目をつけ
ることができない そこで、食品に焦げ目をつけるべく、容器に発熱性を付
与する材料を用いる工夫が多数なされている。この場合
、耐熱ガラス等でできた容器に発熱性を付与する方法も
有効ではあるが、軽量容器に発熱性を付与する方が応用
用途が広い。

軽量容器に発熱性を付与する工夫のうち紙製容器を用い
るものとして、たとえば特開昭６３−９６０７５号公報
には、透明保護層／ＩＴＯ層／紙全７紙構成とするマイ
クロ波調理用容器が示されている。実開昭６４−５３０
８３号公報には、耐熱性保護層／（強誘電体と導電体を
主成分とするインキ層）７紙の層構成を有するマイクロ
波加熱調理用発熱包材が示されている。実開昭６４−５
５８１８号公報には、耐熱性保護層／強誘電層／導電層
／紙の層構成を有するマイクロ波加熱調理用発熱包材が
示されている。特開昭６３−１２４７８号公報には、ポ
リエチレンテレフタレートフィルム／導電性金属薄膜層
／紙層の層構成を有するマイクロ波発熱体付き食品容器
が示されている。特公昭６０−１５５４８号公報には、
保護層／導電性元素金属層／紙等の基材物質の層構成を
有するマイクロ波調理用の食品容器が示されている。

特開昭６３−１２４７９号公報には、耐熱性材料からな
る容器本体に、ポリエステルフィルム／アルミニウム層
／紙層よりなるマイクロ波発熱体の周縁部を紙層の方が
容器本体側となるように固着してなるマイクロ波発熱体
付き食品容器が示されている。

実開昭６３−７０３２９号公報には、多数の小孔を有す
るマイクロ波発熱物質層を主体としたマイクロ波発熱シ
ート（たとえば、ポリエステルフィルム／アルミニウム
蒸着薄ｌ１ｌｌＩ屑／紙層）に、吸水性材料（たとえば
耐水吸水紙、無サイズ紙）を部分固着して積層した積層
材料が示されている。

発明が解決しようとする課題 本発明者の検討によれば、アルミニウム蒸着層／ポリエ
ステルフィルムに代表されるマイクロ波発熱シートは、
電子レンジでの加熱操作時にＭ着層が縮むため使用に供
しえない、なおアルミニウム蒸着層に代えてアルミニウ
ム箔を用いると、マイクロ波照射時にスパークを生じ、
危険である。

」二足の発熱シートのポリエステルフィルム側またはア
ルミニウム蒸着層側に支持体としての紙層を貼着した構
成の発熱シートは、紙層として薄手のものを用いると、
該紙層が焦げ、極端な場合には燃えてしまうこともある
。一方、紙層として厚紙を用いると、今度は該厚紙が熱
を吸収して食品に焦げ目を付与することができなくなる
。

特開昭６３−９６０７５号公報、実開昭６４−５３０８
３号公報、実開昭６４−５５８１８号公報、特開昭６３
−１２４７８号公報、特公昭６０−１５５４８号公報等
に記載のマイクロ波調理用発熱材料は、上記の発熱シー
トの変形例に相当するものであるが、円滑に焦げ目付け
できるようにするには発熱層および紙層の厚さの許容範
囲が狭く、実用性の点で改良の余地がある。

特開昭６３−１２４７９号公報の食品容器にあっては、
ポリエステルフィルム／アルミニウム層／紙層よりなる
マイクロ波発熱体の周縁部を容器本体に固着することに
よりマイクロ波発熱体と容器本体との間に空間を設け、
容器自身の溶融や焦げを防止しているが、空間のわずか
な広狭により食品の焦げ状態が大きく変るため、食品容
器の製造に厳密な管理を要し、製造コストも高くなると
いう不利がある。また、調理しようとする食品の大きさ
や形状に制約があるという不利もある。

実開昭６３−７０３２９号公報に記載の積層材料は、吸
水性材料が周囲の湿度雰囲気の影響を受けやすいため、
その含水率の差により食品の焦げ目付けまでのマイクロ
波照射条件が変るという調理上の難しさがある。また、
吸水性材料の設置は温度上昇を妨げる方向にあり、加熱
効率の上からも必ずしも好ましいとは言えない。

本発明は、このような背景において、上記のような問題
点を有しない電子レンジ用発熱材料を提供することを目
的とするものである。

課題を解決するための手段 本発明の電子レンジ用発熱材料は、マイクロ波により発
熱する発熱層（１）を設けた耐熱性シート（２）の発熱
層（１）側または耐熱性シート（２）側のいずれか一方
に薄手の紙層（３）が積層され、さらにこの薄手の紙層
（３）上に、多数の孔（５）を設けた開孔率３〜８０％
の厚手の紙層（０が積層された構成を有し、この厚手の
紙層（４）設置側と反対側の面を食品側の面としたこと
を特徴とするものである。

以下本発明の詳細な説明する。

発熱層（１）は、真空蒸着、スパッタリング、イオンブ
レーティング、コーティング等の手段により形成した導
電性物質の薄膜からなる。ここで導電性物質としては、
金属、金属酸化物、炭素などがあげられる０発熱性能、
コスト等を総合考慮した場合、最も実用性のあるものは
、厚さ３０〜１０００Ａ程度のアルミニウムの真空蒸着
層である９発熱層（１）は、次に述べる耐熱性シート（
２）上に直接またはアンカーコーティング層を介して形
成しておくのが通常である。

耐熱性シート（２）としては、電子レンジ調理時の加熱
条件に耐えうるフィルム、たとえば、ポリエステルフィ
ルム、ポリオレフィンフィルム、ポリアミドフィルム、
ポリカーボネートフィルム、ポリスルホンフィルムなど
があげられる。これらの中ではポリエステルフィルム（
二軸延伸ポリエチレンテレフタレートフィルム）が最も
実用性が大きい。

薄手の紙層（３）としては、坪量１５〜２００ｇ／ｒｎ
’、さらに好ましくは２０〜１５０ｇ／ｒｎ’の紙が好
適に用いられる０紙の種類には特に限定はなく、洋紙、
和紙、上質紙、クラフト紙、硫酸紙などが用いられる。

不織布もここに言う紙に含まれるものとする。

厚手の紙層（０としては、厚さ０．３〜２腸層、殊に０
．４〜１．５ｍｍの厚紙、たとえば、白板紙、黄板紙な
どの板紙が好適に用いられる。

この厚手の紙層（４）には、多数の孔（５）を設けるこ
とが必要である。孔（５）の形状は、円形、角形、溝形
、星形をはじめ任意である。孔（５）の大きさは、５〜
１０００ｍｍ”、殊にｌＯ〜４００■２とすることが望
ましいが、必ずしもこの範囲に限られるものではない、
孔（５）による開孔率は３０〜８０％、殊に４〜６０％
、なかんずく５〜５０％に設定され、孔（５）を有しな
い場合あるいは開孔率が不足する場合は焦げ目付けが不
充分となり、一方、開孔率が大きすぎると放熱性が不足
して薄手の紙層（３）が焦げることがある。孔（５）は
、厚手の紙層（４）の全面に均一に分布させて設けても
よく、不均一に分布させて設けてもよい。

模様五に配列することもできる。

本発明の電子レンジ用発熱材料は、 ■　発熱層（１）／耐熱性シー）　（２）／薄手の紙層
（３）／厚手の紙層（０、または、 ■　耐熱性シート（２）／発熱層（１）／薄手の紙層（
３）／厚手の紙層（０ の層構成を基本の層構成とする。

耐熱性シート（２）と薄手の紙層（３）との間（上記■
の場合）または薄手の紙層（３）と耐熱性シート（２）
との間（上記■の場合）には、耐熱性接着剤層（６）を
介在させることが多い。

薄手の紙層（３）と厚手の紙層（０との間には、耐熱性
接着剤層（７）を介在させることが多い。

また上記■の場合には、発熱層（１）の表面に、耐熱性
を有する保護層（８）を設けることも可能である。

上記の耐熱性接着剤層（８）、　（７）としては、ウレ
タン系接着剤、エポキシ系接着剤、ポリエステル系接着
剤、アクリル系接着剤、ポリアミド系接着剤、シリコー
ン系接着剤、ポリオレフィン系接着剤、フェノール樹脂
系接着剤、尿素樹脂系接着剤をはじめ、電子レンジ調理
時の加熱条件に耐えうるちのであれば、熱硬化性、熱可
塑性、活性エネルギー線硬化性、ホットメルト性、感圧
性の如何を問わず種々の接着剤を用いることができる。

上記の保護層（８）としては、耐熱性樹脂のコーティン
グ層あるいは上記耐熱性シート（２）と同様のフィルム
があげられる。

上記構成を有する発熱材料は、シート状で、あるいはト
レイや深底の容器（蓋材を含む）の全部または一部とし
て用いる。他の容器内に挿入、載置して用いることもで
きる。

作　　　用 本発明の電子レンジ用発熱材料において、各層の主たる
役割は次の通りである。

発熱層（１）はマイクロ波照射により発熱し、食品を加
熱すると共に、食品に焦げ目や香ばしさを付与する作用
を示す。

耐熱性シート（２）は、発熱層（１）形成のための基材
層である。

発熱層（１）ｌ耐熱性シート（２）の層構成のみでは、
マイクロ波照射により発熱層（１）が縮んでしまう、薄
手の紙層（３）はこのような縮みを防止するための層で
あり、発熱層（１）を形成した耐熱性シート（２）の支
持層の役割を果たす。

発熱層（１）ｌ耐熱性シート（２）／薄手の紙層（３）
、または耐熱性シー）　（２）／発熱層（１）／薄手の
紙層（３）の層構成は、発熱材料の本体部を構成するも
のであるが、この層構成においても、食品に焦げ目を付
する場合には薄手の紙層（３）自体が焦げてしまうこと
がある。多数の孔（５）を設けた厚手の紙層（４）は、
加熱−放熱を調整する調節層の役割を果たす。

本発明の電子レンジ用発熱材料を使用するに際しては、
厚手の紙層（０設置側と反対側の面を食品側の面とする
。

実施例 実施例１ 第１図は本発明の電子レンジ用発熱材料の一例を示した
断面図、第２図はその底面図である。

（１）は厚さ８０λのアルミニウム蒸着層からなる発熱
層、（２）は厚さ１２弘腸のポリエステルフィルム（二
軸延伸ポリエチレンテレフタレートフィルム）からなる
耐熱性シートである０発熱層（１）は、真空蒸着法によ
り耐熱性シート（２）上に直接膜けである。

（３）は坪量６３ｇ／ｍ″の上質紙からなる薄手の紙層
であり、ウレタン系接着剤からなる耐熱性接着剤層（６
）により、発熱層（１）ｌ耐熱性シート（２）の積層物
の耐熱性シート（２）側に貼着しである。

発熱Ｊ！（１）ｌ耐熱性シート（２）／薄手の紙層（３
）により、発熱材料本体が構成されている。

（４）は厚さ１．２ｍ薦の厚紙からなる厚手の紙層であ
り、全面に直径７腸層の円形の孔（５）を設けである。

開孔率は１８．６％に設定しである。この厚手の紙層（
４）は、ウレタン系接着剤からなる耐熱性接着剤層（７
）により、上記発熱材料本体の薄手の紙層（３）側に貼
着しである。

これら各層により、　（１）／（２）／（８）／（３）
／（７）／（４）の層構成を有する電子レンジ用発熱材
料が形成されている。

なお、この発熱材料の発熱層（１）の上からは、耐熱性
を有する保護層（たとえば、硬化剤入りのウレタン系樹
脂液のコーティング層や、ポリエステルフィルム）を設
置することもできる。第１図に一点鎖線で示した（８）
は、この保護層である。

上記層構成の発熱材料をトレイに載置し、そこにピザ材
料を載せて家庭用電子レンジで調理を行ったところ、所
期の焦げ目および香ばしさを付与することができた。

なお、厚手の紙層（０を省略した場合は、ピザ材料の焦
げ目を付けるほど加熱すると、薄手の紙層（３）が焦げ
てしまうことを免かれなかった。

厚手の紙層（４）を積層したが、孔（５）を設けなかっ
た場合は、放熱性が過多になり、ピザに焦げ目をつける
ことができなかった。

実施例２ 第３図は本発明の電子レンジ用発熱材料の他の一例を示
した断面図、第４図はその底面図である。

（２）は厚さ１２鉢脂のポリエステルフィルムヵ）らな
る耐熱性シート、（１）は厚さ８０λのアルミニウム蒸
着層からなる発熱層である。

（３）は坪量５０ｇ／ｒｒｙ’の硫酸紙からなる薄手の
紙層であり、ウレタン系接着剤からなる耐熱性接着剤層
（６）により、耐熱性シー）　（２）／発熱層（１）の
積層物の発熱層（１）側に貼着しである。

（４）は厚さ０．７１鵬の厚紙からなる厚手の紙層であ
り、全面に８■腸角の正方形の孔（５）を設けである。

開孔率は２５％に設定しである。この厚手の紙層（４）
は、ポリエステル系接着剤からなる耐熱性接着剤層（７
）により、上記の薄手の紙層（３）側に貼着しである。

これら各層により、（２）／（１）／（θ）／（３）／
（７）／（４）の層構成を有する電子レンジ用発熱材料
が形成されている。

上記層構成の発熱材料を電子レンジ内に置き、その上か
ら餅を置いて加熱操作を行ったところ、所期の焦げ目お
よび香ばしさを付与することができた。

発明の効果 本発明の電子レンジ用発熱材料は、確実に焦げ目付けを
行うことができ、機械的強度も良好である。また厚手の
紙層（４）の厚さおよびそれに設けた孔（５）による開
孔率は自在に選択、設定しうるので、加熱−放熱を任意
に調整することができ、種々の食品に対応することがで
きる。

【図面の簡単な説明】

第１図は本発明の電子レンジ用発熱材料の一例を示した
断面図、第２図はその底面図である。 第３図は本発明の電子レンジ用発熱材料の他の一例を示
した断面図、第４図はその底面図である。

Claims (1)

1. 【特許請求の範囲】 １、マイクロ波により発熱する発熱層（１）を設けた耐
   熱性シート（２）の発熱層（１）側または耐熱性シート
   （２）側のいずれか一方に薄手の紙層（３）が積層され
   、さらにこの薄手の紙層（３）上に、多数の孔（５）を
   設けた開孔率３〜８０％の厚手の紙層（４）が積層され
   た構成を有し、この厚手の紙層（４）設置側と反対側の
   面を食品側の面としたことを特徴とする電子レンジ用発
   熱材料。 ２、発熱層（１）が金属蒸着層である請求項１記載の発
   熱材料。 ３、耐熱性シート（２）がポリエステルフィルムである
   請求項１記載の発熱材料。 ４、薄手の紙層（３）が坪量１５〜２００ｇ／ｍ＾２の
   紙である請求項１記載の発熱材料。 ５、厚手の紙層（４）が厚さ０．３〜２ｍｍの厚紙であ
   る請求項１記載の発熱材料。 ６、発熱層（１）または耐熱性シート（２）と、薄手の
   紙層（３）とが、耐熱性接着剤層（６）を介して積層さ
   れている請求項１記載の発熱材料。 ７、薄手の紙層（３）と厚手の紙層（４）とが、耐熱性
   接着剤層（７）を介して積層されている請求項１記載の
   発熱材料。 ８、発熱層（１）を設けた耐熱性シート（２）の耐熱性
   シート（２）側に薄手の紙層（３）を積層した場合にお
   いて、さらにその発熱層（１）の表面に、耐熱性を有す
   る保護層（８）を設けてなる請求項１記載の発熱材料。